ゆめりあSS『ねねこ&ネイトED後第一話』  全ては、この一言から始まった。 「お、俺は……ねねこのことが、好きなんだ、ぞ」 「知っているわ、このロリコン」  ……わけではない。  俺は三栗智和(みくりともかず)。16歳の高校一年生。16歳の誕生日の朝、夢の中に 出てきた女の子が目覚めたら俺の部屋にいて、それからというものの寝る度に夢世界(モエラ)に 行くわ、俺の周りの女の子は巻き込むわ、フェイドゥムとかいう敵と戦うことになるわで、俺は 16歳の誕生日を境目に完全に日常からかけ離れてしまっていた。  その戦いも、この間、一応の終焉を迎えた。今まで起きていた非日常的な現象の数々はそのほとんどが、 俺の持つ不確定量子選択棒呈術とかいう能力が未来を結果を引き起こす現在の原因を変化させるために 起こしていたものらしく、戦いの終わりとともに以前の状態に戻った。そして、俺たちがモエラに 行くこともなくなった。みづきは小学校の時からお互いを良く知っているクラスメイト。七瀬さんは 小さい時から俺を育ててくれた優しい居候先のお姉さん。九葉は未だ外国に暮らしていて、時々電話で 話す程度。モネはうちの中等部に通う中学生。運命変革前に俺に力を貸してくれていた人たちは、 みんなその時の記憶がないらしく、それぞれが本来あるべき姿へと戻っていった。 モネに関しては、運命変革のおかげで新しい運命が開けたのだろうと、俺は思っている。  だが、この運命変革によって、もう一人、いや二人、俺を入れて三人か、 新たな運命を与えられた者がいる。 「なのだ、なのだ、なのなのだ〜♪」  駅前を歩いていると、俺の目の前を小動物の耳を模したような黄色い帽子をかぶった少女が横切った。 ランドセルを背負っているところを見ると、学校の帰りだろうか。また謎を求めて歩いているのか……。 「おーい、ねねこ!」 「をを、ダーリン! 土偶なのだ」  ははっ、もうツッコむ気すらしねー。このちっこいのがねねこ。俺とねねこがどういった経緯で こういう関係になったかは本編に任せるとするが、一応、ねねこは俺の恋人だ。……一応。 「なぁ、ねねこ。髪が抜けたときに根本についている白いものの正体は知ってるか?」 「白いもの? 何なのだ、それは?」 「じゃあ、野球でいうストライクっ、あれは本来どういう意味だ?」 「ストライク? ストライクはストライクだから……んー、わからないのだー……」 「チェリモヤっていう果物がいったいどの季節の果物か知ってるか?」 「そんなにいっぺんに訊かれても一つもわからなくて謎なのだ。教えてほしいのだ」 「さーて早く帰らないとネイトにどやされるなー」 「あ、ダーリン、待つのだ! ねねこの謎はまだ謎のままなのだ!」  俺はねねこの声を耳の右から左へとスルーし、家への道のりを歩いた。 少し遅れて後ろからねねこも追いかけてくる。 「うぅー、ダーリンが謎を増やすのだー。どうしてダーリンはそんなことをするのだ? 謎が謎を呼んでいるのだ」  ねねこをからかうのが楽しいからだよ、とはもちろん言わない。 ねねこは俺の言葉を素直に聞き、それについて考えようとする。だから俺が投げかけた謎は なんとしても次の日にはその答えを調べ上げてくる。昨日なんか、イリオモテヤマネコがどこにいるのかを わざわざ図書館で調べてきたからな。学校の先生にでも訊けば、それくらいわかりそうなものなのに。 そして俺は毎日、前日に自分が投げかけた謎の解答をねねこの口から聞くのを楽しみにしている。  ……ま、でも、ねねこをからかうのが楽しいっていうのも、事実なんだけど。  ねねこの歩幅に合わせて歩いてやってるから周りの通行人よりもかなり遅く、歩道のど真ん中を 歩く俺たちはちょっと邪魔かもしれない。そんなことを思いながら、ふと遠ざかる駅の方をみた。 駅の前の遊歩道。思えば、今の俺たちがいるのも、すべての始まりは、あそこでこいつと…… ねねこと出会ったからなんだろうな。そう考えると、ねねこは俺にとっての運命変革者なんだろうな。 「ダーリン。ネイトはもう帰ってるのか?」  今すぐ謎に対する答えを出すのを諦めたのか、学生ズボンのポケットに突っ込んだ俺の腕にねねこの 細い腕がしがみついてきた。……もういいかげん慣れたからいいんだけど、最初のほうはかなり 恥ずかしかった。小学生の女の子と腕を組んで歩いている男子高校生。明らかに怪しい。 最近はもう吹っ切れてしまったみたいで、周りの視線もそんなに気にならなくなった。 ……それがいいことなのかどうかは別として。 「あぁ、多分な。きっと俺たちの帰りが遅いからって、ネイト怒ってるぞ」  ネイトというのは、ねねことは双子の姉妹という関係で、一応、ねねこの姉ということになっている。 実は彼女の正体は、未来の世界から人類の危機を伝えにやってきた未来人だ。 彼女が知らせてくれたおかげで、俺たちはモエラでの最終決戦に勝つことができ、 この現実世界を救うことができた。誰も知らない、水面下での戦いだったけど、 俺はねねこを、大好きなねねこを救いたいという想いがかなったので満足だった。 けど、それだけじゃダメだったんだ。ネイトは救われていなかった。 ネイトを救うために、俺たちは俺たちだけのささやかな運命変革を起こした。 その結果、ネイトはねいとの身体を使って、この現実世界で生活ができるようになった。 どういうわけか、ねねこの身体が二つになってしまったというわけだけど……。 今では、運命変革以前の特殊な能力もなくなり、ネイトは普通の女の子として、 この時代で第二の人生を送っているというわけだ。  それともう一つ説明しなければならない。俺たち−−俺とねねことネイト−−は一緒に暮らしている。 まぁなんというか、ねねこだけじゃなく、ネイトも俺の恋人になってしまったんだ。 夢のロリツインの姉妹丼ですよ、なんと甘美な響き……ってそうじゃなくて。 だから俺は今、七瀬さんの家を出てアパートに部屋を借りてそこに三人ですんでいる。 「今日はネイトが食事当番だからな。きっと帰ったら『あなたたちが早く帰ってこないから 冷めてしまったわ』と怒るに違いないな。うん、きっとそうだ」 「うわー、ネイトおっかないのだー」  怖いと言いながらもねねこは笑っている。友達であるネイトと一緒にこの現実世界で生活できる ことが嬉しいのだろう。 「ダーリン、何をにやにやしているのだ?」  やべ、俺の口の端も緩んでいたらしい……。 「いや、なんでもないぞ?」 「ダーリンが何か隠しているのだ」 「隠してなんかないって」 「怪しいのだー、謎なのだー」  そういって、「なのだー」などと歌いながら、ねねこは俺の前を歩いていく。俺は少し早足になって ねねこを追いかけながら、ねねこがスカートをはいていることに気が付いた。 風でスカートがひらひらとなびいていて、なんというか、まぁ……非常に可愛い。 以前は半ズボンしかはいていなかったと思うが、いつの間に服装を気にするようになったのだろうか。 まだ小学生とはいえ、ねねこも女の子なんだな、と思うと、なんとも複雑な気分になってくる。  ちらっとこっちを振り向いたねねこが俺の視線に気づいたらしく、こっちに向き直って両手で顔を隠す。 「ダ、ダーリンに見つめられているのだ〜。そんなにねねこの生足をまじまじと見つめられると、 ねねこ恥ずかしいのだ〜」 「こ、こら。往来の真ん中で不穏なことを言うんじゃな……ん?」  一瞬、鼻先に冷たい感触がした。まさかと思って空を見上げると、すでにポツポツと降り始めており、 それはやがて大粒の雨に変わった。 「やべっ、本格的に降ってきたぞ」 「ダーリン、冷たいのだ〜」 「なんか俺がひどい人みたいに聞こえるぞ」 「そういう意味じゃないのだ〜」 「ってそんなこと言ってる場合じゃないぞ。家まで走るぞ、ねねこ!」 「ラジャー、なのだ!」  バシャバシャと走って家にたどり着いたころにはもう俺もねねこもびしょびしょだった。 ねねこは髪も帽子(?)もお気に入りらしいスカートもずぶぬれ状態で涙目になっている。 「ダーリン……ねねこは冷たいのだ〜」 「わかったからちょっと待ってろ」  俺は急いでポケットから鍵をとりだし、家のドアを開けた。 ふたりで玄関先で濡れた髪をしぼっていると、奥からネイトが姿を現した。 エプロン姿なので、おそらくは夕食の準備でもしてるんだろう。 「おかえりなさい、智和、ねねこ。……どうしたの?」  そこまで言って、外から聞こえる雨の音に気づいたらしく、何も言わずに奥へ戻っていった。 「あ、ネイト。タオル、俺の分だけでいいから。ねねこのは洗面所に置いといてやって」  ネイトはちらっと俺の方を向いてうなづくと、またすぐに奥へと姿を消した。 「ねねこ。俺はタオルだけでいいから、おまえはシャワー浴びてこいよ」 「でも、ダーリンはシャワー浴びなくていいのか?」 「俺が一緒に入るわけにはいかないだろ」 「ねねこはダーリンが一緒でもいいのだ」 「俺が構うわっ!」  ネイトにばれたらただでは済まされないだろう。 「いいから入ってこいって」 「んー、わかったのだ。ダーリン、ありがとうなのだ♪」  その後、ネイトにタオルを受け取って、適当に身体を拭いてから家に上がった。 台所にはいると、すでに夕食の準備ができているようで、テーブルの上には食器類が並べられていた。 「お、美味そうじゃん」 「あなたたちが早く帰ってこないから冷めてしまったわ」 「予想してたのとまったく同じこと言われてしまった……」 「なんのことかしら」 「いやいや、こっちの話」 「ねねこは?」 「今、シャワー浴びてるよ」 「そう」  そういって、ネイトは麦茶を入れてくれた。 ねねこが上がってくる前に夕食を食べるわけにはいかないので、しばらく俺とネイトは無言で時を過ごす。 と、俺はあることを思いついた。 「あ〜、腹へったなぁ。早く食べたいなぁ」 「ねねこが上がってくるまで我慢しなさい」 「じゃあ夕食の前にネイトを食べたいなぁ♪」  俺はそういって、ネイトの身体を持ち上げ、居間まで連れて行き、ソファに横たえる。 「ちょ……智和、何をするの?」 「何って……今日は夕立があったからさぁ」  そういって勃起した股間を指さす。つまらないオヤジギャグに、ネイトの頬が真っ赤に染まる。  まぁ、なんというか、俺とネイトはそういう関係だ。つまるところの肉体関係を持っている。 恋人同士なのだから当たり前と言えば当たり前なのかもしれないが、俺はねねこにはこういうことを したこともないし、しようとも思っていない。いや、だって、ねねこは正真正銘の小学生だし。 でも、ネイトは違う。身体こそねねこと同じものを持っているが、年齢は少なくとも俺よりは上のはずだ。 つまり、俺たちが肉体関係を持つことは、社会的に何ら問題はないのだ……たぶん。 だが、ネイトの身体はねねこの身体とまったく同じ。それは紛れもなく小学生の身体。 そんな身体を抱くことができるのは、おそらく世界でも少ないだろう。 俺は、世界一の、幸せ者かもしれない。  そんな俺の歪んだ愛を、まっすぐに受け止めてくれるネイトもまた、非常に可愛い。 歪んだ、と言ったが、それは小学生の身体を抱けるということが歪んでいるだけであって、 ネイトに対する愛は確かなものだ。俺はねねことネイトをふたりとも愛するって決めたんだ。  俺の強引な態度に、ネイトはしぶしぶ折れてくれたらしい。抵抗が少なくなる。 そのままソファのネイトの上に覆い被さり、キスをする。 両手をネイトの身体の下に回し、右手で背中を撫で、左手で髪をいじりつつ首筋を指先でなぞる。 「ん…………ぁ……」  こわばっていたネイトの身体の緊張が一瞬にして解ける。やっと身も心を預けてくれる気に なったようだ。  ネイトは身体を撫でられるのがたまらなく好きみたいだ。人のぬくもりを感じられるからだろうか。  長いキスの後、そっと唇を離す。 「ぇ……?」  ネイトは上気した顔で、物欲しそうに俺を見る。 俺はそれがたまらなく可愛くて、すぐにもう一度キスをした。……今度は深いやつ。 「ん、んぅ……」  急に差し込まれた俺の舌に、ネイトは一瞬驚きながらも、背中をさすってやると安心したらしく、 しだいに俺の舌を受け入れた。 「……ん、ぁむ……くちゅ……」  俺の舌とネイトの舌とが絡まり、それが唾液の発生を促進していやらしい音を響かせる。 ネイトのほうはすでにしびれがきているらしく、開けっ放しの口から大量の唾液が流れ出て、 首にまで垂れている。  いやらしい音に加え、時折ネイトから発せられる甘い声に、俺の脳はさらなる興奮を覚える。  俺はネイトから唇を離した。お互いの口の間をつーっと白い糸が舞い、やがて切れる。 「はぁ、はぁ……っ、智和」  いつものようなクールな声ではなく、甘い響き。そのギャップに、俺はもう我慢できなくなる。 そのまま俺はネイトの服を脱がせた。 「ごめんな、ネイト。こんな時間から……」 「……ううん、いいのよ。私だって、智和が、好きなんだから」  丁寧に服を脱がせ、ソファの下に落としていく。ネイトの身体は、美しかった。 すごく小さい胸に、ささやかな淡い黄色のブラジャー。ブラとおそろいの色のパンツ。 黄色い帽子(?)やきれいな肌とあいまって、ネイトはうっすらと輝いて見えた。  ネイトは両手で目を隠して、指の間からおそるおそる俺の行動を見ている。 そんなネイトを、いじめたくなってしまった。  背中のホックをはずさずに、ブラをそっとたくし上げる。 心持ちふくらみかけと言えなくもないほど小さい乳房が、俺の目の前に露わになる。 「智和……?」  俺が何をしようとしているのかわかっていないネイトは、時々ちらちらと瞳を覗かせる。 露わになった乳房の頂上には、薄い桜色の突起が可愛くこっちを向いている。  俺の頭に何かめまいのようなものが走り、それに従いすぐさま小さな乳首に吸い付いた。 「ひゃっ!」  急な出来事に、ネイトは驚いたような声をあげた。 「ちょ、智和、まだ……」  俺は構わず続けた。舌先で乳首をつんつんつつく。 「ひぁ、はぅ……下着、とってな、あっ、んんんっ」  いつもは下着も全部脱がせてから愛撫にうつっているんだけど、今日は着せたままでやろうと思った。  なおも俺はネイトの乳首にしゃぶりついた。舌先で立ってきた乳首を転がしながら、 左手で空いているほうの乳房を優しく揉む。舌で激しく責め、指と手のひら全体で優しくほぐす。 「ん、ぁふ……はぁぁ、いっ、うぁ……」  ネイトは押し寄せる快感に身をよじらせ、開いた口がふさがらず、唾液が頬に流れている。 その口から漏れる甘い息に、俺は急かされた。 「ネイト……」  俺はいったん胸から顔を離し、ネイトの顔の前に両手を差し出した。 その意味を察してくれたらしく、ネイトは俺の両手の人差し指と中指を、 二本ずつ、合計四本、くわえてくれた。  指をたっぷりと湿らせてもらい、俺は再び胸に、そして徐々に胸から下へ向かって舌を這わせていった。 俺はおへそを重点的に責めた。 「あうぅ……いぃ、いいよぉ……」  ネイトはよりいっそう激しく身をよじらせ、 たまらなく気持ちいいのだろう、両足を俺の背中に回し、自分の身体に俺の身体を密着させようとした。 両手で顔を隠し、必死に横を向いて表情を見られまいとしているのに、身体は本能的にこんなにも 快楽を求めてしまっているネイト……可愛いやつだ。  俺はさらに下へ舌を向かわせ、下着にあたると、いったん責めるのをやめてネイトのパンツに手をかける。 だが、もちろん脱がすつもりなど毛頭ない。  俺はパンツを横にずらし、ネイトの秘所を蛍光灯のもとにさらした。 毛の一本も生えていない美しい女性器が、そこにはあった。 薄い赤に染まっていて、神々しささえ感じさせられた。 そのきれいな割れ目を、そっと指でなぞる。 「ふあぁっ」  もはや快感のあまり羞恥を忘れてしまっているのか、ネイトの両足はこわばることもなく 横に大きく開かれている。押し上げてくるどうしようもない快楽に、声を出して身をよじらせることで 何とか耐えているようにも見える。  俺はクリトリスを指でつまみ弄びながら、空いている手の指をゆっくりと割れ目に挿れた。 「あぁっ、いい、そこ、いいよぉ……んんぅ、く、もっとぉ……」  ネイトの秘所はもう十分に濡れており、指の出し入れもかなりスムーズにできた。  クリトリスから指を離し、その代わりに口をつけた。舌で転がしたり、唇で吸い付いたりして、 執拗に責め立てる。 「ひぁあうぅ……く、は、はぁ、んあぁっ……」  そろそろ俺のモノを入れても大丈夫かなと思ったが、そう簡単には終わらない。 今日はネイトをとことんまでいじめ抜くんだと決めている。  たった今空いたほうの手で、ネイトの背中からパンツに手を差し込んだ。 そして、ネイトの柔らかいおしりを揉みながら、パンツの中を探った。 「え、ん、くぅ……?」  さっきまでとは違った声を出すネイト。意外な事態に、焦っているようだ。  俺の指は、なおもおしりを探りつづけ、ついにある一点にたどり着いた。 「っ……!?」  それはネイトのおしりのほうの穴。俺はそこに指を触れた。 「ん、ちょ、そ、そこはぁっ……」  ネイトが敏感に反応する。 「……だ、だめ。そこ、きたないわ」  抗議しながらも、ネイトはわずかに身体を震わせている。未だ味わったことのない未知なる快感に どうしていいかわからないといった感じだ。 「でも、気持ちよさそうじゃん」  そう言って、俺は少しだけ指を入れた。 「ん、んああぁぁ!」  ネイトは思い切り背中を反らせた。それがかえって俺にはやりやすくなり、その隙に指を奥へ進めた。 「んは、はぁ……だめ、ともか、ず……きたないよぉ……」  ネイトの声に涙の色が混じる。俺は体勢を変えてねねこの隣に寝てやり、そっと頭を撫でてやる。 「俺は、ネイトの身体だったら、汚くてもかまわない」  そう言って、軽くキスをして、再び前と後ろの穴を指で責めた。 「あ、は、は、はぁっ、ふぁ……やぁ……」  おしりで感じることにまだ抵抗があるのか、さっきまでと比べて控えめな声。 でも必死に俺の指を受け入れようとしてくれているネイト。可愛くてたまらない。 俺はもっとネイトのいやらしい声が聞きたくて、出し入れする指を速める。 「んっ、あはっあんっ、いい、気持ちっ、いいよぉ、智和っ」  次第に未知の快感を受け入れてきたネイトのあげる素直な声に、俺はもう我慢がきかなくなる。 いったん、立ち上がり、ズボンをおろそうとしたそのとき、台所の奥のほうからがたん、と音がした。 「……」 「……」  一瞬、俺もネイトも動きを止め、台所のほうを見た。するとすぐに、もう一度、がたんと音がした。 「智和、今の……」 「ね、ねねこが風呂からあがったんだ!」  そういえば、そうだった。自分たちの世界に入り込んでいて忘れてたけど、ねねこが風呂から上がって くるまで待ってところだった。  俺とネイトは行為を中断し、大急ぎで服を着た。ふー、あぶない、あぶない。 ねねこにはあんなところを見られるわけにはいかないからな。 「ふー、お風呂上がりは気持ちいいのだー」  ねねこがご機嫌の様子で台所に出てくる。もうパジャマを着ている。 「おなかがすいたのだー、早くご飯にするのだー」 「お、今日はあゆの塩焼きか。うまそうじゃん」 「さ、冷めてるから、あまりおいしくはないわよ」  心なしか、ネイトは何か気まずそうだった。やっぱりこんな早い時間から無茶をしてしまったせいかな。 俺は心の中でネイトに「ゴメン!」と謝っておいた。  俺が申し訳なさそうにネイトを見ていると、ネイトは口の動きだけで「バカ」と訴えてきた。 ネイトには悪いが、その日の夕食の味はあまり覚えていない。                          つづく