ようこそ☆
窒素が主成分の質素なサイトです。
hiyuuma7@hotmail.com ホットメールです。
Expensive GUNP様のアイコンを使わせていただいています。


最新更新(7月25日)
小説『冥王計画羅生門』第19話UP!!


掲示板

企画もの
TLSS非公認応援団

ゆめりあ

それは舞い散る桜のように






日記はトップが重くなってきたら適当にもねもね。
2006年4月9日午前2時11分

冥王計画羅生門第38話「インターセプタ4・明日この街が灰になっても」


 目の前には宿敵がいる。
 だがひでは、横で崩れ落ちている友人をほうっておく事ができなかった。
「あ、あぁ……ナトリ……」
 見てはいられない。
 巨大なロボットに乗って飛び去っていった少女とどういった関係にあるかはわからないが、あれが神崎が探していた人物に間違いはないだろう。
 少女は自分の意思で去っていった様子だった。つまり、神崎にとっては突き放されたも同然ということだ。
 ……それは確かに辛いでござるな。
 だから彼は、友人のもとに膝をついた。
「神崎殿」
「ひ、ひで……俺……」
「しっかりするでござる、神崎殿!」
 よく通る声でひでが一喝。神崎ははっとしたように目を開いた。
 それを見たひでは軽く息を漏らして笑う。
「その目がいい。おぬしはその目をしているほうが好ましいでござるよ」
「ひで……」
 そこへ、
「ひでー。はやいよみんなー」
 遅れてゆずゆが追いついてきた。
 ……む。
 これはまずい、とひでは思った。
 敵は真の力を解放している。この場にゆずゆがいては巻き込まれる可能性がある。最悪の場合、人質に取られることもあり得る。
 ……あの者の場合、それはないと信じたいでござるが。
 だが、絶対にないとは言い切れない。保護者として、ゆずゆを危険な目にあわせるわけにはいかない。それに、
 ……ふふ。ゆずゆには、殺し合いをする拙者を見られたくないでござるからな。
 先ほどからゆずゆを先に帰そうとしていた本音はそこにあった。
 ……なれば。
 去っていった少女の心持ちもわかろうというもの。
「……ならば、答えは一つでござるな」
「ひで?」
 ゆずゆがひでの脚にしがみついて見上げてくる。
「神崎殿。もう一度願いたい。ゆずゆを連れてこの山から脱出をしてはくれぬでござるか」
「え……」
 神崎が顔を上げると同時、
「やー。やだっていったでしょー」
 ゆずゆが甘い声でわがままを言う。
「ゆずゆ」
 今度は本格的にしゃがみこみ、視線の高さをゆずゆに合わせ、ひでは言う。
「拙者はあの者を知っている。そして出会った以上、戦わなくてはならない。それが男というものでござる」
「う、うん」
 ひでの剣幕に圧倒され、仕方なくうなづくゆずゆ。ひでは更に、
「だが拙者はゆずゆの保護を引き受けた身。ここでゆずゆを残して、ゆずゆにもしものことがあったら、拙者は自分で自分の腹を切らないとならなくなるでござる。それはゆずゆも嫌でござろう?」
「……うん」
 卑怯だよ、そんな風に言うなんて。と、ゆずゆは思っているだろうか。だが、これが今のひでにできる精一杯の優しさだった。
「大丈夫でござる。今生の別れではない。必ずすぐに迎えに行くので待っていてくれるでござるか?」
「うん、わかった。でもかえってきたら、まってたゆずゆをほめてくれる?」
「もちろんでござる。土産に団子でも持ち帰るでござるよ」
「うん、なら、いうこときく」
 ゆずゆはわかってくれたようだ。さて、あとは。
「神崎殿。ゆずゆの脱出はあくまで『ついで』でかまわないでござる。山を出てゆずゆを安全な場所へ送り届けたら、あとは自分の目的を果たすでござる」
「俺の目的……?」
「あの少女を探していたのでござろう? なら、追いかけるのが道理というもの」
「だ、だけど……俺は……」
 何を気にすることがあるのだろうか、この男は。そう思いながらも、ひでは神崎を諭す。 「おぬしとあの少女の間に何があったのかはわからぬ。だが、これだけは言えるでござる。あの少女は、――泣いていたでござる」
「!」
「女の涙を拭うのは男の役割。違うでござるか?」
「それは……違わない、けど。でも、神来鈴は、まだ山の中に……」
「おや、探し人はもう一人いたでござるか。しかし……」
 ひでは自分の顔が少し険しくなるのを感じた。
「残酷なことを言ってしまうでござるが、この山の中にもう拙者たち以外の気配はござらん。その神来鈴という者も、もう比叡山にはいないでござるよ」
「そ、そんな……!」
 神崎が頭を抱える。
「……そっか。あぁ、いや、わかってたはずなんだ、自分でも。サンキュ、ひで。俺、ナトリを追うよ」
「それがいいでござる。そちらの鳥人の翼があれば、すぐにここから脱出できるでござろう」
 いつの間にか神崎の隣に立っていた男を見上げて言う。
「私の名は鳥人ではない。ヒリュウだ」
「失礼をしたでござる。ではヒリュウ殿、友人を頼むでござるよ」
「知らぬ者との約束はしない主義なのだが。いいだろう、引き受けた。乗れ、少年幼女よ」
 神崎とゆずゆを乗せてヒリュウが飛び立とうとしたとき、
「神崎殿」
 ふと、ひでは口をあけた。
「よく、目を開けて見るといいでござる。この世界の真の姿を」
「それはどういう……うわっ」
 神崎が問いかけた瞬間に、ヒリュウは有無を言わさず飛び立った。目にも留まらぬスピードでひでの前から姿を消し、空の向こうへと飛んでいった。
 ……流石はよくわかっているでござるな。
 ふぅ、と一息ついて、ひでは立ち上がり、背後を振り返った。
「お待たせしたでござるな、KイUツSキU殿」
「待ちくたびれちゃったよ、僕」
 KイUツSキUはふんぞり返って鼻をほじっていた。
「ふふ、こちらの会話が終わるのを律儀に待っていてくれるとは、おぬしも成長したでござるな」
「そんなことはどうでもいいよ、まさかこんなところで君に会えるとは思ってなかったよ、ひで」
「それは拙者も同じでござる。気配を感じたとき、まさかとは思ったが、おぬしの姿を見て、邪魔者を排除したくなったでござるよ」
「くくく、やっぱ君らしいねぇ。自分が戦ってるところを見られたくないってところは」
「拙者の流派は門外不出でござるからな。見せた相手は必ず殺す。拙者と戦って以後、生き延びた者はいない。――おぬしを除いては」
「これは光栄だねぇ。……ところで、アルファの反応からなんとなくわかっちゃったっぽいんだけど、さっきの、冥王?」
「ほう、わかっていたでござるか」
「うん。でも僕も君を見たらそんなことはどうでもよくなっちゃったよ。君と殺りあえるんだからね」
 言って、KイUツSキUがのっそりと起き上がる。
 ひでも刀を構えなおし、警戒を深めた。
「くくく。こうしてまた君と戦える日が来るなんて夢のようだよ。何回目だっけ?」
「今日を含めて七回目でござるな」
「そっかぁ、もう七回にもなるのかぁ。初めて会ったときはよくも一方的にボコボコにしてくれたねぇ。本当、遠慮がないんだから君は。思えばあのころからいけ好かない奴って思ってたんだよ」
「そういうおぬしは、遠慮なしに不意打ちをかけてきたでござろう」
「卑怯だと罵る?」
「いや、拙者の油断が悪かったでござる。あれは良い拳でござった」
「ほめるの? 気持ち悪いなぁ。んで、三回目のときはとんだ邪魔が入ったんだっけね。問題はその後だよ。まさか村が襲撃されるなんて考えてなかったよ。そこまでするか普通、ってね。ダチをやられたことだけは死んだ今でも許せないねぇ」
「おぬしこそ、その後で拙者の船を襲撃したではござらんか。多くの戦友の命が宇宙に散ったでござる。それだけは、世界を超えてきた今でも許せぬ部分でござる」
「まぁ要するにお互いが許せない存在なんだよね僕たちって」
「そうでござろうな。そしてあの日、十一年前でござったか。お互いの力が暴走を起こして……ふふ、あのときは大変でござったな。両者痛み分けというべきか」
「なんで? 勝ったのは君でしょ。僕、あれで死んだんだから」
「そうでござったな。それでおぬしはそのまま第四世界へ行ったのでござるか」
「そういう君が第五世界にいたなんて、知らなかったけどね。まぁ、こうして会えたんだし、もうどうでもいいか」
「だな。この日を待っていたでござる」
 言いながら、ひでは思う。
 そうだ。待っていた。自分は確かにこのときを心待ちにしていた。
 だけど、迷いがないと言えばそれは嘘になる。
 この世界に来て、一つだけ、大きな誤算があった。
 それが、ゆずゆの存在だった。
 自分は、ゆずゆの保護者になった。この勝負は、その責任よりも優先されるべきだろうか。
 この逡巡を一旦忘れるため、ゆずゆを神崎に託したのだ。それに、今の神崎には、ゆずゆのような存在に癒されるというのも悪くはないと考えた。
 ……どちらにせよ。
 ゆずゆには必ず迎えに行くと言った。せめて、その約束だけは守らなくてはならない。それが最大限の譲歩だから。
 ……負けるわけにはいかない!
 細い目を少しだけ見開き、ひでは疾走を開始した。
「!!」
 ひでの動きを受けて、KイUツSキUも腕を振り上げた。
 ぱちん、と指を鳴らした。
 いくら動きが速くても、『視える』物なら止まっているのと同義になる。それがKイUツSキUの能力、『瞬間空間圧縮』(グラビティ・ブラスト)の特徴である。重力は『そこ』に『発生』するのである。そして『発生』と同時にその『効果』をなす。
 その特徴だけ見れば、圧倒的にKイUツSキUが有利である。発生した重力により、ひでは押しつぶされる。
 だがひでは動いた。
 重力の発生。そこに割り込んでこそ、刀を極めし者。
 ひでの刀が空を斬る。
 それだけで、KイUツSキUが作り出した重力は弾かれた。
 剣戟で、圧倒的な重力に対抗しうるのだ。
 これこそがひでの真骨頂。彼に特殊な能力の類は剣に関して言えば、ない。ひでは純粋に剣技のみでKイUツSキUの能力に匹敵する力を持つ。
 それは過去に何度も対峙しているKイUツSキUにはよくわかっていることだ。
 重力が空を穿ち、剣戟が空を穿つ。これがひでとKイUツSキUの戦い。
 どれほどの時間が経っただろうか。しばらく二人はその場に立ち、動きを繰り返していた。
「どうしたの、ひで。いい加減、斬り込んでおいでよ」
「はっはっは、おぬしこそ、馬鹿の一つ覚えのようにそれを飛ばすだけではござらんか」
 だんだんと笑みが混じり、二人の間には挑発の声が飛び交う。
 そしてひときわ大きい重力と、渾身の剣戟がぶつかりあった後、
「はぁ、はぁ……」
「……ふぅ。衰えてはいないでござるな」
 二人の動きが一旦止まった。
 戦況は膠着状態にある。
 ひでは思う。
 ……『あれ』でもするしかござらんか。
 先天的な特殊能力を持たないひでがこの世界に来て後天的に身に付けた能力。
 これこそが、ゆずゆをこの場から遠ざけた最も大きい理由であった。
 ゆずゆの保護者として、こんなものをゆずゆに見せるわけにはいかない。
 だが、この場には二人しかいない。もはや見ているのは宿敵のみ!
 精神が研ぎ澄まされてゆく。
 ひでは迷わずにその力を発動させた。
「な……!」
 KイUツSキUは目を見張った。ひでの周囲の状況が一変したからだ。
 ひでの足場の周りに、紫色の光が出現したのだ。
「な、なにをするんだ、ひで!」
「はっは、おぬしは見たことがないでござろうな。この世界に来て、拙者はこんなトンデモナイ力を手に入れたでござるよ」
 ひでは刀を地面に突き刺した。
 その瞬間、紫色の光が三つに割れ、ひでの周囲に三つの球となって浮遊した。
「今こそしかと見よ! 第六世界・ゴージャスタンゴが絢爛舞踏、ひでが誇る最初で最後、唯一の奥義!」
 球は徐々に形状を変え、それぞれ一つの姿となってその場に現れた。
「……いでよ!! 『常夏三姉妹』(トリプル・サマー・オブ・ラヴ)!!!!」
2006年4月6日午前1時5分

冥王計画羅生門第37話「エクストラオーディナル1・冥界都市KYOTO」


 ナトリは『それ』を呼びだした。世界から。
 『それ』は何もないところから現れた。水素を金属へ、物質を変質させる。
 降り立ったのは巨大人型ロボット。鋼の合金は紅く燃える炎を反射し、熱く揺らめく。
 ロボットの肩に乗ったナトリは、数秒後、目を開いてこれを見た。
「え……? な、なにこれ……?」
 ナトリは知っている。『彼』が、過去に何度も自分を救ってくれた、超兵器であることを。
「な、なななな! なんだよこいつ、僕はきいてないよそんなの!」
 KイUツSキUが何やらわめいている。ロボットの背丈はKイUツSキUとほぼ同程度。いきなりこんなものが何もない空間から出現したら驚くのも無理はない。
 だがナトリはそんなKイUツSキUには目もくれず、自分を乗せたロボットに見入っている。
「あなたが……スーパーピンチ……」
 そう、これこそがナトリの秘めた能力の一つ、『がけっぷちのスーパーピンチ』である。
 ナトリは思い出す。幼少の頃を。
 保育園の帰り道、公園で遊んでいるときに同じ組の男の子にからかわれて泣きそうになったときのことを。シーソーの上、男の子の一人が「なんだよこいつ泣き出して、つまんねぇの」とナトリを突き飛ばした。シーソーから落ちそうになったナトリは、その短い一瞬の中、自分は死ぬと思った。いや、思ったのではない。死を確信したのだ。そのとき目の前に広がった光景を、今、ナトリははっきりと思い出せた。
 砂場から金色に輝くロボットが出てきて、大きく無機質な掌で、落下するナトリをキャッチしたのだ。その弊害としてシーソーは破壊され、周囲にいた男の子たちがどうなったのかは知らないが、希須加がうまく処理したと後から聞いた。
「お父さん……あっち……」
 十一年前、父親方受け継いだ遺志を、ナトリはようやく思い出し、今、こうして形にした。
「あっち、絶対死なないよ!」
 本気で負ける、本気で死ぬ。敗北や絶望を痛感したときにこそ、人は助けを求める。絶対的な何かを。神秘的な力を。ナトリの呼び声に応えて、世界は使者をつかわした。すなわちそれが、このロボットである。
「いっけー、スーパーピンチクラッシャー! あの図体でかいのをぶったおせー!」
 世界は彼女の声に応える。せめてもの恩返しをするために。相手の姿がたとえ違っても、そこに流れる血は同じ味をしているのだから。
 スーパーピンチクラッシャーが動く。拳を振り上げ、右ストレートを放った。
「あぶしっ」
 油断していてまともに食らったKイUツSキUは吹っ飛んでいく。チビKイUツSキUボールを食らったときよりも飛距離が大きい。
 ……効いてる。
 ピンチになった自分は負けない。もう負けない。そう確信する中、ナトリはあることに気づく。
 ……あっち、笑ってる。
 そう。敵を、敵といえど人の形をしている者を、殴っている。そんな中、自分は笑っているのだ。それがどんなに恐ろしいことか、ナトリにはわかる。戦慄と恐慌の中、自分は震え上がっている。これから手にする勝利と血飛沫の予感に、だ。
 ……こんなのは。
 こんな自分は嫌いだ。いつもそうだ。スーパーピンチクラッシャーを呼び出すと自分はいつもこうなってしまう。加減が利かなくなるのだ。
 楽しくて仕方がない。殺戮とは、こんなにも愉しいものだったのかと。いつも思い、そしていつも泣いて後悔する。だがそれでも、ナトリは自我を保ってこられた。一番大事な部分が残っていたからだ。
 ……お兄ちゃんにだけは、見せられないよねー。
 自分の能力について、兄に話したことはない。兄にだけは知られたくない。自分の、こんな一面を。破壊の喜びに満ちた、自分のこんな笑顔を。
「ひいいぃっ、なんだこいつは! ちくしょおお!」
 KイUツSキUが必死に体当たりをしてくる。しかし、立っているだけのスーパーピンチクラッシャーに当たって、KイUツSキUは弾け飛んでいく。
「だ、だめか……僕じゃ勝てないのか……ひぃぃ」
「おとなしく殺されなー!」
「うひょー、発言がさっきよりも好戦的ー!」
「うるさいなー、バイカル湖に沈んだらどうせ死ぬでしょー!」
「ぶ、物騒な女の子がいるよー! 萌えー!」
 もはやKイUツSキUは混乱して何が言いたいのかわからない。
「いいわ、もうあんた死になさい! いくわよースーパーピンチクラッシャー! スーパーピンチクラッシャー・バードモードチェンジ!」
 ナトリの声に応え、世界は変質を始めた。スーパーピンチクラッシャーは変形し、鳥のような形になって比叡山上空を舞う。なお、変形ギミックが複雑で変形中にナトリのスカートが挟まって脱げ、ナトリの下半身が裸になったことは些細なことでナトリ本人も気づいていないがあえて言及しておく。
「しゅ、羞恥心もない女の子がいるよー! 萌えー!」
「黙れー! スーパーピンチ・バード・アタアアアアアァァァァック!!」
 鋭角的になった頭を標的に向け、一直線に突進をする。これが当たればいくらKイUツSキUであろうと粉々に粉砕される。
 だが、
「……むんっ!」
 攻撃があたる瞬間、KイUツSキUが力を発動した。
「え……なにを?」
 止まっている。スーパーピンチクラッシャーが、突撃姿勢のまま、KイUツSキUの目前で止まっているのだ。
「う、動いて! 動いてよスーパーピンチクラッシャー!」
「くくくく、これが、僕がエレメンタルギアボルトの『鬼』と言われる所以だよ」
 それこそが『鬼』の力。
 KイUツSキUは重力を操作する能力を持っている。
 スーパーピンチクラッシャーの突進能力と、KイUツSキUが前方に解放した重力は、ほぼ同等。だから状態が停止したのだ。
「くっ!」
 ナトリは一旦KイUツSキUから離れた。
「スーパーピンチクラッシャー・アグレッシブモード!」
 スーパーピンチクラッシャーが再び変形し、先ほどの形態に戻った。
「ふん、おもしろいねー、それ。あっちのスーパーピンチクラッシャーと力比べってわけー?」
「くくく、離れていたら使えないとでも思ってる?」
 KイUツSキUはぱちん、と指を鳴らした。その瞬間、
「……んぐぅっ!?」
 ガツン、と強い衝撃がナトリとスーパーピンチクラッシャーを襲った。
 スーパーピンチクラッシャーは地にひれ伏した。上方からの重力に押しつぶされる形になったのだ。
「くくく、『鬼』をなめてもらったら困るんだな。この指はね、僕の目の届く範囲に瞬時に重力を発生させることができるんだ。今まで隠してたけど、これつかっちゃえばもう君に勝ち目なんかないんだよ」
「うぅ……」
 スーパーピンチクラッシャーが起き上がる。
 ナトリは思う。
 結構なダメージだ。どうする。どうする。蹴るか? 重力蹴っちゃうか?
 いや、駄目だ。相手が使うのはただの力ではない。重力だ。ただの力ならば左足の能力で反作用の力とかでっちあげて蹴ってしまえばいいが、何しろ相手は地球が持つ力、重力だ。大前提として存在する力をどうこうするなんてことはできない。
「さぁ、これで終わりだよ」
 KイUツSキUが指を鳴らす。その瞬間、やられる――。
 ……駄目。
 ……生きたい。
 ……なんとかしてよ。
「重力なんてえええええええええええええええぇぇぇぇえ!!!!」
 その瞬間、



 世界は、


 彼女の呼び声に、



 応えた。




 その一瞬、直後だった。
 がきいいぃん、と甲高い金属の音が響いた。
「!?」
 ナトリは顔を上げた。自分はなんともない。スーパーピンチクラッシャーもなんともない。自分と、敵との間を遮るものがある。
 それは、背後のナトリを見ずに、こう言った。
「女性に手を上げるのは感心しないでござるな、KイUツSキU殿」
 長身の男。纏うは和服。手には日本刀。
 ……え、この人……。
 剣戟による空圧だけで、KイUツSキUの放つ重力を薙ぎ払ったというのか。
 その信じ難い現実に、ナトリは目を丸くした。
 男はナトリをちらりと振り返り、
「なぜか一瞬、体が軽くなったのでここまで一気に飛んでこれて間に合ったでござる。怪我はないか? 神崎殿の妹君よ」
「えっ」
 その瞬間、酷く見知った声がした。
「ナトリっ!」
 ……あ。
 声がした方向を見た。
 遠く、林の中を、兄と何かが走ってくる。
 ……え。
 見られた。
 ……お兄ちゃんに。
 最も見られたくない自分を。
 ……見られた。
「あ、あ……ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
 ナトリは泣き崩れた。すべてを闇にして。すべてを無に帰して。
 スーパーピンチクラッシャーの掌が優しく彼女を包み込む。
「な、なんだこのロボット! ナトリっ、おい、無事か!?」
 鋼鉄の指の向こうから聞こえる声を、ナトリは涙の防壁で遮っていた。
「スーパーピンチ……あっち……あっちね……」
 ぐす、ぐず、と泣きながらナトリは声を漏らす。
「あっち……もう、やだよぉ」
 その瞬間、






 世界は彼女の声に応えた。





 スーパーピンチクラッシャーはナトリを握ったまま、空高く飛び立っていった。
 誰かの名前を呼ぶ少年の叫び声を背に。
 燃えさかる比叡山を背に。
2006年4月5日午前2時12分

冥王計画羅生門第36話「君の為にできることが僕にもまだ残ってるかな?」


 高度約六十センチ。速度は毎時およそ五十キロ。俺は今、滑空している。
「でさ、おまえ一体何者なんだよ」
 俺は問う。俺を背中に乗せて滑空する鳥人に。
「少年よ。今はそんなことを訊いている場合か? 聞かせてもよいが、君も気づいているだろう。私は喋っていると飛ぶ速度が落ちる。君の助けたい者の場所へ到達するのが遅れてしまうことになるがそれでもいいのか?」
「くっ……わかったよ。でもな、事が済んだらきっちり聞かせてもらうからな。おまえには訊きたいことが山ほどあるんだ」
「……いいだろう。そのときまで、生き残っていればの話だがな」
「え?」
「しっかりつかまっているがいい。いくぞ」
 ぐわん、と視界が動く。加速したのだ。
 な、なんて速さだ。自転車でもこんなに速度出したことないぞ。
 俺とヒリュウは比叡山の林の中を滑空している。この山火事の中、ナトリを、神来鈴を助けるために。
 急がないと。あの二人は無力なんだ。俺みたいに冥王の力が与えられているわけじゃない。異世界の変なやつの襲撃にでもあえば、死んでしまう。それ以前に、この山火事の中ではその命も時間の問題だ。
 俺は眼下の謎の男を見た。男は自分のことをヒリュウと名乗った。こいつだって信用できるわけじゃない。だけど……さっき、親父が言ったのと同じ言葉を聞いたとき、こいつは俺に協力しようとしているんだと、なんとなくだがそう感じ取れた。今はこの直感を信じる。悔しいけど、今の俺じゃ、二人の場所がわかってもそこまでたどり着く前に山が焼けちまう。
 急がないといけない。そう思い、背中につけた滅法棍を強く握ったそのときだった。
「あれは!」
「どうした?」
「と、止めてくれ!」
 ヒリュウが滑空をやめ、俺を地面に降ろした。ヒリュウも気づいたのだろう、視線を俺と同じ方向へ向けている。
 何か、異様なものが、大挙してこっちに来ているのだ。
 ……な、なんだありゃ。
 すべて同じ顔の人間が、各々に悲鳴を上げながらこっちへ迫ってくる。いや、目的地はこっちじゃない。あれは何かから逃げている様子だ。
 同じ顔の人間たちは口々に、ひぃー、とか、うひゃー、とか叫びながら俺たちを横切っていく。俺たちの存在に気をとられている場合ではないというように。
 坂の上を見上げると、山頂。赤く染まった山頂。
「あそこで何が起きているんだ……?」
「少年、山頂に二人の気配は?」
「え、あぁ」
 言われて、俺は神経を集中する。異常聴覚の応用。ナトリと神来鈴の音を探した。そこで、とんでもないことに気づいた。
「なっ……」
「どうした、少年」
 どうしたもくそもない。なにが、どうなっているんだ。
 なんだって、どうして、神来鈴の音が聞こえないんだ……。
 俺は更に神経を研ぎ澄ませた。探せ。少しでもいい。掴み取れ。神来鈴の響きを。
 藁をも掴む思いで神来鈴の気配を探すが、どうしても見つからない。
 そんな……どうして! 声が聞こえない。それが意味するのはたった一つの真実。神来鈴はもう……、
「浮かない顔をしているでござるな」
 思考を切る声があった。
 俺もヒリュウも思わず顔を上げる。
 声の主は、大木の枝に立っていた、その声の主は、
「ひで!」
 俺の呼び声に応えるように、その男は軽い身のこなしで枝から飛び降りた。
 男は、腰に刀を携え、腕には小さな女の子を抱いていた。俺のロリスカウターによると多分五歳。
「久しぶりであるな、神崎殿。そちらは……背中の翼を見る限り、ダンスドールの方とお見受けするが、知り合いでござるか?」
 なんかずいぶんのんきに挨拶をされたので俺もヒリュウも呆気にとられた。
 するとひでに抱かれていた女の子がひでを見上げて言った。
「ひで」
「ん、なんでござるか?」
「ゆず、暑いよ。早く山から下りようよ」
「うーん、これは困ったでござるな。拙者は新しい用事がこの山に出来てしまったでござるが……ゆずゆをそれに巻き込むわけにはいかないでござる」
「えー、やだよ、ひでもいっしょじゃないと」
 何やらひでは困っているようだ。
 あー、何からつっこんでいいのやら……とりあえず。
「おい、ひで。久しぶりってこないだ電話で話したろうが」
「おや、そうであったか? 記憶にござらんが」
 まぁ、意味のわからない叫び声をあげたから俺が一方的に切っただけで、話したとはいえないかもしれないのだが。
「って、そんなことはどうでもいい。なんでこんなところにいるんだ!」
「この山は剣の修行で時々使っているのでござるよ。一昨日からゆずゆと山篭りをしていたのだが、突然の山火事であわてているところであるよ」
 ひでの実家が剣術の名門だってことは聞いていたが、ここを修行場として使っていることは知らなかった。
「神崎殿」
 次に何を訊こうかと逡巡している俺に、ひでは言った。
「いろいろと訊きたいこともあるでござろうが、拙者は山頂にいる宿敵と会う用事ができたでござる」
 山頂?
 言われて、意識を山頂に向ける。そのときだ。
「できれば、ゆずゆを連れて安全なところまで避難してもらいたいのでござるが」
 感じた。ナトリの声を。山頂から。
「えー、やだよひで。ゆず、ひでといっしょがいぃー」
「これこれ、わがままを勘弁してほしいでござる。一緒に行けば、ゆずゆが危険でござる」
 間違いない。ナトリは山頂にいる。
「というわけで、神埼殿。ん、聞いているでござるか?」
「悪い、断る。俺も山頂に用事ができちまった」
「むぅ。ではそちらのダンスドールの御仁、引き受けていただけるでござるか?」
「断る。私はこの少年に用事がある。一人で行かせて死なせるわけにはいかない」
「むぅ。仕方ないでござる。いいかい、ゆずゆ」
 ひではゆずゆと呼ばれた少女の額に軽く口付けし、言った。
「山頂に着いたら、危険がいっぱいでござる。難しいことは全部拙者に任せて、ゆずゆは木の陰にでも隠れているでござる。いいね?」
「そうしたらいっしょにつれてってくれる?」
「本当は嫌だが仕方ないでござる」
「うん、じゃあいうこときく」
 ゆずゆも納得したようだ。
 さて、俺にはまだ理解できていない。
「ひで、訊いてもいいか?」
「神崎殿、これだけは言っておくでござる」
 ひでがこちらを見た。
「今、この世界には様々な異世界の思惑が渦巻いているでござる。この意味、冥王となったお主にはわかるでござろう?」
「なっ……」
 こいつ、何を言っている?
 何を知っている?
「安心なされよ。少なくとも拙者はお主の敵ではござらん。拙者は第六世界・ゴージャスタンゴの絢爛舞踏、侍のひででござる」
 そんな風に名乗ったひでは、踵を返し、山頂を目指して走り出した。
 俺とヒリュウも急いで追いかける。
 だーくそ、わけわかんねぇ!
 ダンスドールとかゴージャスなんちゃらとか、カタカナ並べんじゃねぇ!!
 だけど、ひでや隣のヒリュウが、異世界の人間だって事だけは理解できた。未だに信じられねぇが……俺はもう、信じられるだけの体験をしてきている。なら、信じるしかねぇ。
 そう思って、俺は走った。ひでのあとを追いかけて。
 後頭部に激鉄を走らせる。――いける。俺は音速になった。
2006年3月16日午前1時26分

冥王計画羅生門第35話「エクストラオーディナル1・移りゆく毎日を交差する二人の影の中」

 ナトリとKイUツSキUの戦闘が始まってから約5分が経過していた。
「ぬー。卑怯者ー。自分で戦いなさいよー」
 KイUツSキUの巨漢を見上げ、ナトリが叫ぶ。しかしKイUツSキUは、あぐらをかいて座り込み、自分の髪の毛を抜いているだけだ。髪は宙に舞い、次々と姿を変えて何匹ものチビKイUツSキUとなって着地する。
 西遊記じゃないんだから……、とナトリは思う。
 厄介にもほどがある。いくら倒しても、そのころには新しいチビKイUツSキUが目の前には何匹もいるのだ。
 一匹一匹はそんなに強くない。ナトリの体術を持ってすればものの数秒で片付けられる相手だ。
 だが問題はその数だ。相手は物量で攻めてくる。しかもその数は……KイUツSキUの髪の本数分だけあるというのだ。
「何本あるのよー」
 何匹倒しただろうか。迫り来るチビKイUツSキUをちぎっては投げ、ちぎっては投げ。いい加減、こちらの体力も厳しい。だが、倒れればその時点で負けだ。KイUツSキUをハゲにするまでは負けられない。
「お嬢ちゃん、結構粘るね。でもまだまだ。僕あと四千本は髪あるし」
「げげー」
 ナトリは後ずさった。少なくともあと四千匹のチビKイUツSキUを倒さなければならないのだ。体力がもつわけがない。
 ナトリは考える。なんとかしてKイUツSキUに直接ダメージを与える方法はないかを。
 そうしている間にも、数匹のチビKイUツSキUが迫ってくる。
「しつこいんだからーもー」
 踏み込み、直近のチビKイUツSキUに肘を食らわせる。倒れたチビKイUツSキUを踏み台にして、ナトリは大きく飛び上がった。
「うひょー」
 下から見上げていたチビKイUツSキUが大喜びだ。
「見るなー!」
 そいつを頭から踏みつけ、ナトリは更に大きくジャンプした。チビKイUツSキUの一匹が、追いかけて飛び上がってきた。
 今だ、とナトリは思った。あれを使おう。
 ナトリは精神を集中した。左足に。黄金に輝きだす。
「くらえぇー!」
 足元に飛びついてきたチビKイUツSキUを思い切り蹴飛ばした。
 ナトリの罵声はチビKイUツSキUに向けてのものではない。視線の先、ふんぞり返っているKイUツSキU本人に対してのものだ。
 それは、一瞬だった。
「ふげっ」
 蹴り飛ばされたチビKイUツSキUがKイUツSキUにヒットし、巨体が比叡山を転がった。
「へっへー、どんなもんよー」
「い、今の何? 見えなかったんだけど」
 重力加速度を受け斜面を転がり落ちるのを何とか食い止めたKイUツSキUは起き上がりながらナトリを見る。
「そのちっちゃい体のどこにそんな力が……」
「人を見た目で判断しちゃいけないって親から言われなかったー?」
「いや、確かに言われたけどさ。今のはそんなレベルじゃないでしょ」
「ふっふーん、この黄金の左足があれば、ワールドカップ優勝も夢じゃないもんねー。あ、でもボールが破裂しちゃうからダメかー。てへっ」
 無駄口を叩きつつも、ナトリは頭の中で次の一手を考えていた。
 ……効いている。
 確実にダメージを与えることができた。あとはこの蹴りを直接叩き込めば勝てる。
 ナトリは周囲のチビKイUツSキUを次々と蹴り飛ばした。KイUツSキUに向けて。
「ふぎょっ。べぎゅっ。にぎゃっ」
 形容し難い声を上げてKイUツSキUが吹っ飛ぶ。そのたびに巨体は比叡山を揺らす。
「どう? これでもまだちっこいの出す?」
「ぬぬぅ」
「そろそろお相手願いたいんですけどー」
 大丈夫。勝てる。
 ナトリは徐々に確信していく。
 この左足、実は今回が初めての使用だが、意外と自分に合った能力のようだ。
 港でチンピラの一人から『取』った能力。彼はサッカーが得意だったようだ。本人には悪いが、しばらくはボールを蹴れまい。蹴り方を忘れてしまっているだろうから。
 だが『取』った能力は完全なものではない。任意劣化させる必要がある。その穴を突いた劣化。それが反発の無効化だった。物を蹴ったときに生じる、反作用の力。与えた痛みは自分の足にも来る。それを無くし、更には昇華させ、反発を逆転させたのだ。つまり、単純に考えて二倍の威力の蹴りとなる。そこに生じる反作用の力も逆転させ、威力は二次関数的に増す。加減しないと蹴る対象が破裂してしまうくらいに。だが威力の増加は無限ではない。一瞬のうちに威力は増加するが、足が対象に接触しているのも一瞬なのだ。どれだけの間、対象に足を接触させておくかが力の入れ加減につながる。
 名付けて無限蹴舞(インフィニティ・ストライフ)。ナトリ命名。たった今付けた。
 さて。
 目前、KイUツSキUはどうやら手段に悩んでいるようだ。手の内を全て見せたということだろうか。
 ならばいける。ナトリは思う。この蹴りを、相手に直接当てればそれで終わりだ。兄と、父と、母。彼らの思い出の地を業火に晒した張本人に天罰を下し、バイカル湖よりも深い後悔の底に沈めることができる。
 ナトリは駆け出した。敵に向かって。
 飛び上がり、敵の顔面めがけて蹴りを放つ!
「ひぃっ」
 KイUツSキUは片手で顔面を隠してもう片方の腕を伸ばしてくる。
 ……そんなガードで!
 一気に蹴る。だが、
 ナトリの足は、そこで止まっていた。
「え……?」
 驚きの声を上げたのは、ナトリだけではない。KイUツSキUもまた、意外だという表情をして、自分の片腕を見上げていた。
 KイUツSキUの右腕が、ナトリの膝を、掴んでいたのだ。
「しまっ……」
 思ったときにはもう遅かった。KイUツSキUはそのまま掴んだナトリを持ち上げた。
「きゃあっ」
 ナトリは宙吊りの格好になって逆さに持ち上げられた。
 スカートが重力に従うのを必死に止める。
「ちょっ……このスケベー!」
「な、なぁんだ。どんな強いキックかと思ったら、全然じゃないか。拍子抜けしちゃうなぁ」
 KイUツSキUの顔に余裕が戻ってきた。
 ……やばい。ナトリは感じた。今手を離すとスカートの中身が丸見えだ。というか、両手で前を押さえているから現在後ろは丸見えだ。ちなみに先の兄と神来鈴との行為の最中、シャツを脱ごうとしていた間に兄はいつの間にかナトリの下着を脱がせていたようで、今は下着ははいていない。だから今、ナトリの尻は外気に晒されていることになる。
 ……くぅ。
 手が使えない。左足は掴まれている。右足には能力が備わっていない。……打つ手なしだ。
 迂闊だった。勝利を盲信するあまり、自分の能力の欠点が見えていなかった。
 無限蹴舞は、ナトリの左足に備わっているものだ。チンピラの男は根っからのストライカーだったのだろう。だから使っていたのは踝よりも先だったのだ。膝に同じ能力が反映されるわけではないのだ。そこを完全に見落としていた。能力が備わっていないナトリの膝など、修行である程度鍛えられてはいるものの普通の中学二年の女の子の膝だ。こんな大男を蹴り飛ばす威力など持ち得ない。
 ピンチ、ピンチ、ピンチ! ナトリの頭の中で響く。『ピンチ』の三文字が。
「あ……」
 ナトリは感じた。何かが『来る』のを。
 どこから来るのかはわからない。しかし、その何かは確実に近づいてきている。
「あ……あぁ……」
 これはデジャヴか。それとも第六感か。自分はピンチだ。ピンチだからこそ、必ず助かる、必ず勝てるという確信がナトリの中で生まれた。
 遠い意識の奥底から、ナトリは呟いた。
「す……ぱ……ぴ……ち……」
 瞬間。




 世界は呼応したのだ。




 彼女の呼び声に。






2006年3月15日午前1時21分

冥王計画羅生門第34話「フィフスワールド・予定調和? あくびが出てくる」

 彼女の呼び声に、世界は呼応した。

 どれほど待っただろうか。

 ついにこのときがきたのだ。

 自分が、自分として、何かを為すときが。

 待ち侘びた主の覚醒。

 そのためならば、地形の変化など厭うに敵わず。

 何億の人間が苦しもうとも我は苦しまず。

 ただ、あるがままにこの心を導いて。

 願いを超えて新しい自分へと。

 閉じた扉をこじ開ける。

 力など無用の長物。

 なぜなら、

 無限に流れ込んでくる、

 川上の更に川上、

 その源にある泉、

 底から湧き出す光は全てを照らし出し、

 闇に隠れたものを白日の下に晒す。

 ついに、

 ついにきたのだ。

 このときが。

 今がそのとき。

 今こそそのとき。

 さぁ、

 始めよう。


















 バイカル湖が消失した。
















2006年2月8日午後4時19分

冥王計画羅生門第33話「インターセプタ3・シモンちゃん:下妻市公式ウェブサイト」

 ウクレレの音が低く響く。比叡山、山頂。『鬼』はそこにいた。
「KイUツSキU様。未だ対象は動いていない模様です。いかがいたしましょう?」
「んー、まぁもうちょっと焼いてみようよ。そのうち尻尾を出すでしょ」
「Tes.」
 テスタメント、と聖書で契約を意味する言葉を放った部下はそのまま下がった。
 山頂、巨大なテントが張られたその一角は、異様な雰囲気をかもし出していた。
 テント内、中央に座り各方面に指示を送っている男の名はKイUツSキU。座っているのに巨大なテントの頂点にまで届くほどの座高の持ち主である。巨体。それがこの男をもっともよく言い表している言葉だろう。
 テントは上に行くほど狭くなっており、足元の部下からではKイUツSキUの顔をうかがい知ることはできない。
 この男、一言で言うなら異常である。しかし、ただの異常な人間であればこの世にいくらでもいるだろう。この男の異常さは、そんじょそこらの異常さとは一線を画す。
「エレメンタルギアボルトからの帰還要請はまだだよね。はやいとこ羅生門捕まえちゃおうよ。そうすればエレメンタルギアボルトもゴージャスタンゴも僕のもんなんだからさ」
「しかし、KイUツSキU様。すでにガンパレードに留まって約2ヶ月が経過しております。このままではいずれ強制送還の指示が下るのも時間の問題ではないかと……」
 部下の進言に、KイUツSキUは眉をしかめた。もっとも、部下には見えていないが。
「わからないやつだなぁ。だからこそ急いで羅生門を捕獲するって言ってるんじゃないか。このままおめおめ帰ったら、僕たち全員火あぶりだよ。君、向こうに家族いるんでしょ。多分家族も同罪だよ」
「そ、それは……」
「そういうことにならないように、今頑張ってもらってるんじゃないか。羅生門さえこっちのもんになれば、僕たちの思うがままさ。誰も僕たちを裁いたりしない。裁くのは僕たちのほうなんだからね」
「て、Tes.」
 引き下がっていく部下を一瞥し、KイUツSキUはどこからか取り出した巻き寿司をほおばり始めた。
「ウマー」
 ご満悦だ。しかし食べ終わると、再び不機嫌な顔に戻った。
「でも、なんでなかなか出てこないんだろうね羅生門。アルファの反応からしてこの山のどこかにいるのは間違いないのに。こっちは人手不足なんだからさっさと現れてくれればいいのに」
 そう言っているところに、外から報告を持ってくる部下がいた。
「KイUツSキU様!」
「なに? 羅生門見つけた?」
「いえ……アルファ反応のない人間が来ました!」
 そのときだ。
「うわあー!!」
 叫び声と共に、一人の部下がテントの外から飛んできた。
「なんだ、騒がしいなぁ」
 KイUツSキUがのっそりと動くと同時に、テントの中に入ってくる新たな人影があった。
「あなたたちね、この山に火をつけたのは!」
「?」
 KイUツSキUは声の主を見た。確かに人間だ。人間の女。いや、女と言うには若すぎる。それは少女だった。セーラー服を纏った少女。
「うひょ、セーラームーン登場?」
「あっち、セーラームーンじゃないんだけどなー」
「じゃ、マーキュリーやね?」
 KイUツSキUはこの世界の文化に精通している。2ヶ月間の生活の賜物だ。
 少女はKイUツSキUを見上げ、溜息を漏らした。
「うわでっかー」
「で、でかい!?」
 KイUツSキUは突然大声を上げた。
「かわいい娘だから部下を蹴散らしたことは多めにみてやるが……この僕をでかいと言ったことに関しては折檻が必要だなぁ」
 KイUツSキUはゆらりゆらりと立ち上がった。
 テントが頭に持ち上げられ、すぐにそこは室内から室外に変わった。
 少女はただならぬ殺気を感じ、すぐに身構えた。
「な、なによ。やる気ー?」
「ふふふふ」
 KイUツSキUは手元のアルファを確認した。反応はない。この少女が羅生門でないことは明らかだ。しかし、プライドを傷つけられた。自分の心に対して、謝罪を要求せねばならない。
「人間の少女、僕は蘇我組の親分、エレメンタルギアボルトのKイUツSキUだ。今の暴言、聞き捨てならないからお仕置きしちゃうよ」
「自分で親分なんて言う普通? というかエレメ……って何?」
「うるさいなぁ。とにかく僕にいてこまされたらいいんだよ君は」
「ふん、させないもんねー」
 少女はバックステップを取った。一旦間合いを取る行動だ。
 だがKイUツSキUにとってはまったく意味のない行動だった。その巨漢、これぐらいの距離なら一歩で詰められる。
「山火事起こしたの、あんたたちでしょー?」
「うん、そうだけど」
「あれ? やけに素直ね。調子狂っちゃうけど、とにかく」
 少女はKイUツSキUをビシっと指差して言った。
「お兄ちゃんの思い出の地を燃やそうなんて考える輩は、神崎自警団がナトリ、バイカル湖よりも深い後悔の底に沈むまで成敗する!」
2006年1月9日午後11時47分

冥王計画羅生門第32話「蒼天の紅き神の座」

「ゥァイッキャーンフラァィヤッウェエエエエエエェェェェイ!! ゥァイッキャーンフラァィヤッウェエエエエエエェェェェイ!!」
「ちょっとお兄ちゃん、待ってよー」
 ナトリの声が後ろから追いかけてくる。生い茂る比叡の木々たちをかいくぐり、今俺は走っている。気分はちょっぴり廃。
 山頂近くの炎を目指して、俺たちは山を登っていた。布陣を組んで歩き始めたのが数十分前。変化は早くに訪れた。
 神来鈴が車椅子を滑らせて崖から転落していったのだ。
 あまりにも突然のことだったので俺もナトリも反応が遅れ、助ける事ができなかった。夜の比叡山は炎によって紅く照らされているとはいえ十分に暗く、神来鈴の安否は確認できていない。
 だから俺は壊れた。壊れることにした。
 何が守ってやるだ。俺は何も守れない。弱い男だ。弱い存在だ。軽はずみに俺の問題に巻き込んで、その結末があれだ。
 落ちていく瞬間、神来鈴は何事か言っていた。風が強く、まったく聞こえなかったが、口の動きからは、
「先に行ってください。ご心配なさらず」
 俺にはそう言っていたように思える。
 もう、俺は生きてなんかいられなくなりそうだった。あんな小さな女の子に何を言わせているんだ。その身を犠牲にしてまで、こんな俺を気遣ってくれて。俺は最低だ。
 だから歌う。俺は歌い続ける。
「ゥァイッキャーンフラァィヤッウェエエエエエエェェェェイ!! ゥァイッキャーンフラァィヤッウェエエエエエエェェェェイ!!」
 踏み出した一歩は闇。そこに空間はなく、
「ゥァ……え?」
「お兄ちゃ……きゃー!」
 意識が落ちていく。いや、違う。俺が落ちていく。俺の身体は崖から投げ出され、真っ逆さまに落下していった。
 落ちていく感覚。意外と澄んでいた。思考が透き通っていく。
 あぁ、俺なんか、このまま死ねばいいんだ。生きていたってなんにもならないじゃないか。なら、このまま……。
 目を閉じようとした瞬間だった。目の前を、紅黒い影が横切った、
「!?」
 と思った直後、俺の身体は何者かにすくい上げられていた。
「ふぅ」
 俺はおそるおそる声の主を仰ぎ見た。直後、衝撃が来る。着地の振動だ。
「ぬぬ……痛くない。痛くはないぞぉ」
 声の主は明らかに痛そうに耐えた。
「ともあれ少年、命を粗末にするものではない」
 それは整った顔立ちの、でもどこかくたびれたような、がっしりとした体型の男だった。見れば背中には紅い翼が生えている。
 ……翼?
「!!」
 俺は男から飛び退いた。
「ん? どうした」
「て、てめぇ……コキョオの仲間か!」
「ふむ、そうだが」
「そ、そうだがって……敵がなんで俺を助けるんだ!」
「敵……?」
 男は顎に手を当て考え込む仕草をした。よく見ればその顔には目立つ特徴があった。
 額に小さな円形の空洞がある。
 それが何かはわからない。
 男はその空洞と、二つの瞳を俺に向けて言った。
「ふむ、少年、敵と味方、などという二勢力のみで物事を判断するのは得策ではないな。もっと広い視野を持ったほうが賢明だ」
「な、なにを……」
 親父みたいな喋り方をしやがる。
「こ、この火事も、てめぇの仕業か!」
「この山で起きていることは私の知るところではない。私は君に用があってきたのだ、少年」
「何……?」
「詳しくは道すがら話す。とりあえずは私の背に乗ってくれ。ここにいては焼け死んでしまうからな。脱出する」
「ま、待て!」
「?」
「俺は……行けない」
「何故だ?」
「残してきているんだ……ナトリと、神来鈴を。あいつらを、助けなきゃ。俺が守ってやるって言ったんだ。みんなを、あいつらを……なのに、俺……こんなに弱くて、こんなに情けなくて……なんにもできなくて……」
「……」
 男は俺をじっと見ていた。そしてやがて、口を開いた。
「それは……いや、その二人は、君にとって大切な人なのか?」
「え……あ、あぁ」
「命に代えても、守りたいと思う人なのか?」
「……ああ」
「……ふっ」
 男が、笑みを作ったような気がした。
「ならば、今は君に協力しよう、少年。その二人を助け出し、共にこの状況を突破する。いいか、回避ではなく突破だ。私の話はその後にでも聞いてもらおう」
「回避じゃなく、突破……」
 聞いた事のあるその言葉。親父が言っていたこと……なんで、こいつが?
 俺の疑問を知ってか知らずか、男は構わずこう言った。
「紹介が遅れたな。私は第2世界『ダンスドール』、『血盟騒楽』所属、戦慄のハゲワシが使い魔、ヒリュウだ。覚えておいてくれ」
2006年1月9日午後4時37分

冥王計画羅生門第31話「人により程度は異なりますが、ナトリにより性行為への依存が生じます」

 旅人は自分の旅の終わりをわかっているのだろうか。いつ目的地に到着し、いつ帰ってくるのか。そのとき、自分の家族や友人、恋人は自分のことを待ってくれているのか。旅人は自分の旅の終わりをわかっているのだろうか。
 おそらく、わかっていない。というか、考えていない。旅人にとって、『旅をする』という行為自体が楽しみなのであって、どこどこへ行くとか、いつまでに帰ってくるとかは、おまけみたいなものなんだろうと。俺はそう思う。
 小さい頃、あれは俺がまだ小学生だった頃だと思う。当時、俺の家は小学校の校区の端にあり、校区を区切る線路の踏切を渡ってしまえばもうそこは校区外という状況にあった。これが意外と過ごしにくかったのだ。
 今でこそ、好きな時間に好きな場所へ行く事ができるが、小学生となるとそうもいかない。学校のルールとして、『校区外に出てはいけません』とされているのだ。しかし俺の場合、校区内だけで過ごすにはあまりにも不便な場所に住んでいたのだ。出ればいいじゃないかと思うかもしれないが、このときの俺はまだ善良な小学生だ、校則を違反することに何かしらの抵抗があったのだろう。あまり校区外に出ようとしなかったんだ。
 それでも、ある日、俺は校区外に出た。母さんから頼まれてダイエー上鳴尾店にニラを買いに行かなきゃいけなかったんだ。校区内には他にもコープなんかもあったのだが、いかんせん校区の端っこの俺からしてみれば遠いのだ。それならばダイエー上鳴尾店まで足を伸ばして、ついでにドムドムハンバーガーやサイキ文具店を眺めていくのが乙というものだろう。
 その日、俺はワクワクしていた。学校の友達があまり歩いたことのない道、そこを俺は歩いた。自分だけが知っている道、自分で切り開いていく道。それこそが、旅の楽しみなんだと、小さいながらにおぼろげに感じながらステップを踏んだ遠い冬の日。
 俺は今、その全てを否定しよう。
 目の前には、シングルベッド。一人で寝るには少々大きいかもしれないが、今夜はナトリと神来鈴も一緒だ。ベッドの上にはすでに二人がいる。きゃいきゃい言いながら、(主にナトリが神来鈴を)乳繰り合っている。こうして二人を並べて見てみると、やはりナトリのほうが大きい。お姉さんだ。比べて神来鈴のほうはマジでちっちぇぇ……本当に羅生門と同じぐらいじゃなかろうか。
 旅人は、帰るときのことを考えない。帰る場所のことを考えない。何を言うか。馬鹿げたことを。こいつらを待たせて俺になんの利がある? 待ち人はいつまでも待ってはくれない。ならば、自分から会いに行くのが理というもの。俺は帰る。必ずここへ。俺を待つ、生暖かい場所へ。
 俺が決意も新たに涙を流していると、ナトリがひょいと飛び起きた。上半身に白いTシャツ、下半身には下着のみ。見れば神来鈴もシャツの色が黒というだけで後はナトリと同じ格好をしている。
「ねぇ、お兄ちゃん、しないのー?」
 ええこっちゃええこっちゃ。
「あの、冥王さま。先ほど、ナトリさまと相談したんですが、やはり三人で一緒にという話になりまして……」
 最強の格好だ。二人とも。たまらん。目が。俺の芽が。メガドライブ!!
 アクセル全開。脳内全壊。ロリ、いきまーす!
「その……よろしいでしょうか?」
 俺の眼下で四つんばいになって上目遣いに見上げてくる神来鈴。シャツの襟から透き通るような白い肌が覗く。淡い桜色した、控えめな、二つの蕾。

ま だ ノ ー ブ ラ か 

 考えてみれば当たり前なのかもしれないが、考えなかったらこの異常性は水爆級ですよ!?
 ということはナトリもまたノーブラに違いない。俺のことをよくわかっている、本当に良く出来た妹だ。しっかり可愛がってやるぞ。
 俺はまず神来鈴の頭を撫でた。
「よしよし、今日は二人まとめて面倒みてやるからな」
 俺は考えた。二人同時にする方法を。やはりオーソドックスなのは上と下に役割分担する手か。
「じゃあ神来鈴。さっきお口でしたいって言ってたから、してもらおうかな」
「えっ……」
 神来鈴の顔が見る見るうちに真っ赤に染まっていく。うわ、純な子だ〜。萌える〜。
 すでに我がフェイドゥムは神来鈴の眼前にスタンバイ・レディ。門が開くのを一日千秋の思いで待っている。
「あ、あのっ、めぃ……」
 消え入りそうな声。ここへきて不安になっているのか。俺は包み込むように両手で神来鈴の頬をさすってやった。
「ちょっとずつ慣れていってくれればいいから。いきなり無理強いはしないよ。さ、お口開けて。あーん、て」
「ぁ……」
 薄く唇を開き、神来鈴は俺のフェイドゥムを受け入れ始めた。唇だけで先端を挟み込む行為。
「ぬぅっ!」
 動きは拙い。だが、だが、だが……! 何だこの胸を締め付けるようなもどかしさと涙がこぼれそうなほどの愛しさはああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
 気が狂いそうなので気晴らしに神来鈴の顔を見た。一所懸命、ご奉仕をする顔だ。時々しゃくりあげて震える鼻がまためちゃめちゃかわええええええ。
「……神来鈴」
「……はい。なんでしょうか?」
「慣れてきたら、さ。舌を使ってみたりもっと深くくわえ込んでみたりして、変化をつけるともっと良いよ。あと、その手で袋の部分もみもみして。優しくね」
「ふぁい」
 神来鈴は俺が言ったとおりにした。下を絡ませ、口の奥に出し入れする。歯が当たることを怖れているのか、まだまだ動きはぎこちなく遅いものだが、これはこれで非常に心地が良いものだ。同時に来る十指の感触。柔らかい、暖かい、散弾銃。ところどころに着弾しては浮いていく。
「んむ……ほぉぃふ、はっへむ……」
 気が狂ったのでナトリを混ぜることにした。
 俺は上半身をベッドに倒した。
「ナトリ、俺の顔の上に」
「うん、気持ちよくしてね、お兄ちゃん」
 ナトリが俺の顔をまたいで座る。
 ……これが便器の視点か。
 許すまじ、便器。
 俺は便器に呪いの念を送りながら、ナトリを愛撫した。私の愛撫は凶暴です。
 下着の上から、そして下着の下へ指を滑り込ませ、前と、後ろの穴へと指を沈み込ませていく。
「ゃ、っあ……」
 ともし火のような、か弱く、そして力強い声が漏れる。俺に力と元気をくれる。頑張れ、神来鈴。
「ナトリ、シャツ脱げ」
「うん……」
 ナトリがシャツの袖から腕を抜いた、その瞬間。
 状況は起こった。

 2005年1月16日午後9時前。俺と、ナトリと、神来鈴の三人は、急いで服を着て小屋の外へ出た。
 暗いはずの比叡山の夜は、やけに明るく、そして……。
 やけに紅かった。
「なんだ、これ……」
 俺は呟いた。
 山が、燃えている。
 炎が、轟々と上がっているのだ。
「大変だ!」
 山火事なんて。火が広がったらこんな小屋、ひとたまりもない。
 脚が逃げようとして、踏みとどまった。目の前の、二人の少女を確認して。
 ナトリと、神来鈴。二人は、俺が守らなきゃいけない。特に神来鈴は、両足を骨折している身だ。一人になんてしておけない。
「ナトリ、消防車を!」
「ダメ、電波ないよここー」
「くそっ、助けも呼べないのか!」
 下の街の人たちが気付いてくれていればいいが、どうだろうか。まだ9時前だ。結構人通りも多いはずだから誰かこの火事に気付いてもおかしくはないだろう。
 少しの期待を込め、俺は携帯電話を閉じた。俺のも無理だ。こんなことならFOMAにしなきゃ良かったかもしれない。まぁ、それは後の祭りだな。
 もう一度、炎を見上げる。山頂付近だ。何かの違和感があった。小屋の中で聞いた音。かなり大きな、何かが硬いものにぶつかるような音。
 ……あそこで、一体何が起こったんだ。
 ここは比叡山だ。親父ゆかりの地。そしてコキョオと戦った地。末法鏡が隠されていた地。もはや、何が起こってもおかしくない場所だ。
 ならばこの火事も、俺と過去を、俺と羅生門をつなぐ何らかの糸なんじゃないか? そう思って頭から離れない。
「……ナトリ」
 こいつを、危険に晒すわけにはいかなかった。
「神来鈴を連れて、山から、降りろ」
「そんな!」
「おまえなら車ぐらい運転できるだろ」
「そういう問題じゃないよ、お兄ちゃん!」
 ナトリは激昂した。
「お兄ちゃんはどうすんの!」
「俺は……」
 振り返り、炎を背後にナトリを見た。
「あそこにいかなくちゃいけない気がするんだ」
 悲壮そうな表情を。
「何かが俺を待ってるんだ」
 俺を突き刺す、その瞳を。
「ナトリ、おまえにはあまり詳しく話してやれないで本当に悪いと思ってる。おまえはこんなに俺に協力してくれてるっていうのにな。不義理な兄を許してくれ」
「今生の別れみたいな言い方!」
 ぱしん、と乾いた音が響いて、その後に聞こえた、ナトリの声は。
「……しないでよぉ……」
 涙混じりで、俺の視界を揺らす、ナトリの声は。
「だってあっち、まだお兄ちゃんと十分エッチしてない! お兄ちゃんはもう満足なの? あっちにはもう飽きちゃった!?」
 健気で、儚げで、一所懸命な、ナトリの声は。
「もっと……もっともっと、あっちのおまんこにっ、お兄ちゃんのおちんちんっっ、ずぶずぶ突っ込んでぇっっ!!」
 弱くて、強くて、どこか感付いたようで頭が痛くなる、ナトリの声は。
「お兄ちゃんいなくなったら、あっち、寂しくて死んじゃうよぉ……」
 この世のどんなものよりも、美しく、気高かった。
 でも、このときの俺は、揺れる視界の中で何を見ていた。
「ナトリ……おまえ、俺から……ぐっ!!」
 脳裏をよぎる様々な光景。意味がわからない、意味のない映像たち。俺の中の記憶……なのか?
「お兄ちゃん……少し、思い出せたんだね?」
「う、うぅ……」
 俺は立っていられず、その場に膝を付いた。
「はぁはぁ……なんかわかんねぇけど、なんか見た。思い出したのか、何を思い出したのかすらわかんねぇけど」
「うん、それでいいよ。昔のこと思い出すたびに、きっとお兄ちゃん、強くなっていくから」
「それは……」
 どういうことなのだろうか。だが、今はそれを訊いている場合ではない。
「ナトリ、本当に、一人でいかせてはくれないのか?」
「絶対ダメだよ……イクときは二人一緒だよ」
「あの……私もできればご一緒したく……」
 そうだ。神来鈴もいたんだった。
 俺は二人に説明した。俺の想像する、現在の状況を。今までのこと、羅生門のことや、親父のことを。なるべく簡潔に。要するに、戦う必要があるかもしれないということをだ。そしてこれは、俺の個人的な問題だということをだ。
「お兄ちゃん、それ違う」
「え?」
 ナトリが俺の話をさえぎった。神来鈴が後を続ける。
「今の話ですと、冥王さま個人の問題という話以前に、この世界の危機という感じがしますが」
「そうだよー。それなのに、お兄ちゃん、一人で抱え込んじゃダメだよー」
「そ、そうなのか? 本当に、そうなのかな?」
 なんだろう。なんか、体が軽くなった気がした。今まで俺に重くのしかかっていた重圧、責任感みたいなものが、一気に軽くなった感じだ。問題は大事になったと知らされた。世界の問題だ。だが、気持ちは随分と楽になったと思い知らされた。それを実感した途端、ふいに、熱いものが俺の頬を流れた。
 人が、いてくれる。仲間が、周囲にいてくれる。わかりあえる人間が、いてくれる。それだけで人はこんなにも救われるんだと。このとき初めて、思った。
 浮かぶは羅生門の姿だ。今は一刻も早く彼女に会いたい。そのためにも、この危機をどうにかして脱さなければならない。そして強くなった俺を、羅生門に見せる。それが、俺が羅生門にできる、最大限の努力だ。
 俺はナトリを見、そして神来鈴を見た。
「ナトリはある程度戦えるからいいとして、神来鈴はどうしようか」
「私も、冥王さまのお力になります」
「っていっても、その脚じゃなぁ」
「任せてください。この乗り物の操縦方法でしたら、お二人が出かけている間に練習してましたからもう完璧です」
「いや、そうじゃなくて……戦えるのかってことなんだけど」
「戦闘能力のお話でしょうか」
「うん」
「記憶がないので正確なことは言えませんが、私の体の中に根付いている微かな記憶の微粒子たちが、この状況下で活性化しています。これは、私が以前、似たような状況にいたことがあったということではないでしょうか。あるいは、戦場にいたとか」
「うーん、戦場ねぇ」
 こんな10歳くらいの女の子が戦場にいるわけがない。しかしこの子は俺を冥王と呼ぶ人間だ。ということは羅生門や親父つながりでそういう場所にいたとしても割とおかしくはない。  考えても答えが出ないのではどうしようもない。俺はふぅ、と一息ついて言った。
「わかった。三人一緒に行こう。もしも戦闘になったら、全員で戦う。だが、これだけは忘れるな」
 じっくりと二人を見回し、二人が唾を飲み込んで息を整えたのを確認し、俺は言った。
「死ぬな、それだけだ」
 二人は同時に頷いた。
「じゃあ、行こうか」
 俺たちは炎へ向かって進みだした。俺が先頭を歩き、ナトリが最後尾。車椅子で移動する神来鈴の前後を警戒する布陣だ。
 山火事から逃げず、火の元へ行こうとするなんて命知らずな行為だろうか。だが親父は昔、こう言っていた。
「本当に守りたいものを守るためには、自分の命も顧みずに突き進むことも時には必要であることだ。その危機、自らの命に迫る危機と守りたいものに迫る危機を同時に突破するのだ。回避するのではなく、突破するのだ。それができて初めて、雄という生き物は大きく成長することだろう」
 こんなときに親父の言葉が思い出されるのは癪だが、なるほど含蓄の効いた言葉だと思う。昔の人も「虎穴にいらずんば虎児を得ず」と言うしな。
 ふと、親父と最後に言葉を交わしたときのことを思い出した。蘇我組を潰すと言って親父は去っていったが、無事だろうか。できれば無事でいて欲しいと、願う自分の思いが悔しくて。俺はまた、涙を零していた。
2006年1月8日午前4時41分

冥王計画羅生門第30話「おいしさ+150ml」

 膝に怪我をした少女を車に乗せ、俺たちは小屋へ向かった。親父が昔、山ごもりするときに使っていた小屋。俺も何度か行ったことがあるはずだが、何故だか場所が思い出せない。仕方なく、ナトリに道案内を任せた。
 小屋は小高い丘にあった。小屋の前の地面には多きな穴が開いており、中は空洞になっている。俺はそれを見たときはっとした。そこが、一昨日コキョオと一戦を交えた場所だったからだ。丘から見下ろすと、廃ダムが見えた。ウィリーに失敗し、羅生門と一緒に転落した場所。ほんの二日前のことなのに、随分と昔のことのように感じる。あの時とは、なにもかもが違ってしまっている。
 小屋の中は割りと小奇麗だった。
「あっち、たまに来て掃除してるんだよー」
 とはナトリの言だ。なるほどよく片付いていた。食料も日持ちするものを中心に貯蔵されている。我が妹ながら良く出来た妹だと今更ながらに感心してしまう次第だ。
 とりあえず布団を敷いて、少女を寝かせてやる。
 脚の怪我は……どうしたものか。
「大丈夫です、冥王さま。これぐらいの傷、なんてことはありません」
 神来鈴と名乗る少女はそう言うが、明らかに血がだらだらと零れている。とてもじゃないが大丈夫だとは思えない。
「お兄ちゃん、救急セット、あったよー」
「でかした、ナトリ。この子の応急処置、できるか?」
「ん、やってみるよー」
 ナトリの応急処置はテキパキとしたものでしかも的確だった。
 神来鈴の両足の骨はどうやら折れているようだった。ナトリの治療を終え、今は包帯を巻いて安静にさせている。
「ふぅ、一時はどうなることかと思ったぜ」
「あはは、お兄ちゃん前科一犯だねー」
 実は一犯ではない。銃刀法違反や車の強奪なんかもやっている。だがそれをナトリに言う必要はどこにもない。
 何故か小屋には車椅子があった。親父もここで骨折していた事があったのだろうか。
 とりあえず神来鈴の移動は車椅子でしてもらうことにした。これからしばらくこの山で過ごすことになるわけだから、神来鈴もずっと外に出られないのでは息苦しいだろうというナトリの配慮だ。
 さて、この不思議な少女・神来鈴なのだが、一体何者なのだろうか。俺を『冥王さま』などと呼ぶということは、羅生門か親父の関係者だと思うのだが……だが、本人から訊き出そうにも事故のショックで断片的に記憶を失っているらしく、まともなことは覚えていないようだ。ただ、俺のことを知っていて俺が冥王であるということ、それと自分が冥王の力となるための存在であること、それだけを覚えているらしい。
「なるほど。冥王さまの妹のナトリさまは修行のためにここを訪れたのですね」
「あぁ、そうなんだけど、君にこんな怪我をさせてしまって、修行どころじゃないよな」
「そんな! 私のために冥王さまが気に病むことなんてありません。私、冥王さまの力になるためになんでもします! 本当ならば、今すぐにでもこの身で冥王さまの修行の手助けをしたいところですが……」
「そ、その脚じゃ無理だよー」
「……ですよね。では、私はここの留守を預かります。冥王さまが大安心を持って修行を終えられるように、家事を預かります」
「そこまでしてもらっちゃ悪くないか?」
「全然平気です。というか、冥王さまのために動かないと、私、不安で」
 神来鈴は微笑を浮かべて言った。
 整った顔立ちに乗る薄い唇の動きに合わせて綺麗な声が生まれ出る。なんて可愛らしいんだろう。
「冥王さまがお望みなら、私、夜のお相手だって」
「い、意味わかって言ってる……?」
「も、もちろんですよ! えっと、ですね……」
 神来鈴は急にしどろもどろになり、顔を赤面させながらも答えた。
「あの、め、冥王さまの……お、おちん……ちんを、おくちでご奉仕させていただいたりですね……あと、この身の穴という穴を使って、ですね……」
 見る見るうちに顔が赤くなっていく。いや、ちょい待ちや。この辺で止めとこう。
 と思ったのだが、そこへナトリが割り込んだ。
「それはあっちのお仕事だよー」
 ナ、ナトリさん!?
「で、ですが……」
「お兄ちゃんの身体はナトリのなんだからねー、神来鈴ちゃんにはあげないよー」
「あの、私にも少し……なんならご一緒でも」
「あ、それいいかも。神来鈴ちゃん、ナイアイディー」
 なんですと!?
 今夜から、ナトリも、神来鈴も、わいのもんやて!? 二人いっぺんに食っちゃえるとわけなんだら!? この世の春がきたあああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁあぁ!!!!(・∀・)!!!!

 家事を預かると言い張る神来鈴を残して俺とナトリは小屋を出て修行場に向かった。小屋から程なく離れたところに親父が使っていた修行場がある。
 そこはちょっとした広場みたいになっていて、親父が残した様々なもの、サンドバッグや丸太ブランコなどが設置してあった。
「さて、修行っていっても、何からやればいいんだろう」
「んー、そだねー。じゃお兄ちゃん、一回手合わせしよっかー」
「手合わせって、ナトリ、おまえとか?」
「あー、お兄ちゃん、あっちのこと馬鹿にしてるー? あっち、これでもこの一年近く毎日修行してたんだよー。一年も修行サボってたお兄ちゃんに負ける気はしないんだけどなー」
「おいおい、言うねぇ。怪我しても知らねぇぞ」
「いいよ。かかっておいでー」
 言って、ナトリは構えた。両手で拳を作り肩の前に構える、神崎流体術の基本の構えだ。
 俺もそれに倣う。体が型を覚えている。
 相手は妹だ、本気でやるわけにはいかない。ウォーミングアップのつもりで軽くやって、まずは兄の実力というものを見せてやるとしよう。
 ナトリが先に動いた。身体を沈め、滑るようにして俺の懐にもぐりこんでくる。
「!」
 俺はバックステップで間合いを取った。ナトリは更に脚を出してくる。距離が縮まる。
「1、2っ……」
 右足、左足のステップで俺へと詰め寄る。
 伸びてくるのは左の拳。
「3」
「!!」
 俺は身体をねじって避けた。
 ……意外に速い!
 避けた反動を利用して肘を入れる。だが、そこにはナトリの姿はもうなかった。
「えっ……」
「あっぱぁー!」
 ターンして俺の背後を取ったナトリは、がら空きになったわき腹から拳を入れてきた。
「がぁっ!」
 まともに入った。俺はよろめいた。だがダメージは少ない。直撃とはいえ、ナトリにそれほど大きな力はない。
 しかし。
 ……油断できないな。
 俺は本気モードに入った。
 五感を研ぎ澄ます。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、そのどれもが極限にまで敏感になったとき、生まれるものがある。それが第六感だ。
 俺は動いた。ナトリの右正面へと。
 ナトリの知覚でまだ俺の動きに追いついていない。
 これなら……いける!
 前へとステップを踏む。ナトリの肩口へと右の拳を放り込む。
 いける。
 そう確信した直後。
 ナトリに動きが生じた。
 ……知覚が追いついたか?
 だが遅い。気付けても間に合わなければ意味がない。この攻撃は入る。俺の確信はまだ消えていない。
 ナトリは俺に背中を向けた。どういうつもりだ? 俺を見失っているのか? まぁいい。そのまま右の肩口へ俺の拳を。
 だが。
 次の瞬間、俺の拳はナトリの右の掌に受け止められていた。
「何っ!」
 わずかにこちらを振り向いたナトリの顔は何故か少し寂しげで、だがその表情が見えた瞬間、俺は腕を引っ張られていた。
「うああ!」
 世界が回った。否、俺が回ったのだ。ナトリは自分の背中に俺の体重を乗せ、一気に地面にたたきつけたのだ。背負い投げだ。
「いつつ……」
「お兄ちゃん」
 背中をさする手とは逆の腕を引き上げながらナトリが俺に声をかけた。
「……お兄ちゃん、弱いよ」
「ナトリ……」
 俺はこのとき、正直傷ついた。妹に「弱い」と言われてしまったのだ。強くありたいと、強くなりたいと願う俺が、だ。
 ナトリの表情はさっきの寂しげなものから変わっていない。
「どうしちゃったの? 昔はあんなに強かったのに。ねぇ、思い出してよ、お兄ちゃん。道場でお母さんを倒したときを」
「母さんを……?」
 倒したのか? 俺が?
 記憶にない。まただ。自分の記憶からかけ落ちている部分だ。それを今、ナトリから聞かされた。
「……!」
 なにかが脳内をフラッシュバックする。
 それは何だ。懐かしいような、新しいような、見たこともないような、母さんが目の前で倒れている姿。それは俺が倒したのか。俺の拳はそのとき、何色で……。
 俺ははっとして眼が覚めた。何だ、今のは……。記憶の断片だとでもいうのか?
 ナトリが心配そうに俺を覗き込んで言う。
「ごめんね」
「え……なんでナトリ、謝って?」
「お兄ちゃんがこんな弱くなっちゃったの、あっちのせいかもしれないの」
 ナトリの言っている意味が、よく、わからなかった。
「だから、あっちが責任持って、お兄ちゃんが昔の強さに戻るまで修行に付き合うから。だから……」
 ナトリの瞳から何か落ちてきた。俺の頬に零れるこれは……涙だ。
「だから、ごめんね、お兄ちゃん……」
 ナトリが泣いている。意味がわからない。だけど、俺にはなんて声をかけていいかすらわからなかった。
 俺が弱いことが原因で泣いているってことだけはわかった。だから俺は、ナトリの涙を指で拭ってやった。
「強くなる」
「え?」
「必ず、強くなるさ。だから、泣くな。そのための修行に来たんだろが。強くなって、おまえの不安も何もかも吹っ飛ばして、道場だっていつか再興してやるさ。だから、そのときおまえは俺のとなりにいてくれよ、な」
「お兄ちゃぁん……」
 ナトリはもはや口を歪めて泣き始めた。
 こんなふうに泣くナトリをもう何年も見ていない気がした。ナトリは、俺が考えていたよりもずっと気を張って今まで生きてきたのだろう。
 それを、ほんの少しでも昔のようなナトリに戻してやる事ができて嬉しく思う反面、原因が自分の弱さであることに情けなくも思った。
 ……強く、ならなくちゃいけない。
 もう一度、羅生門に会うためにも。自分の過去を、取り戻すためにも。ナトリの不安を、ナトリの涙を、拭い去るためにも。
 そう、強く思った。
2005年12月25日午後2時21分

冥王計画羅生門第29話「神来鈴」

 修行のための準備とかその他いろいろなことを終えた俺とナトリは、車に乗り、一路比叡山を目指した。
 だが、金がなかったので仕方なく国道171号線をひたすら走ることにした。
 朝なのでそう時間もかからずに着くだろうと思ったが、道路は以外に混んでいて、出発してから約1時間が経つが、未だ全行程の半分も過ぎていない状態だった。このままではガソリンが底を尽きてしまうので手近なスタンドに入ることにした。
 従業員が大仰なジェスチャーで車を誘導する。窓を開けると嫌味なほどの営業スマイルを剥けて訊いてきた。
「いらっしゃいませ。本日は廃屋でしょうか、イレギュラーでしょうか」
「なんか変なニュアンスや変な音が入った気もするがまぁいいや。ハイオクを満タンで。はい、カードね」
 俺はクレジットカードを手渡した。三井住友VISAカードだ。これは高校のときにバイトをするためにつくった口座のものだが、高校卒業の折にクレジット機能付きのものに更新しておいたのだ。
 それにしてもクレジットカードとは便利な代物である。何しろ、現金がなくても物が買えてしまうのだ。
 物品だけではない。飲食店などでもクレジットカードが使える店が増えている。特に居酒屋などがそうだ。酒を出すところだと、会計が意外に高くなりがちなのでクレジットカードを使える店のほうが客も安心して飲み食いできるというものだ。そういう理由から、各居酒屋はカード会社にいくらかのマージンを支払ってでも、自分の店でカードを使用できるようにするのが普通だ。
 これがまた良い利用方法を導き出す。特に、定期的に飲み会をする人にオススメの方法だ。例えば一ヶ月に一回飲み会をするとして、その参加者が自分を含めて10人とする。わかりやすいように一人当たりの支払い代金を5000円としよう。飲み会終了時、全員から金を集めるのは非常に面倒である。そこで、おもむろにクレジットカードを取り出してこう言うのだ。
「とりあえず払っておくよ」
 こうすることで、スピーディな支払いの後に全員から集金をすると、45000円の現金が手元に入ることになる。それはもちろん翌月の支払日に返さなければいけないお金だが、翌月もまた飲み会をするとどうだろう。自分の支払い代金5000円を支払うのは当然なので、それとは別に翌月の飲み会で集めた45000円を返済に充てれば良い。つまり、無利子で45000円を借りる事ができるのだ。もちろん自転車操業である。
 余計なことを考えているうちに従業員が窓を拭き始めた。と、そこでナトリの声を聞いた。
「お兄ちゃん、あっち、ちょっとトイレ行ってくるねー」
「おう、急がなくていいからゆっくり気持ち良くなってこい」
「もう、エッチなんだからー」
 ナトリが車を出てとたたた、とトイレへ入っていく。
 俺はそれを見やりながら、なんともいえない気分になった。
 助手席を見る。それはさっきまでナトリが座っていた場所だ。
 ……ここに、数秒前までナトリの尻が……。
 温かいだろうか。これを触れば温かいだろうか。そんな思いが俺の頭をよぎった。
 シートは、ナトリの尻と接触していた。俺が、シートと接触する。それは、俺の手とナトリの尻との第二次間接接触を意味する。
「……!」
 大変な事実に気がついた。コイツは、このシートは、俺のナトリの尻に触っていたのだ、と。
「ナトリの尻に無断で触るとはとんだ不届き者だな。許しておくことはできん」
 俺はおもむろにサイレンサー付き麻酔銃を取り出し、助手席のシートに向かって二、三発放った。
「ふむ」
 これでシートも懲りたことだろう。寛大な俺はそのへんで勘弁してやることにした。
 さて、次は俺の番だ。どけ、シート。
 俺はシートにぺたぺたと触り始めた。
 わずかに残るナトリの残り香。それが今、俺の手に馴染み始める。それはとても幸いなことだ。人間の皮膚というものは微妙な起伏が細かく刻まれているため、今獲得したナトリの空気、いわばナトリエアーは、これから先どんなことがあろうとも、俺の手の中に残り続けるだろう。記憶ではなく、記録として。
 だが俺は、そこである種の違和感を覚えた。前にも何度か感じたことのある、不思議な感覚だ。
 デジャブ、というやつだろうか。
 俺がそんなことを考えていると、ふいに助手席のドアが開いた。そこに立っているのは俺のフェイドゥムではない、もちろん俺のナトリだ。
「お兄ちゃん? ……なにやってんの?」
「ぬ。いや、これはだなナトリナトリの尻をまぐわらせようと不届きな思想を持つシートを成敗しようと成敗したのだが俺も尻の熱にやられてしまったようで尻の星へ旅立っている最中で」
「もー、落ち着きなよ」
 そう言って、ナトリはそのまま助手席に、俺の手の上に!!(・∀・)!! 尻を先頭に乗ってきたのだ。
「ナ、ナトリさん!?」
「あっちのお尻が触りたかったら、お兄ちゃんにだったらいつでも触らせてあげるから。だからシートに嫉妬なんかしないでよー」
 お、俺は。
 俺はなんと素晴らしい妹を持ったのだろうか……感動で涙が流れてきた。
 そうこうしているうちに給油が終わり、クレジットカードと領収証が帰ってきた。
 さて、再出発だ。
 俺たちは一路比叡山へ。何の問題もなく向かう。はずだった。まさかあんな事件が起こるとは、俺もナトリも、思いもしなかった。

 一時間後。比叡山山中。
 軽快に飛ばしていた俺たちは、急遽停車し、車から降りざるを得なくなった。
 人を、撥ねてしまったのだ。
「大丈夫か!」
 それが車を降りた俺の第一声だった。
 倒れていたのは、小さな少女だった。
「お兄ちゃん!」
 後ろからナトリが追いついてきた。
「この子……大丈夫なの?」
「……」
 俺は黙っていた。
 見れば、倒れている少女はまだ幼かった。ナトリよりも年下じゃないかと思うほどだ。黒髪で、黒のパンプスを履いていて、着ているのは黒のフリル付きワンピース。肌の白さが際立って、非常に可愛らしい格好をしている。
 俺は、そんな少女を撥ねてしまった。まだ将来有望な少女の未来を奪ってしまったのだ。

「死して詫びる!」
 俺は崖から飛び降りた。
「ちょっとお兄ちゃん、どこいくの!?」
「ちょっとそこへ五千円札を落としてな。新渡戸すわぁーん!」
 だが、俺が手にした紙幣に描かれていたのは樋口一葉女史だった。
 俺が愕然として肩を落とした。
「世界というものは……運命というものは……かくも儚いのか」
「お兄ちゃん、落ち着こうよ。ほら、あの子、起きるみたいだよ」
 見れば、少女が身を起こしている。
 俺は地面に平伏した。
「接写!」
 バシャリ。
 少女が目を開ける寸前にカメラのシャッターを切った。カメラがどこにあったのかは謎だが。
 そして俺は眼を開けた少女に言う。アスファルトに頭を叩きつけて。
「拙者、名はわかりませんが姓を神崎と申します! 先ほどは貴女を痛い目に遭わせてしまい大変申し訳ないことをしてしまったと反省の気持ちでいっぱいであります!」
「お兄ちゃん……」
「そういうわけだから、何でも言って欲しい! 俺にできることならなんでもさせてもらう! それぐらいじゃ詫びにはならないだろうけど、でもそうでもしないと、俺……」
 俺が言葉に詰まると、少女は俺の顔を掴み、地面から離した。そして顔を上げさせる。
「な……何?」
 少女が俺を見てくる。少女の瞳が、俺の眼を真っ直ぐに見つめてくる。
 なんか、不思議な感じがした。見られることではなく、俺が少女を見ていることが、だ。
 そして少女は、ふいに口を開いた。
「……あなた、冥王さまですね?」
「え?」
 俺は一瞬、何を言われたのかがわからなかった。
「私は、神来鈴(じん・ぐるべる)。冥王、あなたの力になるために……あれ?」
 神来鈴と名乗った少女は、言葉の途中で首をかしげた。
「あれ? あれれ? あなたの力になるために……どこから……来たの、私?」
「……」
 俺を冥王と呼ぶ、少女。羅生門の関係者だろうか。だが、その少女も自分についてよくわかっていないらしい。さっき撥ねられたことによって記憶を失っているのだろうか。
「冥王さま? お兄ちゃん、なにそれ?」
 ナトリが訊いてくる。
 まずい。ナトリを俺のいざこざに巻き込みたくはない。だから、冥王とか羅生門とか、そういったわけわからんことを教えるわけにはいかない。
「さ、さぁ……」
 俺はとりあえず身体を起こし、神来鈴を抱き起こした。
「と、とにかく君、どこかケガはないか?」
「あ、はい、ありがとうございます。多分、どこも痛く……うっ!」
 神来鈴は立ち上がりながら、しかし、中腰の状態で俺に抱きついてきた。
「どうした、どこか痛むのか?」
 言いながら、俺は神来鈴の肩を抱きとめる。
 う、薄い。真冬だというのに、この薄いワンピースはなんだ……。
 少女の背は低い。俺の目線の高さからだと見下ろすことになるが、黒のワンピースの胸元から神来鈴の小さな胸の先端がちらほらと見え隠れする。
「き、君も……!」
 ノーブラなのかっ!
「え! 冥王さまも、どこか、ケガをなさっているのですか?」
 少女が心配そうな顔をして見上げてくる。
「いや、俺は大丈夫だ。それより君、どこをケガしてるんだ?」
「はい……ここを」
 そう言って、少女はワンピースをたくし上げ、綺麗な脚を露わにした。
 だが、白くて綺麗な脚は、両の膝が、血まみれになっていた。
「ひ……」
 ナトリが驚きの声を上げる。
「ナトリ」
 俺はあることを思い出していた。
「この山のどこかに、親父が修行で使っていた小屋があったよな」
「え、うん、確か……」
「場所、覚えてるか?」
「うん、多分」
「案内してくれ。それから、この子を車に乗せるのを手伝ってくれ。連れて行こう。これじゃ一人で歩けないだろう」
「そんな、冥王さまの手を煩わせるなんて……」
「気にするな。それに、そのケガを負わせたのは俺の責任なんだ。手当てぐらいさせてくれ」
「……わかりました。申し訳ありませんが、お願い致します」
 透き通ったように綺麗な神来鈴の声。
 この少女が、何故、俺を冥王と呼び、奴隷のように従おうとするのか。そのときの俺には、何もわからず、とにかく少女を助けようと必死にナトリの指示通りにハンドルを切った。
2005年11月29日午前1時48分

冥王計画羅生門第28話「インスペクタ2・繰り返した問いかけは天に舞い明けの空の光に変わる」

 時は早朝。昇り始めた太陽の光を頭が激しく反射する。
 すべてを断った世界に、その男は現れた。
「ふん。久々にゲートをくぐったが、やはり慣れんものだ」
 低い声でそう呟いた男は、自身の持つ機殻翼(カウリング・ウイング)『ヴェール』を展開し、出力を上げた。
 落下を防ぐためである。
 男の眼下には海が広がっている。
「第五世界の海か……随分と綺麗なものだな。だがこの景観も、じきにワシらの物となる」
 しばらくの間そこに浮いていた男は、どうやら目を閉じて精神を集中させているようだ。
 男の聴覚が研ぎ澄まされる。求めていた『歌』が、耳を通して自分の中へ入ってくる。
 男は、くく、と声を漏らして呟いた。
「よくやった、ヒリュウ。そのまま目標を追え。ワシが先に足止めをする」
 挟み撃ちにしてやる、と男は内心でほくそえんだ。
 『ヴェール』の出力を整え、目標地点へと前進加速をする。
「くくく、逃げられると思うなよ、『憎しみの鴎』。このワシ、『戦慄のハゲワシ』からなぁっ」
 男――『戦慄のハゲワシ』は、自分の使い魔からの報告で、この世界に『憎しみの鴎』、つまりオリヒメが介入したことを知った。許可なくクロスゲートを私用することはダンスドールにおいて重罪である。結果、血盟騒楽はオリヒメの行動を謀反と判断したのだ。そして討伐隊が結成されることになったのだが。
 最初は羅生門捕獲のための部隊がそのまま流用される見込みだったが、そこで名乗りを挙げたのがこの『戦慄のハゲワシ』だった。
 『戦慄のハゲワシ』は、以前からオリヒメのことを好ましく思っていなかった。何か計画を立ち上げようとすれば学者の観点からはうんたらこーたらと言っては反対意見を唱える猪口才な若者、という認識だ。なんとか隙を見つけて血盟騒楽から追放してやりたかったが、これは彼にとって願ってもないチャンスだった。
 いけ好かないガキを、自分の手で、追放するどころか制裁を与えることができるのだから。  『戦慄のハゲワシ』は飛びながら右方の山に目をやる。東の方向だ。
「ふん、過去のデータから見るに、クロスゲートの発動時間は最低でもあと一時間か。それだけあればあのメガネのガキを連れて帰るには十分だ」
 そう言い、『ヴェール』の出力を弱める。そして彼は、『歌』を施した。
 『歌』とは、第二世界・ダンスドールの特色とも言える技術である。ダンスドールの人間は、生まれながらにして何らかの超常能力を秘めており、それを『歌』を媒介にして具現化する。彼の場合は『ヴェール』に関する事柄がそれである。
 低く空間を震わせるその歌声は、『ヴェール』の発する振動と共鳴した。その瞬間、『ヴェール』は別の姿を見せた。
 これまではただ開いていただけの鋭角的な翼は、一度自身を収容し、両翼で八枚を数える丸みを帯びた翼となって展開したのだ。
 即ち、出力強化のための変形である。『ヴェール』が第二形態を現したのだ。
 これにより加速性が格段に増す。『戦慄のハゲワシ』は、目にも留まらぬ速さで太平洋の上空を滑っていった。
 オリヒメが眼下に見えてきた。
 『ヴェール』を第一形態に戻し、出力を安定させると、『戦慄のハゲワシ』は一直線に降下していった。オリヒメの眼前へと。
「止まれ、裏切り者」
「!」
 声に驚き、オリヒメが飛行を停止する。
「せ、『戦慄のハゲワシ』殿……!」
「くくく、聞くがいい。これが貴様への逮捕状だ」
 『戦慄のハゲワシ』は歌った。念を『歌』にして。水と、光と、大気を、震わせながら。
「こ、これは……出頭命令?」
「そうだ。法廷は貴様を呼んでいる。意味はわかるな? 貴様に反逆罪の疑いがかかっているのだ。もしも従わなければ……」
 『戦慄のハゲワシ』は声を高らかにして胸の前で握り拳を作った。
「『戦慄のハゲワシ』、また、この『クロガネ』が武力を行使してでも連れ帰る!」
 宣言を受けたオリヒメは、口元に穏やかな笑みを浮かべた。
「……ほぅ。クロガネ、ですか。意外といいセンスをしてるじゃあないですか。ですが、太った体質をなんとかしなければ折角のそのポーズと決め台詞も、全然決まりませんねぇ」
「な、なんだと!」
 クロガネは憤慨した。
 ……これだからこのガキは頭にくるのだ。人を馬鹿にしくさりおって。
 だが、オリヒメの笑みを見て、クロガネには確信めいたものがあった。
 オリヒメは、絶対に命令に従わない、と。
 そしてそれはクロガネにとってもちろん好都合であった。自分の手で直接暴力に訴えることができるのだから。
 ……この状況で笑っていられるとはな、面白い。
 クロガネの中に、燃えてくるものがあった。
 長らく実戦から離れていたために今では隠居扱いだが、クロガネは若い頃は百戦錬磨の鬼と呼ばれていたほどの猛者である。その自分をワクワクさせてくれるのだ、オリヒメは。かつてこんな戦場があった。あの時も今と同じような、海の上での闘いだった。その闘いに敗れたクロガネは、死を覚悟した。しかしその相手は、トドメまでは刺さなかったのだ。結果、その闘いの後遺症で彼は現役を退くことになったのだが、今でもあのときの戦いは忘れはしない。だからこそ燃え上がる。かつてと同じ舞台で、久々に全力で戦うときが来たのだ。
 オリヒメは軽く両手を広げると、
「ではこちらも名乗っておきましょう、オリヒメと呼んでください。残念ながら出頭命令には従えませんね。僕はもう、あなたがたとは決別したのですから」
「ふん。法廷に出るまでもないということか。ならば実刑を待つのみだ。死して終わりにはさせん。貴様の知っていること、貴様の企んでいること、すべて吐いてもらうぞ」
 オリヒメが大きく翼を広げて飛翔した。
「嫌ですよ」
 戦いの火蓋が切って落とされた。
 オリヒメは懐から銃を取り出した。両の手にはオートマチックが二丁。それを水平に連射する。
「!」
 クロガネは迫り来る弾丸を見た。瞬時、『ヴェール』を第二形態へ変形させ、柔軟性のある翼で自分を包み込む。
 弾丸は高い音を上げて翼に弾かれ、速度を落として海に落ちていく。
「ふん。そんな『歌』も施せぬ銃では、この『ヴェール』は貫けぬわ」
「そうですね」
 しかしオリヒメは不適に笑っている。
 何故だ。何故、笑っていられる。自分の攻撃手段が通じないということがわかったというのに。
 その答えは、すぐに来た。
「単に威力ではその翼は砕けない。では、爆発ではどうです?」
「何……ッ」
 状況を理解した。その一瞬。だが遅い。状況は動いていた。オリヒメが『歌』を施す――!
 瞬間、翼が爆発した。オリヒメの宣言どおりに。
「ぬおおぉっ!」
 二発、三発と、次々にクロガネの周囲で爆発が起こる。
「き、貴様ッ……『歌』を……!」
「そうです。着弾発火型の弾丸ですよ。僕の『歌』に呼応して爆発するようになっているんですよ。いくら頑丈なあなたの『ヴェール』と言えども、第二形態は柔軟性を重視しているせいで硬さは第一形態よりも劣る。多数の弾丸をぶち込めば、少しくらいは弾かれずに翼に着弾して残るという算段です。どうですか、」
 オリヒメは上空から水面上のクロガネを見下ろしていった。
「知識は力なんですよ」
 その表情は、力そのものだった。
「ぬぅ。青二才が猪口才なぁ……」
 クロガネは頭に血管が浮き出るほど憤慨していた。
 しかし、とクロガネは思った。
 相手の持つ武器が銃ならば、接近戦に持ち込めばいいだけのことだ、と。
 くく、と笑うとクロガネは『ヴェール』に『歌』を施した。
 海が、揺れている。
 これまでにない『歌』の振動に、オリヒメが様子を変えた。
「な、それはもしや……」
 『ヴェール』が閉じる。その刹那、鋭角的な、いや更に鋭角的な長く細い翼が二枚、クロガネの背から姿を現した。
「これを見せるのは貴様が二人目だオリヒメ、光栄に思うがいい。我が『ヴェール』が第三形態、飛翔特化型長剣『ビクティム・ビーク』!!」
「!」
 広げた翼を武器にして、クロガネは一直線にオリヒメに突っ込んでいく。
 間に合うかどうかわからない。だが、やるしかない。オリヒメは、『歌』を、歌った。
 瞬間、『ヴェール』が、オリヒメの腹を、深く、抉った。
「ぐうぅ……!!」
 オリヒメの口から、血か零れ落ちる。
 かろうじて、身体は二つには分かれていない。
「ふん、致命傷にはならんか」
 意識が薄れ、落下しようとするオリヒメの髪を掴み、自分と同じ高さまで持ち上げた。
「ふん。貴様の機殻剛体(カウリング・ボディ)は防御に特化した能力だ。反面、ワシの『ヴェール』は移動型、防御型、攻撃型と形態を変えられる。その差が出たということだ。貴様の得意とする銃も距離を取れなければ無力と化す。オリヒメよ、貴様の負けだ」
 クロガネは勝利を確信した。このままオリヒメを連れ帰ればいい。
 だが、
「ふふふ、ふふふふ」
 口元から血を流しながら、オリヒメが不適に笑った。
「その油断が命取りになりますよ、クロガネ殿……」
「何を負け惜しみを……何ッ!」
 じゃき、と鈍い音が間近で聞こえた。クロガネは、自分の眉間に銃が突きつけられたのを理解した。
「……ぐぅっ……僕の、勝ち……です」
 オリヒメが引き金を引く。
 ヴェールの変形が間に合わない。
 こんな、こんな圧倒的優位な状況で、足元をすくわれたというのか。現役を退いた自分に、自分でも気付かない油断があったのか。
 クロガネは、死を確信した。
 耳をつんざくような、太く、短い音が炸裂した。
「……」
 目を開けたクロガネは、自分が生きていることを知った。
「なっ……」
 見えるは紅。その向こうには、オリヒメの驚愕の表情も見える。
 クロガネの使い魔が、眉間と銃口の間に割り込んだのだ。
「ヒ、ヒリュウ!」
 クロガネの叫びもむなしく、力を失ったヒリュウは、そのまま、紅い身体をさらに紅く染め、海へ落下していく。
「ヒリュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
 やがてヒリュウは海へ達し、沈み、ほのかに海を紅く染めていく。
「こ、こんな、こんなことがあああぁぁ」
 クロガネは髪を掴む左手に力を込めた。
「うぅっ……」
「オリヒメぇぇぇ、きぃさぁまぁぁぁぁぁぁ!!」
 その日の早朝、太平洋上に多数の青い羽が舞った。
2005年11月26日午前2時45分

冥王計画羅生門第27話「supernova/カルマ」

 1月16日、日はすでに昇り始めている。
 俺は西へ向けて車を飛ばしていた。
 調達するのに少しばかり時間がかかってしまったが、憧れのインテグラに乗れた俺は、興奮気味に高速道路をかっ飛ばした。
 そろそろ西宮に入る。俺の実家がある街、甲子園。思えば何もかもが懐かしい。とはいっても、年末に来たばかりなのだが。
 一つ不満を挙げるとするならばインテグラのカラーだ。俺は赤が好きなのだが、白しか調達できなかったのだ。いつかコキョオの血でこの車を真っ赤に染めてやる。俺の闘志は燃え上がっていた。
 高速を降りればあとはすぐだ。俺の家は港近くの閑静な住宅街にある。庭と道場が広いことだけが取り柄だが、居住空間は狭くて俺はあまり好きじゃない。
 俺は門の前に車を止めた。
 門の上には『神崎自警団』と看板が上がっている。俺の実家は武術道場をやっている。母さんが師範だったこの道場は俺が小さかった頃は随分と栄えていたらしく、門下生も大勢いて、西宮を守る組織として自警団を結成していたほどだ。それがどうだろう、母さんが失踪して以来、自警団は自然消滅し、門下生もみんな離れていった。それもすべては親父が勝手なことをしたからだと思っている。
「いや……」
 決め付けるのはまだ早い。俺は自分の眼ですべてを確かめると決めたんだ。親父の真意、母さんの行方、そして俺の記憶……すべての謎はこの家にあると信じて来たのだから。
「ただいま」
 俺は一言そう言って、門に手をかけた。その時だった。
「ああーーーっ!!」
 耳をつんざくような、大きな声が聞こえたのは。
 驚いて俺が振り返ると、そこにはよく知った顔があった。
「ナトリ……」
「お兄ちゃん、帰ってきてたんだー」
 とてて、と駆け寄ってくる。俺をお兄ちゃんと呼ぶその少女は、俺の妹のナトリだ。ツインテールにしてる髪形がやけに可愛いのでやめて欲しい。妹相手にフェイドゥム様が起きてこようとしていらっしゃる。
「お兄ちゃん車なんか持ってたんだ」
「あ、まぁな。ははは」
「んー、でも白はイマイチかなー」
「大丈夫、近いうちに赤にするから」
「えぇー、緑でしょやっぱ」
「それは勘弁な」
 その後、二人で家に入って少し早い朝食を摂りながらしばらくの間話し合った。
「もう、こんな朝早くに帰ってくるなんて。前もって言ってくれればもっとちゃんとした御飯用意したのにさ」
「いやいや、白飯に味噌汁、卵、おまけに海苔と目玉焼きまで。こういう普通の飯もいいもんだ。それに美味いぞ、ナトリの料理」
 こいつは昔から料理が上手い。俺もなかなかの腕前だと思うが、ナトリには敵わない。特に和食においてナトリの右に出る者はなかなかいないんじゃないだろうか。
「またまたぁ、おだてたって何も出ないよ。あ、でもチューはしたげる」
 そう言って、ナトリは俺のほっぺに軽くキスすると、テーブルの向かい側に座って自分も食べ始めた。
「……」
 なんか変な気分だ。
 こうしていると、昨日までに起こった事がまるで嘘みたいだ。俺は本来、こういった平和な状況にいたんじゃないだろうか。羅生門に会ってから、色々と周囲を取り巻く状況が変わってきていることは否めない事実だろう。
 羅生門といえば、昨日食べたチャーハンも美味しかった。あれをまた食べられる日は来るのだろうか。そう考えると、気が滅入ってくる。
「ん?」
 ふと気付くと、ナトリがうつむく俺の顔を覗き込んできていた。
「じーっ」
「な、なんだ?」
「なーんか辛気臭い顔してる」
「え、そ、そんなことはないぞ。ナトリの美味しい料理が食べられるのに辛気臭い顔なんてしたくてもできるかよはっはっは」
「ふーん、ならいいけど」
 そう言って微笑むナトリの顔に心底癒される気がした。
「でさ、お兄ちゃん」
「ん?」
 俺は生卵を飲み込んだ。
「なんで突然帰ってきたの?」
「ん、んーとな……」
 自分の出生を探るため、なんて言えないよな。話したってわかるわけがないし、俺の問題にナトリを巻き込みたくはない。
 俺が返答に困っていると、ナトリは閃いたように答えた。
「あ、わかった。やっと道場継ぐ気になった?」
「へ?」
 俺の口からは間抜けな音が出た。そんなことを言ってくるとは思いもしていなかったからだ。 「道場って、おまえ……もしかしてここのことか?」
「あたりまえでしょー。もう、こんな大っきい道場構えてるのに門下生が一人もいないなんて、情けないったら。それもこれも、唯一免許皆伝を受けたお兄ちゃんが跡継ぎを放棄したからなんだからね」
 ナトリはぷんすか怒った顔をしてこっちを睨む。そんな仕草もどこか可愛らしくて愛嬌がある。
「あっちだって頑張ったんだから。でも、あっちの力じゃ無理なの。お母さんの実力には遠く及ばないよ、まだ。だからここはお兄ちゃんが師範としてもう一度道場を再興して、自警団も再発足すれば、絶対にうまくいくよ、うん」
 そっか。こいつ、家のこと、そんなに熱心に考えてくれてたんだな。それを俺は、なんて勝手な長男なんだろう。
 ナトリに嘘はつけないな、と俺は思った。こんなに一生懸命な人間に嘘をついたらなんだか罰が当たってしまいそうだったからだ。
「あのな、ナトリ。俺、道場を継ぎに帰ってきたわけじゃないんだ」
「えっ、だって……」
「話を、聞いてくれないか」
「う、うん」
 ナトリは神妙に頷いて座りなおした。
「京都でいろんなことがあったんだ。信じられないかもしれないけど、俺、死にそうにもなった。それで思ったんだ。俺には圧倒的に力が足りないって。強大な敵に立ち向かう力、自分の大事なものを守る力が足りないって。そしたらわかったんだ。自分が何者なのか、わからないってことを」
「自分が……何者なのか……」
「だからってナトリにそれを訊きにきたわけじゃない。自分で確かめたいんだ。俺が何者なのか、何のために生きているのか。……何に生かされているのかを」
「……」
 ナトリはしばらく黙っていた。
 俺はナトリの胸に視線を移した。まだふくらみと言っていいのかどうかも危ういほどの穏やかな二つの丘がそこにはある。いいものだ、発育途上の体というものは。あどけなさの残る少女の香りをふんだんに含んでいる。
 ナトリは中学二年生の14歳だ。まさに美学の頂点にある年齢と言って良いだろう。
 次に俺は首筋に視線を移す。そうっと通った筋に柔らかい肉付き、そこを降りてゆくとたどり着く至高の鎖骨地帯。美しい、美しすぎるラインだ。
「お兄ちゃん」
 突然、名前を呼ばれて俺は少し驚いた。
「な、なんい?」
「なんいって? そんなことより、もしかしてお兄ちゃん、彼女出来た?」
「え? なんでそんなことを?」
「だーってお兄ちゃん去年からなんか変なんだもん。ちっともこっち帰って来ないし、年末に帰ってきたときも、なんかあっちのこと避けてるみたいで……」
 やべ、泣きそうだこいつ。
 俺は椅子から立ち上がり、ナトリに近づいた。そしてナトリをそっと抱きしめて言った。
「避けてなんていないよ、きっと気のせいだ。いろいろあってなかなか帰って来れなかったけど、俺はいつだっておまえのことを考えてる。おまえには幸せになってもらいたいんだ」
「ホント?」
 ナトリは涙目になって、上目遣いに俺を見てくる。これは堪える……すげぇや。
「ああ」
「じゃー、チューして?」
「ああ」
 俺は少しかがんで、椅子に座るナトリの唇に自分の唇を合わせた。
「ん……」
 ナトリの鼻から漏れる息が俺の顔に当たる。心地よい温風が、気分を高揚させる。
 薄手のセーラー生地の上から、胸に掌を当てる。ぺたんことまではいかないが、形を作っていない胸が俺の手に馴染む。
 なんだろう。俺は以前にこのようなことをした事があった気がする。相手は誰だ? 羅生門か? いや違う、俺は羅生門にもここまで直接的な性的干渉を行ったことはなかったはずだ。多分。
 互いの舌と舌が絡む頃には、すでに手は脚へと行っていた。中学二年生女子の生脚の感触をたっぷりと堪能すると、次第に手を太腿のほうへ、そしてスカートの中へと滑り込ませてゆく。
「んにゃあ、んぅ……」
 下着の下に手を入れ、直接尻の感触を楽しみながら揉む。柔らかい。あぁああぁ、柔らかすぎる。
 左手でうなじからナトリの髪を撫でながら俺は、たっぷりと五分間はキスとナトリの身体を楽しんだ。
 事が済み、ナトリはポーッとしてくてっとしている。
「えへへ、彼女さんに悪いことしちゃったね」
「気にすんな、彼女なんていないよ」
 そうだ、羅生門は俺の彼女ってわけじゃない。そう思うと、無性に自分が馬鹿に思えてきた。
「ねぇお兄ちゃん、力が足りないって言ってたよね。だったらね、ふ、ふああーぁ……」
「おまえ、眠いのか?」
「んーーん、だいじょーぶ。それより、そういうときは修行あるのみ、だよ」
「修行、か……」
 そうだったな、小さい頃はよく比叡山に修行に行ったものだった。あの頃は昨日見たようなダムの中の空洞なんて知らなかったし、親父の奴がいつの間にあんなところに遺産を残したのかもわからなかった。俺のルーツを探るのに比叡山は切ってはずせないもののように思えた。
「そうだな、久々に、比叡山に行ってみるか」
 実は久々ではないのだが。
「あっちも行っていー?」
「なんでおまえが?」
「あー、あっちのこと馬鹿にしてるー。お母さんの後継ごうと思ってあっちだって今まで必死に修行してきたんだからね。今まで怠けてたお兄ちゃんには負ける気しないけどー?」
 ナトリの奴、本気で言ってるのか? だけど、ナトリの言っている事が本当で、今のナトリが俺よりも強いというなら、協力してもらえるならこれほどありがたいことはない。
「ナトリ……」
「んー?」
「すまないが、頼む。俺の修行に、付き合ってくれないか」
「ふふ、じゃーあ……」
 ナトリはイタズラな笑みを浮かべた。
「触って」
 おねだりをするように、ナトリはセーラー服を両手でまさに鎖骨の辺りまでたくし上げた。
 な、なにいいいいいぃぃぃぃ!
 さっき服の上から触ったときからまさかとは思っていたが……こいつ、ノーブラやんけ。
 さらに、さっきの行為のせいか、ナトリの服が結構乱れている。スカートは太腿がほとんど見えるぐらいにめくれ上がり、しかもファスナーまで下りている。ん? ちょ、ちょっと待て! 俺はファスナーなんか触ってないぞ! こ、こいつ……やりおるわい。
 俺はそっと、ナトリのほぼ平らな胸に手を乗せる。気持ち芽が出たような淡いピンク色をした綺麗な乳首が薬指に当たってくすぐったい。
「ナトリ……」
「いいよ。お兄ちゃん、好きにして」
 あくぁぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(・∀・)!!!!
2005年11月10日午前2時51分

冥王計画羅生門第26話「インスペクタ1・それは舞い散る桜のように」

 自らを『憎しみの鴎』、また『オリヒメ』と名乗ったその男は、顔を上げた。目に映るは小柄で、しかし豪奢な少女。
 この娘が、羅生門……か。
 オリヒメはサングラス越しに羅生門をまじまじと見つめた。
 すると、羅生門がこちらを睨みつけていることがわかった。
「な……なにをジロジロと人のことを見ておる!」
「おや、これはとんだ失礼を。初対面のレディに接するのは初めてでね、正直、珍しいものを見る目で見てしまいました。詫びましょう」
 オリヒメは再び深く礼をした。
 この男の素直で律儀な対応に羅生門は少々戸惑っているようだった。
「貴様……ダンスドールがどうこう言ったな。あのコキョオと関係がある者なのか?」
「コキョオ? あぁ、昨日、あなたたちと接触した同胞のことですね?」
「やはり、貴様たちは仲間なのか」
 羅生門のこちらを警戒する気配がさらに強くなった。
「いやだなぁ、そんなに警戒しないでくださいよ。とって食おうってわけじゃないんですから」
「じゃあ一体、何が目的でわらわの前に現れたのだ」
 羅生門の語調が強くなる。
 今ここで事を構えると何かまずいのだろうか、とオリヒメは思った。見れば、羅生門は肩で息をしているようだ。間違いない、羅生門は消耗している。
「僕の目的ですか。そうですね、それを先に話しておいたほうがいいでしょうね」
 そう言って、オリヒメを両手を広げて話し始めた。
「単刀直入に言いましょう。羅生門、あなたと手を組みたい」
「手を組む、だと……」
 羅生門は怪訝そうな顔をした。無理もない。
「昨日はこちらを奇襲しておいて、よく言えたものだな」
 そうだ、彼女と自分とは敵対関係にあるのだ。
「まぁ、話はよく聞いてくださいよ。昨日、あなた方を襲った……というよりもあなたがたと接触した『安らぎの黒鳥』、彼は僕と同じ血盟騒楽に属する同僚とでもいいましょうか、そういった関係なんですよ」
「さっきから言っている、その血盟なんとかとか、ダンスドールとか、一体なんなのだそれは?」
「いいでしょう。協力を申し出る立場ですから、こちらの持つ情報はすべてお話しますよ。まずはダンスドールですが、それは僕たちの故郷となる世界の呼び名です。もっとも、他の世界から見た場合の、という意味ですがね」
「貴様の世界、他の世界……やはり貴様やコキョオは、異世界人だったのか」
「ほぅ、僕たちが異世界の人間だということは読めていましたか。流石は聡明ですね」
「ふん、おだてても何も出んぞ」
「つれないですねぇ。まぁいいです、続けましょう」
「ちょっと待つのだ。他の世界、と言ったが、この世界……つまりわらわがいる世界の他にも、世界が複数あるということなのか?」
「そうでしたね。ここはガンパレードでした。僕の説明不足でしたね」
「そう言われても何のことかわからぬぞ」
「では詳しく言いましょう。いいですか、初めて聞くことになると思いますが、落ち着いてゆっくり理解してください。まず、世界とは世の中を構成するすべての事象です。それはこの世に一つしかありません。ですが、世界は一つではありません。他にもあるんですよ」
「それは、この世界の外側にということか?」
「少し違いますね。いい表現が思い浮かびませんが、強いて言うならこの世界の中に存在する、とでも言いましょうか」
「中に、だと?」
「そうです。こういう風に思ったことはありませんか? もっと金持ちだったらなぁ、もっと平和だったらなぁ、もっと力があればなぁ、と」
「……」
「人間は数限りない欲望を持っています。そして欲望が生み出す力は計り知れません。それこそ……世界一つに匹敵するくらいの力を持っていても不思議ではないでしょう。多数の人間の欲望の念がこの世を渦巻き、行き場をなくし、そして消える。どこに行ったと思いますか、その欲望たちは」
「……」
 羅生門は答えられないでいた。
「世界は欲望を内包した。そして同化した。つまり、欲望が元の世界とは別の世界そのものを形成したんです。元の世界の内側に。だけど決して相容れない存在として」
「だ、だがそんなことになれば世界同士が反発しあって、消滅してしまうではないのか」
「同一存在に関する見解はそれで間違っていません。だけど、世界の増殖はこれで終わりではないんです。同じようにして、様々な世界が、どれも同じスケールで、次々と生まれていったんです。何故でしょう。もうわかりますよね、世界が二つでは安定しなかったからです。世界は増え続けた。そしてそれが七つになったとき、すべての世界の内部バランスが整い、増殖はそこで止まりました。これを世界間では『七つの世界』と呼んでいます」
「そんなこと、この世界でもう100年も生きているわらわですら知らぬぞ」
「それはそうでしょう、この世界は今になっても他の世界との交流を持たない閉鎖的な世界ですから」
「なら、なぜ貴様はここにいるのだ」
「世界を移動してきたからですよ。世界間移動は結構大変なんですよ。何せ好きなタイミングに行き来できませんから。原因は不明ですが、時々ある特定の世界同士を繋ぐ空間が両世界に出来るんです。僕たち学者の間では、それをクロスゲートと呼び、それを使って移動する者のことをクロスゲートトラベラーと呼んでいます。なかなか洒落た呼び名でしょう?」
「つまり、今現在、貴様たちの世界とこの世界とが繋がっているということか……?」
「そうです。原因は僕にもわからないんですがね。学者の間では世界の意思が働いているという説が有力ですが……」
「世界の意思?」
「世界も、僕たち人間と同じように何らかの意思を持って動いているのではないかという考え方ですよ。何かの目的があって、世界同士を時々繋ぐのかもしれないということですね。さぁ、そろそろ具体的な話に入りましょうか。この世界は『七つの世界』で言うところの第五世界・ガンパレード。そして僕の世界が第二世界・ダンスドールです。ここまではお分かりいただけましたか?」
「……」
「はは、釈然としないっていう顔ですね。まぁいいです、このまま続けましょう。僕たちの世界、ダンスドールに最近になってある組織が設立されました。第五世界・ガンパレードに世界を変えるほどの強大な力を持つ者がいる。その人物を利用し、『七つの世界』のすべてを我が物にしようとする集団が。それが僕たち、血盟騒楽です」
「やはり、貴様は敵なのではないか!」
「そうです、立場的には敵になりますね。羅生門、あなたを利用しようとしているのですから。ですが、僕は思うんですよ。血盟騒楽のやろうとしていることはバカバカしいのではないか、と。欲望が満たされない、気に入らないからと分裂した世界を、今度はその有り余る欲望で征服しようというんですよ。愚かな矛盾だとは思いませんか?」
「貴様、何を?」
「僕は知的労働者として血盟騒楽に買われています。ですが本心では、身内のことを馬鹿らしいと思っているんです。最初に言いましたよね、レディに接するのは初めてだと。ダンスドールには女性が存在しないんです」
「何……!」
「信じられないでしょうが、僕にとってはそれが当たり前なんです。どんな欲望が具現化したものか、想像もつきませんがね。僕は小さい頃から『七つの世界』について勉強をしてきました。そのうちに、他の世界の文化や文明に興味を持つようになりました。自分とは違う価値観の世界で過ごす人間とはどういう人たちなのだろうか、美味しい食べ物はなんだろう、最新の流行はなんだろう。好奇心を持つ人間であれば、誰もがそう思っていいはずです。ですがどうでしょう。血盟騒楽は他の世界をも、自分の世界の色に染めてしまおうとしているんです。未知の文明を崩壊させて踏みにじろうと。そんなことが許せるはずはありません」
「……」
 羅生門は黙ってオリヒメの話を聞いていた。瞬きもせずに。冥王の他にもいたのだ。異端者が。
「羅生門。あなたの力があれば、この世界を、こんな世界を、こんな世界たちを変えられる。やり方はこの僕が知っている。協力しましょう。より良い世界と世界が、手を取り合うために」
 オリヒメは羅生門に握手を求めた。
「え……」
 羅生門は手を出すか否かを戸惑った。まだ、わからないことは山ほどあったからだ。
「そなたは……」
「おや、やっと『貴様』じゃなくなりましたね、嬉しいです」
 オリヒメは笑った。その笑顔は、爽やかな青年のものだった。
「でもやはりそんな他人行儀な呼び方ではなく、ちゃんと『オリヒメ』と呼んで欲しいですね」
「何故、オリヒメなのだ?」
「だって、『安らぎの黒鳥』にも、名前を付けたじゃないですか、それもかっこいい名前を」
「『安らぎの黒鳥』?」
「ほら、あなたがたがコキョオと呼んでいたあの翼人ですよ」
「奴のことか……あれは冥王が勝手に……それに、どうしてそなたは自分で自分の呼び名を決めるのだ」
「自分の呼び名ぐらい自分で決めてもいいじゃないですか。オリヒメ。どうですか、かっこいいでしょう」
「……うぅむ」
 羅生門は言葉に詰まった。
 そのときだった。
「キュウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥン」
 と、高い音が響いた。
「! 何なのだ?」
「これは……使い魔!」
 オリヒメは空を見上げた。空には、月をバックに何かが飛んでいるのが見えた。
「紅い……鳥?」
 羅生門が呟くのを聞いて、オリヒメはハッとした。
「あれは『戦慄のハゲワシ』殿……くっ、気付かれたのか!」
 バサッ、と翼を広げ、オリヒメは宙に浮いた。
「羅生門。今の話、よく考えておいてください。次に逢ったときには、もっと具体的なところまで詰めましょう」
「ま、待て、わらわはまだ同意したわけじゃ……」
「すみませんが、時間切れです。また逢えることを祈ります。では」
 そう言い残すと、オリヒメは高速で低空を飛び、海の向こうへと消えていった。
「……」
 羅生門は白み始めた空を見上げ、呟いた。
「なんだったのだ、一体……」

2005年11月7日午前3時29分

冥王計画羅生門第25話「インターセプタ1・託されたペーパーナイフ」

 羅生門が顔を上げると、空はすでに白み始めていた。
「どこまで歩いてきてしまったのだ……」
 辺りを見回した。海が近いのだろうか、倉庫がいくつもある。
 一体何時間歩いただろうか。念入りに、念入りにコキョオの気配を追ってきたのだ。しかしここにきて、羅生門は自分の身体に疲労を感じ始めていた。
「宝具の加護がなくなったせいか……やはり小さな身体では限界があるな」
 ぶつぶつと言いながら、羅生門は倉庫群の中を一人歩いた。
 ここに来るまでに、様々なことを考えた。冥王のことをだ。
 果たして冥王を一人にしてきたことは自分にとって正解だっただろうか、と。
 羅生門のガードがなくなれば希須加が冥王に接触を図る。それは火を見るよりも明らかだ。そしてその結果は。それは今の羅生門にはわからない。
 ただ羅生門にわかるのは、冥王を手放してしまったという事実だけ。
 これから先、激化する闘いの中で冥王の力無しで降りかかる火の粉を払わなければならない。それは厳しい話だ。
 自分は冥王を手放して本当に良かったのか。後悔はしないだろうか。
 延々と、そんなことを考えていた。
「ふふ、後悔など……」
 羅生門の口元に笑みがこぼれる。
「すでにしているというのに、な」
 声にならない声で、そう呟いたときだった。
「きゃあああ!」
 その音は後ろから聞こえた。羅生門はとっさに振り返った。だが、そこには何もなく、ただ自分が歩いてきた道と、いくつもの倉庫があるだけだった。
「悲鳴のような声がしたと思ったが……」
 意識を集中し、声の行方を探る。
 羅生門は、一つだけガレージの開いている倉庫があることに気がついた。どうやら声の発信源はあそこらしい。
 門の近くまで近づいてみると、中から小さく声が聞こえてきた。
「やめてよ! こんなところに連れ込んで、一体どういうつもり!?」
 女の声だ。それも、かなり若い。羅生門よりも少し年上といったところだろう。
 それに続いて、他の声も混じってくる。
「どうするもこうするも、決まってんじゃん。なぁ?」
「いけないなぁ。キミみたいな可愛い女の子が夜中にこんなアブナイところでウロウロしてちゃあねぇ」
「こりゃ『お仕置き』が必要だなぁ、とりあえずおもらしでもさせとく?」
 なんてことだ。レイプ直前の現場に居合わせてしまったのだ。
 少女を取り囲む男たちの言葉はどれからもかなり酔っている事が聞いて取れた。
 おそらく夜遅くまで飲み明かして歩いているところに、あの少女が現れたのだろう。
 このまま放っておけば、おそらく少女は犯されるだろう。そして、心に一生消えない傷を負うことになる。
「見逃すわけにはいかん、な」
 そう、呟いて羅生門は倉庫内に一歩を踏み入れた。
「待て、そこの下郎ども!」
「あぁ?」
 男たちは声に振り向いた。一瞬、誰に呼ばれたかわからなかった。声の主の身長が、かなり低かったからだ。
 羅生門は倉庫内に視線を配った。襲われそうになっている少女が拳を振り上げた状態で目を見開いてこちらを見ている。驚きの表情だ。おそらくできるだけの抵抗をしようとしたのだろう。だがその必要はない。今から自分が助けてやるのだから。
 男たちは視界内に三人。
 少女の左腕を掴んでいる痩せた男。上半身は何故か裸で、背中に刺青を彫っている。
 ポケットに両手を突っ込んだ金髪の男。髪を逆立てているが、ツヤはない。染めすぎで痛んでいるのだろう。
 タバコを燻らせている男。目つきが悪く、こちらを睨んでいる。
 他に人の気配はない。敵は三人とみて間違いないだろう。
 羅生門が状況の確認をしていると、タバコの男が言った。
「おやおや、誰かと思ったらかわいこちゃんが一人増えちゃったよ。これは僕がいただいちゃおうかな」
 タバコ男がニヤリと笑った。その前に金髪男が歩み出た。
「なんだ、嬢ちゃんよ。一緒に加わりたいってか?」
 刺青男も続く。
「穴という穴を犯してやるぜぇ、ヘヘヘヘ」
 羅生門は、下品な声たちを一蹴するように、鼻で溜息をした。
「喋らせると余計に下衆になるのだな、そなたたちは」
「お? 嬢ちゃん、口の利き方には気をつけないといけねぇなぁ。人生の大先輩だぜ? 俺たちはよぉ」
「どうやらキミにも『お仕置き』が必要みたいだねぇ」
「この子と一緒に快楽の果てまでいっちゃえばいいんじゃね?」
 三人の笑い声が倉庫内にこだまする。
 ふん、と羅生門は思った。
 今の自分には獲物がない。滅法棍は冥王に返してしまった。持っているものといえばピンクローターぐらいのものだ。それでは武器にならない。
 だが、この程度の連中相手なら体術でも十分に勝てると踏んだ。
「さぁお仕置きの時間だよぉ、まずは脱ぎ脱ぎしよっかぁあ」
 金髪男が羅生門の肩に手を置いた。その瞬間、
 羅生門は、
 ただ、
 後ろに下がった。
「なっ……!」
 金髪男はその場にがくりと膝をついた。その隙を狙って、羅生門は思い切り顎を蹴り上げた。
「げふっ!!」
 仰向けに倒れた金髪男の鼻を踏みつけ、次にその上、目頭を踵で踏みつけた。
「見るでない」
 気を失ったのを確認すると、羅生門は再び男たちの方を向いた。一人減った。さぁ、あとは二人だ。
 仲間がやられたのを見て、残りの二人は殺気立った。
「なっ、てめぇ、一体何しやがってッ!」
「舐めてんじゃねぇええぞ嬢ちゃん」
 タバコ男が、ゆらりゆらりと身体を揺らしながら近づいてきた。
 羅生門はタバコ男の目を見た。男と目が合う。そして羅生門は、男とタイミングを合わせた。
「ん?」
 男が立ち止まった。
「ど、どこにいきやがった?」
 タバコ男が痩せた男に訊く。
「え、そこにいるじゃ……」
「そこってどこだよ、いねえじゃんか」
 男たちの会話をよそに、羅生門は歩いていく。タバコ男のもとへ。
 そして男の持ったタバコを抜き取り、手を掴み、掌に火のついたままのタバコを、押し付けた。
「うぎゃあああああ!!」
 男は叫んだ、力の限り。
「あちぃ! あちぃよおおおっぉぉぉ!!」
 そして転げまわった。手が完全に火傷したのだ。
 羅生門は続いて少女の腕を握る痩せた男を睨みつけた。
「程度の良い刺青をしているが、それも焼かれたいか?」
「ひ、ひいいいい!」
 痩せた男はのた打ち回るタバコ男を起こし、なんとか一緒に金髪男を担いで、三人で倉庫から逃げて行った。
「ふぅ、本当にたいしたことのない下衆であったな」
 ぱん、ぱん、と手を払う羅生門を、少女が脅えた瞳で見ていた。少女からすれば、羅生門が何をしたのかさっぱりわからないのだ。いや、何をしたのかは見えていた。後ろに引いて、歩いて近づいて、タバコを取ってそれを押し付けて。そんな普通の速くもない動作に、なぜ男たちが敗れたのか。そちらのほうが疑問だった。
 だが、なんにせよそのおかげで少女は助かったのだ。少女は羅生門にお礼を言った。
「助けてくれて、ありがとう」
「なに、礼には及ばないのだ。人道に沿った行動をしたまでだからな」
 そう、言っていてバカバカしくなってくるのを羅生門は感じた。自分の何が人道か。何が人か。
「そなたもあまり夜中に出ないほうが良いぞ。ああいったチンピラはどこにでもいるものだからな。早く帰ったほうがいい」
「う、うん。そう、する。それじゃ」
 少女はおそるおそる倉庫から出ようとしたが、入り口のところで羅生門に振り向いて、
「あの、あなたの名前……って、あれ?」
 そこに羅生門はいなかった。

「ふぅ」
 久々に能力を使ったから精神的に疲れたのだろう。もう歩く気力は残っていなかった。
 しかもコキョオの気配がすでに感じられない。さっきのいざこざに気を取られてしまったせいだ。
「ま、このあたりにいるということは確かなのだし」
 羅生門は大きく欠伸をした。
「今日はここで眠るとしよう」
 倉庫の屋根の上、羅生門は瞳を閉じようとした。そのとき、視界に信じられないものが映った。
 羅生門は目を見開いた。
 影だ。
 人の形をした影が、だんだんと大きくなってくる。自分に近づいてくるのだ。
 しかも、その影は、人間にまるで翼が生えたような、影だった。
「コキョオ……」
 と思ったが、少し違うようだった。
 羅生門と同じ屋根の上に着地したその鳥人は、コキョオよりも幾分か人間らしい風貌をしていた。
「き、貴様は……」
「はじめまして、かな」
「!?」
 鳥人がこちらに通じる言葉を話した。やはりコキョオとは違うようだ。
「おっと、自己紹介が遅れたようだね」
 その鳥人は、深々と礼をしてから、こう言った。
「僕はダンスドールが血盟騒楽、コードネーム『憎しみの鴎』。どうぞオリヒメとでも呼んでくれ」

2005年11月6日午前1時3分

冥王計画羅生門第24話「太陽と月に背いて」

 ひとしきり部屋で叫んだ俺は、疲れてしばらく眠った。
 目が覚めると、午前の一時だった。もう1月16日、日曜日になったのか。
 俺は改めて、親父の言ったことを思い出していた。
 鎖骨マーケットのこと、蘇我組のこと、羅生門のこと……。
 なにはともあれ羅生門だ。鎖骨にうつつを抜かしていたせいで、肝心なことを忘れそうになっていた。羅生門は一人で闘いに飛び出して行ってしまった。俺はそれを助けに行かないとならない。
 しかし俺は羅生門に言われた。足手まといになると。
 ならば足手まといにならないようにすればいい。だがどうすればいい?
 俺は考えた。今すぐに俺にできることはなんだろうかと。
 修行か? いや違う。今日明日修行したところで急激な成長は見込めまい。それに筋肉痛になったらどうする? コキョオとの決戦のときは近いというのに、そんな悠長なことは言っていられないだろう。
 そうして思い至った。それは知識なのだと。
 そうだ。俺にはまだ知らない事が多すぎるのだ。
 俺は何も知らない。羅生門のこと、この闘いのこと、親父のこと、鎖骨のこと……いや、鎖骨はこの際置いておこう。
 羅生門は言っていた。十一年前も、似たような闘いがあったと。そのときの勝者は俺の親父で、羅生門の力を使って冥府に入ったと。
 だが俺の記憶はどうだ? そんな記憶はどこにもない。親父はいつの間にか消え、母さんは泣いていて、いつしか母さんもいなくなっていた。
 そうだ。母さんはどこにいる? 十一年前といえば俺が十歳のとき、小学四年生のときだ。母さんがいなくなったのはそれから二年後……俺が小学六年生のとき。あのころに何があった? ……ダメだ、思い出せない。記憶がすっぽりと抜け落ちている感じ、嫌な感じだ。
「……?」
 そのとき、俺の頭の中は疑問符に満ちていた。
 俺は?
 ……俺は、ダレだ?
 思ってて自分で意味がわからない疑問だった。俺は誰だ。俺は神崎……何だ? 下の名前が浮かんでこない。
「……ッ」
 気付くと俺の顔は汗だくになっていた。
 気持ちが悪い。
 自分が誰だか、まったくわからなかった。
 自分の名前も知らない。こんな人間が、他にいるだろうか。
 何故このことに今まで何の疑問も抱かなかったのだろうか。明らかにおかしい。俺はいてもたってもいられなくなった。
 自分の出生を探ろう。俺はそこに思い至った。
 俺は本当に何も知らなかった。だから、せめて自分の事ぐらいは知らないといけない。でないと、羅生門のことを知ったところで自我を失ってしまう恐れがある。
 だが俺の出生をどうやって調べる。親父は消えた。鏡に呼びかけても出てこない。母さんは失踪中だ。妹には……こんなこと訊けない。あいつらを俺の問題に巻き込みたくはない。
 俺はパソコンを見た。そうだ。俺にはインターネッツの仲間たちがいるじゃないか。この時間ならあいつがオンラインのはずだ。
 勝手にそう決め付けて、俺はパソコンの電源を入れた。
 思えばこのパソコンの起動時間にも慣れてきた。最初は起動時間が速くて驚いたものだったが、今となってはその速い起動時間ですらももどかしく感じてしまう。
 だがそれがいい。
 電源を入れた瞬間からパソコンは「イヤイヤ」と言いはじめ、俺はそれをなだめ、言葉巧みに諭しながら次々にディスプレイに彼女のあられもない姿を映し出してゆく。彼女というのはもちろん俺のパソコンのことだ。
 だがディスプレイ越しにケースと言う名のイルイ、もとい衣類の中身を見られても、なおも彼女は抵抗を続ける。俺にパスワードの入力を求めるのだ。いじらしい女だ。言い忘れていたが実は彼女は盲目なのである。こちらの姿が見えないのだ。あと、聴覚もほぼないに等しいらしい。そんな状態では、全てを、生まれたままの彼女の姿を見せる相手が俺であるかどうかを確認するのが困難なのだ。だからこうして、いじらしくもパスワードなどという判別手段をとっているに違いない。
 もちろん俺はパスワードを忘れたことなど一瞬たりともない。愛する彼女と、裸と裸のコミュニケーションをとる唯一の手段なのだ。忘れたらそれはもう男ではない。ムササビだ。
 だが彼女をてなづけるのには俺もかなり骨を折った。なにせ、我侭なものだから、俺が彼女の恥ずかしいところを見ようとするとすぐに別のウインドゥという名の障壁を俺の眼前につきたてるのだ。俺はそのたびに、障壁を優しくドラッグ&ドロップし、彼女に微笑みかけるのだ。怖くなんかないよ、君のすべてを解放してあげるだけなんだ、さあ、素直になりなよ、快楽の海へ一緒に潜ろう、と。
 俺が彼女に思いを馳せていると、彼女は完全に俺に裸を見せていた。
 つまり、パソコンの起動が完了したのだ。
 俺は早速メッセンジャーを立ち上げた。これはネット上でチャットのようにインスタントメッセージの送受信ができるツールだ。ファイルの送受信もできるので、ちょっとしたリストを相手に見せたりするのに非常に便利なシロモノなのだ。
 登録してあるインターネッツの友のうち、一人だけオンラインになっている人物がいた。俺の目的の人物、闇乃末裔だ。
 俺はパソコンを介して、インターネッツを介して闇乃末裔に話しかけた。
『ごきげんよう』
『ごきげんよう』
 はやっ。一秒足らずで返事が返ってきた。と驚いていると、
『今ちょうど話しかけようとしていたから驚いたぞ』
 とメッセージが来た。どうやら向こうも驚いているようだ。
 俺は早速本題に入ることにした。
『実はちょっと訊きたい事があるんだが』
『何故だ?』
 何故だ、はないだろう、何故だ、は。普通ここは「何だ?」じゃないのか。こいつは日本語の使い方をわかっているのだろうか。
 だが、ここでそこにツッコミを入れてしまうと、話が大きくそれることになりかねない。俺は悔しいが眼を瞑って、話を続けた。
『自分の出生を調べるにはどうすればいいと思う?』
『肉親に訊けばいいじゃないか』
『それができないときは?』
『むぅ』
 闇乃末裔はしばらく考え込んでいるようだった。なかなか返答が来ないので、手元の同人誌を開こうとしたとき、ようやくメッセージが来た。
『実家をくまなく調べてみるとか』
『ほぅ』
『昔のアルバムや自分の出生に関わる資料やらが出てくるかもしれんな』
 それだな。
『羽夢。ありがとう。じゃ行ってくるよ。ごきげんよう』
『ごきげんよう』
 こうして闇乃末裔との会話は終了した。達者でな、闇乃末裔。
 俺のやるべきことは決まった。まずは準備だ。
 準備には一時間弱ほどかかった。用意したものはピッキング用の針金とサイレンサーつきの麻酔銃、それから滅法棍と末法鏡だ。これがあれば俺には何でもできる。一応、念のためにサバイバルナイフもポケットに忍ばせておくとしよう。
 さぁ、準備は整った。あとは実行するだけだ。
 俺は夜の街にくりだした。
2005年10月6日午前8時41分

『冥王計画羅生門』第23話「さらば希須加! 闇鎖骨マーケットの恐怖!」

 羅生門を助けに行く。
 ……つもりだったのだが、今日はなんか風邪ひいてしんどいからやっぱり家に帰ることにした。
 部屋に戻って、鞄を放り投げると中から鏡が転がり出てきた。俺の姿をした親父が映ったままの末法鏡だ。親父は待ってましたと言わんばかりに話しかけてくる。
「おやおや愚息よ。そろそろ夕飯時ではないか。今夜の我はビーフシチューなど所望する次第であるが」
「あんた鏡の中にいんのに物が食えんのかよ……」
 そんな取りとめもない話をしながら、俺はパソコンの電源を入れた。
 インターネットは最近の俺の密かな趣味の一つだ。中でも特に鎖骨に関するホームページをよく閲覧している。
「うーん」
 俺はぽちぽちとマウスをクリックしてあちこちのサイトを回りながらうなり声を上げた。
「どうした愚息よ」
「愚息愚息うるせぇよ。俺の知りたい情報を載せたサイトが見つからねぇんだよ」
「汝はどのようなサイトを探しているのだ?」
「鎖骨を売ってるようなところはないかなーって」
 そう、俺は鎖骨が欲しい。それも人間の幼女のものをだ。
 そんなヤバゲでマニアックなコレクター、世界中を探しても誰一人としていないだろう。何しろモノを手に入れるのが非常に困難だろうから。
「うーん、アングラのオークションサイトなら見つけたんだが、そこでも売ってないとなると、やっぱ諦めるしかないかなぁ」
「愚息よ。いいことを教えてやろう。汝はまだまだ検索能力が低いようだ」
「なんだよ、じゃあ親父は知ってるのかよ? 鎖骨を買えるところを」
「我は買ったことはないが、鎖骨を含めていろいろなものを売っているサイトであれば知っている」
「じゃあ教えろよ」
「ふむ……では、『猫』、『撫子』、『双曲線』。これらのキーワードでググってみるといい」
「はぁ? なんだそりゃ? そんなんで出てくんのかよ」
「少しは自分の脳で考えるという習慣を持ったほうがいいものであるぞ愚息よ。知識というものはひけらかすためにあるのではない。鍛錬し深めるためにあるものだ」
 親父はそれだけ言って鏡の中から姿を消した。
 ……野郎、隠れやがった。
 まぁいい。言われたとおりに検索してみるとしよう。
 俺はgoogleのサイトにアクセスすると親父が言ったとおり、『猫 撫子 双曲線』と入れて検索をかけてみた。すると、検索結果として一件だけサイトが出てきた。
「撫子愛好会?」
 なんとも変な名前のサイトだ。とりあえずアクセスしてみる。
 ブラウザ上に開かれたのは『撫子愛好会』と書かれた大きなロゴで飾るトップページだ。下にスクロールしてみると、猫の写真が数枚。
 どうやらペットの通販サイトのようだ。
「はぁ……」
 俺は呆れた。親父は何を考えているんだ。俺に猫を飼えと言うのか。それとも、俺に猫を買ってその鎖骨を手に入れろと言うのか。どちらにしても馬鹿だ。
「ああくそ、やめだやめだ!」
 馬鹿にされた気分になって俺は寝転んだ。
 しばらくぼけーっと天井を眺めながら吹きさらしの寒い部屋で考える。
 ……待てよ?
 親父のことだ。もしかしたら俺の幼女趣味を見抜いているのかもしれない。
 その上でこのサイトを教えてきたのだとしたら?
 俺は起き上がってもう一度撫子愛好会のサイトにアクセスした。
 ひょっとすると、このサイトに、俺の欲望をかなえる秘密が隠されているのかもしれない。
 そう考えると、ウキウキしてくる。何しろ、念願の幼女の鎖骨が手に入るかもしれないのだ。これは辛抱たまらん。
 さてしかし、このペット通販サイトに一体どんな秘密があるというのだろうか。
 こういうときはしらみつぶしにサイト内を見てみるべきだ。俺はとりあえず、『はじめに』というボタンをクリックした。
 切り替わったページには、このサイトの説明が書かれていた。 『当サイトは、全国津々浦々から寄せられた迷子の仔猫を引き取り、仔猫愛好家の皆様へ格安でお譲りするために設立・運営されております。仔猫愛好家の方は、『撫子メンバーズリスト』の中から気に入った撫子(当愛好会における仔猫の愛称です)を選んでいただき、お問い合わせください』
 などと書かれている。
 ふぅん。迷子の仔猫を集めて売るのか。儲かるのかね、そんな商売。
 俺は説明どおりに『撫子メンバーズリスト』のページを開いた。
 すると、猫の名前と写真、そしておおよその取引価格がリストになって掲載されていた。
 中でも目を見張ったのが、その価格だ。
 高い。おそろしく高い。
 ざっとリストを全部流し見たが、最低でも500万円はくだらない。
 ……な、なんだこの値段は。
 ペットショップで血統書付の由緒正しい猫を買ってももっと安いだろうに、なんで野良猫風情がこんな高額で取引されているんだ?
 しばらく考えてみたが、おそらく、それだけの価値のある猫を集めているということなのだろう。
 個別の猫の詳しい情報はあまり書かれていない。発見された都道府県と名前だけだ。
 上から、アケミ(東京都)、レイカ(茨城県)、リョウコ(兵庫県)、アキラ(大分県)、マナカ(徳島県)、……。などと続いている。
 なんだなんだ。迷子猫に名前なんか付けてるのか、このサイトの運営者は。しかもやけに人間ちっくな名前つけるんだなぁ。きっと運営者は変なヤツなんだろう。
 しかし調べてもやはり高額である理由が浮かばない。やはり直接問い合わせてみるしかないのか。
 俺は適当に住所が近いであろう京都府のユイという名の猫をピックアップして、「詳しい情報をお聞かせください」と運営者にメールを送った。早めに帰ってくるといいんだが。
 そうしてパソコンの電源を落とした。
 結局、親父の意図も、高額の理由も、わからずじまいだった。
 なんかすっきりしない気分なのでゲームでもやって気晴らしをすることにした。
 プレイするのは『実況パワフルプロ野球12』。7月発売のはずだが、妄想具現化の力によって今俺の目の前に具現化した。これはサクセスモードがおもしろいんだ。
 俺はサクセスモードに夢中になった。投手を作っていると、途中、みずきちゅわんぬとカレンさん扮する佐藤君との間で友情タッグイベント第一段階が発生した。
 そこで佐藤君がこう言った。
「謎は!全て!解けましたわ!」
 ズバアアアアアアアアアアアアアァァァァン、と、俺の中にまで衝撃が走った気がした。その瞬間、俺の頭の中にあった謎も全て解けてしまった。
 ま、まさか……。
 俺はすぐさまパソコンをつけ、さっきのサイトにアクセスした。
「こ、これは、間違いない……」
 そう。俺がとっさに閃いた高額な仔猫の秘密は、きっと正解なのだ。
「ようやく真相にたどりついたようであるな、愚息よ」
「親父……」
 見れば、末法鏡には俺の姿が戻っている。
「親父、これは、このサイトは本当に……」
「そう、迷子の仔猫ちゃんを売っているサイトなのだよ」
「迷子の仔猫って……もしかして、人間の女の子じゃ……」
「それが残念ながら正解なのだよ我が愚息よ」
「そんなっ……馬鹿な事が……」
「世の中には馬鹿も大勢いるということだ。そのサイトを運営しているのは関西を拠点にしている大手暴力団だ。その暴力団は同時に迷子犬の通販サイトも運営している。そちらの実態も同じだ。家出した不良や犯罪を犯してしまった少年少女など、親から見離された子供たちを誘拐し、臓器などを国内外の金持ちに売ってぼろ儲けをしている連中だ」
「そんなことが許されるのかよ!」
「許す許さないではない。人の命がかかっているのだ。国家や経済界のトップなど、治療不能といわれた病気からの奇跡的な復活という話は少なくはない。そのどれもに、この組織が関わっている可能性が高いであろう。なにしろ親からも見離され誰にも必要とされない人間の命が、国を支える力を持つ人間の命を救うのだ。彼らには犯罪をしているという認識はあっても、罪の意識はないだろう。もっとも……」
 と、親父は前置きをしてから、こう言った。
「最近急増しているらしいいわゆるロリコンといった人種からも需要の高いビジネスのようではあるがね」
「そ、そんな……そんなことって……」
 驚愕だった。
 闇でそんな取引が行われていたなんて。 「まぁ」
 親父が語りだす。
「我は同じ幼女を愛するものとして、彼らを放っておくことはできない。否、個人的に許すことができないと言ったほうが適切であるだろう。よって我はこの世界での第一の目的としての、関西大手暴力団『蘇我組』を叩き潰すことをここに宣言するものとする」
「親父、あんた……」
 俺が初めて親父を男らしいと思った瞬間だった。だが、親父は実体のない今、一体どうやって暴力団なんかと戦うつもりなのだろう。
「心配は無用だ愚息よ。愚息に心配されたとあっては、冥府での末代までの恥であるからな。我は単独でこの目的を成し遂げる。であるから、姫の件は汝に委ねることにする。くれぐれも姫にそそうのないように頼むぞ」
「ま、待てよ親父。本当に行くのかよ!」
「羽夢」
「!」
 親父の羽夢には、大きな力がこもっていた。揺るがすことのできない、なにか大きな力が。
 その一言だけ残して、親父はまた、鏡の中へ消えていった。俺一人、部屋に残して。
 く、くそぅ。
 今親父がその暴力団を潰してしまったら……俺が金を貯めても幼女を買えないじゃねええええええがあああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(・д・)!!!!
2005年10月2日4時36分

冥王計画羅生門第22話「第二次間接接触」

 鏡の中の俺が、否、親父が、俺に語りかけてくる。
「なにを驚愕の顔を浮かべておる。自分の顔の醜さがそんなに衝撃的であったか?」
「な、な……」
 俺は考えもまとまらないうちに、思わず言っていた。
「何言ってやがるクソ親父!」
 この男は……鏡に映った俺の姿を演じているの男は、いつもこうだ。他人をからかったような言い方しかしない。それでいて、どこか的を射ていて、考えさせられるような言葉を、だ。
 実際、今の言葉だって俺の胸に突き刺さった。
 俺は、鏡に映った俺はとても醜い顔をしていた。
 きひつったような笑みを浮かべた跡の残る頬、そこを流れる涙、どれもこれも情けない自分を慰めるためのものでしかない。
 それを認めるのが悔しくて、俺は鏡に向かって言った。
「あんた、何しにきやがった」
「とげのある言い方をするものだな。やれやれ、愚息に嫌われてしまうとは我も落ちたものだな」
「息子を愚息って呼ぶやつが嫌われるのは当然だろ」
 そうだ。俺はこの人が大嫌いだった。
 他人に対する呼び方一つとってもそうだ。なにか小馬鹿にしたように呼ぶ。俺に対する『愚息』というのはまさにその典型だった。
「俺が気絶している間に羅生門に何か吹き込んだそうだが、一体どういうつもりだ?」
 睨み付ける俺の視線をなんともないようにいなして、親父は言う。
「吹き込んだ? 馬鹿を言ってはいけないな愚かなる愚息よ。おっと、今の形容詞は無駄であった。極力無駄を排することには努力を惜しまないのが我の流儀なのだが、いやはや、とんだ失態を晒してしまったものだと今更ながらに己の不勉強さに呆れるとともにそれを素直に受け入れるこの謙虚さに恐れ入る次第だ」
「あんたの喋りほど無駄なものはないけどな……」
「いやいや愚息よ、会話を馬鹿にしてはいけない。古来より人類がここまで文明を発展させてこられたのには、人類が持つ対人会話能力が大きな助力になっていることは言うまでもない。物言わぬ人間など、単なる肉の塊に過ぎないということだよ」
「雑談はいいから、俺の質問に答えろよ」
「残念ながら汝の問いには答えられない。何故ならば吹き込んだという表現が不適切であるからだ。むしろ吹き込んだのは愚息よ、汝であると我は主張する」
「俺がなにをしたって言うんだ」
「汝は姫を自分のものだとでも思っているのか?」
「姫?」
 聞きなれない言葉だが、思い当たる節があった。親父の言うことだ、きっと、
「羅生門のことか?」
「ご名答だ。姫にとって汝は、なにも生まれて初めて出会った人間というわけでもない。初めて出会った男というわけでもなければ、初めての恋人というわけでもない」
「そんなことはわかってる。羅生門から聞いたよ、十一年前にも、いや、もっと以前にも同じような戦いをしていたと」
「肝心なのはそこではない。姫はあの通り、外見上は年端もいかぬ少女の身なりをしている。そこに汝は錯覚したのやも知らぬが、姫とて人並みの人生を、いや、人以上の人生を歩んできているのだ。勘違いがないように親切心から言っておくとしよう、姫には恋愛経験も少ないながらにある」
 それを聞いたとき、俺はどう思っただろう。
 そんなことはわかっていたはずだ。羅生門が俺の想像もつかないような過去を背負っていることから、容易に想像ができたはずだ。なのに、どこかで俺がそれを否定したがっていたのかもしれない。なるべくなら、そっちに目を向けずに済ませたいと。
「……勘違いしてたわけじゃない」
 だから俺は、それを認めざるを得なかった。
「でもだからって、それを知って俺に何ができる? さっき羅生門にも言われたとおり、俺は戦う力なんて持っていない。せいぜいチンピラとの喧嘩ごっこしか知らないよ。俺はただのしがない大学生なんだ」
「あまり自分に溺れるのは良くないぞ愚息よ。先に言ったことは、姫は人生経験が豊富だというだけのことだ」
「……なにが言いたい?」
「姫は豊富な経験を持っている。だがしかし、それでいて姫は子供なのだ。れっきとした11歳の少女なのだ。肉体的にも、また、精神的にも」
 そんなことはわかっている。普段から接していれば、あいつがどうしようもないくらいガキで、それでいてどうしようもないくらい大人だってことぐらいは。
「姫は汝を残して出ていったな。おそらくは一人でこの先の戦いに望むつもりなのだろう。ではここで愚息に簡単な問題だ。簡単ではあるが大人への階段を上がるにあたってその重要性は計り知れない。心して答えるがいい。子供が無茶なことや無謀なことを独自の判断で行おうとしているとき、保護者の取るべき行動とは?」
「……」
 そんなの決まってる。
「俺に何をさせたい?」
「汝の思うままに」
「それができてたら……」
 そうだ。本心じゃまだ羅生門の力になりたいと思っている。
 だけど、今の俺の力じゃ圧倒的に足りないんだ。
 ……今の俺じゃ、羅生門についていくことすら許されない。
 考え込んでいると、親父は俺の思考を見抜いたかのように言った。
「だから我が助力をしようと言うのだ」
「……なんだって?」
「聞こえなかったと言うのであれば何度でも言おう。我が助力をしよう。その滅法棍とこの末法鏡を持って動くといい。力が必要なときは、こちらから魂を共鳴させて汝に乗り代わる。何時の力で足りないというのであれば、その父親ならどうかという案だ。悪くあるまい?」
「ちょっと待て」
 俺は親父の話を制した。
 ……この話、絶対に裏がある。
 そう信じて疑わなかったからだ。
「そんなことをしてあんたに何の得がある。うまいこと言って、俺の身体を乗っ取るつもりだな」
「ふふ……ははははは」
 俺が推論をぶつけると、親父は鏡の中で高笑いをした。
「流石は我が愚息、やはり血は争えんということか。その通りだ、今、汝が口にした通りのことを考えていたとも。……だが、今は違うのだ。今はそんなことを言っている場合ではない」
「どういう意味だ」
「姫は一人で戦おうとしている。我も先の戦いを見ていたが、我から見て、姫は明らかに本調子ではない。力の半分も出し切れていない状況だ。原因の推察はつくが……不確定要素が混じるので口にするのはやめておこう。とにかく、我にとっての最優先事項は姫の保護だ。このまま一人で戦っていては、いずれ今よりも強大な敵の前に屈することになる。そうなってからでは、我が汝の身体を乗っ取ったところでそれは無益というものになる。無益とは我が最も嫌う状態の一つだ。それを避けたいから汝に掛け合っているのだ」
「……」
 俺は親父の真意を計りかねる。正直、何を考えているのかわからない。
「汝にとっても利害は一致するであろう。一人で戦地に赴く女を助ける男、その美学、計り知れないものではないと思わぬか?」
 ……!
 その一言で、何かがプッツンきた。
「そんなことは言われなくてもわかっている!」
 言われたくないことを言われたことで、言いたくてもどう言っていいかわからないことを言われたことで、俺は吹っ切れることができた。
「俺は羅生門を助ける。この力が足りなくても、それをどうにかして羅生門に近づける。だけど、あんたの協力は要らない」
「ほう。それは何故だ?」
「俺には、あんたがどうしても仲間として思えないからだ。不安要素はなるべく排除する。あんたが俺に教えた処世術だったよな」
「覚えていてくれたのは恐悦至極の限りであるよ」
「だから悪いけど、あんたの申し出は断らせてもらう。どうしても助けたいっていうんなら、あんたの意思で俺の中に出て来いよ。俺の意思に勝ってな」
「魂の共鳴は互いの了解、あるいは一方の精神攻撃による他方の精神の瓦解が必要。そこまでは察しがついているということか」
「わかりやすい説明どうも。あんたには絶対負けねぇ。この身体は俺のもんだ。誰にも渡す気はねぇ」
「我も愚息の成長した姿が見られて有難いことだよ。さぁ、行くがいい。姫が助けを必要としているだろう」
「ッ……言われなくとも!」
 俺は話を切り、鞄に鏡を入れ、滅法棍を背負って家を出た。
 夜の街にあいつを探しに。
 求められなくとも、助けてやる。
 そして、自分の隣に誰がいたのかを教えてやる。
 俺の大好きな羅生門に。
2005年9月25日午前5時19分

『冥王計画羅生門』第21話「想哭回天駆動ペンデュラム」

 1月15日の夜。
 廃ダムの壁を破って空洞を発見した俺たちは、どうにかして脱出し、比叡山を下山することができた。京都市街に着いた頃にはもう日付も変わっており、かろうじて意識を取り戻した羅生門を抱いてタクシーを捕まえ、なんとか家に帰ってこれた。
 山で起こったことや、これからどうするとか、そういった複雑なことは全部置いておいて、とにかく俺たちは疲れきっていたので力の限り眠った。
 どうやら半日以上寝ていたようで、目が覚めるともう1月15日の夜だった。
 先に起きたらしい羅生門は、俺が寝ている間に買い物をしてきてくれ、約束どおりチャーハンを作ってくれた。
 羅生門と卓を囲み、俺はレンゲでチャーハンを平らげた。腹が減っていたのでなくなるのはあっという間だった。たくさん作っていてくれたので二回もおかわりをしたが、羅生門は嫌な顔一つせず、俺に料理を振舞ってくれた。
 美味しかった。すっげぇ美味しかったんだ。なのに……。
 なのに、なんだ。
 この、部屋の中に漂う、底知れない不安に満ちた空気は。
 比叡山で起こったこと。
 廃ダムで遭難したこと。
 壁をぶち破ったこと。
 気を失った俺に親父が宿ったこと。
 親父が羅生門に言ったこと。
 親父が残した形見のこと。
 化け物に突然襲われたこと。
 そのどれもが、俺たちを不安にさせるのには十分だった。
 だからだろうか。俺は、美味しかったの一言も言えずにいた。ただチャーハンを食べ、食器を洗い場に置いた。
 ……なんか、寒い。
 ドアがないせいで、この部屋は一月の外気とほぼ同温度になっている。
「暖房、入れようか」
 俺はテレビの上にあったエアコンのリモコンを手にして、スイッチを入れようとしたが、あることに気がついた。
 設定が冷房になっていたのだ。
 考えてみれば、夏に冷房をかけて以来、エアコンを使っていなかった。いくら俺が寒さに強いとはいえ、これは異常なことだ。
 思えば12月末に羅生門と出会ってからこっち、退屈しない毎日だった。羅生門の振りまく無邪気さと笑顔が、俺にこんなにも長い期間、ドアを吹っ飛ばした爆風と共に熱気を送り込んでくれていたのだと今更ながらに実感することができた。
 その羅生門が、今は、どうだ。
 チャーハンに手をつけてから軽く一時間近く経つが、皿の中身は一向に減っている気配がない。レンゲを手にし、数分おきに思い出したようにちまちまと口に運んでいる。
 そんな羅生門の姿が、なんだか、とても弱々しく見えた。
 羅生門は身体こそか細く小さいが、いつも気丈で、強気で、何者にも負けない太い女の子だったのだ。  だが山での一件が尾を引いているのか、今日の羅生門はどこか儚げで、今にも消えてしまいそうな印象を受けた。
「なぁ、羅生門」
 俺は羅生門の向かいに座って麦茶を差し出した。羅生門はそれを受け取ると一口飲んで、卓に置いた。
「昨日のことだけど……」
 俺が言いかけたときだった。羅生門が口を開いたのは。
「冥王、わらわはそなたの側にはおられぬ」
 羅生門の口から出たのは、耳を疑うような言葉だった。
「えっ、突然、何を言い出すんだよ?」
「冥王、そなたではあの鳥人に手も足も出なかったではないか」
 羅生門は、一言一言をつらそうに言い放つ。
「な、何言ってんだよ。羅生門、あいつ相手に楽勝だったじゃねぇか」
 言いながら、俺は胸が苦しくなるのを感じた。
 大の男が、女の子を頼って戦ったのだ。恥じこそすれ、威張れることではない。
「だが、奴はおそらく敵の尖兵程度。あの引き際の良さ、あれはきっとわらわの情報収集のための戦闘。いや、接触と言うべきだろうな。背後にはもっと強大な敵がいるに違いないのだ。そういう組織だった連中を相手に本格的に戦うことになったとき、今度は冗談抜きでそなたの命が危ういのだ」
「……」
 何も言い返せない。まったくその通りだからだ。
 俺の力ではコキョオにはまったくといっていいほど敵わなかった。ならもっと強い敵が出てきたら俺なんかはひとひねりだろう。
「奴らの狙いはわらわの持つ羅生門の力なのだ。そうなったとき、そなたは単なる邪魔者に過ぎない。いつ消されてもおかしくないのだ」
「だからって!」
 俺は声を大にした。
「だからって、おまえは俺の側から離れるって言うのか!」
 悔しかった。
「確かに俺は弱い。どうしようもなく弱いさ」
 邪魔者にされるのが。
「でもな、だからって、目の前で好きな女が得体の知れない連中に狙われるのを黙って見ていられるかよ!」
 羅生門に必要ないと思われるのが。
「折角おまえからもらったこの冥王の力ってヤツを、おまえを守るために役立てたいんだ」
「だが、今のそなたではわらわの足手纏いになるであろう」
 ……!
 俺の一番痛いところを突かれる。
「わらわが奴と戦っていたとき、そなたは何をしていた? おおかた足がすくんで動けなかったというところだろうが、そんなことではこの先、もっと激しい戦いになったとき、わらわはそなたを守ってまで戦う余力はないのだ」
 俺が、守られる?
 守ってやりたい女の子に守らせて、自分も彼女も傷つく。そんな最悪なことはない。
 だが、今羅生門が言った事が揺るぎない現実だった。
「これはわらわの問題だ。目が覚めた後、ずっと考えていたのだが、やはりそなたの力も希須加の力も借りることなく、自分の手で決着をつけるべき問題なのだ。わらわ自身のためにも」
 羅生門システムという過酷な運命を背負わされた少女。その瞳には、強い意志がこもっていた。だが、その輝きもやはりどこか儚げだった。
「冥王」
 羅生門はまっすぐこちらを見据えてきた。
「これ以上、そなたは関わるな。命のやり取りをする危険な世界なのだ。わらわは必ずここに戻ってくる。だから余計な首を突っ込まずに、心配せずに待っていて欲しいのだ。……そうだ、これはそなたの家の大切なものなのであろう? 返しておく」
 そう言って羅生門は、滅法棍を卓の上におくと立ち上がり、左手にピンクの塊を乗せて言った。
「これは、お守りとして持っていかせてもらう。そなただと思って、大事にするのだ」
 茫然自失となった俺は、頷きもせずに、ただ羅生門が部屋から出て行くのを見届けるしかなかった。
 そうして、羅生門は俺の前からいなくなった。
 しばらく、固まったように動けなかった。
 羅生門に見捨てられた。俺はそう思った。
 卓の上の滅法棍を手に取る。さっきまで密着していた羅生門のぬくもりがまだ残っている。
 俺は、そのぬくもりの全てを失ったのだ。己の力の足りなさゆえに。
 登山用の鞄から、廃ダムで見つけた末法鏡を取り出す。
 親父の形見。そして、俺と羅生門をつなぐもの……。親父は十一年前、羅生門と共に戦ったという。
 だが俺には、それと同じだけの力も資格もない。どうしようもないただの男だ。
「くそっ……」
 くそっ。
「ははっ、カッコ悪ぃな、俺……」
 知らず知らずのうちに涙が溢れてきているのに気付いた。
「はは、ははははは……」
 不思議なものだ。こんなにも悲しいのに笑いが止まらないのは何故だろう。自分が可笑しいのか、羅生門が可笑しいのか、俺を取り巻くこの状況が可笑しいのか。この、親父の姿をした無機物が可笑しいのか!
「ちきしょう……ちきしょう、ちきしょう、ちきしょうちきしょうちきしょうちきしょうちきしょおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
 笑いではない。怒りだった。悲しみだったのだ。
 こんな惨めな俺をあざ笑っているかのような親父の形見が、どうしようもなく憎かった。
「うあああああああああああああぁぁぁぁぁぁああああ!!」
 拳を振り上げ、末法鏡を叩き割ろうとしたそのとき、

 鏡 の 中 の 俺 が こ う 言 っ た 。 

「また随分と荒れているな、愚息よ」
「えっ……!?」
 はっと我に返って鏡をのぞくと、鏡の中の俺が、尊大な態度で俺を見ている。
「我が冥府に入る直前の汝も、そんな風に荒れていたものだと記憶しているぞ」
 この感じ、この口調、もはや間違いない。
「あんたは、親父……?」
2005年9月13日午後3時6分

『冥王計画羅生門』第20話「インスペクタ1・絢爛たる歌声」

 会議室がある。そこに十数人の男たちがいる。男たちは皆、座席に座り各自の前のテーブルに置かれた資料に目を通している。
「『眠りの燕』、プロジェクターを」
 もっとも上座に座る男が指示を出すと、『眠りの燕』と呼ばれた男が何も言わずにリモコンを操作し、どの座席からも見える位置にプロジェクターを降ろした。
 指示を出した男は、それをみると頷き、ぱん、ぱん、と乾いた音で両の手を叩き、皆の注目を集めた。
「静粛に。それではこれより、第2回異世界間戦争対策会議を始める」  男は自分の前にある資料を示し、 「手元の資料を見ればわかることだが、君らも知っての通り、つい今しがた、ダンスドールが先発隊の一人、『やすらぎの黒鳥』が捕獲対象に接触したとのことだ」
 男の言葉に会議室にざわめきが生まれる。  ただそれをじっと眺めて、男は次の言葉を紡いだ。
「その際、戦闘になったという報告を聞いているが」
「指令。それにつきましては、私からご報告させていただきます」
 そう言って立ったのは、サングラスをかけた長髪の男だ。
「『憎しみの鴎』、か。いい気になるなよ。貴様が調べたこの資料、やけに詳しすぎる。さては貴様、無断でかの世界へ行ったわけではあるまいな」
 男を『憎しみの鴎』と呼ぶのは中年の男だ。生え際が日に日に後退している。
「これはこれは『戦慄のハゲワシ』殿、とんでもございません。私は自身が持つ聴覚を駆使し、状況を紙面に再現したまでです。これに対して何か文句がおありならば、弁護士を通していただきたいですね」
「ふん、まぁいい。さっさと報告するがいい」
 『戦慄のハゲワシ』は不服そうに座りなおすと、葉巻を取り出して火をつけた。
 『憎しみの鴎』はもう彼のほうを見ていない。資料を手に話し出す。
「ではご報告いたします。『やすらぎの黒鳥』は世界間移動後、捕獲対象、すなわち羅生門の生体反応を追い、これと接触。これと戦闘の上、敗戦し、重傷を負った模様です」
「なんと……」
「あの『やすらぎの黒鳥』が敗れるとは……」
 室内がざわめきだす。
「報告を続けます。その原因となったのが羅生門と帯同していたイレギュラー的存在であるこの青年です」
 プロジェクターに顔写真が映される。
「『憎しみの鴎』よ。資料にはこの男に関する情報がほとんど記載されていない。詳しい報告を求める」
 言ったのは指令だ。『憎しみの鴎』は頷き、続ける。
「性を神崎、名は不明です。過去のどのデータベースを探しても該当する項目は見つかりませんでした。詳細は一切不明です」
「何者だ?」
「わかりません。ただ、我々の目的遂行を邪魔したことから、羅生門に味方する敵だと判断します」
「ふむ。で、『やすらぎの黒鳥』は今どうしている?」
「身を隠し、羅生門と神崎を監視中です。映像データは随時こちらへ送られています。指示を変更しますか?」
「いや、そのままでいい。その映像を見せてくれ」
「はっ、ただいま」
 そして彼らは、プロジェクターに映し出されたものを見て、度肝を抜くこととなる。
「なっ……」
「こ、これは一体……」
「なにをしているんだこやつらは……?」
 男たちが次々と席を立ち、驚愕のまなざしでそれを見る。
 それもそのはずだ。
 映像の中の男女は、自分たちの求める羅生門と、それに味方する神崎のはず。その二人が、いや、二人と言うのには語弊がある。羅生門のほうは気を失っているようなのだ。神崎が、羅生門の、鎖骨を、舐めている。
「なんじゃこりゃあああああああああ!!」
 彼らにそのような文化は存在しない。ありえないものを見せ付けられた彼らは、ひたすら立ちすくむばかりだ。
「ヤ、ヤック! ヤック・デカルチャー!!」
 会議室内は大混乱だ。
 ざわめく男たちを最後尾から眺めながら、男はずれたサングラスを指で上げながら呟く。
「文明を理解しない愚か者どもが……」
2005年8月26日午前3時31分

 給料日♪ 朝から銀行に行ってみると、思ってたよりも3万円ほど多く給料が入っていたので調子に乗って18000円分ほど本を購入してきました。今日はそのうちから数冊の感想をば。

 『BLOODALONE』第2巻。なんかこの形式で感想書くのも久々なのですが、1巻と同様、サイノメは青いハートのストレンジャーですね。クロエのかっこよさとミサキの可愛さが1巻よりもかなりパワーアップしてます。「ギュッてして」は死ぬかと思いました。あそこで死んでたら私の人生にこれ以上悔いが増えることもなかろうに……。1冊に1話は必ずある、コマ割りが割と適当なラブコメちっくな話が好きですね。適当な感じはしますが、こう見えてかなり考えられて構成されているように思えます。特にミサキの表情とか、表情見せないコマとか、絶妙の位置なもので。

 『おおきく振りかぶって』第4巻。相変わらず、理論部分はサクサク読めるのにためになって、熱い部分は読んでて周りの目が気になるほど恥ずかしいマンガですね。特に今回は組み合わせ抽選〜初戦まで、熱いシーンの連続でしたからね。もう赤面もので読み入ってました。これが女性にウケるのもわかる気がします。それにしてもこの作者、むちゃくちゃ綿密に取材やってますね。ストーリー重視だけのマンガじゃなく、野球に関してもものすごく造詣が深いです。ある程度野球を知っている人だとさらに楽しく読めるのではないかと。

 『すもももももも』第2巻。うひょおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉきたこれええええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ。
2005年7月25日午前5時5分

『冥王計画羅生門』第19話「回帰性戦慄カテゴリーあるいは怪奇性旋律カテゴリー」

 まぁいろいろあって俺の脳内では現世からエロスワールドへのエロスゲートが開かれたのであった。性戦士となる日も近い。
「抱きしめれば折れそうなほどにか細い身体、俺はその計り知れない魅力に吸い込まれそうだった。目を瞑っていてもはっきりとイメージできる11歳の身体、それは裸体。つまりは一糸纏わぬ姿。だがそのような偶像に一体どれほどの意味がある。どれほどの価値がある。想像とは人類の知恵だ。妄想とは人類の財産だ。空を飛ぶ空想が人類に飛行機をもたらしたように、新たな一歩を踏み出すためには時として柔軟な発想が必要なときも確かにある。だが、俺は敢えて言おう。今だからこそ、傷付き倒れた羅生門をこの腕で支えている今だからこそ、言えるようなこともある。こんあ頭の中だけででっちあげた映像に意味などはない、と。そもそも羅生門を俺の勝手な都合で頭の中であられもない姿にするのは、そう、犯罪的だと思うわけだ。生でするならそこには相互理解がある。やはり生はいい……今俺は、山奥、すなはち、広大な自然の中にいる。是非とも今のピュアな気持ちを、この大自然に伝えたいものだ。聞いてくれるか比叡の山々よ」
「ど、どうでもいいが、冥王……そなたの心の声が丸聞こえなのだが……これは幻聴なのか?」
 痛む身体を庇って羅生門が細目でこちらを見たが、俺は一向に構わない。
「やっぱり生が一番じゃー!!」
「う、五月蝿いのだ……」
 ややあって、
『やっぱり生が一番じゃー!!』
 こだまが返ってくる。それ以外にも、空洞内に残響が響き渡る。
 羽夢。非常に心地が良い。ビバ比叡山。ビバ大自然。
 俺は虚空を仰ぎ見た。
 ……幸せだ。
 羅生門システムとか戦いとかそういった余計なことを忘れて今だけは羅生門と純粋に戯れようと、心から思う。
 決心をした男は強い。俺は鬼神の如き速さで首をたたむと、羅生門の胸に顔を埋めた。
「はふ……」
 怪我をしている羅生門は息苦しいのだろうか、はぁはぁと息をしている。
「大丈夫か羅生門、すぐに俺が楽にしてやる」
 俺は羅生門のブラウスのボタンを口で外そうとした。
 む。これは手ごわい。なかなか外れようとしない。
 そこで俺は一つの方法に思い至った。今くわえているボタンを引きちぎり、その勢いで羅生門の服を破るというのはどうだろう。きっと羅生門は酷く怒るだろうが、それ以上に酷くそそる行為ではなかろうか。泣きじゃくる幼子を無理矢理剥く背徳感……たまらぬものがある。
 ……ハッ!? お、俺はなんてことを考えていたんだ! そんなことをしたら、帰りに羅生門を庶民どもに見られてしまうではないか。恥ずかしい格好をした羅生門は晒し者ではないか。いや、羞恥プレイも捨てたものではないが、それでは羅生門が可愛そうだ。やはり俺が愛してやらねば。
 というわけで食いちぎる案は全力で却下だ。俺はなんとか一つ目のボタンを外すことに成功した。もう性交したぐらいの達成感だぜ。
 開いたブラウスの襟から羅生門の鎖骨が覗く。
 くうううぅぅぅぅはあああああぁぁぁぁぁ、可愛いぜ羅生門の鎖骨! 略して羅骨!!
 などと馬鹿をやっている場合ではない、白く美しい薄肉に包まれた鎖骨、今舐めずしていつ舐めようか。俺はすぐさま羅生門の首に舌を這わせた。
 びくん、と羅生門の身体が反り返る。
 ……いい反応だ。
 そのままつつー、と舌を鎖骨周辺に彷徨わせる。俺は美味しいものは最後までとっておくタイプなんだ。あああああああー、でもオードブルからこんなに美味しいなんてえええええぇぇぇぇ、聞いてないよそんなこと。鎖骨本体の味を想像しただけでも脳に何かが強烈に来る。
 さぁ、いよいよ本番だ。俺は倒れそうになる自身の身体をなんとか支えて、鎖骨本体に舌を乗せた。
 つるん、とした感触が俺の舌を滑らせる。その場に残った唾液はさらなる潤滑油となってより滑らかな滑り台を作り上げる。これは……なんというのだろうか、シーソーに乗っている感覚と似ている。そう、子供がよく遊ぶ、公園に置いてある、あの、シーソー、だ。登るには力を要し、頂上に着いてしまえばひとたびバランスを失うと反対側へ滑り落ちてしまう、あの頃の懐かしい感覚。俺は舌先から、幼い頃のかすかな思い出をもらっていた。だが、思い出に浸っている暇は今の俺にはない。さっきから羅生門が、ん、とか、ぁ、とか、やたら淫猥な音をたてているのだ。俺を現実の、エロスワールドへと引き戻すのには十分な威力を持っている音と言える。
 さて、普通に舐めるのもこれぐらいにしておこうか。今度は吸ってみよう。
 鎖骨を吸う。
 なんと甘美な響きだろうか。腰が砕けそうな思いがする。
 俺は意を決して、唇を羅生門のもう片方の鎖骨に密着させた。
 む、これは……。唇で味わう鎖骨も、なかなかどうして、舌で味わうのとはまた違った趣があるものである。魚とて、生で食うか焼いて食うかなど様々な食し方があるのと同じことで、鎖骨もまた、様々な味わい方があるのだと、このとき俺は、はじめてわかったのです。
 なにはともあれ、美味しい。これが羅生門という味か。これが羅生門という女か。これが羅生門という鎖骨か。これほどの鎖骨、おそらくは、いや、間違いなく世界中を探しても見つかるはずなどあろうはずがない。国宝だ、これは。いや、世界遺産だ。人類の宝だ。でも俺はそんなのは嫌だ。これは、羅生門は、俺の宝だ。他の誰の目にも映させたりはしない。……そうか、俺って、こんなに独占翼が強い人間だったんだ。羅生門はいろいろなものを見せてくれる。それと同時に、羅生門と接していると自分のいろいろな部分が見えてくる。羅生門が見せてくれるのだ。愛というもののありかを。存在というものの証明を。生存というものの価値を。
 俺は涙が出そうになるのをこらえた。今はまだ、泣くときじゃない。そのときが来たら思い切り泣いて空を見上げられるように、今は思い切りむさぼりつくときだ。
 いや、それにしても美味しい。じきに俺は唇と舌で同時に味わい始めた。これがまた極上の美味である。人間とは欲張りな生き物だ。美味しいものが二つあれば、両方欲しがってしまうのだ。それはもう欲望なのだから仕方がない。それに抗おうというほうが愚の骨頂なのだ。俺は今、鎖の骨頂を吸い、また、舐めているのだ。そのような悪しき正義とはわけが違う。ナイフもフォークもあるのだ。どちらも使えばいいではないか。もっと言えばスプーンもある。そう、歯という名のスプーンが。
 俺は羅生門の鎖骨に優しく歯を当て、ゆっくりと滑らせてゆく。感触という点では唇や舌に及びはしないが、羅生門に与える刺激という点ではこれが一番だ。
 悶える羅生門という羅生門の鎖骨に、俺は歯と唇と舌を、時に交互に、時に同時に触れ合わせた。マジおぃちぃ。鎖骨おぃちぃ。
2005年7月24日午前5時11分

『冥王計画羅生門』第18話「殺戮言語永久機関」
 かくして羅生門とコキョオの戦いは幕を開けた。
 コキョオの戦法は格闘。マーシャルアーツのようなスタイルの攻撃に、漆黒の翼による移動速度が加わり、地味ながらも堅実に戦局を進めることができる形だ。
 対する羅生門は両手に握る滅法棍を武器とした打撃戦。羅生門の滅法棍の腕前は俺が思っていた以上だった。だが、それがコキョオに通用するかどうかは正直、未知数だ。
 俺の音速を超えた攻撃でも敵わなかったコキョオ。ヤツの強さには計り知れないものがある。短い間ではあったがヤツと戦うことによって俺は思い至った。ヤツは賢い。こちらの攻撃を冷静に分析して次の一手を読んでいる節がある。そこもヤツの強さなんだと俺は思う。
 そんな相手に、羅生門が敵うのだろうか。
 そうして俺はふと考える。
 羅生門は強いのか?
 よくよく考えてみれば、羅生門が強いのかどうか、俺にはよくわからない。戦ったこともないのだ。滅法棍の腕前は相当のものだろうが、俺が見たのは一つの"技"であって"戦い"ではない。実践でそれがうまく使えるのか、そもそも実践なんてものをこなせるのか、俺にはわからない。
 対峙する二人を前に、俺は痛む身体を抱きしめた。
「クソッ」
 後悔が耳の奥で響く。こんなことなら最初から二人で戦っていればよかった、と。
 おんなわけのわからない敵との戦いに羅生門を危険に晒してしまうなんて、俺は最低な男だ。
 俺が自責の念で耐え切れずにうつむいた瞬間、状況は動いた。
 顔を上げた俺は、何が起こったのかわからなかった。
 羅生門が、俺の目の前に、背中を俺に向けて、立っていた。
 コキョオが、その向こう側で、背を上に向けて、ふっ飛んでいた。
「なっ……」
 落ち着け、俺。とりあえず頭の中で何があったのか整理してみよう。大学の教授も、レポートを書くときにややこしくなってきたら、とりあえず自分が表現したい主題を箇条書きにしてみなさいとおっしゃっていたではないか。あの教授は先日わかりやすく痴漢で捕まったが。
・羅生門は両手で握っていた滅法棍を今は左手だけで持っている。
・コキョオはすでに倒れている。
・教授捕まったからレポートなくならないかなぁ。
・あ、コキョオが立ち上がった。
・コキョオの左半身がもげている。
 ええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!????????
 コキョオの左半身がもげている。うっそん。小さい女の子相手だからといって油断したのだろうか、コキョオの左半身は見事にどっかに霧散している。
「ら、らららら、羅生門さん? 一体なにをしたんで?」
 上ずった声で訊く俺に羅生門が背を向けたまま答える。
「なぁに、あやつがうかつにも飛び込んできて蹴りを放ったものだから、カウンターとばかりに脚ごとぶっとばしてやったのだ」
 簡単に言い放つ。
 ええええ、羅生門、そんなに強かったの?
「コキョオオオオオオオオオォォォォ!」
 瞬時、コキョオが叫び声と共に飛び込んできた。
「冥王、さがっていろ!」
 ガキイイイィィン、と空間に甲高い音がこだまする。
 コキョオの右足の蹴りを羅生門が滅法棍で受け止めたのだ。流石は我が家に代々伝わる霊験ある宝具、あれぐらいで折れたりはしない。
「ほう、片脚だけでろくに反動もつけられぬ状況でこの威力……半身をやられてようやく本気を出したか?」
「コキョオォォォ……」
 強気な発言の羅生門だが、今の一撃で手がしびれたのだろうか、両手に持ち直している。
 そこからだった。激戦が繰り広げられたのは。
 コキョオは半身をもがれたにも関わらず、猛烈なスピードを活かして羅生門に反撃の隙を与えない猛攻を見せ、対する羅生門は反転した先の棍の先端を利用したアクロバティックな防御でそれを凌いでいく。
 見開いた目が止まる。動いてもいないのに、体がしびれてくる。二人とも、ものすごい。俺なんかが出る幕じゃなかった。俺なんかでは、あの二人の足元にも及びはしないだろう。
 怖さはない。ただ、純粋な屈辱と、敗北感が、俺の中にはあった。
 なおも続く激戦は、終わりを告げようとしていた。
 コキョオが大きく足を上げ、回し蹴りを放ったのだ。
 羅生門はそれまでと同じく、飯店してそれを避け――――いや、飯店ではない。反転でもない。切り返し、そこからさらに一歩、コキョオの背後に踏み込んだのだ!
 棍一閃、遠心力を利用した背面突きは、今度はコキョオの翼をもいでその持ち主をふっ飛ばした。コキョオはまたもうつぶせに床を転がる。
「コ、コキョオオオオオ」
 なにか呻いている。
「?」
 俺は異変を感じた。追撃する絶好のチャンスなのに、羅生門は何故か動かない。そういえばさっきも同じようなチャンスに、羅生門は動かなかった。わざわざ相手の攻撃を待っているかのように。
 とはいえ、コキョオといえども翼が失われればこっちのものだ。ヤツの戦力の源である移動速度を奪ったのだ。これなら俺でも勝てるに違いない。
 そう思って俺は颯爽と羅生門の前に出た。
「あとは任せろ、羅生門。さぁこい天狗もどき!」
「コ……コキョオ」
 コキョオは小さく呟くと、そのまま飛び上がっていった。
「おい、逃げるのかよ!」
 瞬く間、というほどではなかったが、コキョオは素早く東の空へ消えていった。羽ー夢、翼がなくても飛ぶことはできるらしい。
 まぁ、なにはともあれコキョオを撃退できたんだからよしとしよう。それより羅生門だ。
「やったじゃねぇか、羅生門。意外に強いんだな……!?」
 振り返った俺は絶句した。
 何しろ、その場に羅生門が倒れていたのだから。
「おい、どうした!」
 俺は羅生門に駆け寄った。急いで抱き起こす。
「うぅ……」
 俺の膝の上で羅生門が小さく呻く。俺が見た限り、コキョオの攻撃は全て防いでいた。たいしたダメージは受けていないはずだ。それなのに、何故?
「すまぬ、冥王。ちょっと疲れたのだ。休ませて欲しいのだ」
「なんだ、戦いで疲れただけか。おどかすなよな」
 俺はほっとした。と同時に、やっぱり羅生門も普通の女の子なんだな、と思った。
 確かに戦いではスピードや力、技術も重要だ。だが最後にものを言うのはやはり体力なのだ。羅生門にはその体力が欠如している。そこが羅生門の弱点と言っていいだろう。今後、羅生門を戦力として考えるのならば、そこを鍛えるべきだろう。もちろん、戦力としてなんか考えたくはない。俺が戦えるようになるのが一番いいのだが。だが、今はひとまず、
「ゆっくり休め。お前一人くらいなら、俺がおぶってでも何とかここから出られると思うから」
 羅生門に安心させてやりたかった。
「……ありがとうなのだ、冥王」
 羅生門は優しく微笑んでくれた。なんて可愛いんだ……。
 ふと見ると、羅生門の服やスカートはところどころが破れている。さっきの激戦のせいだろう。その破れからチラチラと少しだけ見える羅生門のまだ未成熟な胸の辺りとかぷにぷにしたお腹とか細い太腿なんかが妙にそそる。ちゅうかマジエロい。
 むあー。いきなり俺の中のフェストゥム……もとい、フェイドゥム様がお目覚めになった。
 いかん、欲望に乗っ取られてはいかんというのに……もはやそんな説教、聞き飽きた。大人が始めた戦争じゃないか。ならば俺も大人になったら、好き勝手できるという理屈が間違っていると誰が言えようか。言えるけどね。いや、言わせない。
 そうして俺の頭は完全にヒートした。つまり下。
 俺は抱き上げた羅生門を股間に押し付けた。ズボンと羅生門のスカート越しに、やわらかいお尻の感触が股間に伝わってくる。
 ほわあああああはあああああぁっぁぁぁ。
 こりゃもう我慢ならぬわぁああああ!!!!(・∀・)!!!!
2005年7月19日午前7時38分

 PS2『絢爛舞踏祭』はじめました。というかもう30時間ぐらいプレイしているんですが、ようやく軌道に乗ってきて撃墜数も130ぐらいになりました。
 というわけで今日は、「このゲーム買ってみたけど、何をしたらいいのかわからない!」とか「おもしろいんだけど、戦闘が難しい。というかワケワカンネ」とかいう人のために、私がこれまでに培ってきた軌道に乗るまでのコツみたいなものをここに羅列していきます。果たしてそんな人がココを見ているのか非常に疑問ではありますがというか絶対に見ていませんが、自己満足ですのでご了承ください。

やれることが多すぎて何をやったらいいのかわからない
 それは間違いです。最初は威信点が低く、異動できる部署も少ないので、まずは飛行隊として撃墜数を稼ぎつつ威信点を稼ぎましょう。目安としてはエリザベスの威信点を抜くことを目指しましょう。艦長になれば、夜明けの船の目標から人事、戦闘中の行動までやりたい放題です。是非、頑張って楽しい艦長ライフを送ってください。
主人公の性別、タイプは何を選んだらいいのか
 性別は好きなほうを選びましょう。ただし、同性のキャラとは恋愛しにくい(というかできないのかな?)のでその辺はよく考えましょう。タイプは目指す理想形次第です。私は戦闘員タイプを選びましたが、ぶっちゃけ大人技能以外の技能は訓練すればアホみたいに成長するので、大人技能がはじめから高い平凡タイプが一番いいと思います。大人技能が高ければ、特殊な恋愛行動を起こすことができるようになるみたいなのでオススメですよ。
トポロジー戦闘がムズい。つうかわけわからん
 確かにこのゲームの戦闘システムは複雑でわかりにくいですが、細かいことは考えなくても大丈夫です。とにかく敵と自分の三角形の頂点が合うように動いて適当に魚雷を撃っておけば倒せます。最初はそれだけ考えておけば十分です。撃墜数が10を超えると、レベル2の行動ができるようになります。これがスグレモノで、よりトリッキーに戦闘が楽しめます。本当に特殊な行動が多いので最初は戸惑うかもしれませんが、慣れてくればレベル1の行動なんか使っていられません。時には敵から離れることも重要です。次にできる行動を参考にして、5手先ぐらいまで読みながら戦いましょう。ひたすら魚雷撃つだけでもいけますが、このレベルまできたら武器節約のためになるべく格闘戦を心がけましょう。威力も命中力も高いので、自由自在にRBを動かせるようになったら格闘戦がオススメです。
 また、戦闘前にはなるべくセーブしたほうがいいです。うちのPS2は弱いので、たまに出撃時に止まります。合計6時間は無駄にしてしまっています。それに、万が一誰かが死んでしまったら悲しいでしょう。私はタキガワが死んでも東原争奪のライバルが消えたので喜んでいましたが。
RBの武器が足りねぇ
 武器などの資材は都市船に入港時に艦長の判断で補給されることがあります。しかし、これは艦長の判断によるもので、補給しない場合も結構多いです。そういうときは海賊らしく、そのへんをうろついている艦から奪い取りましょう。いわゆる臨検ですね。臨検するためには、戦闘で撃破してしまわないことです。敵にある程度ダメージを与えたら撤退を始めるので、そいつに近づけば降伏して制圧する事ができます。この制圧した艦も自分が撃墜したことになるので安心です。ダメージの調整は、攻撃を手加減することでできます。ただし、手加減すると攻撃力と命中率が大きく下がるのですが、余勢が高ければあまり下がりませんので心配しなくてもいいでしょう。また、臨検を行うのも艦長なので、自分の欲しい武器を奪ってくれないこともあります。
都市船入港時、なにをすればいい?
 上陸してください。上陸しないと仲間が増えません。新しく入ってくる仲間はどれも魅力的なので、是非仲間を増やしてください。
給料が少なくて何にも買えないぞ
 給料は艦運営費から支払われますが、どれだけ支払うかを決めるのは艦長です。だからまずは艦長になれるまで威信点を稼いでください。艦長になったら、都市船入港時に給料の配分比率を決められるので迷わず100%を選びましょう。艦運営費が著しく少なくなりますが、ぶっちゃけ艦運営費なんていりません。必要なものは海賊らしく他の艦から奪い取りましょう。
ポー教授がテレビ局制圧ばかり提案するので陸戦隊がすぐに死ぬよ
 政治家は権限が強いので、作戦会議ではいつも作戦を立案します。そしてほとんどの場合、それがそのまま通ってしまいます。
 陸戦隊が死なないようにするには、まず陸戦隊の人数を増やしてください。そして配属する陸戦隊は陸戦技能が高い人にしてください。主人公、アキ、カオリなどがオススメです。都市船入港時直前に配属すればいいです。そして、陸戦技能の高い人材を多く陸戦にまわしてください。そうすれば成功率も上がり、死亡率も低くなります。
 それでも危険の伴うテレビ局制圧は嫌だという人は、早く艦長になって政治家の案を没にしてください。艦長になれば行き先は自由自在です。
艦長になっても作戦立案はできないの?
 できますが、政治家が乗船していると立案は政治家がすることになります。要は政治家がいなくなればいいんです。自分が艦長になって、どこかの都市船に入港したときに、政治家を下船させて政治活動を行わせましょう。そうすれば次回からの作戦会議には政治家は出席せず、作戦立案も艦長がやることになります。武器や資材が足りなくなったときも会議で物流船団を襲う作戦を立案すればいいわけですから。
でも、艦長じゃなくて飛行隊で活躍したいんだけど
 都市船入港時直前に艦長になり、作戦会議後、また飛行隊に戻ればいいのです。艦長になれるぐらい威信点があれば人事もやりたい放題ですよ。
艦長として戦闘してるんだけど、なんか飛行隊のときと勝手が違うね
 夜明けの船の戦闘とRBの戦闘は基本的には別物と考えてください。夜明けの船での戦闘においては、艦長はただ指示を出すだけなので、それが各部署に伝わってから実行されます。よって、命令と実行にタイムラグが生じます。それを上手く考えて戦闘をしなければなりません。とりあえず戦闘になったら、なにはなくともRBを出撃させておきましょう。そして敵の初期位置が夜明けの船に近ければ先に武器の装填と撃ち方準備を、遠ければ先に推力を大幅に上げておきましょう。武器は限りがあるので考えて使いましょう。敵のさなかに飛び込んで機雷か魚雷でも10発撃っておけばいいと思います。また、シールド突撃は夜明けの船も使えるので有効に使いましょう。
艦長での戦闘がマジでうまくいかない
 人事をちゃんといじってますか? 命令伝達が遅いのは各部署における担当者の技能が低いからです。とはいえ、ずっと配置していれば勝手に訓練して育ってくれますから気長に成長を待ちましょう。あ、あと、誰もいない部署はBALLSが担当しています。BALLSは全技能が40で、育たないので注意しましょう。
知恵者と二人で出撃してエースになりたいんだけど……
 技能適正がないキャラクターを配属したいというわけですね。確かに技能が有る程度以上高くないと関連する部署には配属できません。できたとしても低いままじゃ大した活躍は期待できないし、飛行隊などという危険な部署では死ぬ可能性も高いでしょう。そういうときはドーピングです。酒保で技能が上がる装備品を買ってNPCにプレゼントすればドーピング完了です。どんなキャラクターでも活躍させることができます。
地球軍艦隊って弱いね
 その油断は危険です。地球軍艦隊はたまにRBを出撃させてきます。ご存知の通り、RBはシールド突撃が可能なので、敵のシールド突撃を食らっても確実に自機は落ちます。RBが敵として出てきたらまず真っ先に落としてください。
なんかオススメの人事ない?
 これは私がやっているので大部分に趣味が入っていますが、紹介します。
飛行隊:主人公、スイトピー
飛行長:エリザベス
艦長:ヤガミ
副艦長:エステル
整備:ネリ、クリサリス
機関長:アイアン
水雷長:メイ
航海長:ポイポイダー
陸戦隊:アキ、カオリ、マイケル、タキガワ(死亡済み)
政治家:ポー教授(下船済み)
看護士:恵
 そのほかは状況に応じて適当に変えています。恵はそろそろ飛行隊に入れようかと思っています。

 こんなところでしょうか。フリーパートでの行動のコツはまた次回ということで。
2005年6月18日午後5時41分

『冥王計画羅生門』第17話「未確認神闘シンドローム」

「コキョオオオオオオォォォォ……」
 突如俺たちの目の前に現れた翼人はなんだかよくわからない叫び声をあげ続けている。
 羅生門は言った。こいつは羅生門システムの参加者だと。システムの中核を担う羅生門にはなんらかの手段でそれがわかるのだろう。俺にわかるのは、こいつが敵だ、という事実だけだ。
「コキョオオオォォォオオ!」
 相変わらず何を言っているのかさっぱりわからない。
 だが、今のところこちらに攻撃を仕掛けてきているわけでもないので、こちらも出方に困る。下手に動けばどうなるかわからない。相手はまったくの未知の生物だ。人間かどうかもわからない。顔は確かに人間然としているが、何よりも背中から生えた大きな漆黒の翼がヤツの異常性を物語っている。
「おい羅生門。あいつ、何て言ってるんだ?」
「わからないのだ。少なくとも米国語や日本語ではない」
「そんなん俺にだってわからぁ」
 つうか俺の知る限りどんな外国語でもなさそうだ。ずっと同じ言葉を言い続ける言語なんて聞いた事がない。ということは……。
「なあ、あいつもしかして、親父の言ってたっていう異世界からの危険因子ってヤツなんじゃないか?」
「ま、まさか……しかし、もしそうだとすれば、あの翼にも納得がいくのだ」
 羅生門も認めた。もはや間違いなさそうだ。
 異世界のヤツとは言葉すら通じねぇのか。まぁ、そりゃそうか。
 異世界からの危険因子――名前がわからないので、泣き声から『コキョオ』と呼ぶことにしよう――は、しばらく意味のわからない言葉で叫ぶと、途端に静かになった。
「ど、どうしたんだ、あいつ」
「わからぬ。だが、様子からして何やらこちらを伺っているようなのだ」
 だからんなこたぁ俺でもわかるっつうに。
 だが様子を伺っているということは少なくともさっきまで叫んでいたことには何らかの意味があったという可能性が高い。
「くそぅ、あいつさっきなんて言ってたんだよ」
 俺が言うや否や、コキョオの目が輝いた。
「な、なんだこれは!」
 突如、この空間に風が巻き起こった。それも突風だ。吹き飛ばされそうになった羅生門が俺にしがみついてくる。
 ぬお。おいまて、そこは俺の股間だ。やべええええええええええぇぇぇぇぇ!!(・∀・)!! というわけで俺には接近する翼人のことなんか見えていなかった。
「ぐわあああぁ!」
 コキョオの放ったパンチをもろにくらい、俺は羅生門もろともぶっ飛んで地面に背中を打ちつけた。
「いってぇええ……」
「冥王、大丈夫か!」
「ああ、かすり傷だ。だけどよ、なんかわかんねぇけど、羅生門まで怪我したらどうするんだよそこの翼人! もう勘弁ならねぇぞ!」
 完全に火がついた。羅生門を傷つけるやつは俺が許さない。
「そっちがその気だってんなら、俺だって本気でいくぜ」
 俺はポケットからサバイバルナイフを引き抜いた。同時に羅生門も滅法棍を構える。
「羅生門、おまえはさがってろ!」
「嫌なのだ! わらわも戦うのだ」
「いいから下がってろ!」
 俺の剣幕に、羅生門がたじろいだ。
「これは俺が売られた喧嘩だ。あいつだけは許さねぇ。俺が絶対に倒してみせる」
「め、冥王、だが……」
「本当にヤバイと思ったら、助けてくれ。まだ手出しはしなくていい」
「わ、わかったのだ……」
 羅生門はまだ不満そうだったが、俺もいつまでも羅生門に頼ってばかりいられない。
 見たところコキョオは武器らしい武器を持ってはいない。さっきのような格闘戦主体のようだ。この程度のヤツを一人で倒せないようじゃ、ここから先の戦いで勝ち残れるとは思えない。
 だが、厄介なのはあの翼だ。さっきの風もおそらくそいつで発生させたのだろうし、ヤツは空も飛べる。移動速度も速いだろう。色々と不利な点はある。
 だけどそれでも、俺には自信があった。なんといっても俺には冥王の力がある。使いすぎは良くないみたいだが、こんなときにそんな悠長なことは言っていられない。初っ端からフルパワーでいく!
 俺は音速を超えた。
 いくらヤツとて音速を超えたナイフの攻撃を見切ることはできまい。一気にいただく!
 俺はコキョオの胸にナイフを突き立てた。と、確信した瞬間、
「なっ!」
 コキョオの膝が、俺の鳩尾に入っていた。
「ぐばああぁっ!」
 音速で移動していたのだ。その衝撃は生半可なものではない。俺の身体は跳ね上がり、壁に激突した。
「冥王!」
 羅生門が駆け寄ってくる。
 俺はナイフを杖になんとか立ち上がった。
 そんな……。確かに仕留めたと思ったのに。だが実際は俺が仕留めたと錯覚したのはヤツの残像だった。あいつ、俺に錯覚させるために、わざと寸前まで避けなかったのか……。完全に舐めていた。あいつの移動速度は異常に速い。攻撃を当てるのも、攻撃を避けるのも至難の業だ。
「くそっ……なんでだよ、なんで……」
 なんで俺の攻撃が当たらない!?
 ナイフを扱う自身はある。リーチは短いがその分使い勝手がよく、ヒットアンドアウェイを得意とする俺の戦闘スタイルにはあっているはずだ。なのになぜ……。
「……」
 コキョオを見ると、何も言わずにリズムを取っている。マーシャルアーツの類だろうか。
 ふと気付いた。コキョオは戦いが始まってから一言も喋っていない。あくまで冷静に俺の攻撃を読んで、冷静に反撃しただけだ。
 その単純さが悔しかった。
 俺は口内に広がった血を一気に吐いた。自分の血を見たことでわずかに高揚感に満ちてくる。俺は今、殺るか殺られるかの勝負をしているんだ。相手は強い。俺のナイフ一辺倒の攻撃では一向にダメージを与えられないだろう。だがナイフの利点はその殺傷力にある。当たればダメージはでかい。ならば……。
 俺は身構えた。次はこっちの番だ。相手の攻撃を見切って反撃に出る。それが現状、最も有効だと判断したからだ。
 コキョオは飛び上がった。その一瞬で、俺の視界から姿を消した。
「――!?」
 次の瞬間には、俺は前面から壁にぶち当たっていた。
「がはぁっ!!」
 壁から身体を引き剥がし、情けなく地面に倒れこむ。
 い、いつの間に後ろに回りこんでやがったんだ……。反撃の隙すらも与えてはくれなかった。
 目の前が真っ暗になる。こいつには勝てない。勝ち目なんかない。
 そう思い、戦意喪失しそうになったそのとき、
「冥王」
 羅生門が、脱力しそうになる俺の腕を支えてくれた。
「一緒に、戦うのだ」
2005年6月17日午前3時47分

『冥王計画羅生門』第16話「激しく儚い記憶のカケラ」

 気が付くと俺の目の前には羅生門の顔のドアップがあった。
「冥王、冥王! しっかりするのだ!」
 俺の肩を揺さぶりながら羅生門が何か言っている。顔は密着しそうなほどに近い。
 そうか。羅生門も随分と積極的になったものだ。俺はしみじみと思う。
 なんかよくわからないが辺りは暗いし、絶好のムードと言えるだろう。これは据え膳食わねば男の恥というやつだ。
「え、うわっ」
 俺は羅生門の身体を掴んで反転し、仰向けになった羅生門に覆いかぶさった。へへへ、脳内で何か変なものがたくさん分泌されてるぜ。
「め、冥王、どうしたのだ?」
「それはこっちの台詞だ羅生門。俺は確かにエッチな事がしたくなったら俺に言えと言ったけどな、寝込みを襲うようなアウトローなことを教えた覚えはないぞ」
「な、何を言っているのだ。そもそも、そなたは寝ていたのではなく気を失って……だ、だからやめろと……ええぃっ」
「!!」
 羅生門が飛び起きて滅法棍をこちらに突いてきた。
 飛び起きたときにめくれ上がったスカートの影、見えそうで見えないけど俺の妄想力で見えた羅生門の白い下着を俺は忘れない。
 次の瞬間、高い音が耳をつんざいた。
 俺はとっさに取り出したサバイバルナイフの柄で滅法棍を受け止めていた。
 いくら羅生門の腕前が凄くても、俺だって滅法棍の使い手だ。これくらいの攻撃、見切れないことはない。とはいえ、家宝に傷をつけるわけにもいかなかったので、柄で受け止めたわけだ。
「っつぅ〜」
 手がジンジンする。流石に柄で受け止めたのは無茶だったか。衝撃が手にほぼダイレクトに伝わってくる。
「って、いきなりなんて危ないことをするんだ」
「それはこっちの台詞だ! 冥王、そなたどさくさに紛れてわらわにふしだらなことをしようとしたであろう?」
「どさくさ? おまえが俺に夜這いをかけたんじゃないのか?」
 俺が真面目に質問をすると、羅生門はあきれたように肩を落とした。
「まわりを見てみるのだ。そなたは廃ダムの薄い壁を突き破ってここに入り、そのときのショックで気を失っていたのだ」
 どうでもいいといった仕草で説明をする羅生門。  いや、本当どうでもいいんだが、俺はとんでもない勘違いをしていたらしい。羅生門に言われてようやく思い出したが、俺たちはどうやら廃ダム壁の空洞の中にいるらしい。ここに空洞があるという読みは当たっていたのだ。
 それから俺はしばらく、羅生門が話すのを聞いていた。俺が気絶している間に何があったのかを。
 その中に、よく知った名前があった。
「希須加……親父の名前じゃねぇか」
 羅生門は言った。希須加は先代の冥王だと。
「なんだ、よくわかんねぇけど、親父の魂が俺の中にある、っつうかいるってことか?」
「あやつの言っていたことが本当だとすれば、そういうことになる」
「それはいいとして」
 あんまよくもないんだが。それよりも今は気になる事があった。
「羅生門システム、とか、異世界からの危険因子とかって、一体なんなんだ?」
「……」
 羅生門は押し黙った。唇を噛み、どうするか決めかねているようだった。
「なあ、羅生門」
 俺は一度息を吐いて、そして言った。
「言いたくないのかもしれないけど、それにその理由は俺にはわかんねぇけど、でもおまえの話によると親父が俺の中にいて、そしてそいつが言ったことなんだろ。 だったら、俺にも関係のあることなんじゃないか?」
「そ、それは……確かにそうなのだが」
「それに、さ。俺たち、仲間だろ?」
「え……?」
「さっきだって、必ず一緒に帰ろうって約束したじゃないか。生死までともにした仲間に隠し事なんて、水臭いと思わないか?」
「うぅ」
 羅生門はばつが悪そうに顔を伏せた。
「だからさ」
 俺は羅生門の前にしゃがみ、彼女の前髪をすくってやった。迷いの色を露わにした瞳がこちらを向く。
「羅生門はやさしいから、それを言うことで俺に迷惑がかかるんじゃないかって思ってるかもしれない。でも、俺はそれが羅生門のためになるっていうんなら大歓迎だぜ。俺は羅生門の力になりたいんだ。助けでもいい。支えでもいい。なんでもいいから、羅生門の側にいたいんだ」
「あ……冥王……」
 羅生門の瞳が潤んできた。やべ、ちょっと決めすぎたか。
 俺はすすり泣く羅生門をそっと抱き寄せ、耳元で囁いた。
「聞き出す理由としては不十分か?」
「ぐすっ。じゅ、十分なのだ」
 さて、この羅生門をしてここまでさせるほどのものだ。よほど重大な話なのだろう。心して聞く必要がある。
 俺は立ち上がり、深呼吸をした。
「よし。準備完了だ。いつでも話せ、羅生門」
「わ、わかったのだ」
 羅生門はそれでも躊躇いがちに言葉を選んでいるように話し始めた。
「まず、羅生門システムについてなのだが、ものすごく簡単に言ってしまえば、羅生門を開く権利を争う戦争のようなものだ」
「羅生門を開く?」
 なんと甘美な響きなのだろう。俺でもまだキスと服の上からのタッチと視姦しかしていないというのに。あまりにも刺激が強すぎる。
「羅生門とはつまり、わらわのことだが、わらわの中にある力のゲートことを示しているのだ」
「それを開くとどうなるんだ?」
「開いたものにその力が与えられる。というか、流れ込むのだ。その力はあまりに強大で、あらゆる望みをかなえる事ができると言われている」
「願いがかなう力? そんな非常識な……」
「不可能を可能にしてしまうのが羅生門の力なのだ。だが、その力を受け入れるだけの器がなければ、力に飲み込まれて自滅してしまい廃人になってしまうのだ。だからこそ、戦いによって選ばれた最強の者に羅生門を開く権利が与えられるのだ」
「その戦いってのはなんなんだよ?」
「羅生門を開いて力を手に入れようとする者がお互いを敵として戦うのだ。まさに文字通り戦争。毎回死人も出ている」
「毎回って……過去にもそんなことがあったのか?」
「十一年に一度、行われているのだ。わらわが十二歳の誕生日を迎える日、つまり二月十三日までに勝者が決まった場合は羅生門が開く。しかし、それまでに勝者が決まらなかった場合は、羅生門システムは次の十一年後に持ち越されるのだ」
「ちょ、ちょっと待て。なんかおかしいぞそれ。おまえ今十一歳だろ? なら、十一年前に十二歳になった羅生門てのは、おまえとは違うヤツなのか?」
「いや、それもわらわなのだ」
「じゃ、じゃあ……おまえは一体……」
 羅生門は少し躊躇い、それでも俺に話してくれた。
「わらわは羅生門システムに組み込まれた中核なのだ。十二歳を迎え、羅生門システムが作動すると共に生まれ変わるのだ。いや、生まれ変わると言うより、具体的に言うと一歳になってこの世界に再び現れるのだ。この姿のままで」
「その姿のまま……?」
「わらわは成長しない。十一年間をこの姿のまま過ごして、また同じ十一年間を繰り返す。そうやって何度も何度も羅生門システムは続けられてきた」
「そんな……じゃあ羅生門は、あと一ヶ月もしないうちに俺の前から消えるってことなのか?」
「そういうことに、なる」
「俺は嫌だぞ、そんなの! どうにかならないのかよ?」
「それは……」
「何か手段があるのかっ?」
「……そなたがこの戦いに勝ち残り、羅生門の力を得てどうにかすることなら……あるいは可能かもしれないのだ」
「俺が、戦う?」
 それを聞いて安心した。
「なぁんだ、案外簡単じゃねぇか。要は勝てばいいんだろう? 俺の羅生門のタッグなら、どんなヤツと戦っても勝てるに違いな」
「そんなに簡単なことではない!」
 俺の安直な考えは羅生門の叫びにかき消された。
「羅生門……」
「この戦いはそんなに楽なものじゃない。命のやり取りをするものなのだ。人を殺したこともないようなそなたが勝ち残れる可能性は限りなく低いと思う。たとえ希須加やわらわがついていても、敵はこの世界中の猛者なのだ。それこそ、殺しのプロだっているだろう。それに今回は、希須加によると異世界からわらわの力を狙うものが来ているという……。これについてはわらわも詳しいことはわからぬのだが、この世界と並行して存在する世界がいくつもあるらしいのだ。最近になって、それら異世界との融合現象が徐々に起こっているようなのだ。そんな未知の世界の連中相手に、そなたは勝てる自信があるのか?」
「あるさ」
 何の迷いもなく、俺は言ってやった。
「馬鹿にすんじゃねぇ。どんなヤツがかかってこようと、このサバイバルナイフ一本あれば殺せるさ。俺は絶対に負けない。最後まで羅生門、おまえを守り抜いてみせる」
「そなた……どこからそんな強気な言葉が……」
「ここさ」
 俺は親指で後頭部を指してみせた。
「おまえが与えてくれた力、冥王の力。これがあれば、少しずつでもこの世界を変えていけるんだろう? 俺は冥王の力を使って羅生門の力を手に入れ、必ず羅生門を救ってやる。そのわけわかんねぇシステムからも解き放ってやる。そしておまえを俺の正妻にしてずっと犯し続けてやる。あ、いや、間違えた。愛し続けてやるって言いたかったんだ、うん」
 羅生門はくくっ、と笑った。
「そんなふうに言われては、とても断れぬではないか」
 顔を上げた羅生門は、小さく微笑んでいた。
「それはそうと、だ。羅生門。さっきの話だと、親父が俺に遺した宝具ってのがこの近くにあるんだろ? あいつが俺の身体を使って出てくるってのは気に入らねぇけど、あんなヤツでも先代の冥王ってんだから何かしら役には立つだろうし、できればその宝具回収しておきたい。今から探そうぜ」
「あ、ああ。それは構わぬが、希須加の真意はわらわにもわからないのだ。そなたの身体を乗っ取られるかもしれないのだぞ?」
「一方的に乗っ取られてたまるか。俺が自分を強く持っていれば、なんとかなるだろう」
「それならいいが……」
 羅生門はそれでも不安そうに頷いた。
 早速俺たちは空洞の中を奥に向かって歩き出した。目は慣れたが暗くなっていて先はよくわからない。慎重に、羅生門と手を取り合って進む。
 ぬお、羅生門の手、やぁらけええええぇぇぇぇ!!(・∀・)!! やべ、勃ってきた。これはいかん。羅生門にエッチなことをしたくなる気持ちを押さえつけ、俺は無理矢理真面目な話題に持っていった。
「なぁ、羅生門」
「なんだ?」
「親父はさ、前の冥王だったんだろ? てことはさ、その戦いにも参加したのか?」
「ああ。そして勝った。あやつは羅生門の力を使い、自ら望んで冥府という名の地獄に入ったのだ」
「すすんで地獄に行くなんて、何考えてたんだろうな、あの親父は」
「本当に。あやつの考えることはまったくわからなかった。ところで冥王、そなた、希須加が遺した宝具がどのようなものなのか知っているのか?」
「それがな、そんなもの受け取った覚えがまったくないんだ」
「ぇ……?」
「本当に受け取っていないのか、忘れてるだけなのか……とにかく、それらしいものがないか探してみるしかないな」
「羽、羽夢」
 それからしばらく奥へ向かって歩いていると、やがて少し開けた場所に出た。天井はやけに高く、光が漏れているところがある。
「あそこから地上に出られそうだな」
 俺が見上げていると、羅生門が何かに気付いて指を指した。
「あれを見るのだ、冥王」
 言われたとおりに見てみると、そこは祭壇のようになっていた。
 その中央に、小さな箱があった。
「これは……」
 近寄ってみると、箱には何か文字が刻まれていた。
「どれどれ……『これがほうぐだよ〜ん』?」
「希須加、わらわが気を失っている間にこんなくだらないことをやっていたのか……」
「あの親父がやりそうなこった。とにかく、これが宝具で間違いないみたいだな」
 箱を開けてみると、中からは取っ手のない小さな石額の鏡が出てきた。
「鏡って……これが宝具か」
「それを見ても、何も思い出さぬのか?」
「ああ、まったく覚えがない。なんだこの鏡、裏側に何か彫ってあるぞ。『まっぽうきょう』……親父、こんなものにまで彫って……しかもこれ多分、俺のサバイバルナイフで彫ってるし……」
「わらわの持つ滅法棍からして、末法鏡とでも書くのだろうな」
 そういって羅生門は、漢字を教えてくれた。なるほど、確かにそれなら自然なネーミングになる。
 俺と羅生門が末法鏡を色々と触ったり叩いたりしていると、突然、天井から叫び声が聞こえた。
「コキョオオオォォーーーーーーーーー!!!!」
「な、なんだ?」
「これは……冥王、こっちへ!」
 羅生門に手を引かれて壁まで走っていく。相変わらず柔らかい手で、口に含みたくなってくる。
「なんなんだ今のは?」
「このオーラ……おそらく、羅生門システムの参加者なのだ。そなたの気配を嗅ぎつけて、ここまでやってきたのだろう」
「ってことは、あの上に……」
 俺は天井を見上げる。
 あの向こう側に、倒すべき敵がいる……。
「コッキョォォォオーー!!」
 突如、再度の叫び声とともに天井が割れ、大きな鳥が翼を広げて入ってきた。いや、鳥じゃない。あれは……、
「な、なんだこいつは!?」
 黒い翼を持った、人間だった。
2005年6月15日午前5時20分

『冥王計画羅生門』第15話「インターセプタ1・空の境界」

 気が付いたとき、羅生門は暗い闇の中にいた。
「ここは、どこなのだ……」
 思い出す。自分がどうしたのかを。
 そうだ。冥王と決死の覚悟で廃ダムの薄くなっていた壁を突き破ろうとして……その後の記憶はなかった。
 辺りを見回してみる。闇が蠢いているような気がする。闇が蠢くのは光があるからだ。そう思って後ろを見ると、かすかに光が見えた。どうやらあそこの壁を破ってここに入ってきたらしい。
 ふと気付いた。
 冥王がいない。
 まさか……。悪い予感が頭をよぎる。だがそれは、背後、闇の奥からの声で打ち消された。
「ようやくお目覚めか、扉の鍵となりし姫よ」
「め、冥王?」
 羅生門が振り返ると、そこにいたのは紛れもなく冥王だった。闇の奥から歩いてきたのはよく知った顔。だが。
「まったく無茶をする……と言いたいところだが、我を目覚めさせてくれたことには感謝せねばなるまいな」
 なにかが、おかしい。
 冥王の言動がいつもと違う。尊大な態度はそれほど変わらないが、言葉遣いや、羅生門に対する視線の微妙な違いがえもいわれぬ違和感を作り出していた。
「そ、そなたは、誰なのだ?」
「ほぅ」
 冥王の目が細められる。まるで自分を値踏みしているようで心地が悪い。
「我を忘れたか。無理もない、十一年も前のこと、しかも姫は輪廻の輪をくぐっている。だが、記憶の片隅ぐらいには残しておいて欲しいものだな。生死を共にした戦友としては」
 羅生門には思い当たる節があった。 「ま、まさか……そなたは希須加か!」
 驚いてみせると、冥王は嬉しそうに微笑を浮かべ、正解だと言わんばかりに両手を広げた。
「いかにも。我は先代の冥王、姓を神崎、名を希須加。十一年前の二月十三日、おまえと共に戦い、羅生門を開いた者だ」
「な、そんな、なぜそなたがここに……」
 羅生門は後ずさった。驚きで声も出なかった。
 そんな羅生門の背後、かすかに漏れ入る光に目をやり、冥王は言う。
「しかしつくづく因果なものだな、姫。未だに神崎の呪縛から逃れられず、我が愚息と行動を共にしていようとは……」
「し、質問に答えるがいい」
「何だ?」
「そなたは十一年前、わらわの力を使って羅生門を開き、そして……」
 羅生門は手を握り、身体をわなわなと震わせた。
 それは羅生門にとってつらい過去だが、今は構っていられない。目の前の冥王の姿をした前冥王に言わなければならない。
「自ら望んで冥府に入ったはず。それがなぜ、今、わらわの前に姿を現しておる? それに、その姿は……」
「やれやれ、十一年前にも言ったはずだ。一度に多くの質問をされても困ると。だが、その二つの質問のどちらかに答えれば、もう一方の質問にも答えることになる。今の件は特別に不問としてやろう」
「そのまどろっこしさは変わってはおらぬようだな」
「姫のほうは、変わったようだな。愚息に感化でもされたか?」
 羅生門は答える代わりに睨み返した。
「その容姿で凄まれても可愛いだけだというのに。まぁいい、では本題に入ろうか。姫の言うとおり、確かに我は十一年前、冥府に入り我が身をこの世から消した。妻と愚息を残してな。姫がここにいる我に驚くのも無理はない。何しろ冥府は言わば江戸時代の鎖国状態だった日本のような世界だ。他界との交わりも極力避けられている。何よりも、一度冥府に入った者はその修行期間が二百年を超えねば他界に行くことはできぬという掟がある。だが、我には力があった。そう、姫、おまえと共に手に入れた羅生門の力が。それが不可能を可能としたのだ。もっとも、イレギュラーとなってまで冥府を抜け出した我が今一度冥府へ戻ろうとしても今度は叶わないだろうがな」
「そうまでして、なぜこの世界に来たのだ」
「状況が変わったのだ。我は常々冥府からこの世界の様子を伺っておったのだが、ここ数年、妙な動きが起きているようだ」
「妙な動き?」
「気付かぬか? 姫の成長に合わせ、様々な危険因子が異世界から送り込まれている。そう、羅生門システムの作動に向けてな」
「なっ……」
 羅生門は絶句した。
「そんな……あれは、あれは今回も行われるのか?」
「余程のことが起こらぬ限り、な。そして異世界の者もそれを狙っている。羅生門の力を使い、この世界を侵略しようと」
「侵略!? そんな馬鹿な事が……」
「姫の力を使えば可能なのだよ、残念ながら。中には、全異世界の統一を目論む者もいるようだが……とにかく、のっぴきならぬ状況であったので我が出張ってきたというわけだ」
「そ、それじゃあ、そなたは侵略の危機からこの世界を救うために……?」
「救う? 笑止。姫、我が人のために動く男と思っているのか?」
「では、なんのためにこの世界に来たのだ!」
「おもしろいからに決まっておろう! 全異世界から寄せ集められた精鋭たちがこの地球を舞台にたった一人の幼女をめぐって死闘を繰り広げるのだ。これほどのエンターテイメント、この機会を逃したら今後一万年は訪れぬわ!」
「な……そなた、混乱に乗じて悦楽に浸るためにわざわざ冥府から舞い戻ってきたというのか」
「その通りだ、姫」
 羅生門は頭が痛くなる思いがした。なぜ自分の周りにはこうも変態しかいないのだろうか、と。
「それと姫、もう一つの質問だが、我は十一年前に家族と別れるとき、この愚息に形見としてある宝具を遺した。今はなんらかの理由によって持ってはおらぬようだが、我はその宝具を自分の魂の拠所、即ち墓としたのだ。愚息の魂と我が魂が共鳴したとき、我は肉体を借り、この世界に降りる事ができるという仕組みになっている。残念ながら、我の身はとうにこの世にはないのだからな」
「ということは、つまり……ここに、この近くにその宝具があるということなのか?」
「そういうことだ。もうじき共鳴も収まり、再び私の魂は隠れるが、安心するがいい。その宝具さえ持っていれば、いざと言うときには魂の共鳴が起こり、私が出てこれるということだ」
「そなた、冥王の身体を乗っ取るつもりではあるまいな?」
「それは妙案だ。おっと怒るのは早いぞ姫、我とて正確な共鳴条件はわかっておらぬ。出てきたいときにいつでも出てこられるわけではないのだ。それに我も人の親、自分の息子の身体を乗っ取るなどという真似はできればしたくない」
「どの口がそんな奇麗事を……」
 冥王は聞こえていないのか、話を続けた。
「この世界にとどまるうちに、なんとか肉体を手に入れる方法を見つけるつもりだ。もちろん、愚息の身体を借りている例として、羅生門システムが作動すれば我も力を貸そう。前回扉を開いた張本人が味方となれば、愚息もさぞ心強いことだろうな」
「冥王にはまだ、そのことは話しておらぬのだ……」
「ならば早く教えてやるといい。遅かれ早かれ、いずれ知ることだ。それが神崎の呪縛、これは逃れられぬ運命なのだからな」
「……わかっては、いる」
「ふむ。話が過ぎたようだ。今回はもうとどまるのが限界のようだ。また逢えることを楽しみにしている、姫」
「あ、希須加。ちょっ……」
 まだ話したいことはあった。だが、希須加は白目を剥いて、どさりとその長身を地面に投げ出した。
 羅生門は慌てて駆け寄った。
「希須加! いや、冥王!!」
 肩をゆすって呼びかけた。すぐに後頭部の脈は戻り、やがて冥王は目を覚ました。
2005年6月15日午前3時33分

 髭を剃ったついでに繭も剃ってみました。いかん、エロすぎる……。いや、眉を剃ったんですよ、眉毛。なんか失敗したっぽいです。時間かかるからどうしても急いで剃りすぎちゃうんですよね。深夜に繭剃ってニヤニヤしてる大学生って嫌でせうね。
2005年6月1日午後6時21分

 横浜ちゅげえええええええええええぇぇぇぇぇ。1回裏に1番2番4番5番がホームラン。
2005年6月1日

 広島。昨日のロッテ戦1失点での勝利はお見事! 今更黒田を語るのは遅い気もしますが、ここはあえて黒田特集ということにさせてもらいます。
 昨年までの黒田は、エースといっても事実上お飾りのような言葉でした。防御率も並みの投手レベル、勝ち数と負け数がほぼ拮抗してて、チームの柱と呼ぶには少し疑問符が浮かぶ選手でした。それでも、佐々岡、小林幹、高橋健といったベテラン投手が徐々に衰退していく中で、否が応にもエースとしての責任を果たさねばならなくなってきたのです。
 今年の黒田は見違えました。粘り強さがあります。9回になっても150kmを記録するその速球は試合開始からほとんど勢いが衰えておらず、簡単には打ち崩せません。
 打線は相変わらずです。得点圏にランナーを進めながら点を入れられないもどかしさ。そんなチームの雰囲気に喝を入れる前田のホームランで試合を決めました。かっこよすぎ……。ラロッカ、尾形、緒方が実質いない状態で正直かなりきついのですが、頑張って彼らが戻るまで勝ちを稼いでおいてもらいたいところです。
2005年5月23日午後3時42分

 ここ最近まったく日記を更新していませんが、別に何もないわけではなく、書きたいことはあるのですがあまり時間がないのです。広島レポはもう少し心が落ち着いてから書きます。
2005年5月12日午後9時40分

 広島-ソフトバンク3連戦のまとめ。
 火曜日は黒田とラロッカの日ですね完全に。わずか100球ちょっとで完投したのはお見事です。三振も封印していたし余力を残しながらの完勝でした。そしてラロッカですが……気になる記事が。「もっとうまい肉があったとは」→「もっと高い年俸がもらえたとは」とか言って阪神とか巨人に行かないでくれよぉ。
 水曜日は謎采配。佐々岡はなぜ4回2失点で降板したんでしょうか。
 木曜日、今日は謎な試合でした。長谷川が5回1死まで無安打ピッチングを続けていたのですが、それまでは投球の9割以上が高めという微妙なピッチングでした。むしろソフトバンクの猛者が静かにしてくれていて助かったぐらいです。しかし流石の長谷川も、城島に同点ホームランを浴びてからは全体の8割ぐらいに減ってました。それでも8割か……。
 これで西武→ソフトバンクと続く地獄の交流戦開幕2カードは2勝3敗1分です。すげぇ、上々の結果です。明日からのオリックス→ロッテと続く6試合も5分くらいで切り抜けたいものです。
 個人的な予想ではこの交流戦の時期に阪神は沈んでくる気がします。逆に巨人が一気に勢いに乗ってくるかもしれません。中日はわずかに負け越すけどなんとか首位キープするって感じで。ヤクルト、横浜、広島がその後ろに追随するってな展開になるのではないかと。阪神が一番読めませんね。強くもあり、弱くもあり。
2005年5月10日午前2時53分

 うおおおお気付いたら前田が打率トップを奪取しとる! しかも緒方も4位に急浮上!! これは今日からのホークス戦にも期待ですな。相手ピッチャーはやばいくらいに安定してるけど、こっちだって黒田当てるんだ! しかも打線はセ・リーグ随一! これで勝てないわけがない!! 羅生門と一緒に応援してます!!
2005年5月8日午後5時6分

 まだ試合は終わっていないけど広島-西武。なんで大竹に150球も投げさせるんだ……。代打送れとは言わないけど、6回2失点投げた時点で交代させておけば……まぁ結果論なんですが、それにしてもカブレラの打順でも平然と投げさせるのはどうかと思いました。敵はベンチ内……サンタかっ!
2005年5月7日午後9時52分

 ああああああああああああああああああああああああついに我が広島が今季初の4連敗。そして今季初の無得点敗北。小山田は頑張ったよ……。打線は8安打で四球を4つももらったのに1点も入らないとは……。さらに細川に打たれたホームランが痛かった……。あれで完全に反撃ムードを断たれた気がします。明日負ければ今季初の同一カード3連敗……それだけは、それだけはぁああああああぁぁぁぁ。
2005年5月7日午前1時46分

 『これが私の御主人様』第1話。原作を読んでいたのですが、若干展開が違うようですね。こうした試みは嫌いじゃありません。てか、やっぱこいつらかわいいですねぇ。特にみつき。もうたまらん。13歳のロリ体型。こんなメイドほすぃ。
2005年5月7日午前零時55分

 『フタコイ オルタナティブ』第5話まで。ごめん、今季最高のアニメ、これに鞍替えしますわ。もうやばいわ。わなわなとしてくる半身と引き換えにじわりとこみあげてくる涙ッ……この破壊力はなんだ!!

 『極上生徒会』第4話まで。これもおもしろいですね。ってか、ぷっちゃんって離してても話すんですね。やっぱり魔法みたいなものなんですかね。ほんまに腹話術だったらりのの不安定な情緒を描くのには最適だったのに、惜しいと思いました。そして管理人の美幼女まあちたんきっとわああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁあごあぎゅおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!(・∀・)!!!! 小さくて、かわいい!! これに尽きるねいやほんとマジでアヒャヒャヒャヒャ。

 『撲殺天使ドクロちゃん』第2話まで。うーんやっぱり独特のギャグセンスですねこれは。ぴぴるシーンがちょっと違和感ありすぎでしたが、それ以外はすごくおもしろいアニメになってます。

 『ゼノサーガ』第8話まで。うーん、やはり説明不足が否めない感じですね。内容自体はすごく作りこまれてて良いのですが、一見さんに伝わるかどうか……。モモがかわいすぎるので問題ないのですがね。

 『スターシップ・オペレーターズ』第8話まで。今季じゃないけどかなりおもしろいです。戦闘は知略戦だし、絶望的不利な状況の学生が乗る最新戦艦って、『無限のリヴァイアス』と似てるじゃないですか。あれと重なるのもあって、めっちゃのめり込んじゃいます。サンリもかわいくて。

 今日の交流戦? 訊かないでください……。出戻りデイビーが……。
2005年5月6日午前10時52分

 電撃文庫通販アゲイン、抽選で落ちたあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ。都市シリーズがああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ。
2005年5月3日午後11時19分

 バイトでくたくた。なんか知らない間に怪我してるし……。

 やはり黒田は強かった。今日は投げて打っての大活躍。国宝級のピッチャーですわ。
2005年5月2日午後6時15分

 徐々に廃人化していく自分に気付きました。地球が楕円形に見えるとか、これから小学生に国語を教えに行くというのにこんなことではいけませんね。朝、眼が覚めてから何か本を読もうとして2時間ぐらい本を撫でている自分に対してようやく「まずいなこれは」と感じました。社会復帰を目指して、神崎の飽くなき挑戦は続くのでしょうか。刹那的に生きるよりも建設的に生きたほうが良いと身体ではわかっていても頭はどうしても刹那に傾いてしまいます。刹那たんはぁはぁ。
2005年5月2日午後6時6分

 『フタコイ オルタナティブ』第3話まで。こんなに心温まったのは初めてです。冷たい部屋のベッドの上で泣きたくなってきました。あ、ベッドなんてないや。ど着床!!
2005年5月2日午後5時8分

 『フタコイ オルタナティブ』第1話。ちょっと待ってなにこれ。同じ設定の別コンセプト作品とは聞いていたけれど、こりゃもうまったくの別物ですね。ていうかおもしろすぎます。で白鐘姉妹がやばすぎます。沙羅双樹ぅあああああぁぁぁぁぁ!!!!(・∀・)!!!! たまらん、たまらなすぎる!! 探 偵 最 高 ! !  テンポも良くて素晴らしい作品に仕上がってます。こりゃ2話以降が楽しみです。
2005年5月2日午後4時35分

 『交響詩篇エウレカセブン』第2話まで。かなりおもしろいです。今のところ今季のアニメでは一番好きです。女の子が可愛すぎる。膝の上乗りてぇぇぇぇぇぇ!! ん、ちょっと待てよ。流石に膝の上に乗られては痛いか。ということは、コックピットの中で彼女は大股を開いていたことに……!!!!(・∀・)!!!! 希望峰はここにあった!! 最凶!! あ、でも、彼女の名前なんていうんだろう。作中でまだ一度も呼ばれていませんでしたよね。ED中で出てくるんだろうけど、声で声優までまでわからないし、何よりもED中は歌に聞き惚れて彼女の脚に見惚れているのでそんなものを確認している暇はありませぬ。
2005年5月2日午後2時25分

 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第27話まで。たまってたので一気に観ました。しゅてりゃたんきたああああああぁぁぁぁ可愛すぎてやられました。しかしやっぱりガンダムはおもしろいですね。で、デスティニーとやらはいつ出てくるんでしょうか。

 『創聖のアクエリオン』第4話まで。カッコイイ!! ピエール、シルビア、アポロの合体には燃えた!! 第1話を観たときは果てしなく微妙な感じがしたのですが、ここにきて一気におもしろくなってきました。

 今日は昼間に起きたので学校はサボタージュ。自動的に8連休になりましちゃ。だが家には食料が肉しかないのです。あんまり肉を食べたくないので、ライフで何か買って来ようかなぁ。
2005年5月1日午後11時49分

 青葉賞は勝ちました。やはり青葉ちゃんは私の味方です。でも天皇賞は負けました。天皇は嫌いです。

 『舞-HiME』最終話まで観ました。率直な感想を言うと、二度と観たくないアニメでしたね。こんなにも感情をぐちゃぐちゃにされるアニメも珍しいです。今思えばサンライズってのはそういうのが得意ですね。登場人物が全員幸せな人生を送れていたら、という仮定を思わせるのがメインというか。『舞-HiME』は実際にハッピーエンドという形で終わりましたが。それにしても最終話は燃えました。あかねが復活して、詩帆に激励するところなんか、鳥肌が立ってきましたよ。あと、なつきと奈緒の絡みがやけに多いのはやはりtiaraway繋がりかと思うのですがこれいかに。んでエピローグで復活のアリッサきったああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ!!!!(・∀・)!!!! あのクールキューティーな幼女がおらんとなんも始まらんわいなど着床めが!! 深優と奈緒がシスターやってるのもなんかハマっててイイ!! ビジネスの話を聞かせてくれえええええ。もうあかん。なんとか言ってやってくれ。神崎に。おまえは頭が狂っとるんやって。だってあんなん、アリッサに入るわk(ry
 さて、一年に一度あるかないかの自主規制を行ったところで、お気に入りキャラベスト3ぐらいまで挙げて締めくくりたいと思います。3位はアリッサ。やっぱ幼女やわ。最高やね。2位は深優。かっこよすぎます。そして堂々の1位はやはりあかね。私と『舞-HiME』の関係をもっとも如実に表していると言えますね。時点になつきと奈緒あたり。遥と静留もかなり好きですね。エロさではダントツでアリッサ。おでこー。命と晶も刺激が強すぎました。はぁはぁ。
2005年4月30日午後10時15分

 きたきたきたきたきたああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(・∀・)!! 前田が同点ホームラン!!!!!!!! ラロッカもよくヒット打った!!!! おまえら最高じゃ!!!!
2005年4月30日午後10時零分

 江藤のタイムリーで2失点……江藤様を帰せえええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
2005年4月30日午後9時52分

 広島-巨人。現時点で3対3の同点ですが、尾形のエラーで広島がピンチです。今日は尾形の3ベースから攻撃が始まったのに、尾形で終わるなんて嫌だ……。
2005年4月29日午後4時55分

 家庭教師やってきました。交通費3200円も頂けて最高です。今日はこれからスタンドのバイト。その後は新開地まで遠征。くたくたになりそう……。

 明日の青葉賞、明後日の天皇賞は迷います。特に天皇賞は……どの馬が来るかまったくわかりません。

 くたくたで何も書く気が起こらない……。
2005年4月28日午後1時11分

 やっぱ黒田だ! 昨日の広島はよかった! 緒方にも2号が出て、野村にもヒットが出て、黒田はしっかりと投げて。こういう野球がいいんだよぉおおお。
 ヤクルト・古田は全治一週間。それでも出るかもしれないらしいからすごい人です。古田は衰えを見たくない選手なので、最後に何かタイトル獲得して引退して欲しいですね。そのままヤクルト監督就任、と。もっと野村-古田ラインを活かしてシダックスから有力選手獲得してください。阪神や巨人に渡すな。
 そういえば野球のワールドカップっていつなんですかね。日本がプロ野球選手やメジャー選手でチームを作ったら夢のチームになりますね。ちょっと妄想してみました。

<一塁手>
佐伯、新井、田中幸
<二塁手>
荒木、種田、今岡
<三塁手>
岩村、小久保、小笠原、今江
<遊撃手>
宮本、井端、中嶋、小阪、松井稼、尾形
<外野手>
赤星、金本、福留、高橋由、緒方、前田、金城、新庄、坪井、磯部、イチロー、松井秀、青木
<捕手>
古田、城島、谷繁
<先発投手>
上原、藤井、川上、下柳、黒田、三浦、松坂大、和田、斉藤、金村、渡辺俊、岩隈、野茂、一場
<中継ぎ投手>
高津、藤川、広池、小林雅、陣内
<抑え投手>
岩瀬、石井弘、吉川、豊田、三瀬

 尾形、青木、一場は有望株ということで勉強させるつもりで連れて行ってあげてください。
 まず投手ですが、抑えは正直、岩瀬、豊田、三瀬の三人でどうにかなりそうですね。中継ぎも高津がメジャーで現在パーフェクトですから文句はないでしょう。先発投手は各チームから一人ずつ選びたかったんですが、オリックスに「これは!」と思う投手がいなかったので代わりに野茂を入れておきました。野茂-古田のバッテリーは見たいですね。他は各チームの安定したピッチングを見せている面々。この中でのエースはもちろん黒田と渡辺俊。藤井には復活を期待して。復活しなかったら代わりに広島の小山田か大竹、もしくは中日の山井を。捕手はこの三人で決まりでしょう。現在打撃好調の阪神・矢野を入れてもおもしろいかも。外野手がやけに多くなってしまいましたが、この面子だとイチローと松井のスタメンが確定するので残り一つの枠を争うことになりますね。個人的には金城か福留ですね。金城は大舞台に強いのでいいかもしれません。遊撃手には有力選手が多いです。筆頭は松井なんですが、メジャーでは二塁手にコンバートされてしまったのでどうでしょう。国内ならこの四人は誰が入っても良さそうです。三塁手は順当にいけば小笠原でしょうか。横浜の村田という手も。二塁手には個人的な思惑もあり今岡を推します。そしていぶし銀の種田、鉄壁・俊足の荒木で完璧です。一塁手は日本では外国人に頼る事が多いので難しいです。清原も捨てがたいのですがチームの勝敗を考えると、やはり佐伯ではないかと。今シーズンで復活して大活躍中の新井にも期待してみたいです。
 妄想先行で書いちゃったけど、ほんまに実現しないかなぁ。何度失禁するかわからん。
2005年4月27日午前1時16分

 昨日は25日だと思っていました。日記にも25日となんの恥じらいもなく書いていました。
2005年4月25日午後10時9分

 今日の巨人-ヤクルト戦。お互いにチーム状態が悪いのですが、ヤクルトのほうは古田の2000本安打でチーム内にあった変な空気がほぐれたのか、調子を戻してきましたね。逆に巨人のほうは早く清原の500号が出ないとまたどんどん沈んでいきますよ。今日の古田は猛打賞。
 阪神-中日戦は1対6で中日の勝利。去年の阪神はオールスター後の中日戦3連敗で中日の後半戦ロケットスタートを許しました。そして今年の首位攻防戦、アドバンテージは中日にあります。ここで3連敗するようなことがあれば、交流戦を前にして中日に独走を許すことになります。それはいけません。なんとかしなければ……とか思っていたら、下柳が軽い怪我で一軍登録抹消されたようですね。軽いとのことで安心しましたが、彼は今季の阪神ではもっとも安定した投球を見せていましたから、それが抜けるのは今の阪神にとってはかなりの痛手です。
 ついでに交流戦のお話。楽しみですね。今までは日本シリーズでしか観られなかったリーグ間の試合が1ヶ月以上楽しめるのですから。松坂大VS金本とか、上原VS新庄とか、憲伸VS松中とか、黒田VS小笠原とか、岩隈VS福留とか、涌井VS清原とか、新庄VS桧山とか、そんな夢のような対決が見られるのです。最後のは実現しないかな……。ともあれ、野球ファンとしては興奮せずにはいられません。それに加えて、この交流戦の成績もペナントにそのまま入るというのですから、各チームにとっても重要な期間になってきます。日本シリーズともオールスターとも明らかに意味合いの違うこの交流戦。楽しみですね。
2005年4月25日午後9時45分

 野球。広島。なんというか、新井は一体どうしてしまったのでしょうか。1試合に2本ホームランを打たないと気が済まないのでしょうか……。
2005年4月25日午後8時29分

 野球。今日の広島の先発は高橋健です。現時点では7対4と横浜をリードしていますが、どうも締まりのない立ち上がりです。なにせ、1回から4回まで、毎回失点の4失点ですから。という広島も1回から4回まで毎回得点だったのですが、その流れを止めたのも長谷川のバントミスによるダブルプレー。投手がやっちゃいけないことの一つに、味方が点を取ってくれた裏の守備で点を取られるというものがあります。今日はまだ勝ってるからいいものの、こんなことでは信頼を失いかねません。今年の広島は初回で点が取れるほど上位打線が良いのですから、それを活かすためにも序盤での失点はなるべく抑えたいものです。
2005年4月20日午前零時8分

 教科書買ってみたら所持金が千円以下に。

 『Dear My Friend』ようやくプレイ開始しました。昨日、今日とちょこちょこプレイしてメインヒロインっぽい(作中で言及)久城麻衣シナリオをクリアしました。攻略自体はわかりやすくて同時攻略とかしなければ簡単にいけそうですね。エロゲーやるの久々だったんですが、あんまりエロゲエロゲしてなくて純粋にストーリーを楽しむタイプですね。やっぱりお話の最中に歌が流れる演出は素晴らしいですね。麻衣を追いかけてるときに空のグラフィックが出たときはもう脳内になんか変なものがたくさん分泌されてやばいことになりそうでしたよ。それ以上に麻衣、「いっぱい出たよ、おにいちゃん」ってそりゃねぇどぴゅりょがあああああぁぁぁぁ。そんなこと言われたらおにいちゃんじゃなくても犯す。犯したくなるというのが倫理というものです!! 次は冴香か月夜を狙っていくつもりです。もしかして司も攻略できちゃいますか……じゅるりっ。いやいや、友情のストーリーを期待してるんですよ? 一周しただけでも司にはかなり好感が持てたので。

 中日と阪神が勝って共に一歩抜け出した感のあるセ・リーグ。僅差で追走する横浜や広島もガンパレ。
 それにしても広島は投手陣が不安だなぁ。今年の阪神の投手陣を全体的にスケールダウンした感じ。特に先発陣。ある程度の勝ちを計算できる投手が黒田と小山田だけというのが痛いですね。大竹もまだ本調子じゃないみたいだし。ここに佐々岡や長谷川が復活してきてくれれば心強いのですが。高橋健は……頼むからいいとこ見せてくれ……私は泣きたいよ。中継ぎ以降は比較的安定していると思われます。何はなくとも広池。そしてベイル。ここに新人の梅津や復活した永川なんかが戦力として計算できるようになってくるとだいぶ層も厚くなってくるのですが。フェリシアーノ……彼は来年も広島にいるのでしょうか……。とにかく、今の広島の投手陣の課題は、大竹と長谷川の復調、これに尽きますね。打線は特に問題なし。故障者も戻りつつあるし、これで石原が戻ってきたら更に厚みを増しておもしろくなりそうです。
 阪神は下柳が強いですね。常にマイペースで自分を見失わないところが、流石はベテラン投手だという感じがしますね。打たれてピンチになっても慌てないというか、むしろピンチのときのほうが気合が入っているんじゃないかというタイプです。そういうところは巨人の上原なんかと似ていますよね。
 まだどのチームも余力を残しているというか、万全じゃない気配なので、今度が更に楽しみなセ・リーグです。
2005年4月18日午前零時3分

 そんなわけで『メタルギアソリッド3』はかなり前にクリアしていたのですが。何重にも張られた伏線がシリーズを通じて複雑にかつ軽快に絡み合う物語は流石の一言です。ゲームとしても潜入の緊張感が抜群です。最後までゲームの趣旨を無視していたのは内緒です。やはり私の一番好きな武器はサバイバルナイフですね。フォークも捨てがたいですが。
 個人的には『2』のほうが好きですね。海上とか、室内とか、人工物の中での戦闘って燃えるじゃないですか。とはいえロシアの大自然の中でのサバイバルも楽しかったです。

 『ワイルドアームズ ザ・フォースデトネイター』は、現在おそらく終盤戦近くです。戦闘がサクサク進むのであまりストレスを感じません。というかラクウェル師範が強すぎて。彼女に順番を回せば戦闘が終わります。たとえボス戦であっても終わっちゃうところが師範のすごいところです。他のキャラは倒れても大抵放っておきます。おかげでレベル差がえらいことに……。キャラはまんべんなく育てましょう。
 戦闘がサクサク進むといいましたが、決してあっさりしたものではなく、刻一刻と変わる実際の戦闘での戦況のリアルさを追求したスピーディなものに仕上がっています。コンビネーションアーツなど、ちょっと底が浅いかなと思う要素もあるのですが、『FF8』ほどアイデアを無駄遣いしていません。戦闘中に入るカットインは燃えるなぁ。ああいう演出は卑怯だ。特にロリツイン人形。あいつらマジで反則だぎゅばあぁ。死に際(?)の台詞も胸に突き刺さりっぱなしじゅわあああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。あと戦闘中に主題歌とかそのアレンジ曲とか流れる演出。あれもなんかやけに燃える。目頭にくる。そして脊髄にくる。
4月16日午後10時35分

 引っ越してからはや1週間が経過しようとしています。ADSLへのコース変更も申し込んだのですが、NTTのADSL供給可否の判断やモデムのレンタルなどに2週間ほどかかってしまうようです。よって、今書いているこの日記が皆さんの目に触れるのはかなり後になってしまうわけですね。あな珍しや。なにがやねん。

 セ・リーグの開幕に遅れてしまいましたが、ここの日記ではプロ野球に密着して毎日の注目選手やら白熱した試合のレポートなどをお届けしていきたいと思います。
 早速ですが今年の広島は違います。5年連続Bクラスと低迷してしまっている近年の広島とは明らかに異質なものを感じます。対巨人の開幕3連勝はチーム全体で勝ち取ったものです。今でこそ巨人は本来の力を出せるようになってきましたが、その出鼻をくじいたのは広島なのです。リードされつつも好投を続ける黒田を助けるラロッカ・緒方の両主砲の土壇場での一発で勝ち取った開幕戦。するとどうだろう。チームにある種の「勝てる」というやる気が生まれてきたのでしょうか。乱打戦となった2戦目、3戦目を辛くも連勝しました。もちろん見直すべき点はいくつもあります。ですがそれを補って余りある「勝ちへの執念」がありました。3戦目、主砲のラロッカは故障で離脱、代わりに新井がスタメンに入り、空いた4番にはこの時点でまだノーヒットと今ひとつ調子の上がってこない嶋が。この新井が嬉しい誤算でした。1試合に2本の殊勲弾。もう笑うしかありませんでした。こんなにおもしろい試合を見せてもらったのはプレーオフの西武-日本ハム戦以来ですよ。その後、阪神に2連敗を喫するも、緒方や森笠が故障で抜けてしまった穴を埋めんと必死にもがく広島の姿が見てとれました。「なんとかして勝ちたい」という思いがテレビ画面から伝わってくるかのようでした。そんな矢先、なんと阪神・シーツから広島・倉がクロスプレーによる激突をモロにくらいます。しかし倉は失神しかけつつもボールを離しません。ランナー・シーツはアウト。しかし倉が試合を続けるのは難しい、と誰もが思ったことでしょう。広島はオープン戦中に正捕手である石原が怪我で離脱し、開幕からこの倉がスタメンマスクをかぶっていました。倉は練習中に黒田から「捕球音が聞こえない」とマジギレされたこともあり、苦い経験を味わって他人の不運の結果としてこの舞台に立っていました。自分の実力で勝ち取ったポジションではありません。ならば、なればこそ、決してこのポジションを譲るわけにはいかないのです。千載一遇、せっかく巡ってきたチャンスを、みすみす逃すわけにはいかない。なによりも、今自分が倒れたら広島はどうなる。そんな思いが頭をよぎったのでしょうか、倉はすっと起き上がり、何事もなかったかのように試合に臨みました。流石に次の日は大事を取って休みましたが、現在はすでに復帰して頑張っています。その倉が抜けた対阪神第3戦、広島の闘志は意外なところから燃え上がりました。負け試合かと思われた3点差を、阪神の守備の乱れの隙をついて振り出しに戻とそこからは両軍が点を取り合うシーソーゲーム。シーツの2ランで阪神が逆転すると、すぐさまその裏で嶋が犠牲フライで同点に戻す。そんなラッキーセブンの攻防が終わった8回でした。マウンドには広池。阪神の打順は9番・ピッチャーのウイリアムスです。ここで阪神はウイリアムスをそのままバッターボックスへ送り出します。ここは難なく打ち取った広池。その裏の攻撃、広島は簡単に2アウトとされ、バッターは9番・ピッチャー広池。ここで広島も広池をそのまま送り出しました。広池は意外とバッティングが上手い、これは元チームメイトのシーツも知っていたのでしょう、ファーストから駆け寄ってきてウイリアムスに耳打ちしました。このときウイリアムスはどう思ったでしょうか。2年前、阪神が優勝した年に活躍したムーアのような、力強いバッティングをしてくると思ったのでしょうか。その初球でした。広池が叩きつけた打球はバウンドの高い内野ゴロ。ですがそれが高すぎました。サード・今岡が処理するも、すでに広池は全力疾走で一塁を走り抜けていました。阪神側からすればアンラッキーなヒットだったでしょう。しかし広池は、ラッキーでも何でもいい、とにかく自分がホームを踏んで、自分が1イニング投げきれば勝てるんだ、このときの広池は、誰よりもフィールドをよく見ていたことでしょう。次にウイリアムスが投じた1球目、いきなり、広池は、走った。二塁へ。これはウイリアムスも矢野もまったく予測していませんでした。とはいえ、相手はピッチャーだ。ベテランの矢野がそう簡単に盗塁を許すわけがない。矢野は全力で二塁へ送球しました、ここで広池が気迫のヘッドスライディングを披露し、見事に二塁を盗みました。ちっとも鮮やかじゃない、ボロボロになっての笑顔が広池からこぼれた。その姿は広島のベンチにどう映ったのでしょうか。「なんとかしたい」と全員が思ったと考えてもなんら不思議ではない。同点のまま迎えた9回。広池はシーツに2ランホームランを許します。がっくりとうなだれ、ベンチに戻ってもタオルにうずくまって涙を隠せない広池。チームの皆に彼の情熱は伝わった。後は行動で彼に応えるだけだ。9回裏の広島の攻撃に無駄なアウトは一つもなかった。ヒット、ホームラン、ヒット、送りバント、フォアボール、ヒット。もう一度言わせていただきます。無駄なアウトは一つもなかったのです。今年の広島は明らかに何かが違います。現在は僅差での2位。ラロッカや緒方も完全に復帰しつつあり、本来の広島が足音を立てて近づいてきています。

 ゲームもぼちぼちやってますよ。おいおいここでも書いていきます。
2005年3月8日午後零時22分

 生きていたっていいことなんかなんにもないんだ。
2005年3月5日午前2時53分

 今週のマガジン。例によって『ネギま!』ぐらいしかまともに読んでいないのですが。『スクラン』はそこそこおもしろかったかな。やっぱり播磨が主役の話はおもしろいですね。そして八雲が非常に良い感じです。最近の『スクラン』は全然おもしろくなかったので、これで調子を取り戻して欲しいですね。なにはなくとも絵を安定させて欲しいものです。そんなに沢近寄り名話に持っていかなくてもいいんで。で、『ネギま!』なんだけど、その前になにこのサンクスの100円菓子シリーズのフライドポテトまっず。捨てよう。で、『ネギま!』ですが、真名……最高じゃ!!!! 幼き頃の真名のパートナーはまさか私ではないかと思ってしまいましたよ。ちょっとロリ真名かわいすぎませんか!!? それにしても幼い頃に何があってあんなにもクールビューリホーなお姉さんになったんでしょうね。過去ロリ、巫女、銃、クールという最高の燃え要素の組み合わせ! 過去ロリってなんだYOって思ったそこのアナタ、いい読みしていますね。過去ロリとは、かつてロリぃかった頃のことを匂わせるキャラのことを言うのですよそうまさに今週の真名のようながっはぁあああ!!!!(・∀・)!!!! 誤解なきように言っておきますが、別に私は今週の過去ロリ要素が決め手となって真名を気に入ったわけではありませんのであしからず。私が注目したキャラにロリ要素があるなど至極当然のこと……あ、いや、間違えました。誰にでも幼い日の思い出はあるものですよ。つまり女の子は誰だって過去はロリぃかったのですよ。現在ロリぃくなければ過去に想いを馳せればいいのです。ロリっ娘に成長後の姿を見出すが如く、成長した女の子に過ぎ去りしロリぃかったころの面影を見るのです。ちょっと話が逸れましたね。ところで夕映がぶつかったのは誰なのでしょう。やはり別のネギなのでしょうか。来週以降も楽しみですね。

 『Memories Off』、双海詩音クリアを目指してプレイ中。一緒に試験勉強するっていうのは良いものですね。私もかつて学生と呼ばれていた頃は、クラスメイトの女子というかおにゃのこというかあがぺーというか揚子江に勉強について訊かれたり訊いたりしたことがあります。やはりああいうのは良い!! 知識の再確認ができるだけではなく、会話の中で生まれる一つ一つの言葉が生きてくるのです。ただの勉強する上での知識でしかないはずの言葉が、自分と相手の橋渡しをするレインボゥの色素となり、それが目視できる頃にはすでにマイワールド!! なわけですよ。なにが言いたいかというと、もう詩音の反応がやばすぎるのですよ!! 最初はこっちの名前も顔も知らないような感じで、無愛想な反応を返されるのですが、徐々に名前と顔を覚えてもらって親しくなってくると、素の彼女が表れるようになってくるのです。関係ないけど今『星砂』が再生された!! いいねこれ!!>闇氏 まぁそんなことはどうだっていいんですが、私が好きなのはこいつらの、智也と詩音の関係なのですよ。今は亡き幼馴染の面影を重ねて詩音に惹かれていく智也と、比較的そんなこととは関係なくマイペースな詩音。自然に呼び名が変わっていくのも好きですね。かおるのときはお互いに了承しあって、でした。ああいうのもいいんですが、やはり呼び名に関してはこうでなくては。できれば智也には呼び名の変化に気付いて欲しかったです。気付いた上で、何も言わずにあえてスルーということで。おそらく、詩音のほうでも気付いていますから。でも何も言わないのです。では彼女は何を考えているのでしょうか。智也がいきなり呼び捨てにしてきたのですから! それを考えるだけで一晩は過ごせそうです!! これぞ妄想ワールド!! そして不意を突かれて驚いたときの詩音も非常にイイッッ!! これ、ある程度仲良くなった段階で智也が詩音をレイプする展開とかあったらそのときの詩音の反応がものすごく可愛くなりそうで今から恐ろしいです。え? コンシューマだからそんなものはないって? バカだなぁ、なければ自分で作ればいいじゃん。どこにって? 君の脳はカラッポかね? その脳内に、無限の宇宙が広がっているではないですか。そう、妄想の世界であれば何をしたって許されるのですよ。げへへへへ。昼休みも終わり、教室へ戻ろうとする詩音をひきとめて校庭のベンチの上で破廉恥な行為に及ぶ智也。自分の脚の上に詩音を座らせ、膝を詩音の股に食い込ませます。詩音は恥ずかしくってたまりません。おっと声をあげられてはまずいということで口を塞ぎにかかります。とりあえず指でも舐めさせておこうと人差し指と中指と薬指の三本セットを口へ。詩音も仮にも好きな相手の指ですから噛んだりしません。そう、彼女もまんざらではない様子。ただ無理矢理にというのが怖いだけであって。しかし性欲のタガを外された智也はそんなことは微塵も考えていません。胸に感じる詩音の背中の柔らかさを実感しながら、行為を次の段階へ移します……。ごめんなさい、エロ小説書くならクリアしてから書きます。
2005年3月3日午前5時24分

 あとなんかバッドエンドっぽい選択肢選んだら桧月彩花エンドっぽい終わりかたしたんですが。あのまま智也は新しい生活を始めるんでしょうかね。彩花エンド状態で他のヒロインのシナリオ進められたら良かったんですが。そのほうがほら、智也の中での問題にも一応のケリはつくわけですし。
2005年3月3日午前5時14分

 『Memories Off』、音羽かおるクリアしました。随分気合の入ったシナリオでした。ボリュームも十分でしたし、唯笑もしっかりフォローされてるときてる。それだけに小夜美シナリオが不憫で仕方がない。それはそうと、かおるは本当にイイですね。こんな女の子と付き合えたら理想的な気もします。声も性格も容姿も。
2005年3月3日午前4時38分

 ちょっとひと休みしようと思って近所の本屋に行ったところ、なんとなんとなんとッ、角川文庫から新堂冬樹の『忘れ雪』がいつのまにやら文庫化されていたので衝動買いしてしまいました。知らない人のために簡単に作品解説をします。とある公園で一匹の犬がきっかけでえれぇめんこい幼女は獣医見習いのお兄さんと知り合います。そして数年後、その犬を中心とした色々な人々のお話が描かれていきます。個人的には幼女とお兄さんのラブストーリーなわけですが。いや、もう珠玉の名作ですよこれは。私が大学に入学したての頃、友人が貸してくれたのですが、思わず電車の中で涙流して泣いてしまいました。後半の展開は正直気に食わないんですが、全体としては素直に感動できました。動物が好きな人や、最近涙を流していないなぁという人はよろしかったら読んでみてください。興味持ったら言ってくれればお貸ししますので。
名前で呼んで♪

 はぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。こりゃきちゃったあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああどすこいじゅああああああんぎゃああああああ!!!!!!!!!!!(∀・)・!!!!!!!!!!!
2005年3月3日午前2時24分

 かなり長いこと更新していなかったので、もう運営を放棄したのかなと思った人も多くいることでしょう。そもそもここを見ている人自体が多くないという説もありますが。だが、そんな考えは、私に言わせれば甘いのですよ。もはや私は、日記がないと生きていけません。ここでたまりにたまった鬱憤やら情熱やらを吐き出さないと現実世界で何か大変なことをしてしまいそうです。

 そんなわけで昨日の朝から正午過ぎまで寝て、その後は半覚醒状態でずーっと『Memories Off』をやってました。エロゲソムリエの名をほしいままにするひでへーかをうならせたこのゲーム、どれほどの破壊力を持つのか私も気になっていたのですよ。
 とりあえずメインヒロインっぽい今坂唯笑からクリアしようと思ってプレイ開始。この唯笑のキャラクターが最初はそんなに好きではなかったのですが、主人公の智也を取り巻く人間関係や環境がわかってくると、唯笑は智也にとってなくてはならない存在なのだということが実感できて、唯笑というよりは唯笑シナリオが好きになってしまいましたね。ですがお話もクライマックスを迎えてくると流石に盛り上がりを見せ、かなり涙腺も弱まってきているところに、例のキスシーンですよ。なんと、あの唯笑がッ……は い て な い だと!? もちろんあれだけでは完全な判別は不可能でしょうが、私ははいてないほうに賭けますよ全人生を。そう……唯笑ははいてない幼馴染なのです!! ほごああああああぁぁぁぁああああ!!(・∀・)!! ここに「はいてない幼馴染」という新たな神崎ワードが生まれたのでした。
 システム部分はすでに完成された感のあるKIDの秀逸なフォーマット。クイックセーブは、選択肢毎に勝手にセーブしてくれるので間違って選んでしまったときも安心です。シナリオに関しては、選択肢の選び方などによっては多少整合性がとれない部分があり、そこが残念です。また、選択肢の数は結構多めなのですが、どっちを選んでもその後の会話が大差なく、同じ展開になるような選択肢が多い気がしますね。
 二人目は霧島小夜美クリアを目指してプレイ。年上のお姉さんに恋をするというのも素敵なものですね。家に晩御飯つくりに来てくれるあたり、非常にツボでした。ガキっぽさが抜けない智也がかわいくてかわいくて。終わり方は多少中途半端な気がました。
 智也、ほんまにかわいいです。イベントが妙に青春青春してて、キャラの若々しさが画面から伝わってくるんですよ。特に主人公である智也は若いです。「なにぃ」とか「なんでだよぉ」とか平気で言いますから。マジでかわえええぇ。
 現在は田村ゆか……おっと、音羽かおるクリアを目指してプレイ中です。一緒に試験勉強、サイコーですね! ファーストフード、おにゃのこといきたいのぉ。あがぺえええ。
2005年2月21日午後7時41分

 。早く発売してくれ……神なんだよ神。特にストーカー少女。頭壊れる。
2005年2月21日午後6時7分

 もう少しでいなくなるので最後にこの世に何かを残したいと思い、今、筆をとっています。それにしてもこういうときほど何を書いたらいいのか悩むことはありませんね。本当どうしていいやら。

 今までどおり最近やったゲームや観たアニメや読んだ本の感想などを書けばいいじゃないかと思われそうですが、実はそれも難しい状況なのですよ。アニメ鑑賞や読書は最近は時間がなくてほとんどできていない状態ですし、ゲームに関してはあまりおおっぴらに話したくないくらいぶっ壊れている状態なので。とはいえ、何も書かないのなら日記を書く意味がないので、現在の私のゲームライフをビブラートに包み隠しながら話したいと思います。

 『Another Century's Episode』。とりあえずまぁクリアしましたよ。今はフリーミッションモードでシークレットクリア制覇を目指しているところですが、これがなかなか難しいですね。私の本作に対する評価というか見解は以前書いたときとほとんど変わっていません。難しい操作に慣れて個々の機体の戦いかたをマスターすれば、宣伝文句どおりのハイスピードバトルが体験できるという、ある種マニアックなゲームですね。最近はエルガイムMk-Uがクセになっています。動きがすごく特徴的なんですが、その分独特な戦闘ができることと、一撃必殺がカッコイイことが気に入った理由ですね。他にはビルバインなんかも使いやすくて好きですね。あとνガンダム。困ったときにはνガンダムに助けてもらっています。あと本当に僚機システムはどうにかならなかったんでしょうか。味方を出撃させてもどこかで喋ってるだけで画面には一切出てこないし、自分で出撃するとそのキャラは喋らない……ど着床!! 味方と一緒に戦うっていうの、ロマンじゃないのかよ!! そんなことよりもシーラ様の声が可愛いんじゃあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぉぉぉぉろぉぉぅぅぅぅぅぅ。もう今すぐさらって犯したい。亜ぎゃああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ。ちなみに私はシーラ様は貧乳派ですよ。

 『魔法先生ネギま! 1時間目』。現在3週目の序盤。早くも夕映と明日菜がクラスの中堅クラスになりました。2周目でエヴァがバカレンジャーにならないという驚愕の事実が発覚したので、攻略本を買ってきました。しかしこの攻略本、おもしろいですわ。2-Aの生徒一人にそれぞれ2ページ使ってるんですね。でね、亜子がね、亜子がもうっ……うやびあ!!!!!!!!!! やばいんじゃああああああああああああぁぁぁぁ取れないと思ったと君は驚いてた!! もうあかんわ!! せんせぇとか言いながらスカート脱げてく亜子たん……ぶわっはぁああっっ!! 地球の危機だ!! これ以上は本当にまずい!! いやほんまに見せてくれ君のいたいけなる裸体というか恥宮というかぼわがあああああぁぁぁぁ!!(・∀・)!! やッべえええええええええええええええええええええぇぇぇぇ!!!! ……すいません、ついヒートアップしてしまいました。頭冷やします。

 他にも色々ゲームとかやってますが、今日はこれぐらいで。そしてもう私は消えます。ごきげんよう皆さん。次の世界ではやさしくしてね。
2005年2月20日午後8時59分

 あれ? バレンタインが終わってる? 今回もチョコ獲得ルートは出現せず。羅生門はこういったイベントが嫌いなようだし、私も嫌いだし。けっ。

 『魔法先生ネギま!』9巻。ようやく私の頭の中で話がつながりました。いや〜もう、亜子がたまらんっ!! マジその赤く染まった頬をぷにぷにつっつきたいのぅ!! ろぺええええええぇぇぇぇ!!!!(・∀・)!!!! 脳内では刹那と熾烈なトップ争いを繰り広げております。
2005年2月17日午後6時43分

 さて、問題です。私はいつ実家に帰るのでしょうか。とりあえず今日中に帰るつもりではいるのですが、バイト明けということで眠くてだるくてしょうがありませんので、こうして日記でだらだらとしながら時間と脳細胞を潰そうという魂胆です。私が死ぬのが先か、電車が脱線するのが先か。地獄のチキンレースはまだ始まったばかりだ。

 とりあえず今日のバイトの思い出話から。あまりに疲れていたのでせっかく確保したダンボール持って帰ってくるの忘れてたああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ最低やあああああぁぁぁぁ。思い出話終了。

 ゲームのお話。正直、ゲームなんかやってる時間がありません。でも、やりたくてやりたくてしょうがないのです。試験前とかそうですよね。やりたくやりたくてしょうがない。でも目前の仕事や勉強を済ませたら好きなだけできるんだと自分を言い聞かせて我慢するんです。で、いざ試験が終わってみると今度は色々と忙しかったりするんです。人生が学業とバイトと娯楽だけで回っている人間はそう多くはないはずです。しかしそのすべてをシャアになって終わらせたとしても、ゲームをプレイするには更に難関を超えることが必要になるのです。それは、ゲームのスイッチを入れることです。意味がわからない人のためにわかりやすく言いましょう。ぶっちゃけ、そこまで開放感に満ち溢れた状態で、ゲームなんかする気が起きないのです。今の、仕事にも勉強にも追われないで済む、この自由な感覚を、この自由な空間を、この自由な世界を楽しみたいのです。ひたすら、まどろんでいたいのです。そんなわけで、今の私は微妙にゲームをする気が沸いてきません。こうなってくるとさぁ大変です。自問自答が始まります。自分のゲームに対する情熱はその程度のものだったのか、と。時間があるのにゲームをやらないなんてゲーマー失格だ、と。そこで私は思うのです。いや、ゲームはやりたいんだ。でも……。さらに考えるのです。今ゲームをやらずしていつやるのだと。そうだ、いますぐにスイッチを入れてゲームを始めちまえ、と。そこで思考は急速冷却され、違う私が私に呼びかけます。そんな強迫観念に駆られてゲームをしていいのか? それは本当にゲームをやりたいと思う心からきている行動か? と。た、確かに……! 一理あります。しかし、私にはどうしてもそれを肯定できないのです。肯定してしまえば、自分はゲーマーではなくなってしまうような気がするのだから。誰に迷惑がかかるわけでもない。強いて言うならば、ゲームさんに申し訳が立たないのだ。今までお世話になり続けてきたゲームさん。少しでも恩返しがしたいのです。しかし、恩返しなどという義務感でゲームをする事が、本当の意味でゲームさんに対する恩返しになるのでしょうか。本当に心から「ゲームがしたい」と思っている人にプレイしてもらってこそ、ゲームさんは幸せになれるのではないでしょうか。なれば、今の私はゲームさんにとっては招かれざる客なのでしょうか。でも、そんな思いからゲームをプレイしないという行為が、ゲームさんに対するどれほどの裏切りになるかはわかっているつもりです。しかし、私にはどちらかをとることなど、到底できそうにもないのです。ゲームがしたい。でもゲームは本気でやりたい。本気じゃないからゲームはしない。ゲームをしないならゲーマーではない。でも私はゲーマーでいたい。ぬおあああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ。こうして考えをめぐらせる事で、結果として少しでもゲームさんの幸せに貢献できていることを切に願う。切たんマジハァハァ。やっぱ男の子やで。えぇのは。

 でも日記は書く。やる気がなくても日記は書きます。
2005年午後8時54分

 バイト前の更新。明日からまた実家に帰るのでしばらく更新がお休みします。こんなふうにだんだん更新が途絶えていって、最後には閉鎖という。流れになるのでしょう。私が死ぬのが先か、閉鎖が先か。地獄のチキンレースはまだ始まったばかりだ。

 なんかストレスがたまっている事が判明。というわけで誰か遊びにいこうぜー。
2005年2月16日午後6時35分

 2月もいつのまにか半分が過ぎていました。ここらで今年の堕落人番付中間発表といきましょうか。1位はもう皆さんわかってると思うので、5位から表示していきましょう。なお、このランキングは私の独断とヘンケンにより正確に判断したものです。苦情や意見などありましたら掲示板のほうへお願い致します。受理だけは致しましょう。
 5位は黒単さん。流石に今年は就職目前ということで忙しいらしく、以前までの勢いは衰えてしまった感がありますが、まだまだこれからです。スタートダッシュでレースが決まるわけではありませんから。おそらく4月までには首位を奪還すると予想しています。
 4位は私こと神崎です。ひでへーかから『Soul Link』という餌を与えられて拾い上げられるような形でこのような位置にいますが、普段はコンシューマゲーム専門でろぺろぺしていますので、これからの巻き返しにも期待できない厳しい状況です。唯一の武器『ネギま!』は2周目をクリアしたところです。ピットインが多く、おそらく今後の勢いは下降の一途を辿ることでしょう。
 3位はシスプリイツクことKUSU様。自身のサイトがないにも関わらず、積極的な信者による布教でその恐ろしさを西宮中に知られている猛者です。スタートダッシュは『ToHeart2』。当時のメッセでの名前は壊れかけでした。完全に壊れなかったのでこの位置に。まだまだ隠し玉を秘めている可能性が十分ある、今年の優勝候補の一角です。HPがない、ということで情報の発信がなく、知られざる秘めた実力があるのは言うまでもありません。
 2位は故郷さんです。エロゲーであろうとコンシューマであろうと平然とこなすその姿はもはや修羅。今年は長らく禁じていた同人誌業界に復活され、存分にその力を発揮しておいでです。『ToHeart2』も入手し、首位を射程圏内に入れてようやく本腰といったところでしょうか。
 1位はもちろん、皆さん予想通りのひでへーかです。今年も好勝負して上位に食い込むかなぁと思っていたのは正月まで。誰よりも早いスタートダッシュ、それは『メモオフ』シリーズでした。「いのりちゅわんぬきたああああああああああああああ」とか「いのりがいいんだよおおおおおお」などのメッセンジャーのサインイン名はあまりにも強烈過ぎて今も忘れられません。なおもその勢いやまぬうちに『処女はお姉さまに恋してる』を踏み台にして現在は『To Heart2』という追い風に乗っているまさに無敵状態。春の天皇賞よりも長いこのレース、このままでは本当に逃げ切りかねません。幅広い人脈と綿密な作戦に裏打ちされた不発弾の少なさこそが、この独走態勢を生んだのでしょう。
 現在はこんなところでしょうか。私の知る限りの情報ですが。次点にうらにょ先生でしょうか。頑張ってください、まだまだ逆転の芽はありますよ。
2005年2月16日午後5時52分

 色々とバイト先の店員たちに対して憤ったけど、故郷さんに愚痴を聞いてもらったのでちょっとすっきり。ごめんなさい、故郷さん

 なので、今度は古本市場に対して憤ろうと思います。ぷじゃけるなよ古本市場!! ほら、古本市場の中古ゲームソフトってパッケージングがめちゃくちゃきつきつじゃないですか。あれってはがしにくいし、無理にはがそうとするとジャケットを傷つけるんですよね。それだけならまだしも、ディスクが箱に入っていないソフトも中にはあるんですよ、防犯上の理由かなんかで。確かにゲームソフトは単価が高いものですから、一個万引きされただけでもかなり痛いのはよくわかります。しかしそれならそれで、お買い上げ時に丁寧にディスクを箱の中に入れてさし上げれば済むだけのこと。だらぅに店員はディスクをジャケットに貼り付けやがったりするのです。セロテープで。セロテープって何かご存知ですか? 知る人ぞ知る粘着系エログッズですよ!? そんなものをゲームソフトに貼り付けるたぁどういう神経してんだあの姉ちゃんはよぉ!! はがすときに無駄に興奮するしセロテープの痕がジャケットに残ってなんか嫌な感じがするじゃありませんか。ほら、着たままでしちゃって、女の子の服を自分の精液で汚しちゃったときの、あの、なんとも言えない、背徳感がたまら……ってそんな話じゃないYO!! いくら中古品とはいえ、商品をもっと大切に扱ってくださいと言いたかっただけです。

 今日もバイト。マジ鬱。
2005年2月14日午後8時17分

 京都に帰ってくるついでに『劇場版AIR』を観てきました。内容は普通におもしろかったです。観るときは原作の『AIR』とは別物と考えるようにしてください。ところどころに渋めの演出が入っていて合わねぇとか思ってたら今思い返せばそうでもなかったり。つか、もう、観鈴ちんがかわいすぎます。髪斬った後の観鈴ちんとかもうありえねぇ。あまりにも儚げででも燃え上がる情熱を持っていて……思わずホロリとはきませんでしたが。晴子が酒飲んで馬鹿笑いが家中に響き渡るシーンで何度も泣きそうにはなりましたが。まぁ何はともあれこの作品は音楽なのですよ。サントラ買わなかったのが心残りなのですが、今回のアレンジもかなり良い出来ですよ。特に往人が観鈴ちんを探しに走り出したと同時に流れた音楽には背筋がゾクゾクときました。相変わらず主題歌は歌詞が意味不明でしたが。せっかくの劇場版なのですからそれぐらいはちゃんとして欲しかったものです。あと惜しむらくは夏乃と美凪ですかねぇ。まぁあれ以上出ても仕方なかったと思いますが。個人的には子供たちに混ざって人形劇を見てはしゃぐも、すぐに飽きて一人ブランコで遊ぶみちるに庶民の子供っぽい姿というか情緒のようなものを見る事ができたので満足しています。あと今になって思うのは、劇場版から『AIR』に触れた人には酷評を受けるのではないかということです。ま、二時間の映画ですから、描写不足になるのは多少は仕方ないことなのでしょうが。もう少し往人をクローズアップして欲しいとは思いましたが、観鈴も晴子も見事に描かれていたのヨシとしましょう。これから観る人は、ネット上などで賛否両論あるとは思いますが、人の意見に流されず自分の感性で観てきてください。

 映画を観た後はなんか日本橋にいました。一年ぶりの日本橋は、以前となんにも変わりない街でした。電気街だったあの頃の面影はどこへいったのでしょうか。適当にぶらつきながらカードゲームをするひでへーかたちを観察していました。リセ、キャラわかんねぇええええ。

 もねもねもねもねもね、もねぇもね。もね…もね、もねもねもねっ。もねもね、もね、もねぇ。もね。もねもね、ともかずともかずっ、もねもーねっ。もぉね。もねもね、もね。もね、もね。もねもねー。
2005年2月10日午後2時41分

 バイト後の疲れもなんのその、ひたすら『Another Century's Episode』をプレイ。グラン・ガランを護衛しながらゲア・ガリングとウィル・ウィプス落とすステージが難しくてクリアできない……オーラバリアうぜええええええええええええええええええぇぇぇぇ。シーラ様かわええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇロボットシューティングプレイしながら勃ってくるとは思いませんでした。「全軍に通達せよ。総がかりである」ぽわきゃあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁその声がその御顔がああああああぁぁぁぁたまらなく気持ちいいんじゃあああああああああああああああああぁぁぁぁ。それにしてもこのゲーム、長いなぁ。まだ達成率60%もいってませんよ。以下、気になる点でも挙げておきますんで、購入を検討している方は参考までにどうぞ。
 なんか40種類以上の機体が出るとか言ってましたが、自分で使えるのはもっと少ないみたいです。っていうかなんか少ないです。まだ出てない機体を合わせても合計で20機ぐらいでしょうか。もしかしたら隠し要素で全機体使えたりするのかもしれませんが。
 自由度が少ないです。特に序盤は、敵の数も少なかったり自機も量産機だったりするので、序盤で「つまんない」って思ってしまうと終わりです。その点、もっと導入部を初心者にもわかりやすく作って欲しかったですね。お話が盛り上がってくるころには味方機体も増えて色々と楽しくなってきます。ただ、戦闘部分はやはり好みが分かれると思います。なんといっても爽快感が零です。動きの早いシーンをつなぎ合わせたプロモーションムービーやACシリーズや連ジシリーズのような自由自在な動きを期待している人はちょっと肩透かしを食らうでしょう。今まで見てきたゲームで一番近いのは『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』です。戦闘部分だけの話ですよ。
 台詞があんまり燃えない。ルリとかアムとかハーリー君とかシーラ様とかノインとかの台詞はめっさくさ萌えるんですが、いかんせん燃えが少ないですね。というのも、ロボットアニメには欠かせない「戦闘中にこれでもかというほど喋りまくり、むしろ論破されたほうが負ける」みたいなノリが伝わってこないんですよね。台詞自体もやけに少ないし。特定のイベント時には勝手にキャラが喋るんですが、なんか自分の使うキャラで変化したりはしないみたいです。ジェリル戦ではショウを使っていると喋りましたが、フォウ戦ではアムロ使ってたのに僚機のカミーユが喋ってました。もしかすると出撃していないといけないんですかね。ロザミア戦ではカミーユ、出撃させなかったら一言も喋ってなかったので。おそらくフロム・ソフトウェア開発と言うことで、こういったイベント部分よりも戦闘部分に重点を置いて作ったんでしょうが、これでは本末転倒というものです。ロボットアニメがおもしろいのはド派手な戦闘シーンがあるからではありません。戦闘中にパイロットとパイロットの生身のエゴとエゴがぶつかり合うからです。そこに露見する人間性こそがロボットアニメの魅力なのです。
 言葉の意味がわかりにくい。特に機体を強化する際の追加スロットの名称ですが、「兵器性能」と「兵器出力」とか言われてもごっちゃになってややこしいです。あと「運動性」と「旋回性能」と「速度」とか。まぁこれに関しては解説がついてるからいいんですが。
 ついでに機体強化についてですが、強化スロットの追加はランデブーポイントでしかできないようになっています。ランデブーポイントとはいくつかのミッションごとに用意されているチェックポイントみたいなもので、無料で機体の修理や資材の補給をしてくれます。ステージ毎のインターミッションでは、あらかじめ追加したスロットの強化しかできず、ランデブーポイントでのみ、スロットの追加や新しい機体の導入ができます。ってこれ全部インターミッションでできたっていいじゃん。私は「問題にはぶち当たってから対処する」人間なので、気付いたときには遅いのです。つまり、グラン・ガランを護衛しながら(略)ミッションがクリアできない→そろそろ機体を強化するか→うお! スロット追加してねぇじゃん!!→olzという状況になりかねないのです。つうか何度かなりかけましたが。相手の戦艦に接触したらゲームオーバーとかぷじゃけんじゃねぇええええええそんなミッションあるなら高度差を表示するレーダーぐらいつけろぉぉぉぉあのミッションで4機も失ったわい。
 なんか欠点ばかり挙げていますが良い点もありますよ。それは機体ごとにきちんと特色があることですね。選んだ機体によって様々な戦い方ができます。ただ、惜しむらくは、本人は機体の特色に合わせた戦い方をしているつもりでも、何も知らない人が画面を見てもどの機体でもガチャガチャプレイしているようにしか見えないことですかね。理解されないというのは悲しいものですね。νガンダム強すぎます。反則です。
 今のところ以上です。クリアしたらまた書くと思います。でも今日もバイトなんだよアヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ。指いてぇ。

ひでへーか
 『うた∞かた」ではなく『うた∽かた』ですよ。私は最終話よりもむしろそこに至るまでの一夏たちの友情やら恋やらが絡み合ってぶつかり合ったりするけれどやっぱり一つの鞘に戻るという彼女らの関係が大好きなのですよ。大人の言いなりになるしかできなかった皐月や蛍子も、恋を通じてぶつかり合いますが、最後には共感するところがあり、関係を修復します。そこに至るまでの過程が、いかにも青臭く、子供っぽく、それでいて高潔で純粋なのですよ。そこが中学生の魅力と言えるのです! このアニメの本質はそこにあります。中学生から見た世界の不条理さ、なのです。決してキャラの可愛さに萌え狂っているわけではありませんのでそのへんは誤解なきように願いたいものです。
2005年2月9日午前11時36分

 電撃文庫新刊ゲットオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォ。
2005年2月9日午前3時零分

 人が試験にかまけている間に電撃文庫の4月の新刊が発表されていました。以下は引用です。


●シリアスレイジ
著/白川敏行 イラスト/やすゆき
人質を取り森を占拠するサバイバルのエキスパート集団。それに立ち向かうのはたった一 人の少年だった! 第11回電撃小説大賞<選考委員奨励賞>受賞作!

●ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス
著/上遠野浩平 イラスト/緒方剛志
統和機構ですらその正体を把握できない謎の<牙の痕>、そして世界そのものの運命を握 るという<煉瓦(ブリック)>。ブギーポップが世界の根幹に迫る衝撃作。

●我が家のお稲荷さま。(4)
著/柴村 仁 イラスト/放電映像
クロネコ便でやってきた包帯ぐるぐるの少女“シロちゃん”は、鬼の許に戻された。空幻 は、その騒動以来元気がない透を気にかけるが……。新感覚ストーリー第4弾。
●とある魔術の禁書目録<インデックス>(5)
著/鎌池和馬 イラスト/灰村キヨタカ
8月31日の学園都市。御坂美琴は、さわやか男子生徒に誘われた。一方通行は、不思議 な少女と出会った。上条当麻は、不幸な一日の始まりを感じた……。

●カスタム・チャイルド
著/壁井ユカコ イラスト/鈴木次郎
大学生の三嶋は、ヤバめな生体実験のバイトをしながら虚無的な日々を送っていたが、あ る日目が覚めると、見知らぬ少女が部屋にいて……。書き下ろし長編。

●いぬかみっ!6
著/有沢まみず イラスト/若月神無
仮名が追いかけている赤道斉の遺品。その最大級の物が発見された。啓太とようこは巻き 込まれ、ヘンタイ一杯の異世界へ! ハイテンション・ラブコメ第6弾!

●カレとカノジョと召喚魔法(3)
著/上月 司 イラスト/BUNBUN
風見野高校に学園祭――通称“台風祭”の季節がやってきた。抑止力を期待されたカノ ジョは特別執行委員として治安維持を任されたのだが……!

●絶望系 閉じられた世界(仮)
著/谷川 流 イラスト/G・むにょ
友人の部屋には奇妙な同居人がいるらしい。天使に悪魔に死神に幽霊だと言う。友人が 狂ったのか、それとも世界が狂ったのか……鬼才の実験作!

●ルナティック・ムーンV
著/藤原 祐 イラスト/椋本夏夜
すべてを犠牲にして積み上がる楽園が、ルナとシオンの前に立ち塞がる。最後の戦いの果 てに、ふたりが辿り着くのは……。「ルナティック・ムーン」終幕。

●はにかみトライアングル
著/五十嵐雄策 イラスト/みずき
幼馴染みの少女の占いを信じて“困っているもの”(白い仔ネコと募金お姉さんとゴミ溜 め桜の木)を助けた弘司。そしてトリプル赤面ラブコメディは突然に──!?

●白人萠乃と世界の危機 メイドinヘヴン
著/七月隆文 イラスト/しろ
前作をはるかに下回る敵役(人間的に)を迎えてお送りする、変態ラブコメ戦隊もの第2 弾! 今回も萠乃ちゃんはいじられます!!

●最後の夏に見上げた空は2
著/住本 優 イラスト/おおきぼん太
どうしようもない、名門への強い気持ちに気づいた小谷。しかし小谷は知らなかった。名 門に宛てられた手紙が、別離の予感を運んでいたことに――。


 つうわけで色々気になりますね。シリアスレイジは新人作なので絵が気に入らなかったりしなければとりあえず読んでみるつもりです。壁井ユカコの新作はキーリが気になる私としてはやはり気になるところです。これを読んでみて気に入ったらキーリも読んでみようと思います。キーリは岸上大策のイラストですから小説がハズレでも特に痛くはないでしょう。そして谷川流の新作きたああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁこのときを待っていたああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ。新作もいいけど学校を出よう!もちゃんと書いてくださいね? とりあえず今のところの購入予定は不可思議な泡、狂月、アルティメットガール以外ですかね。また10冊か……。
2005年2月9日午前零時32分

 電撃文庫は今日のようです。近所の本屋や四条のメロンなどを回ってもまだなかったです。そのせいで風邪ひいたっぽいです。

 この日を……どれだけ待ち望んだことか。『第3次スーパーロボット大戦α』なのです! ついに来ましたねこの日が!! SEED、マクロス7、GGGFの参戦は予想通りなのですが、バーチャロンとは……完全に予想外でした。なんかゲームからの参戦を増やして可能性を広げたいとか……。ということは今後、フロントミッションやガンパレードマーチ、果てはサクラ大戦やデモンベイン、スケルターヘブンからの参戦もあり得るということですね!? とりあえず作品毎の狂いコメントは試験後にしますが、いくつか気になった部分を。イデオン参戦はマジで嬉しいです。やっぱスパロボのラストにこれは欠かせないでしょう。同じくダンクーガやライディーンの復活も嬉しいです。つうかこれ以上、コンバトラー、ボルテス、ダイモス、ガイキングに何のストーリーがあるのでしょうか。それよりもザンボット3を!! ジーグ、ゴーショーグンはまだストーリー残ってますからわかりますが。あ、ガンダム類ももう食傷気味かな。つか、今回こそ、ハサウェイはいるんでしょうな。いつになったら閃光のハサウェイフラグを立てるんでしょうか。あとはセンチネルの参戦も待ち遠しいですね。αシリーズにはナデシコが非常に合うと思っているのは私だけでしょうか。うアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああああああああ早くプレイしたいぜえええええええええええええええええええええええええええええええ。
静かな眠りを

 人類死すべし。だから私は『スパロボ』が好きなのですよ。
とろんぼーん

 なんかしんどいです。今日は発狂しすぎました。

 妹の誕生日プレゼントはなにがいいかのぅ。

 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第16話(?)。総集編は16話扱いになるのでしょうか。サブタイトル表示時も次回予告のフェイズ数も見てなかったからわかりません。とにかく今回はアスランの勇姿が! かっこよすぎでした! そしてシンはすごい主人公です。キれて敵の基地攻撃とは……。ルナマリアは水中戦もダメダメのようですね。ところでなぜインターネッツの皆さんはルナマリアをさん付けで呼ぶ人が多いのでしょうかね。ルナマリアに限らず、主に2次元キャラをさん付けで呼ぶ人が多い気がします。しかもルナマリアなど、作中で一回も誰からもさん付けで呼ばれていないというのに。それどころかさん付けで呼ぶのがしっくりくるキャラともどうしても思えません。どうでもいいけど坂本真綾の演技、ちょっぴり上達してますね。こういうのもまた、私を萎えさせる原因の一つなんでしょうね。つうわけでステラ最高じゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ。今回でようやくシンと接触かと思えば、またも顔合わせはおあずけ。次回予告にも登場せず。一体いつになったらOPみたいなことになるんでせうか。あと、アークエンジェル側の話は個人的にまだ蛇足の域を出ないかなぁ。カガリは前作のほうが好きだし、アスランはミネルバ側だし。早いところシンとステラを接触させてください。そしてステラが死なないようにと、私は祈っています。すでに確信していますから。しかし今まで数々の驚き(変態仮面、変態3人組、変態アズラエル、変態キラなど)を与えてくれたSEEDの続編です。今更ステラが死なない、ぐらいの驚きがあってもおかしくはないでしょう。むしろステラと駆け落ちでもしてくれたほうがおもしろいです。そしてコーディネーターに牙を剥いたディアッカにそそのかされて二人とも第3勢力として再デビューするわけですよ。あ、第3勢力はアークエンジェルだから第4勢力か。で、シンはディアッカにインパルスを奪われます。ステラもディアッカの男らしさに惚れてついていきます。茫然自失のまま一人放浪するシンに手を差し伸べたのは巨大MAに乗って颯爽と現れたカズイーだったのだ! カズイーはこのMAを完全に動かすためには二人で操縦する必要があるからとシンを誘います。ここでシンは必要とされることの喜びに気付かされるのです。そして芽生える愛! このままやおいな世界へ突入します。そして激しさを増す戦争。いろいろあってアークエンジェルとミネルバが衝突し、ラクスが死にます。怒りで我を忘れたアスラン(キラはいたって冷静。本命はフレイ様だから)はミネルバからの帰還命令を無視してキラと死闘を繰り広げた末、また行方不明になります。ルナマリアは以後、ショックでふさぎこんでしまいます。その後、変態仮面の秘密がなんとなく明かされ、レイとの決戦の末になぜか相打ち。ゲテモノガンダム二人組みはキラにいいように弄ばれます。この戦いで疲弊したアークエンジェルを、隠れて見ていたシンとカズイーが強襲します。ここで出てくるのがディアッカ&ステラ! キラを助け、味方に引き入れようとします。キラのほうも昔の仲間からの誘いです、まんざらでもありません。焦ったシンはとにかくキラだけでも倒したいと思い特攻を仕掛けますがステラに横から体当たりされ、そのまま二人して行方不明。残されたカズイーは操縦者を失ったMA内で発狂したまま、キラに撃ち殺されます。そして決戦の場は宇宙へ。アスランはヤキン・ドゥーエを落とす準備を進めていたのです。ってのが最終話近くまでの予想〜。当たるといいな♪
2005年2月6日午後6時57分

 ノロウイルスが結構マジになってきました。再発ノトキハチカイ。

 見知らぬ力に流されて〜心がど〜こかへはぐれてく〜。これはイイ! この歌詞は最高だ!! アニソン随一と言っても良いだろう。素晴らしい。今の我々の気持ちを見事に表現してくれています。大学とかいうわけのわからん権力に流されてしまってるんだよわしらは。くおぉ。とか思ってたら。光る風の中〜微笑〜んでるあなたがい〜る〜、ってどうやったらこんな状況下で微笑んでいられるんだよクルックルパーかよおまえはよぉ!! 儚〜く散った〜光が〜僕ら〜を今呼〜び覚〜ます〜、って散ったんだったらもう呼び覚まさないでくれ!! あんな悪夢はもうたくさんだ!! 言葉見つけられず思わず触れた肩先、君は何も言わずに冷たく振りほどく。そっか……私は羅生門に嫌われてたんだなぁ……。たどり着く場所さえもわからない、届くと信じて今思いを走らせるよ。くそぅ、無駄なことすんなよな。わからないんだったらぅーぅーうなってろよ。答案に的外れなこと書いたって点はねぇんだよ!!!! 言葉を重ねても分かり合えないこと、まだ知らなかったね。うん、知らなかったよそんなこと。言葉なんて脆弱なものじゃどうにもなんねぇんだよぉぉおおおおおおぉぉ。終わりのないディフェンスでもいいよ君が僕を見つめ続けてくれるなら。ぷじゃけるなよ、そんな見返りを求めない愛なんか、認めないからな! すたんだっぷとぅーざびくとりー。勝利っていうのは勝つ可能性があるからこそ、見えてくるものなんだよね……君の涙はいくらでも見てやるから、自分の涙なんか見たくねぇよ!! はぁはぁ。ガンダムの歌って偽善者ぶってますよね。
2005年2月6日午後6時24分

 ノロウイルスが結構マシになってきました。苦節2週間、ようやく治ってきたのでしょうか。明日また苦しんでるほうに600円。オッズは1倍。
 って腹痛で苦しんでる場合じゃねぇんだよそろそろマジで勉強しないとまずいって。14時間半後に試験じゃねぇかこんちくしょう。なんも勉強してねぇよヴォケが。それどころか妄想で萌え燃えだぜアフォが。アヒャヒャヒャヒャ。まだ怒りに〜燃〜える〜闘志が〜あ〜る〜なら〜ってそんなもんとうの昔にねぇんだよおおおおおぉぉぉぉ。今はひたすらに鬱です。残飯をポイッと捨てるような、履き古した靴の中の靴下カスとかを捨てるような、むしろ排泄物を流し捨てる便器のような、こんな社会の汚物のような日記にだらだらと愚痴を書き込むことしかできないんですよ私は。人間のKUSUなんですよ。世のゴミなんですよ。いやむしろこの世界がゴミなのか。この世に死んだほうがいい人間なんていないとずっと信じてきたけど、そんなものは幻想だったんだね。いたよ、ここに。アヒャヒャヒャヒャ。今〜は動〜け〜な〜いそれ〜がさだ〜めだけ〜ど諦〜めはしないもう目覚め〜てるわけねぇだろこんちくしょうがあああああぁぁぁぁ。ぷじゃけんなよカミーユ!! もしも明日の朝、クワトロ大尉が宇宙からザクマシンガン片手に「アヒャヒャヒャヒャ」とか叫びながら大学を襲撃してきて「君はどうする? 我々と一緒に来るかね?」なんて訊いてきたら間違いなく「行きます。試験は嫌いですが、大学はもっと嫌いなんです!」って言ってるね。確実に。アヒャヒャヒャヒャ。嵐の〜ように輝い〜てその夢をっ諦めない〜で、って無責任なこと言うなよな米倉!! だいたい嵐のように輝くってなんなんだよ!! あいっつらバレーボールのテーマソングでデビューして以来ちっとも輝いてねえじゃねえええええがぁあああああああ。もう〜泣かな〜いで今〜あ〜なたを探して〜いる人が〜いるから〜お〜まえに会いたい〜よと、って探してるのはこっちだっつの、つの! 羅生門どこ行ったんだよマジで!!
2005年2月6日午後4時24分

 カタログ読んでたら興奮してきたのでちょっと今まで買いそびれていたものをピックアップして紹介しつつ当時何故そのゲームが欲しかったのか、とか書いてみようと思います。
 『A.W.EVOLUTION』。当時の私は大の経営シミュレーション、戦略シミュレーション、育成シミュレーション好きでした。これは鉄道会社経営シミュレーションです。実家のすぐ近くを電車が走っているだけあり(今の実家になる前は家の前を走っていました。五月蝿かったです)、電車そのものよりもこいつら(阪神電鉄株式会社)こんなところ走ってて苦情きてないんかとかタイガース効果でめちゃくちゃ儲かってるんとちゃうんかとか、小学5年生のときはそんなことばっかり考えていました。
 『ときめきメモリアル〜forever with you〜』。当時の私は大の経営シミュレーション、戦略シミュレーション、育成シミュレーション好きでした。ごめんなさい、もちろんこうした理由も大きいのですが、単純に女の子に惹かれました。片桐さんかわいいよ片桐さん。これは後にSSやSFC、GBCにも移植され、大ブームを巻き起こした今のギャルゲーブームの開拓者となったといっても過言ではないPCエンジンソフトの移植作です。しかも続編まで発売され、さらには第3弾、しかもあろうことか女性向けの続編まで登場しました。その過程で、サイドストーリーが語られた番外編的なものや同社のパズルゲームとタイアップした作品、果てにはキャラクターのビデオクリップ集まで発売し、キャラクターが歌手としてデビューしてしまうという、あらゆる意味でゲーム業界全体に影響を与えた作品です。しかし私にとってそんなことはまったくもってどうでもよく、片桐さんが気になって仕方がありませんでした。小学6年生のときはそんなことばっかり考えていました。あ、後にSFC版でプレイしましたよ。おもしろかったです。
 『戦国サイバー 藤丸地獄変』。当時、今は亡きゲーム系雑誌じゅげむでこのゲームの記事を読んで興味を持ちました。言うまでもないですが、私は小学6年生のときにコンプRPG(TRPG専門誌)を買おうとしてコンプティーク(PCゲーム雑誌、美少女ゲーム寄り)を買ってしまい、それを熟読して『かえるにょ・ぱにょ〜ん』に多大な興味・関心を抱き、また、『スパロボ』シリーズに興味を示し始めたのもその頃なので、こういったキャラクター一人一人を動かしていくタイプのシミュレーションゲームが大好きだったのですよ。今も好きですけどね。
 『土器王紀』。探偵的な探索ゲームにこういった不思議な雰囲気が加わっておもしろそうだなと思っていました。
 『女神異聞録ペルソナ』。あ、私はメガテンシリーズ、一つもやったことないですよ。でもなんか当時、学校で「ぺるそなああああああぁぁぁぁ」とか突然叫びだす人間が時々いた気がするので調べたところ、おもしろそうだなと思いまして。機会があればペルソナシリーズまとめてやってみたいですね。
 『NOeL』。当時CMで、ヒロインが狂ったように踊っていたのが印象的です。なんかおもしろいシステムだなと思ったので。
 『スタジオP』。これが私がPSを欲しいと思った原因の大きな部分を占めているのは間違いありません。
 うああああああああああああああああああああああああああ思い出してたら今すぐにでも全部買いに行きたくなってきたじゃねえええがあああああぁあぁぁ。キリがねぇんだよぉぉぉぉ。欲しいゲームなんか山ほどあるんじゃぼけええええええええええええええええええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ。ちょっとずつでも取りこぼしがないように買い集めないといかんのぅ。マジ懐かしい。涙と一緒に脳から変な汁が出てきそうです。
2005年2月6日午後4時1分

 おや、ちょっとだけ更新が滞りましたね? 試験中ですからね、ずっと勉強していたんですよあはははは。ではちょっと昨日の昼ごろから振り返ってみましょうか。
 5日午後2時ごろ。バイト後の眠りから目を覚ました私は、月曜日の試験の勉強をしようとノートを開きました。まだ解いていない演習問題がてんこ盛りです。「アヒャヒャヒャヒャ」とひとしきり笑ったところで、部屋の中を見回してみました。すると異変に気が付いたのです。羅生門がいません。しかし私は小説の中の登場人物のような特殊能力はないので、音速を超えて探しに行ったりすることはできません。私は心底落ち込みました。まさか、勉強でウジウジしていた私に愛想を尽かして羅生門は出て行ってしまったんじゃなかろうかと。そして思い至りました。こんな自分だからいけないのだと。そう、自分らしさこそ、失ってはいけないものなんだと、今日、私は知りました。そんなわけで早速インターネッツの世界へ飛び込みました。何故かテレビをつけるとテニスの試合がやっていたのでKUSU氏とともにインターネッツを媒介して試合観戦しました。バーチャルネットワークってすごいね。
 そして夜。本気で心配になってきたので本屋に行くふりをして羅生門を探しに出ました。大方家に帰っただけでしょうが、私は羅生門の素性なんてなにも知りませんので心配だったのです。で、ユーゲーの3月号とPS10周年記念オールソフトカタログを買ってきました。ユーゲーはFOG特集です。FOGのゲームはほぼ全部プレイしている(SS版『みちのく』、PS2版『MISSING PARTS side-B』、『RR』は未プレイです)ほど好きなので、私としては嬉しい限りです。みなさんも好きなメーカーって1つや2つありますよね? そういうメーカーの方向性が変わってしまったりすると悲しいものですね。私の好きなメーカーをいくつか挙げてみますと、まず最初にFOGがきますね。やはり本気でプレイヤーに楽しんでもらおうとゲームを作っているところが非常に好感が持てます。そしてKLEIN。『re-Laive』のシナリオと主題歌で泣かせてもらったので『ぴゅあぴゅあ』で失速さえしていなければついていきます。とりあえずこんなところですかね。トライエースとナムコのテイルズスタジオ(?)は保留しておきます。好きなんですけどね。ちょっと話が逸れた気もしますが、次にカタログ読みました。これはまさにカタログです。94〜04年の10年間に発売された全PSソフトと全PS2ソフトをジャケット画像とともに紹介しています。セールス的に良かったもの、当時話題を呼んだものは、1ページや半ページで詳しく紹介しており、当時の電撃PSのレビューも抜粋して載っています。そして電撃的にプッシュしている作品はちょっと大きめに、たまに画面写真も交えて紹介してあります。紹介順は発売日順になっており、「あの頃欲しかったゲーム、結局買ってないけどなんていうタイトルだっけ?」なんてときにすごく便利だと思います。付録としてセーブデータが抱負に入っているので古いゲームを懐かしんでプレイするときのお供にも良いかと思います。これはいい買い物をしました。読み応えも抜群でした。
 で、これらを読み終わって時計を見ると今日の正午でした。もうね、アフォかと、ヴォケかと。私は何をしているのでしょうか。
2005年2月4日午後5時51分

 今日は試験初日。気を引き締めて受けに行きました。一切の煩悩を振り切った私は、もはや今までの私ではありません。教科書を丸々覚えるという暴挙に出たのです。まぁ100点取るつもりだったので結果はがっかりだったのですが、80点ぐらいはあるでしょう。それよりも、試験は30分経ったら提出して帰ってもいいのですが、私は40分ぐらいで終わりました。そのまま提出して帰っても一向に構わなかったのですが、周囲の友人を待とうと思い、適当に見直しをしつつ妄想に耽っていると、突然メールが。何事かと思ったらひでへーかからでした。
「ぴゅあぴゅあわんぱくで2500円であったよ」
 「ごめん、先行くわ」と短く言い残し私はすぐさま教室を出ました。そして今、手元には『ぴゅあぴゅあ』が。
2005年2月4日午前8時30分

『冥王計画羅生門』第14話「懐疑と誤算」
 廃ダムの一画、音が高く聞こえた壁の前に俺と羅生門は立った。
「さて……」
 この壁が何かおかしいのはわかった。この向こうにここから脱出する手がかりのようなものがあるかもしれない。そこまではいい。だが、
「冥王、本当にここでいいのか? わらわには、他の場所の壁となんら変わりないように見えるのだが」
 そう。ここの壁が薄いとわかったからといって、ドアが付いているわけでもない。この向こうに行く手段がないのだ。
「んー、困ったなぁ」
「困ったなぁ、ではない。まったく、後先考えずに行動するその性格はあやつにそっくりだな」
「ん? 羅生門、誰のこと言ってるんだ?」
 俺は何気なく訊いたつもりだったのだが、何故か羅生門はひどく慌てた様子だった。まるで失言したかのように。
「あ、いや……ちょっと、そなたによく似た人物を知っておってな。昔のことだ。忘れるがいい」
 忘れろ? なんだろう、羅生門のやつ、俺がそいつに嫉妬してるとでも勘違いしているのか? ははははは、こんなちっこい女の子、相手にするやつは俺のようなロリコンぐらいのものだて。
「羅生門」
 だから俺は言ってやった。
「安心しろ。おまえが過去に誰とどんな付き合いを持っていようと、俺は今の羅生門が大好きだ」
「あ……」
 突然、羅生門が絶句して、見る見るうちに耳まで真っ赤になっていく。
「な、なにを言っている冥王! そんな、こそばゆくなるような……」
 ふむぅ。可愛らしい反応だことで。さっきのキスの余韻がまだ残っているのだろうか。わずかに上気した羅生門の表情は、それを見ているだけで三食分に相当しそうだ。
「そ、そんなことよりっ」
 羅生門が両手をぶんぶんと振って話を変えようとする。
「この壁……本当に向こうがどこかにつながっているとして、どうするつもりなのだ?」
「うーん……」
 俺は甘美な妄想をひとまず置き、腕を組んで再び眼前にそびえる壁を見上げた。
 どっかに穴でもあいてねぇかな。そんなことをおぼろげに思いながらいろんなところを見ていると、
「――!」
 まただ。
 今度は心臓に痛みはない。ただ、聞こえるのだ。それもさっきのように無闇に何でも聞こえてくるわけではない。これは……今、俺が見ている点の音だ。空気の音が聞こえる。ここのものではない。壁の向こうの空気が今までよりもはっきりと聞こえる点があった。
「あそこだ」
 俺はそこを指差した。俺たちが立っている場所よりも3メートルほど高い位置。
「?」
 羅生門は意味がわからないらしく、わずかに首を傾げた。
「あそこの部分だけ、特に薄くなっている。向こう側の音がはっきりと聞こえるんだ」
「な、冥王、また……」
 羅生門が掴みかかってくる。
「あぁ、心配すんなって。今度は心臓、痛くなかったからさ」
 羅生門に心配させないようにと、俺は左手で後頭部に軽くチョップした。
 だが、羅生門が気にかけていたのはそんなことではなかったようだ。
「それは当たり前だ。二度目以降の能力使用に身体的代償はない。だが、冥王、そなたまさか、自分の意思で異常聴覚を使ったのか? それも、狙いすました一点になど……」
「ん、あぁ、そうだけど。それがどうかしたのか?」
「どうかしたのか、ではない! そなたはすごいぞ! 冥王の能力を覚醒からものの数分で使いこなせるようになるとは……これなら」
「そんなにすごいことなのか、これって」
「あぁ、すごいとも。どれくらいまで使いこなせるのだ?」
「ん、ちょっと待ってな」
 俺は精神を研ぎ澄ませ、音を聴こうとした。
 ……。
 そうか。
「羅生門」
「なんだ? なにが聞こえたのだ?」
「今おまえ、レベル5か、6か、って思ってただろ。俺にはなんのことかよくわかんなかったけど」
「えっ……」
 羅生門は驚愕した表情になった。
「そなた、わらわの心の声を聞いたのか?」
「ああ、多分。なんか、集中すると聞こえるみたいだ。あぁ、でもなんか疲れてきたかも。やっぱこれって、精神力の消費みたいなものもあるのか?」
「それは、そうだ。聴心はレベル9とクラスの高い能力だから、それに伴う疲労も激しいはずだ。使用は控えたほうが良いぞ」
「そ、そうだな。それに他人の心を覗き見るってあんまり気持ちのいいもんじゃねぇしな」
 実際、俺はとっくに異常聴覚を解いていた。
 羅生門の、俺を見る目が、なんだか怖くなったからだ。まるで人間じゃないものを見るかのような、心の眼が。なによりも、心の声を聞いたことによって、ますますわからなくなった。羅生門が、一体、何者なのか。
「まぁ驚いてるところ悪ぃが、とりあえずあそこの壁なら俺たちでもなんとかなるかもしれねぇってことだ」
「ふむ……」
 羅生門はまだ考えたりなかったようだが、ひとまずは脱出するほうが優先だと判断したらしく、俺が指差した壁を見上げた。
「具体的にどうするのだ?」
 そんなことを訊いてくる。それがわかればこんな苦労はしていないのだが。
 俺は考えた。なんとか壁の向こうに行く方法を。
 あそこの一点は薄くなっている。ということは、あそこを蹴破るなりぶっ壊すなりなんなりしてあそこから向こう側へ行けばいい。
 ではどうやって壁をぶっ壊すかだ。
 いくつか手段は考えられた。まず素手はおそらく無理だ。俺にも羅生門にも、そんな力はないと思う。
 ならば何か道具を使わないといけない。俺はポケットに手を入れ、サバイバルナイフを探り当てた。……ダメだ。いくら薄いとはいえ、こんな安物のナイフで石の壁が砕けるわけがない。
 ならば他に道具はないのか。俺が持っているもので使えそうなものはもうない。
 となれば羅生門だ。羅生門が持っているものといえば……ピンクローター。明らかにダメだ。何に使うんだそんなもん。
 だとしたら……やはり一つしかないか。
「羅生門、あれ、持ってきてるよな?」
「む、むぅ。こんなところでまた発情したのか?」
「ローターじゃねぇ! 滅法棍だよ!」
「あ、あぁ、そっちであったか」
 羅生門は取り繕うように笑った。
「もちろん、持ってきておるぞ。山は熊が出るかもしれぬからな」
 そういって、羅生門は背中から取り出した棍を伸ばしてみせる。
 そこで俺は、かねてより気になっていたことを訊いてみた。
「なぁ、俺たちはあの高い道路から落ちて、無傷でここにいる。俺は早くから気絶してたからまったくわかんねぇけど、羅生門、なにかしただろ?」
「ふむ……」
 羅生門は少しの間逡巡していたようだが、やがて諦めたように言った。
「羽、羽夢。確かにわらわが、この滅法棍でわらわとそなたを助けたのだ」
「なんで黙ってたんだ?」
「それは……」
 なんて、訊かなくてもわかっていたんだ。羅生門は優しい子なんだ。
 俺は、羅生門の頭を撫でてやり、そのまま胸に抱きしめた。
「わぎゅ」
「あのな、俺が傷つくかも、とか思わなくてもいいんだ。俺はとっくに気付いていたぜ? おまえの棍の腕前がすでに俺を超えてるって」
「……」
 羅生門は黙っていた。
 どうでもいいが嘘八百だ。今考えてみてそう思い至ったに過ぎない。実は内心で結構ショックだった。
「弟子が師匠を超えていくのは当然だろ。俺としては嬉しいくらいなんだ。だから羅生門も堂々としていればいい」
「め、冥王。すまぬのだ、黙っていて……」
 羅生門が唇を噛んで謝ってくる。俺はまたよしよしと頭を撫でてやる。
「もういいって。俺は怒ってないから。それよりも、その棍を使えばなんとかなるかもしれないんだ」
「……どういうことなのだ?」
「羅生門は滅法棍で衝撃波を起こして俺たちの身体を着地寸前で止めたんだろ。ということは、少なくとも俺たち二人分の体重の衝突を支える力はその棍で出せるってわけだよな?」
「羽夢。おそらく、本気になればもっと」
「そりゃよかった。流石にそれだけじゃ石の壁は破れそうにないからな」
「他にも何か考えがあるのか?」
「ああ。音速を超える」
 俺は自分の中に考えを言った。
「なっ……」
 案の定、羅生門は驚愕した表情を浮かべた。
 だが俺は、構わずに続けた。
「音速を超えてあの壁にぶち当たれば、落下時の何倍もの力があの壁に加わると思うんだ。多分、それだけやれば壁は破れる。でもそうしたら俺の身体はおそらく破裂するよな。そこでおまえの出番なんだ、羅生門」
 滅法棍を握る羅生門の手に力が込められる。
「つまり、そなたと一緒に音速を超えて飛んで、壁と衝突する寸前に、滅法棍で衝撃波を起こして急停止する、ということか……?」
「その通りだ。ものわかりがいいな、羅生門は。音速なら、俺のジャンプ力でも、これぐらいの重力下ならあれぐらいの高さまでならたどり着けるだろうし、問題はないだろ?」
「大ありなのだ!」
 突然、羅生門が叫んだので俺は肩をすくめた。
「ら、羅生門……?」
「そなた、さっき異常聴覚の最上級クラスの能力を使ったばかりであろう。本来ならば一週間は安静にしておかねばならぬ状態なのだぞ? それが今また冥王の能力を使うなんて……」
「羅生門」
 俺はしゃがみこんで羅生門と背の高さをあわせた。そして、両手を羅生門の肩に置いて真っ直ぐに目を合わせた。
「俺は責任を感じてるんだ。こんなことにおまえを巻き込んじまったからな。だから、俺の身体は正直どうなってもいいんだ。もちろん、無事に越したことはないけどな。それに……なんか、大丈夫って気がしてるんだ。根拠はないけど、羅生門、おまえとなら、俺はなんだってできる気がするんだ」
「うぅ、冥王ぅっ」
 俺の胸に顔をうずめてくる羅生門。わずかに泣いているようだ。確かに俺は、過酷なことを言ったのかもしれない。11歳の女の子にとって、大切な人の別れというものは普通は想像できない事柄だろう。だが想像できないからこそ、底知れぬ恐怖があるのだと、俺は知っている。だから俺は、包み隠さずにその事実を羅生門に伝えるしかなかった。
 羅生門の頭をそっと撫でてやる。
「ぐすっ……」
「なぁ羅生門、ここから脱出できたら、美味いチャーハン、作ってくれよな」
「冥王……」
 それは絶対に死なないという約束。絶対に二人で帰るという誓約だった。
「羅生門、付き合ってくれるか」
「……ん、もちろんなのだ」
 涙を拭いて、羅生門はもう一度しっかりと滅法棍を握りなおして言った。
「タイミングはわらわに任せると良い。そなたはただ、狙った点に飛べるように集中するのだ」
 それを聞いた俺は安心して羅生門を抱き上げた。というより赤ん坊を抱っこしている状態に近い。
「そんじゃいくぜ」
「羽夢」
 精神を集中し、後頭部の撃鉄に指令を送る。熱くなった後頭部から、全身に血液ではない、なにか熱いものが流れ出す。体が、赤から、青に染まろうとしていた。脳裏に浮かぶのは、おぼろげなイメージ。どこかで見たような、何故だか懐かしいような、大自然のイメージ。次の瞬間、世界は流れた。音速を超えて。
2005年2月3日午後8時6分

『冥王計画羅生門』第13話「私の愛撫は凶暴です」
 昼過ぎだ。とはいえやはり寒い。何が最悪の場合はテントはなくてもなんとかなるだ。なんともなんねぇじゃねぇか。
 俺は一人、過去の自分に向けて愚痴るという不毛な行為に耽った。
「冥王、寒いぞ」
 羅生門も不満たらたらだ。そんな羅生門を見てみると、全然寒そうにせずに座っている。
「テ、テントがなくても、毛布、持ってきてるから」
 凍えて歯がガチガチと揺れて上手く喋れない。まったく、こんな真冬にキャンプに行こうなんて言ったのは誰だ。俺だ。
 俺は荷物を探した。自転車はここに落ちてこなかったのか、周囲を探してもなかったが、幸い荷物は自転車から吹っ飛ばされていたようで俺たちが倒れていた場所の近くに落ちていた。
 座っている羅生門の脚に毛布をかけてやると、安心したような表情になった。相変わらず可愛いやつだ。
「なぁ羅生門」
「なんだ、冥王?」
 もう朝のような不機嫌さはなくなっていた。自分だけおにぎりを食べて満腹満足なのだろう。なんか憎たらしい。
「こんなことになっちまって、なんか悪ぃな。俺だけならまだしも、羅生門まで巻き込んじまって本当にすまない」
 俺にしては珍しく、素直に謝った。
 今から思えば、そもそもの見通しが甘かったのだと思う。5年前、一人でなんとかたどり着けたあのキャンプ場に、羅生門を連れて行こうなんて考えた自分が甘かったのだ。
 記憶のパンドラボックスが開かれた。そうだ。俺は様々な困難を乗り越えて、あの場所へたどり着いたのだ。だが、あの時は一人だった。今は、羅生門がいる。
 ふと、羅生門を視る。
「どうしたのだ、らしくないぞ冥王。いつも自分の非を認めぬそなたが」
 思わず鼻から笑いが漏れてしまう。やはり羅生門は羅生門だ。こういうとき、俺が一番安心できる回答をしてくれるのがこいつなんだ。
 でも、と思う。こいつを巻き込んでしまうのは、果たして正しいことなのか。俺の親父はどうしていたのだろうか。俺の祖父さんはどうしていたのだろうか。彼らも、一人で辿り着けていたのだろうか。それとも、他の誰かと一緒に……。
 俺が考えを巡らせていると、羅生門が隣に寄り添ってきた。
「な、なんだ?」
「わらわだけ毛布を使っておってはそなたが寒いであろう? この毛布は大きいのだから、一緒に入ればいい」
 そう言って、毛布の半分を俺の脚にかけてくれた。
 俺と羅生門の下半身が同じ布団に入った。思わず、視線を羅生門から逸らしてしまう。なんだか、妙に気恥ずかしかった。
「あー、一応、もう一枚毛布はあるんだ。だから……」
「おぉ、流石は冥王、準備が良いな。ならばそれは下に敷こうぞ。小石類がないとは言え、やはり硬い地面に直に座るとお尻が痛いであろう」
「あ……あぁ、そうだな、うん」
 俺としては別々の毛布を使おうと提案するつもりだったのだが、羅生門は利便性を優先したらしい。いや、そもそも羅生門はこの状況を恥ずかしいとすら思っていないんじゃなかろうか。
 俺に寄り添う羅生門。なんとなく頭を撫でてみる。
「ふふ」
 嬉しそうに笑ってこちらに体重を傾けてくる羅生門。ああかわいいなぁちっきしょー。
 そんなことを思っていたらなんだか勃ってきた。い、いかん。ついこの間、俺が暴走しなければ理想的な付き合い方ができると思ったばかりだと言うのに。いくらエッチなことを俺がしてやると言ったからって、俺のほうから求めるのは違いすぎる。それは愛じゃない。欲だ。欲望の押し付けに過ぎないんだ。熱を出したあの日、異常な状態の脳が出した答えは、未だに俺の思考に粘りついていた。だが、俺はこれをどうしても否定できなかった。
 俺がこの生殺しのような状況に身悶えしていると、羅生門が俺の首に腕を回してきた。
「な、羅生門、なにをっ」
「冥王」
 羅生門が上目遣いで見上げてくる。それだけでイきそうだ。我慢だ我慢。今イってどうする。ここで我慢すれば……我慢すればどうなるっていうんだ? あかんあかん、考えがどうしても羅生門とエッチする方向へいってまう。あがぺー。
「わらわがエッチなことをしたくなったら……と冥王は約束してくれた。だが、わらわが求めないと冥王が求めてはならない、ということはないと、わらわは思うのだ」
「え?」
 一瞬、何を言っているのかわからなくなる。頭の回転が追いつかない。そもそも頭なんかまわらねぇ。今すぐ犯してぇぇええぇ。
「だから……もし、冥王がわらわとそういうことをしたいと思っているのなら、わらわとしては、全然構わぬのだ……その、そうでないと、わらわが一方的にそなたを制限してしまっているように思えて、やるせないのだ」
「ら、羅生門……」
 回らない頭で考える。言葉の表面だけをなぞるんだ。俺が、羅生門に、エッチしても、構わない。そういうことになる。なった!
「羅生門、いいのか?」
「ここまで言わせておいて、まだ訊くのは卑怯なのだ」
 羅生門が俺の胸元でうつむいて頭をぶつけてくる。脳内で何かが弾けた。後頭部のあたりで何かが噴火しそうだ。
 俺は眼を開いた。
 地面の上に敷いた毛布の上に仰向けに転がり、羅生門を俺の上に乗せる。ちっちゃな体の重さが心地好い。
「じゃあ、キスから、な……」
「羽、羽夢」
 はじめてのおうごんすい記念日以来、羅生門はキスという言葉を聞いただけで頬を真っ赤に染めるようになった。よっぽど思い出深い日になったのだろう。
 今日はいきなりディープキスからだ。ちなみにフレンチキスとも言う。
「ん、む……」
 唇をこじ開けるように下を挿し入れると、羅生門が身体を押し付けてきた。何かにしがみついていないと、自分が不安定になったようですごく不安だ。とおうごんすい記念日に言っていた気がする。存分に俺にしがみついて安心するが良い。
 羅生門の前歯から丹念に舐めていく。溶けるように柔らかい唇の感触を確かめながら、徐々に歯伝いに舌を奥へ滑らせていく。途中で少し盛り上がった歯に当たった。そういえば、羅生門は微妙に八重歯があったっけ。喋るときは口が開いているのかわからないくらいの動作の上に、普段からあまり口をあけて笑わないので、ほとんどお目にかかることはないが、いつか八重歯を見せてにっこりと微笑む羅生門の姿を写真にでも収めたいものだ、と思う。
 それはさておき、歯の感触は十分に楽しんだ。今度は羅生門の舌を引っ張り出す。まだ経験の浅い羅生門は、ひたすら受けに回っているが、回数を重ねるうちに羅生門のほうから求めてきても問題がないように、手本を見せておく必要があるのだ。
「ん、むぁっ。んひぃ」
 舌を絡ませながら、スカートの上から両手で羅生門の尻を揉む。やべ。これぁやべ。この感触、おもしろすぎ。気持ち、イイ!!(・∀・)!! あまりにも手触りが良すぎる。スカートの上からでここまでの弾力を誇るのだから直で触ったらきっと俺は死んでしまう。しばらくは我慢が必要なようだ。
 そう自分に言い聞かせて俺はまた、キスに集中することにした。
 羅生門も舌の動きになれてきたらしく、最初よりは多少積極的に舌を動かしていた。羽夢、良いことだ。
「ふぅ、あむ……れろ……」
 あ、あかん。いつのまにやら俺が失神しそうなほど気持ちよくなってしまっている。後頭部ビンビン。やべ。マジやべ。
「んっ」
「ぷはぁっ、はぁはぁ……」
 俺はキスを解いてお互いの唇を離した。これ以上はまずいと直感が告げていた。
「め、冥王?」
 恍惚した表情で、羅生門が心配そうに見つめてくる。やべ、だからそんな顔されたらイくってば。
「じゃあ、今度は下半身だけ全部脱いで……ぐっ!」
 俺は咄嗟に後頭部を掌で抑えた。
 激痛が走ったのだ。
「うああああ!!」
 羅生門を突き飛ばして地面をのた打ち回った。
 眩暈がした。
「――、―――」
 視界で、羅生門が何か言っている。何かを言っているのは口の動きからわかるのだが、何も聞こえない。いや、聞こえすぎるのだ。風の音も、はるか上空の道路を走る車の音も、更に上空を舞う鳥のさえずりも、そして目の前の羅生門の叫び声も――何もかもが。
 世は、音に満ちていた。
「うあああ、がはぁっ。はぁ、はぁ、はぁ……」
 しばらくのた打ち回っただろうか。まだ脳がきんきんする。だが、以上に響いていた音はおさまったようだ。
 俺は思う。なんだったんだ、今のは……。
「冥王、冥王! 大丈夫なのか!?」
 羅生門に肩を揺らされ、はっと我に返る。
「え、あ、あぁ……もう、多分、大丈夫……だと思う」
 しばらく深呼吸して息を整えた。
「それにしても、どうしたというのだ、冥王?」
「お、俺にも、よくわかんねぇんだ。突然、心臓が痛み出したと思ったら、なんか、色々な音が聞こえてきて……羅生門の声なんか、近すぎて大きすぎて何言ってるか全然わからなくて……」
「冥王……まさか」
 羅生門が信じられないといった顔をする。
「覚醒が始まっているのか……?」
 覚醒? なんのことだ?
 俺が訊く前に、羅生門が説明を始める。
「冥王の特殊能力の一つ、異常聴覚が備わったのだ。原因は不明だが、心臓が痛んだということは間違いなく能力の覚醒が起こったということだ」
「て、ことは……」
 こないだ、音速を超えたときにも若干心臓に痛みが走ったが、あれも能力の覚醒を意味していたということか。
「心当たりがあるのか?」
 羅生門が訊いてくる。
「あ、あぁ。こないだ、音速を超えたんだ。薄々感づいてはいたが、あれも、冥王の能力なんだな?」
「すでに音速付加移動まで身につけておったのか」
「でも、そのときに比べると今回の痛みはやばいくらいに激しかったぞ。どういうことなんだ?」
「それはそうだ。音速付加移動に比べ、異常聴覚はクラスの高い能力だ。覚醒にもそれ相応の代償が伴うのも無理はない。だが気になるのは……」
「ん?」
 羅生門が不安そうな顔をする。
「覚醒の間隔が短すぎるのだ。普通は一ヶ月以上間が空くものなのだが、そもそもわらわと冥王は出会ってから一ヶ月も経ってはおらぬではないか」
 確かにそうだ。っていうか、音速を超えたのはわずか9日前だ。短いといえば短すぎる間隔だ。
「それに、そんなに短い間隔で覚醒が起こってしまっては身体が耐えられなくなって消滅してしまう可能性もあるのだ。そなた、なんともないのか?」
「ん、身体には特に異常はないぞ。というか、すでにピンピンしてる」
「そんな……そんなバカな……」
「なぁ、そんなに異常なことなのか? 俺が元気なのが」
「驚いているだけで、そなたを恐れているわけではないのだ。ただ、この状況は明らかに異常なのだ」
「そうか……」
 と言われてもいまいちピンとこない。だが、羅生門の声色が深刻そうなのが、事態の異常性を物語っていると、俺にもわかった。
「何か、考えられる原因はないのか?」
 俺には何もわからない。だから、せめて聞き手に回って少しでも理解したいと思った。
「原因か……あるとすれば、そなたにすでに何か別の、音速付加移動でも異常聴覚でもない別の能力が覚醒していてそれに起因しているか」
 それはないと思う。こんな感覚を味わったことは音速を超えたときと今回しかないからだ。
「あるいは、能力覚醒を促すアイテムを持っているかだが……そなたに心当たりはないのか?」
「アイテム、か……」
 俺が持っているものといえば、キャンプに持ってきた荷物ぐらいのものだが、常に持っているものといえばジーンズのポケットに忍ばせた小型のサバイバルナイフぐらいだ。流石に近所のスーパーで買ったナイフがそんなたいそうなアイテムということはないだろうと思う。
「……特には、ないな」
「……むぅ」
 羅生門はそのまま考え込んでしまった。俺のことを心配してくれるのはありがたかったが、あんまり心配をかけたくないというのが俺の本音だった。
「羅生門。まぁあんまり気にしなくてもいいんじゃねぇか。こうして俺は無事なわけだし。それよりさ……」
 俺はさっきから気になっていたことを打ち明けた。
「あのさ、さっき、その異常聴覚っていうので聞こえてきた音の中でさ、一つ変なのがあったんだ。あっちの方向なんだけど」
 そういって俺は、廃ダムの壁の一転を指差す。羅生門もそちらを向いた。
「あっちの方向の音だけ、なんか違ってたんだ。こう、なんていうのかな音が高かったっていうか……俺は物理なんて全然わかんねぇけど」
 理系の大学生としてあるまじき発言をしてしまったような気がする。
「もしかしてあそこだけ、壁が薄くなってるんじゃねぇかって思うんだ。もしそうなら、あそこから向こう側は、どっかにつながっているってことになるだろ?」
「冥王……」
「もしかしたらさ、ここから出る手がかりになるんじゃねぇかなと思ってさ」
「そなた、すごいのだな」
「え?」
「初動で冥王の能力を使いこなせるとは……驚いたぞ」
「そ、そんなにすごいことなのか、これは」
「わらわは感動したぞ、冥王」
 なんだかよくわからないが、羅生門が喜んでくれているのだからとりあえずはよしとしよう。
 それよりも俺は愛撫を中断されたのが悔しくて仕方がない。まぁいい。そんな簡単にここから抜け出せるわけがないのだ。おそらくチャンスはまた来るさ。そのときは……どこまでヤっちゃおうかなぁ。
 俺は壁に向かって走り出す羅生門を追いながらニタニタと笑った。
2005年2月3日午後1時10分

 レポ提出してきました。

 驚愕の事実が発覚。母上様の「じゃあおまえら(私と妹)交代したらええやん」発言は冗談だったそうです。思わず「はぁ?」と言いましたがどうやら冗談は本気になるようです。冗談と本気は対義語ではないということを体現してくれました。アヒャヒャヒャヒャ。

 昨日は大雪で大変でした。本来ならばこういうことを日記に書くべきなんでしょうが、昨日はナニヲしていたんでしょうか。
2005年2月2日午後4時31分

『冥王計画羅生門』第12話「この世界は果てなく閉ざされた闇」
「だだんだだんだーんだだだん、だっだーだーだっだだだだだっ。くろぉーすふぁーぃくろっふぁい、くろっふぁい!!」
「冥王、そなたもう少し静かには走れぬのか」
 背中から羅生門の可愛い声が聞こえる。俺は舞い上がってついつい叫び声を上げてしまう。
「うひょー!!」
 俺はハンドルを思い切り持ち上げ、ウィリー走行を始めた。
「ちょ、あ、危ないではないか! 今すぐにやめろ」
「アヒャヒャヒャヒャ」
「た、頼むから、冥王、やめて……」
 これだ。脅える羅生門の声が聞きたかったのだ。俺は十分に満足した。さて、ウィリー走行をやめるか。
 しかし時はすでに遅く、道路は急カーブを迎えていた。
「――やばっ!」
「うあぁっ!!」
 次の瞬間、俺たちは自転車から投げ出され、宙を舞っていた。

 事の発端は昨日、2005年1月14日の夜のことだった。
 いつものように、羅生門は俺の部屋に来て晩飯を作ってくれていた。
 普段、羅生門に対して素直に礼を言ったりはしないのだが、俺は内心でこれ以上ないほど感謝をしていた。これまでにいろいろあったが、結果として羅生門の存在は俺にとって確実にプラスになっていると言えた。だから、何かお礼がしたいと常日頃から考えていた。そんなことを考えていたから、ついこんな一言が出てしまったのかもしれない。
「な、なぁ、明日、明後日と土日だろ。もしあれだったら……どっか遊びに行かねぇか?」
 俺としては軽い気持ちで誘ったつもりだったのだ。だがこのときの羅生門の反応といったら。
「本当なのか? どこかへ連れて行ってくれるのか?」
 瞳をキラキラ輝かせて行きたいところを羅列しやがったのだ。
 羅生門の行きたいところリストをすべて抜粋するとこうだ。遊園地。雀荘。邪魔大王国。花火大会。ハイキング。動物園。光子力研究所。アステロイドベルト。海。以上。
 いくつかそうでないものもあったが、全体的に子供っぽいリクエストだったので、俺は思わず口元が緩むのを禁じ得なかった。
 羅生門が行きたいところについて語るのを聞きながら、俺は羅生門の境遇について思い出していた。
 小学5年生で米国へ。飛び級で大学生に。
 それだけ聞くとものすごい優秀で、ものすごい幸せに聞こえる。だけど、こいつはこの小さい身にどれだけの試練を背負ってきたんだろう。もちろん、小さい頃からの勉強量も半端ではなかったのだろう。それだけ、特殊な子供だったということだ。それだけ、一般の子供とは違っていたということだ。他の子供が遊園地や動物園に行っていた時期に、こいつはどうやって過ごしていたんだろうか。
 そこまで考えて、俺はふと思った。そういえば俺は、羅生門についてほとんど何も知らないのだ、と。
「じゃあ、ハイキングにでも行くか?」
「行く行く、行くのだ!」
「わぁったわぁった。でも真冬だからな。山登りっつっても、羅生門は俺の自転車の後ろに乗れ」
「それでどうするのだ?」
「比叡山にな、俺が昔よく使ってた場所があるんだよ。そこで一泊二日のキャンプでもしよう」
「キャンプ!?」
 羅生門が飛び上がらんばかりの勢いで喜んだ。ううん、ここまで喜んでくれるとこちらとしても気持ちが良い。
 そんなわけで、15日の朝から自転車をこいでいたのだが。

「ん……ここは……」
 目を覚ました俺が見たのは、ただっ広い空間だった。
 そうか。記憶が少しずつ戻ってくる。俺は道路から落ちて。
 見上げてみると、はるか上空にかすかに道路が見えた。こんな高さから落ちてよく平気だったものだ。俺はどこにも怪我をしていなかった。
 辺りを見回してみる。足元も、周囲も、綺麗に整備された石ばかりだった。
「なるほどな……」
「んん、め、冥王……わらわたちは、いったい……?」
 気付くと、俺の近くに倒れていた羅生門が目を覚ましていた。
「おぉ、気が付いたか。どうやら、廃ダムに落ちちまったみたいだな。はっはは」
「わ、笑い事ではないであろう! これではキャンプ場まで行けぬではないか!」
「まぁそうカッカすんなって。騒いだってここから出られるわけじゃないんだ」
「むぅ。それは確かにそうだが……なんでそなたはそんなに落ち着いていられるのだ?」
 羅生門が不満そうな顔で俺を見る。
「そうだな……なんでだろうな」
 考えてみる。ここは静かだ。道路を走る車の音もほとんど聞こえてこないし、人間も俺と羅生門の二人しかいない。今、俺たちは、自然に包まれているんだ。
「大自然の恵みってヤツだな」
「はぁ?」
 羅生門が怪訝そうな顔をする。というか、明らかにキチガイを見るときの表情だ。
「な、なんだその目は?」
「この期に及んで現実が見えておらぬのではないかと思ったのでな」
 失礼なことを言う羅生門だ。
 だがこいつの言うことにも一理ある。確かに俺たちは今、閉鎖空間にいる。高さを見る限り、自力で脱出するのはどうやら不可能そうだ。
「ふぅ、どうしたもんかなぁ」
「ほれみろ。そなたが無茶な運転をしたから、こんなところに閉じ込められてしまったのだぞ」
「そうは言ってもなぁ。あの状況なら誰もがウィリーやったと思うが?」
「そなた以外の誰があんなことを思いつくのだ……」
 羅生門はやれやれといった感じでその場にちょこんと座り込んだ。可愛らしい体育座りだ。
 あかん。ここで羅生門にエッチなことをしたくなってきてしまった。でも流石にこの状況でそんなこと考えてることが知られると俺の命がない。最近の羅生門の滅法棍の腕前は俺を上回りつつあるからな。決して油断はできない。
「ん、まぁ最悪の場合はここで寝泊りするってことで。明日までにはなんとか脱出する手段ぐらい思いつくだろ」
「……だといいがな」
 そっけない態度の羅生門。
 うーむ。機嫌を損ねてしまったか。折角のキャンプを台無しにしてしまったんだから無理もないか。
「羅生門、そんなに落ち込むなって。ここもそんなに悪くはないと思うぜ」
「ここでも、キャンプができるのか?」
「似たようなことならな。ちょっとテントを立てるのが現状じゃ無理そうだが、そこはまぁなんとか方策を考えよう。大丈夫、俺とおまえがいるんだから、なんとかなるって」
「そうか……キャンプができるのか」
 羅生門のために必死でキャンプをさせてやりたい、という俺の思いがなんとか伝わったようで、ようやく少し機嫌を直してくれたみたいだ。
「さて、当面の問題はテントだが、幸いここは深いダムの底だから、風はほとんど入ってこない。最悪の場合はテントなしでもなんとかなるだろう。となると次の問題は……」
「食料、だな」
 羅生門の言うとおりだ。俺が「現地調達ができる」と言ったために、調理用具しか持って来ていない。流石に米ぐらいは持参したほうが良かったかもしれないと、俺は久々に後悔した。
「なぁ羅生門……」
 なんか持ってきてないのか、と言おうと羅生門のほうを向いた俺は思わず絶叫した。
「何食ってんだ!!」
 あろうことか、羅生門は座りながらもぐもぐとおにぎりを頬張っていた。
「ん、んぐんぐ。ごくん。こんなこともあろうかと、自前で作って持ってきておったのだ」
「おまえ、そういうことは早く言えよな。助かっ……」
「ちなみにこれで最後の一個だ。はぐはぐ……うまうま」
 俺の視界がモノクロ化した。脳裏に「空腹」の二文字が浮かんで、次に「餓死」の二文字が浮かんだ。次の瞬間、俺は発狂していた。
 俺たちはここから無事に帰ることができるのだろうか……。
2005年2月1日午前11時28分

『冥王計画羅生門』第11話「今が駆け抜けるとき」
 さて、俺は今、自宅で羅生門と鍋を囲っているわけだが。
「これ、冥王。ぼけっとしておらずに、さっさとそっちの豆腐を入れるが良い」
 まぁ俺の予想通り、羅生門は鍋奉行だった。
 指示通りに豆腐を鍋に入れ、俺はふと羅生門を見やった。
 こないだのピンクローター奪還騒動から4日が経った。俺も羅生門も大学が始まり、お互い暗黙のうちに、こうして毎晩食事をともにしている。
「なぁ、羅生門」
「なんだ? もうすぐ食べごろだから、少しくらい我慢できぬのか」
「いや、鍋のことじゃなくてだな……」
 俺は早速、切り出してみることにした。4日前から抱えていた、疑問を。
「結局、あの夜……おまえがこっから駆け出して行ったとき、一体どうなったんだ? イマイチよくわかんなくてな」
「ふむ。冥王にはまだ理解力が追いつかぬか。まぁ仕方なかろう」
 微妙にムカついたが、スルーすることにした。11歳の少女に手を上げてはいけない。
 俺が怒りを抑えていると、羅生門は続けた。
「そろそろいい頃合いだから、食べるが良い」
「あ、ああ」
「さて、この間のことか……冥王はどう思うのだ?」
「俺か? 俺は……」
 あの夜のことを思い出してみる。そして、情報を頭の中で整理してみた。
「なんかいろんな事がいっぺんに起こりすぎてわけわかんなくなったけど。とりあえず羅生門、おまえは確かにここに存在している、そういうことだろ?」
「羽夢。わらわはわらわによってここにいる。それは紛れもない事実だ」
「この世界は俺のものだって言ったけど」
「それは後天的なもので、冥王、そなたが冥王になったことで起こったことだ」
「つまり、2004年12月23日の時点で、この世界が俺のものになった?」
「そういうことになるな。だが、世界を手にしたからとて、何もかもが思い通りにいくわけではない」
 そう言って、羅生門は一旦、箸を置いた。
「要はこの世界を統治する立場のようなものだ。冥王、そなたが強く願えば、この世界は変わる。少しずつだが、確実にな」
「よくわかんねぇけど、おまえは別に俺の願望から生まれた存在ってわけじゃないってことだよな? 冥王になる以前に出会ったんだし」
「そういうことだ。随分と理解が早くなったではないか」
「一々茶化すな。俺はこれでも安心してるんだぞ」
「なにをだ?」
「おまえが……羅生門がちゃんといてくれてるってことにだよ」
 頭を掻きながらそう言った。こっぱずかしい。
「ふふ。そう言ってもらえると嬉しいのだ。ありがとうなのだ」
 羅生門はにっこりと笑った。
 その笑顔が、俺にはたまらなく可愛らしかった。
「ん? 冥王、何を転がりまわっておるのだ?」
「い、いや! なんでもないんだ……ゴホン、ところで、羅生門」
「ん? まだ訊きたい事があるのか?」
「結局、ローターを返すつもりはないのか?」
「むぅ。あれは一度もらったものだ。返す義理などないのだ」
 羅生門はつーんと顔を背けてしまった。
 ありゃりゃ。なんか怒ってるみたいだなこりゃ。
 でもなんでだろう。俺は自然と顔が緩むのを感じた。羅生門のことが可愛くて仕方がないのだ。
 確かに羅生門は俺への気持ちを恋愛と勘違いしているのかもしれない。だけど、それがどうしたというのか。大人の恋愛と子供の恋愛はそこまで違うものなのだろうか。
 俺は思う。俺さえしっかりしていれば、変に暴走しなければ、このままでも大丈夫なんじゃないかと。羅生門が大人と呼べるような年齢になって、それでもまだ俺のことを好いていてくれるのなら、そのときは本気で羅生門を愛せばいい。いや、今だって、俺は本気で羅生門のことを……。
「何を考え込んでいるのだ?」
「うわぁっ!!」
 不意討ちだった。羅生門が俺の顔を覗き込んでいたのだ。心臓がバクバクして止まらない。ダメだ。これは本気でダメだ。俺ぁ骨抜きだ。
「羅生門」
「?」
 俺は、ここ数日考えていたことを口にした。
「ローター、別に返さなくてもいいから。その代わり、あんまりエッチなことに使うんじゃないぞ」
「エッチなこととはどういうことを言うのだ?」
 羅生門がにやけて言っている。こいつは人をからかうとき、心底楽しそうな顔をする。この年からそんな楽しみを覚えているとは末恐ろしい。
「大人をからかうのはやめろ」
「むぅ。子供扱いするでない」
「ああもう、わかったから。話戻すけど、エッチなことするんだったら、俺がいるときにしろ」
「え……」
 羅生門が意外そうな顔をした。
 言いにくいが、ここまで言ったら最後まで言うしかあるまい。俺は覚悟を決めた。
「だから、エッチな気分になったら、俺がなんとかしてやるって言ってるんだよ。おまえがそういうことに興味持ったの、俺の責任でもあるしな。だから、一人でやるんじゃないぞ」
 それに、羅生門のエッチな姿だったらいくらでも見たい。そう思ったがそれはあえて言わないでおいた。
「冥王……そなた、わらわのことをそこまで……」
 羅生門が顔を真っ赤にしてうつむいている。
 あかん! なんてかわいいんや! ぽぎょわあああああああああぁぁぁぁぁぁすげぇたまらんわぁ!!
 俺は羅生門を押し倒した。
「わきゃ! な、なにをする!」
「鍋、食い終わったら早速、しないか?」
「む、むぅ〜。こんなふうに迫られては、断れないではないか……」
 つまりOKということだ。つくづく可愛いやつだ。羅生門というものは。
2005年2月1日午前9時59分

TLSS二次小説『里未初犬伝』第9話
 誠太郎ははっきりと言った。
 目の前にいるのは親友の勇太だ。そして彼は、里未の気持ちにも気付いてしまっている。更に言うならば、彼は勇太の気持ちにも気付き始めている。自分と勇太、二人して同じ女の子のことを好きなんだと。
 だから、伝えなくてはならないと思った。自分が里未を襲ったという事実を。
 いや、襲ったというのは少々語弊があるかもしれない。よく思い出してみれば、あの時は里未のほうから誘ってきた、と考えることもできる。
 だが、誠太郎は自分に都合の良い解釈をしたくはなかった。そう考える事が、里未を、自分の想い人を更に汚すことになるのだと知っていたから。
 そういえば。と誠太郎は思う。他人に対してこんなにも必死な思いになったことが今までにあっただろうかと。
 自分に対しては常に必死だった。写真にかける情熱は誰にも負けていないと自負しているし、実際にそれなりの活動も行ってきている。だけど、そんな必死さが裏目に出たのか、他人に対して目を向けるということを、誠太郎はこれまでほとんどしてこなかった。
 そのせいもあり、この年になるまで恋愛というものをしたことがなかったのだ。もちろん、恋愛というものがどういうものかは知っていたし、女の子の写真を撮って、きれいだ、かわいい、などと思うことは何度もあった。しかし、彼の情熱はあくまでも撮影対象にではなく、撮影という行為そのものに対して注がれていた。勇太には恋の先達者ぶって色々とアドバイスをしているが、すべて知識として持っているだけで自分自身の恋愛経験は皆無と言っていいほどなかった。
 高校に上がって最初のクラス分けのとき、自分の後ろに座ったのが森崎勇太だった。第一印象は幸せそうなヤツ、程度だった。
 初日の授業が終わり、クラスの連中はどこの部活に仮入部するか相談しながら教室を出て行った。誠太郎はどこのクラブにも入部するつもりはなかった。事前の調べで、この学校には写真部やそれに類する部活がないと知っていたためである。そんなわけで、適当に帰るかと思って教室に残っていた。
 やがて、教室に残ったのは誠太郎と勇太の二人だけになった。そのときの勇太が何故教室に残っていたかは誠太郎にはわからない。だが、お互いに入部希望するクラブがない、というだけでも話のネタにはなり、その日の放課後は勇太と雑談をして過ごした。
 話してみてわかったことは、勇太には明確な目標や目的がないということだった。それは勇太自信、悩んでいるようだった。
 誠太郎は思った。勇太は、カメラに触っていないときの自分に似ている、と。だから、つい親切心から言ってしまったのだ。「恋愛をしてみれば、変わるかもしれないぞ」と。自分に恋愛経験がないのに、だ。
 そう言ってから、誠太郎は自分についてよく考えるようになった。恋愛ってなんなんだろうと。自分にもできるものなのだろうかと。
 それ以来、勇太とはなんとなく仲良くなり、写真部設立のときのゴーストメンバーになってもらったりと、今では親友と呼べる仲になっている。
 そんな親友の前だからこそ、今こそ自分は断罪されるべきだと思った。

 勇太は誠太郎の告白を聞いて、呆然としていた。
 頭の中で整理してみる。誠太郎が、桐屋さんを、襲った? どういうことだ?
「襲ったって、誠太郎……」
 それは性行為を迫ったという意味か。訊きたくても訊けなかった。訊かずとも、そうに決まっているのだから。
「なんでそんなことを……」
 したのか? 言うのか? 自分はどっちを訊きたいのだろう。その答えが出る前に、誠太郎のほうから答えが来た。
「おまえには、言っておかないといけないと思って」
 後者のほうでとられたらしい。
「なんで、僕に?」
 背筋がゾクゾクとした。返ってくる答えなんか、わかりきっていた。もちろん、自分が里未のことを好きだということなんか、誠太郎はとっくに知っていたんだろう。実際に自分の気持ちに気付いたのは最近になってからだが、誠太郎は勇太自信にすら窺い知れない勇太の内面を、機敏に読み取っていたのだろう。
 だからだろうか。なぜだろうか。勇太は、踏み出していた。
「!!」
 気付くと、誠太郎の肩を掴んでいた。誠太郎が顔を歪める。
「なんで、なんで僕にそんなことを言うんだ。なんで桐屋さんを襲ったりしたんだ! なんで、なんでなんでなんで……」
「……」
 誠太郎は言葉を探しているようだった。親友に対する気遣いが有難かった。しかし、今の勇太は止まらなかった。胸をつんざいて言葉が溢れてきた。
「おまえ、おまえは、桐屋さんのことを好きなんじゃなかったのかよ!」
「森崎……知っていたのか」
 誠太郎は意外そうな顔をした。
 あたりまえだ、と勇太は思う。里未の話題になったときの誠太郎のあんなにわかりやすい反応は他にない。でもそれは、親友だからこそ、気付けるものだと思っていた。
「誠太郎、おまえ、なんでそんなことしたんだ」
 訊かなくちゃいけないと思った。これだけは。
「……」
「答えろよ! 黙っていちゃわからないだろ! なにか……何か理由があったんじゃないのか?」
 勇太はすがった。一縷の望みに。誠太郎をまだ親友として見ることのできる、一縷の望みに。
 だが、誠太郎はそれに応えてはくれなかった。
「言い訳はしたくないんだ。俺が桐屋さんを襲った。無理矢理に犯そうとした。一応、未遂には終わったけど……多分、彼女を傷つけた。今言えるのは、その事実だけだ」
 誠太郎はどこまでも潔かった。それが余計に、勇太には悔しかった。
「僕は…僕だって……」
 何を言うつもりだろう、自分は。自分も、里未を脅迫して犯そうとしたとでも言うのか。しかも脅迫のネタに使ったのは誠太郎の写真だとでも告白するのか。
 そう思った瞬間、勇太の中で何かが弾けた。これ以上、ここにいて、誠太郎と話していては何かがまずくなる。直感的に、そう感じた。
 だから勇太は、身を翻して走った。その場を去った。
「あ、おい! 森崎!」
 誠太郎が呼び止めるのも構わず、ただただ走った。
 自分が情けなかった。誠太郎に対して申し訳がなかった。このままでは、自分は誠太郎の親友としていられないと思った。どうしたらいいんだ。どうすればいいんだ。思考がループをし始める。

 一人神社に取り残された誠太郎は、走り去る勇太の背中を呆然と見つめていた。
 勇太に、嫌われたんだろう。親友として、してはいけないことをしてしまったのだから。当然の報いだ。
 だけど。それだけで切り捨ててしまえるほど、勇太と自分との関係は簡単なものじゃなかった。少なくとも自分だけは、そう思いたかった。
「勇太……」
 誠太郎は一人、呟いた。
「俺たち、もう、だめなのか……?」
 空を仰いだ。雨はすっかり上がって、綺麗な茜空が広がっていた。浮かんでくるのは、同じ空の下にいる、二人の男女のことだった。
205年2月1日午前7時54分

 ここの下のほうにある『神無月の巫女』の外国人による感想がおもしろすぎて。千歌音の悲劇に共感してくれる人がこんなにいて、私的には嬉しかったです。
205年2月1日午前7時38分

 思い返すと仏像マニアと陰陽道ってあんまし関係ないですね。
205年2月1日午前7時28分

 昨日、学校の友達と私の症状について話し合ったところ、ノロウイルスではないかという結論になりました。しまいには「おまえ学校来んな」とまで言われました。悲しいね。
 それはそうと、ノロウイルスという単語を聞いても「ナニソレ?」という反応しか返せなかった自分の一般常識を改めて問い直したい。というわけで少しは世間の流行なるものや世界情勢について知っておく必要があるなと思いました。
 手始めに、現在のの邦楽のヒットチャートでも確認してみました。1位はL’Arc〜en〜Cielの『Killing Me』という曲。これは知ってますよ。曲は知らないけど。ラルクアンシエルって読むんですよね。常識ですよねあっはっはっは。で、7位ぐらいまでは知っているアーティストばかりだったのですが、8位以降、混沌としています。サスケ、川中美幸、m-flo loves YOSHIKA。誰ですがこの人たちは。名前を聞いたことすらありませんよ。まぁどうせポッと出ですぐに消えていくんでしょうけど。ってサスケの曲、登場回数15回目だ……ロングセラーじゃんこれ。むぅ。音楽業界は広いから、知らない事があっても仕方ないですよね。ははははは。
 こうして早くも流行を取り入れることを諦めました。今は田村ゆかり聴いてます。サイコー。
2005年1月31日午後7時17分

 あかん、『魔法先生ネギま!』、ゲームやってマンガ読んでゲームやってマンガ読んで、って繰り返してたらおもしろすぎて。じっくり読んでみるとこの原作も奥深くて最高だし。つか赤松健作品って何気に設定が深いですね。伏線も多数張っていて燃える展開作るの上手いし。『ラブひな』は8巻で飽きて続きを読んでいないのですが機会があれば読み直してみようと思いました。で、話を戻しますが、このクラスメートの女の子たちは、全員何らかの特殊な人間と考えて差し支えないですかね。どうも『新世紀エヴァンゲリオン』のように、ネギのパートナー候補としてあらかじめ学園長あたりの差し金で特殊能力を持った生徒だけを集められたとしか思えないんですよね。今のところの非一般人といえば。

 神楽坂 明日菜:魔力完全無効化能力、アーティファクト持ち。
 近衛 木乃香:最強の治癒術師(の素質がある)。
 桜咲 刹那:神鳴流剣士、陰陽師、しかも翼人。
 宮崎 のどか:アーティファクト持ち。本絡みでなんか能力が?
 朝倉 和美:情報収集能力。
 相坂 さよ:幽霊。
 エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル:吸血鬼、魔法使い、ネギの師匠。
 絡繰 茶々丸:ロボット。
 佐々木 まき絵:リボン。
 古 菲:中国拳法の達人、ネギの師匠。
 長瀬 楓:甲賀忍者(中忍)。
 龍宮 真名:狙撃の名手、巫女(霊的な術を使用可能)
 超 鈴音:無敵。ネギの血縁者。つか未来人?
 葉加瀬 聡美:魔法の工学的応用の研究。

 とまぁ、こんなところでしょうか。他の生徒の特殊能力なんかを予想してみると楽しいですね。

 綾瀬 夕映。魔法少女願望があり、変なジュースを飲みまくり、トイレが近いことから、魔法薬品の調合や鑑定の才能があるのではないかと睨んでいます。また、神社仏閣仏像マニアであることから、刹那と組んで陰陽道に走るかもしれませんね。どちらにせよ、目が離せない存在です。
 早乙女 ハルナ。マンガを描いているので、絵に関して何か能力があるのかもしれません。のどかの能力に似た感じかな? あるいは『舞-HiME』の雪之の能力みたいに遠くの出来事がわかるみたいな。それを絵に描くことができるみたいな。地味だな、オイ。でも似顔絵が得意だから、刹那の力を借りて絵を実体化させるとか。それならありそうだ。むはー。
 雪広 あやか。今気付いたんですが、いいんちょは武芸にも長けていたんですね。すでに一般人じゃないですね。小太郎と同室だし、これからストーリーに深く絡んできそうなキャラではあります。やっぱアスナと同じく格闘なんでしょうか?
 那波 千鶴。うーん。戦いに直結するような能力を見出すのが難しい人物です。保母を目指している慈愛の精神の持ち主ですから、木乃香と同じく治癒の力でもあるんでしょうか。でもあんまりかぶるとなぁ……。
 村上 夏美。地味〜な人。何にも思いつきません。でもこういう人ほど化けるんです。
 和泉 亜子。んー。これまた難しい。個人的には好きなキャラですが。能力を考えると、これまた木乃香とかぶりそうで怖い。でも右脇腹に謎の傷痕があることから、兄も絡んで何かしらあるとは思います。
 明石 裕奈。んー。なんか事件が起こったときの被害者役ぐらいしか思いつかない。
 大河内 アキラ。水泳部のエース。しかも寡黙。こりゃなんかあるね、間違いない。でも貧弱な脳では何も思いつかない。
 長谷川 千雨。ネットアイドルに変装できることから、そのうち変身能力でも身につくんじゃないかと適当に考えてみる。でもネギに協力してくれないっぽいですね。
 鳴滝 風香。忍者見習い。楓とともに忍術のエキスパートとなるんでしょうか。
 鳴滝 史伽。忍者見習い。あと最強のエロ。
 椎名 桜子。ギャンブラーになるね。んで「分の悪い賭けは嫌いじゃない」とか言いながら角で突進するんです。
 柿崎 美砂。洋裁が得意とのこと。防具錬金でも備わりそうですね。
 釘宮 円。んー。まったく思いつかない。新生バカレンジャー候補筆頭。
 四葉 五月。あ、料理の達人だった。一般人じゃないですね。しかもエヴァンジェリンが認める人物ということで、おそらく確実に何かありそうな人。
 ザジ・レニーデイ。ピエロ。なんか能力があるとすれば、まき絵みたいな感じかな?
 春日 美空。シスター服! キリスト教徒! こいつぁ確実に魔法使いだ……。

 ふぅ。楽しかった。勉強しよ。
2005年1月30日午後7時29分

『冥王計画羅生門』第10話「バイブレーション・後編」

 まったくどうして人間ってのはこうして自分のしたことを後悔したりするんだろう。つくづく煩わしい生き物だと思う。
「……ふぅ」
 俺は軽く息をついた。
 俺が羅生門にローターを返せと迫って、羅生門が部屋を飛び出してから15分が経っていた。
 羅生門は去り際に、目尻に光るものを浮かべていたような気がする。やっぱ……泣いていたんだろうか。最低だな、俺。
 そこまで考えて、思考はループを始める。
 もうちょっと他に言い方があったんじゃないかと。そもそも今言うべきことだったのかと。熱のせいでどうかしてしまっていたんだろうか。
 立ち上がって首を振る。不思議と、頭痛はもうしない。
 いろいろとショックを受けて、熱なんかどこかへ飛んでいってしまったのかもしれない。今はただ、羅生門のことしか考えられない。
 熱がなくなれば、思考は正常に戻る。しかし、熱があったときに考えていたことを忘れたわけではない。そう、俺ははっきりと俺が思っていたことをおぼえている。
 羅生門から、ローターを取り返さなければいけない。
 俺は確かに、そう思った。そして、それが正しい判断だということも知っている。
 羅生門は身分こそ大学生とはいえ、まだ年端もいかぬ11歳の少女だ。俺への気持ちを、大人の恋愛のそれと勘違いしてしまっていてもおかしくはない。俺は実際に、あいつの気持ちを確認してしまったんだから……。
 そうした考えが、熱にやられた異常な状態の脳で浮かんできてしまったのだ。否定するわけには行かない……。
 時計を確認する。携帯電話は午後11時を告げている。
 俺は脳にちょっとした痛みを感じた。
 午後11時といえばもう夜中だ。今日はバイトがないから俺は大丈夫だが、問題は羅生門だ。
 こんな時間に、夜の街に飛び出してしまったら。
 そんな考えが俺の頭をよぎり、俺は慌てて部屋を見回した。すると、さっきまで俺が寝ていた場所のすぐ近くの床に、あいつが持っているはずのものが落ちていた。
「滅法棍……」
 我が家に代々伝わる退魔の力を秘めた棍である。数日前、羅生門に護身用として授けたはずのものだ。これがここにあるということは、今の羅生門には身を守る術がないということだ。
 まずい。
 直感がそう告げている。世の中には小林薫のような人間が何人もいて、常に幼女たちを狙っているのだ。
 そう考えた以上、こうしてはいられなかった。俺は音速を超えて着替え、部屋を飛び出した。これも冥王だからこそなせる業だ。羅生門は、俺にいろいろなものを与えてくれた。この能力もそうだし、それだけじゃない。
 俺は、後頭部を掌でおさえた。
 ……ここにある、撃鉄のような熱い感情も、おまえに与えられたものだ。
 だから俺は、あいつを見捨てるわけにはいかない。
 滅法棍を握る腕が軋む。
 俺は、羅生門を守る。
 この棍を授けたときは、せめてもの恩返しのつもりだった。だが、今はそんなつもりはない。羅生門を守りたいんだ。心から。この俺の手で。

 俺は夜の街を疾走した。
 この街は狭い。探せるところなど限られてくる。公園、小学校、駅、下水道、空……どこを探しても羅生門はいなかった。
「はぁ、はぁ、はぁ」
 流石に走りすぎて体力の限界が近い。俺は自分の無力さを呪った。あんな小さい子供一人、守ってやる事ができないのかと。
 いつの間にか河川敷に来ていた。地面に倒れ、大の字に寝転がって空を見上げる。星なんか一つも見えなかった。真っ黒な雲で、宇宙は覆いつくされている。
 手を伸ばす。雲に手は届かない。
 途端に、涙で視界がにじむのを感じた。
 思えば、羅生門は雲を掴むような存在だった。ふっと俺の前に姿を現したと思ったら、いつのまにか溶け込んで、俺の生活の一部となっていた。だから俺も、安心しきっていた。いつか訪れる変革のときなど、欠片も考えていなかったのだ。
「つっ……!」
 脳に小さな痛みを感じた。
 なんだろう、この痛みは。わからなかった。考えていても、答えは出ない。ならば考えるのをやめるまでだ。そして答えは、出さずに保留するのではなく、今すぐに出すのだ。
 そう。わからないのではなく、わかれないのだ。答えは、自分の中にある。外部からの情報を答えとするならば、俺はもう諦めるしかない。だが、俺は今、答えることができる。それだけの情報と、結果を持っている。
 俺は、口を、開いた。
「羅生門」
「なんだ、冥王?」
 声は、すぐ隣から聞こえた。
「おまえは、この世界に生きているか?」
 多分、俺は、怖かったんだと思う。
「生きている。そなたがわらわを見つけてくれる限り、な」
「おまえが生きている世界はおまえのものなのか?」
 だから、今までは他人に答えを求めてきた。
「どういうことだ?」
「おまえはちゃんとここにいて、俺と会話してるんだよな?」
 だけど、今は違う。
「ああ。紛れもなく、今、わらわはそなたと話をしておる」
 答えは自分の中にあった。それに気付くことができた。
「じゃあ……」
 俺は息を呑んだ。
 だから、きっと、安心できたんだ。そう、思いながら。
「この世界は、俺のものなんだな」
「ああ」
 羅生門は、深く静かに応えた。

2005年1月30日午後5時35分

 バイトのせいで今日も勉強できなかった。自分のせいだと知る。

 宣言しよう。試験が終わったら『ToHeart2』『双恋』買っちゃるぜ。ろっぺろぺ〜。『W〜ウィッシュ〜』も微妙に気になるのです。もしかしたら3本購入でしょうか。どうすんだ。積みゲー崩せるのか…? というかひでへーかが置いていった(最近気付いた)『メモオフ』シリーズとかマジでいつやるんだYO……。試験さえ終わればパラダイム。
2005年1月29日午前零時48分

 エロ小説を発見したので貼っておきます。兄貴の台詞がおもしろくて大笑いしてしまいました。暇ならどうぞ。

 『魔法先生ネギま! 1時間目 お子ちゃま先生は魔法使い! 優等生版』をはじめ、5本のゲームソフトを買ってきました。残り4本はスパロボGC、RR、ACE、ラジアです。しかしこれ、タイトルがやけに長いですね。『3D競走馬育成シミュレーション ブリーディングスタッド 〜牧場で会いましょう〜』といい勝負です。
 つうわけでゲーム内容。とりあえず1周目クリアして、現在は2周目の4日目をプレイ中。なんていうのかな、『ガンパレ』システムに『ワーネバ』のエッセンスを加えた感じですね。単なるパクリにならずに独自の味を出すことに成功していると思います。このシステムで『スクラン』とか作ったらかなりおもしろそうなんですけどねぇ。
 今のところ、最大大好き人数がまだ一人。夕映のみです。1周目は夕映ばかり追いかけてバカレンジャー救済が遅れてしまったため、期末試験は最下位に終わってしまいました。エヴァ戦なんか、夕映をパートナーに選んでしまったためにボコスカにやられました。
 しかしこのゲーム、かなり奥が深いですよ。300人の女子生徒全員にデータがあるので、一人一人と仲良くなる事ができますし、何よりメインキャラ以外にもCGがあるキャラが結構いるのが素晴らしいですね。私の刹那たんが……。ザジさんはいつになったら喋ってくれるのでしょうか。
 漫画版では空気のような存在だった鳴滝姉妹や亜子が微妙に気に入っています。特にあのツインはノーブラでいやがります。やべぇ、たまらん。つか、脱いでるこれ脱いでる。いいんかPS2。PS2は荒いポリゴンでの全裸、およびCGでの中学生の下着はOKのようです。夢のようなハードいや夢のハードPS2ここにあり!! 見渡す限り中学生!! 図書館島ではストリップショーがスタート!! 夕映の下着に私のフェイドゥムはお怒りです。というか、プレイ中はフェイドゥム様がずーっと立っています。何してるんでしょうね。これはやばすぎます。
 キャラが多すぎるので何度も遊べるし長く遊べますねこれ。気長にプレイしていきたいと思います。
2005年1月26日午後7時9分

 『TWO:LEAF』、思っていた以上に良い出来です。限定盤のPVは果てしなく微妙でしたが。

 まぁ流石にこれを日記に書くのは非常にまずい気がしますので……。

 うるりん、沙佳→ユウ→亜希の順で一応全員クリアしました。ひでへーかによると、他にヒロインの陵辱エンドがあるそうなのでめちゃくちゃ楽しみです。あがぺー。
 ここまでのERO。七央、沙佳は非常に普通〜な感じだったのですが、ユウと亜希は流石ストーリーにあんまり関わってこないだけあってぶっ飛んでましたね。亜希の言葉責めプレイもかなり良かったんですが、私としてはやはりユウの堕ちたときのギャップが最高でしたね。あ、今のところ最高のEROは杉本亜矢さんですので。彼女の貧乳ぶりと喘ぎ声には参りました。あと、肝心のななみですが、シャワーシーンよりも夜這いシーンよりも背中流しシーンよりも、初登場のシーンで一番キました。何しろ、三日間も倉庫に閉じこもっていた(これに関してはあとで若干違うとわかりますが)んですから。つまりここで妄想の海を深く潜ってみると、大変な事実に気付くことができます。それは、あれだけの飲料や食料を平らげておきながら、ななみはどうやって排泄をしていたのか、という疑問が浮かぶということなのです。あのシーンにおける我々の情報をすべて持ってすれば、導き出せる答えは、そう、倉庫内しかありえないのです。誰もいない倉庫で、「さびしいよぉ、うぅ。あ、おしっこ、したくなってきちゃった……どぅしよぉ〜」とか言いながらその華奢な体躯をぶるぶるっと震わせ、おもむろに膝を開いて座り込み、なるべく音を立てないように乗客の荷物であろう衣類の上に自らのピュア・スプリング・ウォーターを染み込ませるななみ……ぽっきゃあああああああああああああああぁぁぁぁほあああああああああああああああああああああああああああああああぎょぉぉぉぉぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(・∀・)orz!! はぁはぁ。あえて大便のほうは口にしません。まだスカトロまでは開眼していません。せいぜい虹くらいです。いやー、マジきましたねこのゲーム。
 ゲーム性について。選択肢は結構あったと思います。『SHUFFLE!』は選択肢が少なすぎてゲームですらなかった印象がありますから、これは良いことですね。
2005年1月26日午後1時44分

 うるりん1周目終わりました。これはChapter2で誰のエンディングを迎えても、最後のCGがちょっと変化するだけなんでしょうか。Chapter2次第でChapter3の内容も変われば神なんですが。整合性を出すためにChapter3ではかたくなに沙佳の名前が出てこなかったので、おそらく同じなんでしょう。ってか、ED中にまだ見たことないCGを見せんなぁあああああああああああぁぁぁぁ。
 まぁ何はともあれななみなわけですよ。ななみ、ですよ。ななみ。
 なんだろ。最初は、最近流行っているらしいバトルものの要素を取り入れたNavel流エロゲって印象だったんですが、終わってみれば『Ever17』を彷彿とさせるつくりになっていますよね。スキュラ能力でななみを助けたりとか。家族とか。流石にななみの正体は予想を大きく上回りましたけどね。
 戦闘シーンですが、演出面は上手だと思いましたが、テキストがイマイチついていけていない印象を受けました。もうちょっと戦闘描写を濃くしても良かったんじゃないでしょうか。ちょーっとあっさりしすぎていてあまり緊迫感が感じられなかったので。
 あと、情報量がかなり多いのに、あまり活かされていないなぁとも感じました。これは狙ってやったのかもしれませんが、なんかもったいない気がします。
 つか、まだChapter2は沙佳ルート(?)しかクリアしていないのにすでに終わったかのように書いてますね私。そんなわけで次は亜希狙いでいってみるかなぁ。
 余談。ストーリー上、亜希とユウが要らない気がしてなりませんでした。でも今のところお気に入りヒロインの順位は「ユウ>亜希>沙佳」。どういうことだろうね?
2005年1月26日午前11時59分

 ギリギリ午前中の更新。今日はtiarawayのアルバム『TWO:LEAF』の発売日です。到着を待って家で引き籠ることにします。

 お腹が治りません。あがぺー。

 さて、『Soul Link』ですが、Chapter2まで終了しました。なんか、沙佳ルートに入っているのかな? 私としては明らかにななみルートなのですが。私は楽しみを後に取っておくタイプのような気がしないでもないので、ユウと亜希は分岐っぽいのがあったけど後回しにしておきました。
 って今ひでへーかからChapter3はななみメインとかいう驚愕の情報をいただいたので、やってきます。
205年1月25日午後4時58分

 アヒャヒャヒャヒャ、ぷじゃけたFPがぷじゃけたことを言っていますが私は今日を最後にネット界から姿を消す事が決まっていますので、後のことはまったくわかりません。マジで明日から勉強頑張ろうっと。
205年1月25日午後4時45分

 アヒャヒャヒャヒャ、ぷじゃけたFPがぷじゃけたことを言っていますが私は今日を最後にネット界から姿を消す事が決まっていますので、後のことはまったくわかりません。マジで明日から勉強頑張ろうっと。
2005年1月25日午前14時30分

 次なる感謝の相手はKUSU様。あなたがいなければ私はここまでアニメや声優に精通しなかったことでしょう。特に一昨日は真にありがとうございます。いつか報いることができればと思っております。

2005年1月25日午前11時46分

 まず最初に感謝する相手。それはやはり母親でしょう。まずは産んでくれてありがとうございます。あと高校2年生になるまで養ってくれてありがとうございます。それ以降もいろいろとお世話になりました。っていうかなっています。あなたがいなければ、私は家族というものをここまで大切にはしていなかったでしょうし、愛というものに対する考え方も今とは違っていたことでしょう。何より、大学にも行っていなかったと思います。ほんまマジで感謝しています。

 なんか突然サウナつきの銭湯にでも行きたくなってきました。広いお風呂であったまりながら、壁の向こうではしゃぎながらお互いの身体を洗いっこするロリツインを妄想する……なんと甘美なのでしょうか。今めっちゃ頭の中に香坂アリスと香坂マリアが浮かびました。やはりあのツインはすごい。余談ですが、皆さんは「一条」という名字を耳にすると何を思い浮かべますか? 「一条姉妹」ですか? 「カレリン」ですか? 私は「一条輝」が思い浮かびます。いや、マジっすよ?
2005年1月25日午前11時31分

 火曜日だというのに学校休んでやったぜヘヒャヒャヒャヒャ。ってシャレんなんないねこれ。ま、23日の夜から下痢でずっと腹痛が激しかったので。
 例の如く昨日も5限を除いて学校を休んだのですが、学校は休んでも本屋にはきちんと一日一回行くという生活習慣を忘れてはおりません。今にも漏れそうだったのですが、ちゃんと歩くことはできました。しかし本屋というとのどかを思い浮かべてしまいますね? かわいいのぉ。
 そして今日、このままでは試験期間に突入しても下痢が治らず、二年半前の闇氏のようなことになってしまいかねない、と危機感を覚え、本気で治しにかかることにしました。そう、薬の力に頼ろうかと思いまして。
 この神崎、生まれてこのかた、薬を服用したことは一度もないという人間の自然治癒力に最大限頼った生き方をしてきました。あ、医薬部外品なら服用しまくってましたけどね。リポビタンDとかリポビタンDとかリポビタンDとか。そんなわけで、故郷さんや鋼鉄や母親から勧めていただいた正露丸を買いに行ったのです。この神崎、生まれてこのかた、正露丸なるものを一度も見た事がありませぬ。テレビの宣伝で「ラッパのマークの正露丸」とか言ってたのを聞いたことはありますが、今となってはその記憶が正しいのかすらわかりません。というわけで薬局で正露丸を探すのに随分と苦労した……などという風に日記に書こうと思っていたのですが、全然そんなことはありませんでした。店に入って6秒で見つけました。
 飲んでみたんですが、すごいですね効き目が。病は気からって言いますから、気分的に良くなったのもあると思うんですが、明らかに胸からお腹にかけて楽になった気がします。これが、薬の力なのでしょうか。やっぱり薬って怖いですね。でも正露丸はもうやめられそうにありません。今ふと思ったんですが、正露丸って名前、なんかイイですね。羅生門と同じ雰囲気を感じますね?

 というか今回の下痢は本当に下痢なのかと思いました。酷すぎます。最近特に痛感しているのは、高校を卒業してから明らかに体が弱ってきているということです。運動をする機会が格段に減りましたからね。随分と太りましたし。これでは羅生門に卓球で負けるのも時間の問題ではないかと。
 同時に感じるのは、今まで私が生きてこれたこと、そして今の私が他の私ではなく今の私でいられることは、いろんな人々のおかげだということです。今日からしばらくは、いろんな人々に感謝していこうと思います。
2005年1月23日午前6時51分

 アニメを観た後にPC版『下級生2』の公式サイトを見てみました。沢村センセのエロシーンがっ、大山さんのエロシーンがっ……。どうでもいいですが大山さんって井吹オキエのほうが本名だったんですね。
2005年1月23日午前6時32分

 『下級生2』最終話まで。なんか感想書いたかどうか忘れたけど暇だから書いとくのです。とりあえず原作やってない私にはあまり話はわかりませんでしたが、そのへんは妄想でなんとかしました。大山さんと堀出さんと沢村センセとたまきと夕璃ちゃんと高遠さんが良いですね。ゲーム版めっちゃやりたくなってきました。それにしてもやはり最終的には岸田くんが主人公だったんですよね?
2005年1月23日午前6時9分

 新『To Heart』第13話。最終話です。ED初っ端から雅史ちゅわんぬの失恋シーンで号泣しました。しかもEDラストは理緒。なんでやねん。しかしなんでいきなりEDから話し始めるんでしょうね。つか、後日談の浩之たち、何年経ってるんでしょうかね。長瀬さんの助手的なことしてるってことはもう院生とか、助教授レベル? その割には綾香が全然成長してないっぽくてなんか良かったです。やっと本編の話に戻りますが、いやー良かったですね長瀬さんが。あの人こそ、男の中の男と言えますよ。何気に姫百合姉妹が登場してますよね。おかげで『To Heart2』が気になって仕方がありません。続編発売に向けての促販的意味合いも多分にあったアニメだとは思いますが、その点においては十分に成功しているんじゃないでしょうか。何より私はもう『To Heart2』をプレイしたくて仕方がありませぬ。最後になりましたが、好きなキャラベスト3でも挙げておきますか。
 一人目は雅史ちゅわんぬ。「僕、神戸でサッカーできるのかな……」って、すでに自分を投げうってまでマルチを救おうとしていたのが涙腺に響きました。彼は最高です。最高の親友です。こういった主人公の親友キャラはどんな作品にもたいていはいますが、いいキャラが多いですね。もう最高ですよもっともっと雅史ちゅわんぬ。志保が大阪の短大を受けたのは雅史の近くにいたかったからだね、うん。
 二人目は長瀬さん。男だ。今までの感想で十分に語ったつもりなのでもうこれ以上は言いません。でもこの新『To Heart』の感想、つくづく長瀬さんのことばっかり書いてるなぁと気付きました。仕方ないじゃないですか、それだけ魅力的なキャラなんですよ!
 三人目はセリオ。「雨です」最高!!(・∀・)orz!! 静かに熱いメイドロボです。
 これでこのアニメとお別れになるんですね、寂しいです。む? そうか、妄想で盛り上がればいいんだね。ロリぃあかりとロリぃマルチとロリぃ葵ちゃんをげへえへへへ。個人的には後日談のあかりは成長しすぎで残念です。でも脱いだらまだロリぃんだ、きっと。げへへ。
2005年1月23日午前5時38分

 『スクールランブル』第14話〜第16話。ぬああああ、盛り上がってきましたね。原作でもかなり好きだったあたりの話です。ここらへんで周防が好きになりましたから。蘇芳はもともと好きですけどね。奥義がかっこいいですよね。それにしてもやはり播磨は最高ですね。ちょっとメキメキと放映中のアニメの中では株を伸ばしてきていますよ。

 新『To Heart』第12話。ぎょっぽおおおおおおおぉぉぉぉぉぉやべやべっ、これやべえええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇYOアニキ!!(・∀・)!! なんて盛り上がりをみせるんどわああああ。呼びかけに応じる皆がめっちゃ良かった。雅史ちゅわんぬ最高やわぁ……。雛山理緒ってPC版にいましたっけ? PS版にしかいなかったような気がしています。違ってたらごめんなさい。それにしてもあかりってロリぃなぁ。PS版やったころから思ってたんですけど、透明のテーブルのCGなんか何度悶絶を繰り返したことか……いやぁロリぃ。マルチもロリぃし、最高ですねこのアニメ。そしてうおぎょごおおおおおぉぉぉぉ長瀬さんかっこよすぎるんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ。こういう大人になりたい理想像ですね。ぐはぁぁぁぁ。今から最終話観てきます。
2005年1月23日午前3時47分

 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第15話。次回総集編かよ。イラネ。アスランかっこええわぁぁ……ルナマリアはあれアプローチしてるんですかね。どう考えてもアプローチしてますよね。レコアあるいはクェスといった役どころか。私はむしろメイリンのほうが好みなのですが……ルナマリアはちょっとひでへーかをはじめとして騒がれすぎているのでなんとなく萎えるんですよね。ナニがとは言いませんが。そしてしゅてりゃたんきたあああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ。嬉しそうに「うん」「うん」と繰り返すステラたんの笑顔は私の心臓を焼く、焼く、焼き貫く!! しかも変態仮面まで!! このアニメ最高じゅわあああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ。

 アニメ版『AIR』第3話。みちるの「にょわっ、立った!」にはこっちが立ちそうになりましたよ。相変わらず演出面が上手いですね。こりゃ劇場版にも期待できますかね。
2005年1月21日午後1時24分

 学校行く前に更新しておこうと思ったので更新します。久々によく寝ました。16時間睡眠。新記録樹立まであと30分だったので残念です。
 ってそんなに寝てる場合じゃないです。試験前ですよ死研磨獲。田村ゆかりの歌聴いてハァハァしてる場合じゃねぇっての。でもiPodって欲しいですよね。どこにでも田村ゆかりを持ち歩きたいものです。
 で、試験ですが。今日学校で日程をもらってくるのでまだ詳しくはわかりませんが18日まである模様。マジで鬱になりそうです。というか多分もうなってます。はぁ……誰か重力波で大学だけ吹っ飛ばしてくれないかな……なんかもうエンピツ持つ気すら沸きませんねアヒャヒャヒャヒャ。これからだんだん日記が壊れていくか途端に更新か途絶えるかすると思いますのでブックマークから削除するか訪問を控えるかすることをオススメ致します。

 1月27日のゲームラッシュですが、すでに1週間を切っていることにたった今気付きました。さて、どうやって買うかが問題ですが。
 一つは通販です。安いところを探せばかなり安いところもありましたが、送料と手数料がかかってしまうのが痛いところ。それを含めても果たしてゲーム店より安いのかが微妙なところです。当日になってゲーム店をチェックしてから注文していては遅いですからね。試験終わるまでは封印するくせに何が遅いというのか。いやいや、試験勉強中に気分転換に説明書を読んだりして気を紛らわすんじゃないですか。
 一つは近所のゲーム屋。とりあえず4店ほどあるので全部回って一番安いところで買うのが吉でしょうか。割引率も店やタイトルによってまちまちなので、手間と時間がかかっても全店見て回りたいと思います。
 一つは梅田のヨドバシカメラ。価格はほぼ定価でしょうが、ポイントがつくので実質全品1割引なのですね。場合によってはこちらも考えているのですが……羽ー夢。
 って、発売日に買わなくても試験終わってから中古を探せばもっと安く買えそうなんですけどね。でも発売日に買わないとやってられないのがゲーマーというものです。すいません、あんまり発売日に買ってません。というか、『Rim Runners』は発売日に買わないと二度とお目にかかれないような予感がしているのですよ……流石にそんなことはないと思いますけどね。
2005年1月19日午前2時1分

 鋼鉄死すべし。私の乃梨子を孕ませるとかいう驚愕発言を致しました。なんでも「乃梨子む(=乃梨子を孕ませる)」のだそうで。あああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ、人を殺したいとはこういう気持ちのことを言うのでしょうか。皆さん、通報の準備はよろしいでしょうか。楽しい楽しい惨劇の夜へ。
2005年1月19日午前零時35分

 買ってきましたコバルト2月号。ついでに『マリア様がみてる インライブラリー』も買ってカバーを着せ替えて乃梨子気とわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁろぺえええええぇぇぇぇ!!(・∀・)!!orz!!
 保存用にもう一組買おうかとも思ったのですがなんとか踏みとどまりました。まだ人間の部分を残せていますね。
 裏表紙イイですねこれ。乃梨子ですよ乃梨子。乃梨子オゥンリィ。ジャストア乃梨子。ぱぎゃあああああああああああああああああぁぁぁぁぁうがああ……部屋の酸素が足りなくなってきたのでちょっと落ち着きます。ごめん、私の酸素が足りないの間違いでした。ごめん、もっと間違ってた。私の頭が逝ってるからですね。アヒャヒャヒャヒャ。
 人として終わっている気がしてきたのでこの辺で終わりにしようかと思います。乃梨子はこれから撮影会で忙しいようです。
2005年1月16日午後7時59分

 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第14話。なんかアークエンジェルが発進しました。ミネルヴァはどうなったんですの? フリーダムは相変わらずバケモノですね。ユウナが哀れで良かったです。すんげぇ笑いました。今晩はカガリと……とか考えていたに違いありません。あとOPとEDが変わってますね。絵的にも良くなった気がします。EDを見る限りではやはり主役はキラのような気がしてなりません。OPの新しいステラの絵が最高ですね。というかやっぱりステラはフォウ役ですか? そろそろアスランにも活躍をお願いしたいのですが……セイバー。
2005年1月16日午後4時3分

 『舞-HiME』第15話。うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉおきたああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁよほぉぉぉぉぉぉぉぉ。すごいことになってきました!! のっけからOPのカップリング曲とともに出撃という燃える展開。そして繰り出されるグランダッシャーとトライダーバードアタック。決め手はアリッサの髪解きぼあぐゃあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(・∀・)orz!!!! んでなにこれ、終わり? これで終わり? 途中から最終回だと思い込んでましたよ。続くんですね。これで終わってたら神なんですが。絶命寸前のアリッサこれまたきっとゎわわあああああああああぁあぁぁぁぁたまらん! もうたまらん!! 心のうちにたまったものを全部吐き出したアリッサに全部放出してしまいたい!! アリッサアリッサアリッサアリッサアリッサアリッサぽぎょゎぁぁぁぁぁあぁあああぁぁあぁあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっっ!! にょわって言うとまるでみちるみたいですね。とりあえずこれでシアーズ編終了って感じでしょうか。次からは血みどろのHiME内部抗争が始まるんですね。って次回予告で早速HiME同士仲良くしてやがる……予告で壊れてる奈緒が素敵です。
2005年1月16日午後15時26分

 アニメ版『AIR』第1話・第2話。「娘がお米をよく食べるので」。泣きました。ばりイイ。観鈴の動作にもの凄く気合が入ってますね。あと小学生サイコー。あと往人サイコー。
2005年1月16日午前6時50分

 今日はバイト中に相方と賭けをしていました。店のドアに「引」と書いた紙を貼り付け、2時間で押して入ってくる客と引いて入ってくる客のどちらが多いか、というものです。私は押しのほうに賭けましたが、見事に負けました。というわけで罰ゲームとして、長らく売れ残っている醤油揚げ餅を買って帰りました。スペースが空いて店に貢献することにもなりますしね。しかし長らく売れ残っていました。いつからあったんでしょうか。で、帰って、さっきうらにょ先生に言われなき暴言を浴びせながら食べました。なんかね、パサパサするんですよね。つうかね、まじぃんだよね……。思わず裏面を見てみると……「賞味期限 04 12」の文字が。!!!!???? いや、自分の怠慢が導いた結果なんですけどね。でもバイト先には198円返せと言いたいですね。客として買ったわけですから。今後このようなことが起こらないようにしっかりと連絡ノートで注意を喚起したいと思います。
2005年1月16日午前6時41分

 センター試験ですね。うらにょ先生、ガンパってください。ていうかガンパってますね。英語以外は手応えあるんじゃないですか? ま、英語ができないとってのは確かにそうですね。そもそもすべては米国が悪いんだ。奴らはすぐに「フリーズ!」とか言ってくる。え、なに、羅生門? 今、熱弁中なんだけど。え? 羅生門は何年も米国に住んでいた? おいこらうらにょ!! 米国は最高だ!! 英語ができないやつはKUSUだ!! 「フリーズ!」は「凍れ!」の意味ではなく「自由」の複数形なのだ!! 自由大国米国万歳!!
2005年1月15日午後2時59分

 ついさっきまで今日が何日か忘れていました。気付いたら2日以上日記を放置してましたね。バイトやテイルズで忙しかったんですよ。
 というわけで昨日はバイトから帰ってからひらすら試験勉強に勤しむ。と見せかけてずっとテイルズをやっておりました。なんかプレイ時間が倍近くになった気がしますが気にしないでください。ラスボスで勝てなかったせいです。そろそろ武具育てます。

 試験が終わったら多分日記は長いこと放置されると思います。ちょっとやりたいゲームがたくさんあるので。つうわけで春休みに向けて欲しいゲームを適当に挙げてみましょうか。
<発売中>
スーパーロボット対戦GC
ToHeart2
<1月27日発売>
ラジアータ ストーリーズ
Another Century's Episode
Rim Runners
ぴゅあぴゅあ
<2月17日発売>
ランブルローズ
<2月24日発売>
120円の春 \120Stories
彩京べすと 対戦ホットギミックコスプレ雀>
<3月17日発売>
ファントム・キングダム
<3月24日発売>
ワイルドアームズ ザ フォースデトネイター
<3月発売予定>
Zill O'll 〜infinit〜
 以上のようなラインナップになっておりますが、全部買える金も時間的余裕もないですね。ToHeart2はやはり前作のファンとしては気になるんですよね。スパロボGC、ラジアータ、Rim、WAは盤石。\120はなんか冬の子が気に入りました。えらくかわいいですね。ぴゅあぴゅあはいずれPC版やりたいと思ってましたが、コンシューマでもいいかなと。ファントムは……数値放棄さえなければ良いんですが。Zill O'llは名作との呼び声が高いので、この完全版が出たらやってみたいなと。ホットギミックも発売時から欲しかったのですが手が出ず。廉価版なので買ってもいいかも。ランブルローズは柔道家の藍原誠がいい感じ。
2005年1月12日午後10時46分

 さて、彼はこういうことをしたらこうなるという想像がつかなかったのでしょうか。誰でも容易に結果が予測できたと思うんですがね。そもそも人間というものは他人にお茶を淹れるときにでもどんなときにでも「鷹久兄さま」と呼ばなくてはいけないのです。これは言い換えると、どんな人間も、相手のことを気遣って行動しなければいけないということなのです。私は今、首が回りません。別に寝違えたわけでも肩がこりすぎたわけでもかなりあるんですが、私のことは気にするほどでもありません。ですが他人のこととなるとそうはいきません。私は私の知らないところで他人が苦しんでいるのを我慢できません。そういうときはどうすればいいのでしょう。考えなければいいのですね。知らなければいいのです。苦しんでいる人がいる、この事実さえ知らなければ我慢するどころか何もしなくてよいのです。ですが私自身のこととなると話は違ってきます。私の身の回りで起きていることは、流石に私が知るより他に仕方がありません。だからそんなことを私に知らせないで欲しいのです。知りたいことは自分で知ったり、どこかのFPがわざわざ教えてくれます。知りたくないことなんて、自分から知ろうなんて思いませんよね。すべて考えを放棄するという処世術によって世を渡ってきた私にとってはそれぐらい朝飯前なんですけどね。ちょっぴり語弊がありました。どうしようもないことに出会ったら、世の中はそういう風にできてるんだ、と思い込むということです、私の処世術というのは。諦めと妥協ですね。
2005年1月12日午後10時43分

 これからは常に冷静であろうと思う次第であります。
2005年1月12日午後10時27分

 『魔法少女リリカルなのは』第10話〜第13話。完結。悶えた。フェイト万歳! なのはを直視できずにいるフェイトとか、それでも、二人で戦いたいと思うフェイトとか、リボンを解くフェイトとか、鏡に映ったフェイトとか、もうたまらんね。あとこのアニメ、戦闘描写がすごい好きです。単純なんだけど、最近見かけないエネルギーとエネルギーのぶつかり合いといった『ドラゴンボール』的描写が多く見受けられていい感じです。最近の戦闘はほぼ回避重視になってますからこういう激しさに飢えていたんでしょうか。クロノくんカッコイイですね。もっと活躍して欲しかったです。頭部から血を流しながらも戦う彼の姿には憧れを覚えます。

 ついでなので書く気が起きなかった『蒼穹のファフナー』第25話の感想をつけておきますね。私はアニメの甲洋に惚れたんです。
2005年1月12日午後8時52分

 あれ? 気付いたら12時間経ってる。

 『スクールランブル』第13話まで。ロリ周防きっとわゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。もうね、スパッツがね、たてぶえがね、ろぺえええ。やっぱ仲良し4人組ではダントツで周防が良いですね。次点に高野。

 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第13話まで。ついにキラ復活ですね。簡単に復活しすぎですね。あれだけカミーユを投影したのですから、カズイーに喝を入れられて目が覚めるとか、それぐらいの演出は欲しかったところですが。まぁ別に廃人化したわけじゃないんでいいんでしょうね。というかセイバーは出撃するだけして、今回まったく音沙汰なしですか……。寝顔のラクスかわえええぇぇぇ……起きると台無しだけど。
2005年1月12日午前8時21分

 あれ? 2時間経つだけで学校に行く気がなくなってまいりましたよ?

 鋼鉄Zi-Gさん、頼むから、捕まらないでくださいね。知り合いから性犯罪者が出るなんて楽しすぎますから。マスコミにインタビューされたら包み隠さずに言うよ? 「彼は普段からこういうサイトを見ていたようです。まぁ私からすればようやくやったかといった感じですね。小学生の頃から兆候はありましたから。他人とはいえ、彼を止められなかったことに深く反省しています。申し訳ありませんでした」って。

 チビっ子新入部員きたああああああああああぁぁぁぁ。
2005年1月12日午前6時32分

 バイト終了。今日の相方は私が尊敬する先輩です。現実主義の硬派な人で、今年の私がなろうとしている人物そのものって感じの人なのです。店長にも間違ったことはビシっと言えるので、本当に私としては憧れの存在なわけです。
 話は打って変わって今日は週刊少年マガジンの発売日です。午前5時20分ごろ、届いたマガジンやその他の雑誌をせっせと陳列する先輩と私。ふと見れば、今週のマガジンの表紙は『ネギま!』じゃありませんか! しかも刹那たんの水着姿が!!(・∀・)!! ぷぎょぉおおおおおおおおおおおお!!orz!! 思わずその場で土下座しそうになりましたが、そこへ先輩が一言。
「マガジン読んでる?」
「いえ、読んでませんけど」
「そっか……なんやねんな、この表紙。昔のマガジンはこんな軟派な漫画じゃなかったのになぁ」
 思わず「ですよね、『AI止ま』は燃えましたよね!」とか口走りそうになりましたが、激しく脊髄が指令を出して言葉を飲み込みました。
 今年の神崎は現実主義硬派RPGゲーマー。この分だと実現はもはや過去の話かと。

黒単さん
 私たちは真面目人ですよね。
2005年1月11日午後4時59分

 久々に宇多田ヒカルの20歳誕生日DVDを観ました。いやー、かわいいですね宇多田。メガネかけたりね、しゃべったりね、カメラがね、くぉぉぉぉぉぅたぁぁぁぁびゅううぅぅぅうなんですよこれが。なんかスタッフ共通のTシャツ着てるんですがね、これがまた微妙にEROいんですね。イけるね、これ1本で2回は。ほんまごめん、正直ごめんなさい。宇多田でイけるとか人間のクズやね。でもマジかぁええぇぇんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ。
2005年1月11日午前4時50分

 以前、田村ゆかりについて取り上げたところ、どこかのFPが釣れたので今度はtiarawayでも紹介してみましょうか。『想い出good night』『Can you feel crying alone?』といった聞かせる曲を歌う実力派、だと認識しています。というかこの2曲しか知らないので他にも聴きたいです。1月26日にはアルバムも出すみたいなんで、要注目ですね。

 でもゆかりんがサイコーじょー。
2005年1月10日午前9時13分

 今日の中山11R初富士ステークスは5-1-7、5-1-6、5-6-1の3連単3つで。
2005年1月10日午前8時15分

 今日の京都11R日刊スポーツ賞シンザン記念は5-2-10の3連単で。果てしなく4が来そうですが気にしない方向で。
2005年1月10日午前7時8分

 結局徹夜。

 何やらおもしろそうなニュースが。流石はIT企業、全選手にパソコン支給とは……うらやますぃ。実際に役立つかどうかはスコアラーと選手次第ですけどね。こういうことやってチームが強くなるのも一つの手段ですよね。できればメールマガジンとかで私にも分析結果を見せてもらいたいですね。笑ったり感心したりしますから。

 果たして井川は残留するか否か!? まぁ、7割がたメジャー行くでしょう。いいんじゃないでしょうか、行きたいなら行ったら。25歳って若いけどね。今から行って、28歳ぐらいに帰ってきてくださいよ、カープに。てか、「井川なくして優勝はありえない」とか言ってるけど、井川が抜けたらマジでヤバイね阪神。ドラフト大失敗したし、伊良部もあぼんしたし、ムーアもあぼんしたし、これで井川が抜けたら優勝時の面影がない……下柳は今年も頑張ってくれそうな予感。それに加えて前川、福原、三東、久保田あたりで先発ローテーション組めば……安藤を先発に回してこないと厳しいか。

 キムタク復活なるか!? ヘルニアはマジでつらそうです。頑張ってください。松坂云々の話は単なるリップサービスでしょうが、ほんま完全復活してほしいですね。それなりに打力もあり足も速い選手というのは貴重ですから。同じ広島の嶋も、本当の勝負は今年ですね。ただの一発屋ではないと証明して欲しいところです。二年目になる尾形ともども頑張れ。

 なんか野球ニュースサイトみたいになっちゃってますね。どうでもいいけど今年の広島は優勝だ! と今のうちに言い切っちゃっておきましょう。どうでもいいついでに2005年度のセ・リーグ順位予想でもしますか。今回は贔屓目なしで冷静に予想してみます。

 1位。巨人。戦力的にみて優勝しないはずがないと思うのですが……。どいつもこいつも一発狙わずに、小久保あたりが阪神の金本みたいな役割に徹すればいいと思います。といっても、小久保は「今年の目標は44本塁打」とか言っちゃってますから無理でしょうけど。投手陣も固いです。上原、木佐貫、高橋尚の3本柱は順調に活躍しそうです。不安材料は中継ぎ以降なんですけどね。期待の新人である野間口を育てつつ、久保なんかも中継ぎ以降で慎重に使っていけば良いと思います。打線は一発狙いはローズだけでいいんじゃないでしょうか。
 2位。ヤクルト。この順位に置いておきますが、正直、優勝の可能性も最下位の可能性も高いと思っています。すべては古田次第ですね。今年か来年で引退しそうなので、有終の美を飾るかどうか、ですね。打線、投手陣ともに安定した力を持っているも、全体的に地味なのでいつのまにか上位にいそうです。
 3位。横浜。ウッズが抜けても特に問題はないのではないかと思ったり。大ちゃんのおかげでだいぶチームの地盤がしっかりしてきているので、ブレイクするなら監督も変わってそろそろかと。あとは投手再建をどれだけ早くできるかですね。シーズン後半に巻き返してきそうです。
 4位。中日。交流戦でボロ負けしそうです。やはりパ・リーグの打線を抑えるのは難しいし、日本シリーズに出たからマークが厳しいでしょう。ウッズが加入したところで、オレ竜は一発打線を前面に押し出さないでしょうし。やはりキーポイントは福留。福留の復活がすべてですね。
 5位。阪神。ダメ。桧山がレギュラーからはずれそうなのが尚更ダメ。
 6位。広島。ごめんなさい、4位までは優勝の可能性を示唆するコメントをつけることができていたんですが、阪神と広島に関してはもう優勝する要素がないよ……。広島ファンなのに……冷静に判断して広島最下位かよ……。だって、だってさ、中継ぎの主力だった玉木を即戦力不足の楽天へ無償トレードしたんだぜ? めっちゃえらいやん、広島。おまけにオリバーにこれまた中継ぎの主力だった菊地原までトレード移籍だぜ? 正直、意味不明だっつうの。勝つ気あるのかよ!? まさかこのトレードを見越したドラフト全投手だったというのか……ッ?

 悲しくなってきました。
2005年1月10日午前4時15分

 眠くないですね、全然。

 田村ゆかり最高やわぁ……。『大好きと涙』は、「大好き……」と深く静かに始まる歌です。ハイテンションに「大好き!大好き!」とか耳元で言われたら卒倒してしまいそうです。どうしたらいいんでしょ。『A Days Of Little Girl 〜姫とウサギとおしゃべり猫〜』はたまらん。これぞ田村ゆかりの本領発揮と言えるでしょう。「きみにっあげるっ」うぎゃああああああああぁぁぁぁろぉぅくれくれくれぇぇぇぇぇ。
2005年1月10日午前3時5分

 さぁ今日は成人の日。気分は15歳、身体は58歳、実年齢21歳の神崎ですこんばんは。レポートが終わりません。じゃやれよ。

 成人の日ですが、何をしますか皆さんは。意味もなく倒置法になっているのはキーボードの「←」を押すのが面倒だったからですよ。こんな説明つけるなら押せよ。

 コキョさんやKUSU様とスーツ着てメイド喫茶へ行こうという企画はボツになりました。っていうか、ボツにしました。流石にね。でもドラゴンハートにはいつか行ってみたいなぁと思っています。割烹着バンザイ! 『学校を出よう!』を読んだ人ならわかりますよね?
2005年1月10日午前2時43分

 昨日は鋼鉄Zi-Gが2chのメイド喫茶オフ会に行ってきたようですね。興奮して話しておられました。あまり皆さんに迷惑をおかけしてはダメでちゅよ。
2005年1月9日午後11時40分

 殺されるかと思いました。みちるみちるみちりゃああああああああがあああああああああぁぁぁぁみ、みみちりゅううううぅぅぅぅ。
2005年1月9日午後10時18分

 ごめんなさい。レポートとか鋼鉄Zi-Gとかにムカついてしまい、日記がちょっと荒れ気味です。
2005年1月9日午後10時11分

 今日も今日とて本屋に。今日も今日とて立ち読み客が。ウゼぇ……。頼むからさ、『玉響』の著者のチェックぐらいさせてくれよ。15秒もあれば済むからさ。15秒ぐらいどいてよ。てゆうか二度と目の前に現れるなこのキモオタが。よくよく見れば、いつも本屋で見かけるオタでした。向こうもこっちに対して同じようなこと思ってるんだろうか。でも私はあなたのようにこれから買おうとしている本を平積みの本の上に置いて他の本を立ち読みしたりはしていないよ。そもそも小説なんか立ち読みしたこと、小学生の頃に4回ぐらいしかないよ。『ゴクドーくん漫遊記外伝1』を半分ぐらい読みました。ごめんなさい、本屋さん。今は反省しています。人間は反省する生き物なのです。いい年した大人になるまでそんな単純なことにも気付かないのは異常です。
2005年1月9日午後9時54分

 今朝はなんかムカついたのでサイトを閉鎖してみました。

 冲方丁版『蒼穹のファフナー』が超駄作だったのでしばらくショックを受けてレポートやってました。終わりません。やっぱり30分で実験レポート終わらせようとしたのが間違いの始まりだったのです。えぇから今回の『ファフナー』はなかったことにして、新しくシリーズ立ち上げて最後まで完結させてくれ。この人の文章は気に入ったんだ。こんなんじゃもったいない。

 バイブレーション・後編は今朝に書こうと思っていたのですが、気分を害したのでやめました。いつ書くかはわかりません。
2005年1月8日午後9時8分

『冥王計画羅生門』第9話「バイブレーション・前編」

 ……む。
 気がつくと俺は、自分の部屋に横たわっていた。
「気がついたか、冥王?」
 キッチンのほうから羅生門がタオルを手に駆け寄ってくるのが見えた。
 羅生門は横に座り込むと、俺の額にそっとタオルを乗せてくれた。濡らしてしぼってあり、気持ちがいい。力が足りないらしく、まだちょっと湿り気が多かったが、羅生門の一所懸命さが伝わってきて素直に嬉しかった。
 それにしても俺はなんで羅生門に看病なんかされているのだろう。
 そう思い、身体を起こそうとすると羅生門があわてて止めに入った。
「こ、これ、安静にしておれ。そなたには推定39度の熱が発生しておるのだぞ」
「39度!?」
 あ、やべ。叫んだら意識が朦朧としてきた。
「だから言ったであろう」
 羅生門は額を押さえて溜息をついている。まるで弟を看病する姉のようだ。実際、お姉さんのような気分を味わっているのかもしれない。
「待っておれ。今、おかゆを作ってやろう。あまりの美味さに熱を上げるでないぞ」
 そう言って、羅生門はキッチンへと戻っていった。
 枕元に投げ出された携帯電話を見る。今日は1月6日。
 ……そうか。
 やっと記憶がはっきりしてきた。
 俺は昨日まで、3日間に及ぶ鋼鉄Zi-Gとの邪魔大王国の未来を賭けた戦争を繰り広げていたのだ。なんとか勝利を収めたが、その疲れもあって、異常発熱を起こして倒れたんだった。
 キッチンで鍋を相手に格闘する羅生門を見る。
 ……そういえば。
 片付けなければならない問題はまだ残っていたことを思い出した。羅生門の気持ちはどうあれ、とんでもないものをクリスマスにプレゼントしてしまったと思う。
 熱で頭がやられているのだろうか。まともな考えが頭に浮かんでこない。今はただただ、羅生門に申し訳ないという思いでいっぱいだ。
「羅生門」
 俺は寝たままの格好で、キッチンの羅生門に呼びかけた。
「なんだ? もう少しで出来るから、待っていてくれ」
「クリスマスにおまえにやった、ローターなんだが……」
「おぉ、あれはろぉたぁと呼ぶのか。それで、あれがどうかしたのか?」
「えと……今も、つけてるのか?」
 つけるというか、入れるというか。
「いや、今は入れてはおらぬ。流石に料理中は料理に集中したいからな」
「そうか……」
 それを聞いた俺はどう思ったんだろうか。多分、安心していたように思う。いや、安心したと思いたい。
 俺は意を決して上半身を起こした。
「あ、こら、寝ておれと言ったであろう」
 羅生門が怒ってこちらを向いた。しかし、俺の表情を見て、彼女もまた、固まった。俺の真剣な表情が――熱のせいで筋肉を動かせないだけだが――彼女にただごとではないと思わせたか。まぁどうでもいい。羅生門が静かなうちに言ってしまおう。
「あのローターを、返してくれないか」
「え……」
 おかずを盛り付けていた左手に持っていた箸を落としたエプロン姿の羅生門は、ひどく小さく見えた。
2005年1月8日午後8時44分

 故郷さんが『ROOM No.1301』シリーズを読んだそうです。結構、故郷さんにいろいろと影響与えてしまってますね。ごめんなさい、マジで。

 というわけで『ROOM No.1301 ♯4』。ってこれって前にも観想書いたっけ。思い出せないからどうでもいいや。ついにシーナこと日奈ちゅわんぬ登場ですね。おとなしい上にツイン、おまけに覚醒時にはボーイッシュ化どころかボーイ化するという神設定。もうたまらなくて何度アップルティーを噴きそうになったことか。あ、ちなみに私は読書時はアップルティーを装備しております。手が汚れないお茶菓子なんかもあれば理想的ですね。しかしシーナは脳内で4番手。八雲、千夜子、鈴璃の3強の牙城を崩すことはできませんでした。5巻に期待、ですね。おそらくまだ日奈佳奈のお話が中心でしょうから。
2005年1月8日午後3時52分

 今日のアクセス解析で検索ワードを調べたら、「胸」「乳首」がトップに。そんな単語を検索窓に入れるな!
2005年1月8日午後2時25分

 電撃文庫『蒼穹のファフナー』。冲方丁版蒼穹のファフナーとも呼ばれるこの作品、すごい読ませる文章に溢れていました。もうプロローグからすごいすごい。ページの切り替わりを激しく意識した文章構成とそれを不自然に思わせない文章力には驚かされました。お話ですが、予想通りアニメ版とは全然違いましたね。これなら私はアニメ版のほうが好きですね。アニメの強みであった、群像劇でもなくなってしまっていて、なによりも中途半端に終わっている印象が強いです。こんなことになるぐらいなら、ノベライズしなかったほうが良かったです。3冊が4冊ぐらいでしっかり完結まで持っていって欲しいですね。乙姫ちゅわんぬが出ないファフナーなんか糞だ。
2005年1月8日午前10時47分

 買ってきました電撃文庫と富士見ミステリー文庫。まったくね、新刊に群がるあのオタ連中はなんとかなりませんかね。なんでそんなに長時間立ち読みするのかな。新刊取りたくてもおまえらが邪魔でとれねぇんだよ。そもそも小説なんて立ち読みするようなもんじゃねぇだろと。それ以前におまえらの背負ってるリュックはなんでそんなにパンパンに膨れ上がってでかいのかと。新しく入ってきたオタも元からいたオタとオタの隙間から手を伸ばして『終わりのクロニクルC下』だけ取って他のところに持って行って立ち読みするなと。久々にマジギレしそうになりましたよまったく。しかし13冊をレジに持っていくと、もしかしたら自分は異常ではないかと思わされてしまうのですが、これは気のせいだよね? 今日買ったのは電撃はファフナー、AHEAD終わクロC下、シュプル3、結界師3、9SX、いぬかみっ!5、ミナミノミナミノ、白人、ポストガール4、DHAの10冊。富士見ミステリーはGOSICKW、バクト!、カラッぽの3冊、というか全部。ああああああ今から考えてもあのオタ連中ムカつく。なんで同じ場所に並べられてる新刊を取るのに3箇所から手を伸ばさないといけないんだよ!!(・д・)!!
2005年1月7日午前9時52分

 というかやっときましたね『アリソン』の続編『リリアとトレイズ』。5月ごろの日記で希望したかいがありました。絶対になんの影響も及ぼしていなかったでしょうが。それにしても15歳ですよ15歳。まさに今の私を狙ったとしか思えないキャッチコピーです。
2005年1月7日午前9時40分

 なんでまだ陳列してねぇんだよおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ電撃の新刊。というわけでメルマガ来てました。3月の新刊情報です。

▼リリアとトレイズI そして二人は旅行に行った(上)
著/時雨沢恵一 イラスト/黒星紅白
15歳のリリアは、母アリソンと二人暮らし。夏休みに幼なじみのトレイズと旅行をすることに……。「キノの旅」の時雨沢恵一&黒星紅白が贈る書き下ろし長編!

▼新フォーチュン・クエスト(10) キットンの決心
著/深沢美潮 イラスト/迎 夏生
ついにキットンの妻・スグリを迎えに行くことになったパステル一行。しかし、スグリがいるという村は謎のモンスターによって壊滅状態になっていて……!?

▼Missing12 神降ろしの物語
著/甲田学人 イラスト/翠川しん
聖創学院に急速に広がる“携帯の噂”は果たして何を意味するのか? 超人気現代ファンタジーも、いよいよクライマックス直前!

▼護くんに番外編で祝福を!
著/岩田洋季 イラスト/佐藤利幸
汐音の髪型の秘密や初詣、ドキドキ治安部活動に、はたまた学園祭の裏話などetc。護と絢子のラブラブ短編が一冊にまとまった激ピュア・ラブコメ番外編なのです!

▼じーちゃん・ぢぇっと!
著/ハセガワケイスケ イラスト/オカアサハ
うちのじーちゃんは、若い。ありえないくらい若すぎる。ていうか、なんでこんなに若いの? だって、誰がどう見ても二十歳前後の“若造”だよ……!?

▼ゆらゆらと揺れる海の彼方(4)
著/近藤信義 イラスト/えびね
かろうじてアールガウ神聖帝国を退け、建国を宣言したローデウェイク。そんな時期に新たに生じた問題は、新“国王”の“結婚”に関するもので……

▼デュラララ!!×2
著/成田良悟 イラスト/ヤスダスズヒト
自分から人を愛することが不器用な人間が集う街、池袋。その街が、連続通り魔事件の発生により徐々に壊れ始めていく。そして、首なしライダーとの関係は──!?

▼殿様気分でHAPPY!(4)
著/杉原智則 イラスト/玲衣
天津学園の“城”としての機能がようやく回復し、あわせて戻ってきた浅生一馬を待っていたのはなんと“失脚”? 煩悩系ファンタジー完結編!

▼シャドウテイカー4 リグル・リグル
著/三上 延 イラスト/純 珪一
4年前に失踪した葉の父親と同じ顔を持つ男・船瀬清史。葉に接触する船瀬の娘・千晶――。清史が残した『皇輝山文書』の秘密を巡り、運命の輪が回り出す。

▼TAKE FIVE2
著/在原竹広 イラスト/野中 友
時空を超えて潜入した犯罪者を捕まえなければ存在を抹消する……荒唐無稽なことを突きつけられた赤舎高校五人組はやむなく一人の殺人犯を追うが。第2弾!

▼ルーン・ブレイダー!3
著/神野淳一 イラスト/小川恵祐
前大戦時に行方不明となった亜空間潜行巡洋艦レビィアタンが異次元から浮上した。暴走するレビィアタンと対峙したグローブは、不思議な『歌』を聞くが――。

▼爆裂天使(2) ガールポップ・インフェルノ
著/志茂文彦 原作/GONZO イラスト/白亜右月・山都エンヂ
人身売買組織を壊滅するために沖縄に渡ったジョウは、記憶喪失の東洋系美少女を助けて日本列島を縦断! オリジナルキャラも登場、人気アニメの小説第2弾。

▼撲殺天使ドクロちゃん(5)
著/おかゆまさき イラスト/とりしも
「桜くんが大好き=桜くんを撲殺」という公式はいかがなものでしょうか。と常に疑問に思う桜くんと、ちょっぴり過激な愛情表現をする天使ドクロちゃんの物語です。原作者不在で進むアニメ企画も順風満帆。


 といった感じなのですが、とりあえず現時点で購入が確定しているのは、リリア、じーちゃん、デュラ、竹5、ドクロちゃんの5冊。おやおや、いつもより少ないですね。良いことです。今月は11冊とか来月は下手すると13冊になるからなぁ……。電撃だけで。
2005年1月7日午前6時56分

 『TOR』。思念の浄化完了後、オアシスのご老体救出までプレイ。プレイ時間は32時間でレベルが47です。ちなみにイーフォン戦がレベル38、ゲオルギアス戦ではレベル20でした。ゲオルギアス戦では操作キャラクターであるヴェイグが死んでグミもボトルもなくなり、ヒルダも死に、オート操作のアニーとティトレイがなんとか勝ってくれるという情けない前半の締めでした。イーフォン戦ではアニー操作でひたすら逃げ回りながら仲間の援護をしていました。30分ぐらいかかったような気がします。何度も全滅したのでこの戦闘だけで数時間は費やしたと思います。やはりエンハンス禁止とかしてるヤツはアフォですね。
 とりあえず今のところ一番好きなキャラはティトレイ。詳しい好きなキャラ順はクリアしてからにしますが、今のところはダントツでティトレイですね。え、女性では誰かって? 訊く意味あるの?

 今日から学校があるとか皆言ってますが、なんか勘違いしていませんか? 世の中には秋休みが二年半も続いている人だっているんですよ。
2005年1月7日午前1時50分

 今日から学校!? はっははっはははははっはっはははぁあぁあぁぁぁがっはああああああははははは!!!! 何を寝ぼけたことを言っているんだ皆は。そんなわけがないだろう!?

 というわけで『TOR』、28時間を超えました。詰まってきたのでエンハンスと装備変更を解禁しました。簡単ですね、このゲーム。戦闘が3ライン制になり、敵の攻撃をかわしやすくなったのが一番の原因ではないかと思います。戦闘の自由度が格段に高まり、爽快感が増したのは良いことなのですが、別のライン上に敵がいる状態でも普通にライン移動できてしまうのはどうかと思いました。これのせいで、囲まれても簡単に逃げ出せてしまうのです。そこに戦略性が薄く、ガチャガチャで勝ててしまう戦闘になってしまっています。かく言う私もすでにガチャガチャですが。初期装備の頃は苦労しました。ガチャガチャなんかでは勝てっこありません。敵がライン移動するたびに陣形を変えて、術技を入れ替えて、って作業を繰り返していました。今から思えばアフォですね。今のところはイーフォン戦が一番苦戦しましたが、そこですべて解禁したのでこのままクリアまで突っ切りたいと思います。
 いやもうゲームシステムとかどうでもええから。アニーがかわいすがゃあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ。あとずさるアニーとか「問題ないですね」ってにこっと笑ったアニーとか「ちょっとは反省してください!」と凛々しいアニーとか「ごめんなさい」と繰り返す悲しみに満ちたアニーとかお仕置きしようとすると上目遣いで助けを請うアニーとか全部脱がすと大事な部分だけ隠すアニーとかしぃしぃスタイルでアレな部分を刺激するとたまらずおもらししてしまうアニーとかもうすんげぇかわいいですね! 15歳という年齢にしっかり見合った精神状態で、彼女が見る世界は変わっていっているのでしょうか。
1月5日午後零時39分

 鋼鉄去る。マジで何をしに来たのかが意味不明なのです。まぁ小学生のときに人前でオナニーをしたことがあるとかおばけ屋敷でおばけ役の女の子の股間を鷲掴みにしたことがあるとか狂人じみた逸話を聞かせていただいたので私は終始ガクガクブルブルと震えておりました。あれ? 「楽しかったです」と締めるつもりだったのに、オカシイなぁ。私はずっと『TOR』やってただけなんですけどね。プレイ時間は20時間を超えました。まだ泉の聖獣手前ででレベル上げです。

 小学〜高校で常識というものを自主的に学ばなかった者はダメですね。近頃の若い者はダメだ。
12月34日午後7時9分

 鋼鉄ZI-Gが来てしまうと機会がなくなりそうなので今のうちにテイルズ探しに行ってきます。
12月34日午後6時42分

 何やら鋼鉄ZI-Gあるいは素晴らしきZI-GカラルドというFPがうちに来るようです。しかも今から。彼は何を考えているんでしょうか。というわけで久々に部屋を掃除します。ろぺろぺ。こうして当サイト最後の日は暮れてゆく……。ああああああああああああああああああああああああああああああああ、もう今すぐテイルズ買いに行きたくなってキタアアアアアァァァァ。
12月34日午後5時4分

 『GVZ』やってきました。宇宙世紀モードのマウアールートをば少し。これは一年ぐらいかけてじっくりやるものですね、きっと。しかしガブスレイの機動性には驚かされますね。リックドムより速いんじゃないでしょうか。

 ガンダムと言えば思いつくのはMSBS。今はゲルググに乗っています。いつか近距離でマシンガンを乱射しつつレーザートーチを振り回すガーベラに乗りたいものです。

 なんか『山百合無双』などという妄想上のゲームがやりたくなってきました。山百合メンバーの中からキャラクターを選んで、ひたすら出てくる桂さんを斬って斬って斬りまくるという痛快なアクションゲームです。
 福沢祐巳。武器は青い傘。伸びるわ傘の先からビームは出るわで何でもこなす初心者から上級者まで対応したオールラウンドキャラ。攻撃力、防御力、機動力ともに普通。必殺技は百面相。周囲を混乱させる。
 島津由乃。武器はフランクフルト日本刀と銃もどき。3回ほど斬りつけたら折れる刀と銃声だけが鳴り響く銃を獲物に戦場を駆け抜ける三つ編みお嬢様。攻撃力は全キャラ中で最も高いが、武器がヘボいのでそれが活かせない。防御力、機動性は低い。必殺技はロザリオ投擲。ロザリオの神秘の力で敵が大変なことになる。
 藤堂志摩子。武器は髪。長髪を自在に操り相手の首を絞める。また、髪を幾重にも束ねることによって防御にも活用できる。攻撃力、防御力、機動性のいずれも皆無だが、武器が強力という上級者向けキャラクター。必殺技は銀杏レイン。一定範囲内の敵が転ぶ。匂いつきなので敵の精神に大ダメージを与える。
 小笠原祥子。武器は志摩子と同じく髪だが、まとめた使い方はできず、その代わりに鋭く素早い攻撃が可能。攻撃力、機動性は優秀で、防御力はやや低め。一対一では部類の強さを発揮するが、大勢を相手に回すと途端に弱くなる特殊能力持ち。必殺技は発狂。敵がこちらを心配して行動を一時中断する。
 支倉令。武器は竹刀。機動性は全キャラ中最高で、蝶のように舞い、蜂のように刺す戦術が基本となる。構えを変えることで性質の違う技を出すことができ、局面に応じて使い分けることができる。攻撃力はやや低め。防御力は普通。敵に由乃がいると永久に行動不能になる。必殺技は神速。一定時間、自分以外の時を止めて行動することができる。
 水野蓉子。武器はステッキ。常にタキシードに身を包んだ何かを勘違いしていらっしゃる人。決め台詞は「月の光は、愛のメッセージ」。攻撃力は普通、防御力は高く、機動性はやや高め。必殺技は紅薔薇乱舞。薔薇がすべてを切り裂く。
 鳥居江利子。武器は取り巻きのお兄ちゃんズ。立っているだけで彼らが勝手に戦ってくれる。攻撃力、機動力は皆無だが、武器が強いので問題はない。防御力はかなり高い。必殺技は結婚願望。お兄ちゃんズの能力が一時的に著しく向上する。
 佐藤聖。武器はチャクラム。中距離での戦闘を得意とする。チャクラムの発射から敵に到達するまでに独特の動きをするために狙いにくいが、使いようによってはファンネルのようなことになる上級者向けキャラ。味方を巻き込みやすいのが弱点。攻撃力、防御力、機動力のいずれも普通。必殺技はほっぺにキス。相手から自分への好感度が一定以上の場合のみ、味方に引き入れることが可能。
 松平瞳子。武器は髪。他の髪キャラに比べリーチが短いが、掴み技の性能は一級品。攻撃すると同時に口撃でネチネチと精神攻撃を加える。攻撃力、防御力ともに普通で、機動力が高いという、比較的扱いやすい初心者向けキャラ。必殺技はなりすまし。他のキャラの演技をすることによって相手の特殊能力を引き出す。マイナス能力を引き出すために使うのが基本だが、味方のプラス能力を引き出すために使うこともできる。間違って敵のプラス能力や味方のマイナス能力を引き出さないように注意。
 二条乃梨子。武器はバス停。技の出が遅いが、破壊力は抜群。投擲もできるが、再び拾うまでは素手で戦うことになる。攻撃力はかなり低く、防御力、機動力はやや高め。必殺技は呪術。硬直時間が長いが、詠唱さえ終われば一定範囲内の敵に大ダメージを与えられる。乃梨子を使うなら味方にサポート役が欲しい。
 細川可南子。武器は髪。すべての能力において、祥子に酷似している。祐巳を敵に回すと能力が高くなるという点のみ、祥子と違う。必殺技も祥子とほぼ同じ性能。
 蟹名静。武器は歌。歌うことで相手を魅了する。基本的に歌ではダメージを与えることはできないので、戦うときは素手になる。攻撃力、防御力はともに低く、機動力はやや高め。必殺技は黒薔薇の悪夢。「山百合会よ、私は帰ってきたわっ!!」の叫び声で家屋のガラスを割る。下にいるキャラに大ダメージを与える。
 ざっと思いつく限り並べてみましたが、こんなものでしょうか。こんな『山百合無双』、やってみたいですね。
12月34日午後3時30分

 ごめんなさい。急用が出来ました。家にはいますがかなり更新が滞ります。夜にはこの状態から回復する予定です。
12月34日午後2時41分

 羅生門と別れてから数日が経った。
 忘年会には猥系は参加していなかった。だがひではいた。ゆずゆの保護は大丈夫だろうか、と思い尋ねると、そっちこそ羅生門の保護は大丈夫なのか、と訊かれた。
 そういえばそうだ。何やら奈良のほうでは女児が誘拐されて殺害されたという報道がされていたではないか。子供を守るべき大人が子供を脅かすというとんでもない構図になっている。これはまずい。世はロリコンに溢れている。はっきり言って羅生門はロリ以外の何者でもない。それこそ誘拐されでもしたら、猥褻目的なのは間違いない。
 そう思った俺は、すぐさま羅生門に電話し、仏壇に備え付けてある棍を装備するように指示した。使い方は帰ってから教えてやるとして、とりあえず持っておけば護身用くらいにはなるだろう。
 そうやって不安材料を消しながら、俺は年末を過ごしていた。何やら世間では「あけましておめでとう」などという声が聞こえる。この国は12月34日運動に参加させてやっているはずなのに、まだまだ浸透率が低いようだ。嘆かわしいことだ。
 まぁいろいろな事があって、俺は京都に戻ってきた。一人残してきた羅生門の事が気になって、予定を繰り上げて大晦日に帰ってきたのだ。  ふと頭をよぎるのは、別れる直前の寂しそうな表情だ。一人に残してきて良かったのだろうか、と。
 部屋の鍵は開いていた。ということは、羅生門が来ているということだ。俺はやはり嬉しくなり、入りざまに言った。
「ただいま、羅生門」
 返事はなかった。部屋に入ると、羅生門が布団もなしに寝ていた。いわゆる雑魚寝だ。
「おいおい風邪ひくぞ羅生門手ええええええええええええええええぇぇぇぇなんでおまえ裸やねん!」
 そう、羅生門は一糸纏わぬ生まれたままの姿でそこに横たわっていたのだ。いかん、ここからではお尻の穴が丸見えである。俺の精神衛生上かなりまずい。
 俺はとりあえず羅生門に布団をかけた。気持ちよさそうに寝息を立てている。人の気も知らずに。襲われても知らんぞ。まぁいい、こいつを襲うのは俺だけだ。
 そして部屋の中を見回した。きれいに片付けられている。俺の留守中に羅生門が頑張ってくれたのだろう。ありがたくて素直に感謝してしまう。
 テーブルの上には、別れるときに渡したピンクローターが転がっていた。
 ……さて。
 こいつはこれをどのように使ったのだろうか。
 そのときだ。後ろでもぞもぞとした動きがあったのは。
「ん……め、冥王?」
「お、羅生門、起きたか? おまえ服ぐらい着ろよ」
「あまりに気持ちよかったからつい、脱いだままで寝てしまったのだ」
「き、気持ちよかったからって……」
 い、いかん。鼻血が出そうになった。違う違う。羅生門は昼下がりの太陽光が心地よくて寝てしまったと、ただそれだけのことを言っているに過ぎないんだきっと。ローターの使い方なんかこんなガキンチョがわかるわけがない。
「な、なぁ羅生門。これ、おまえにやったこれ、これはどうやって使ったんだ?」
 思わず息が荒くなってしまうのを止められない。なんて背徳的なんだろう。
「それか? そなたがそれをそなたと思えと言ったから、肉体干渉の練習代にさせてもらったぞ」
 やっぱりですか!?
「初めては冥王に、と決めておるのだ。だからわらわは、頑張って練習したのだ。あ、もちろん、前のほうは触っておらぬぞ。……その、後ろの穴で、ずっと……」
 俺は倒れた。いやもう倒れるしかなかった。感動した。

 大晦日編です。
12月34日午後2時37分

 書くことねぇええええ。やはりここは羅生門といちゃいちゃするしかっ。
12月34日午後2時20分

 なんかあれですね。起きてなんかいられませんね。寒すぎます。地球はこんなにも寒い星でしたっけ。

 というわけで神崎が愛したキャラ第5弾。『機動戦士Zガンダム』よりサラ・ザビアロフです。サラを語る上ではずせないのが「ハーフムーン・ラブ」ですね。ショーウインドゥに映る自分の姿を見て思わず微笑んでステップを踏んでしまうような女の子らしい一面を見せたかと思えば、ハッと我に返り「パプティマス様のため」と任務に赴く。あれでシロッコが許せなくなりましたね。サラは可愛らしい女の子なのです。世が世なら、生まれてくる環境が違えば、戦争に関わることさえなければ、また違った人生が待っていたのでしょうけれど、それではダメです。このように、心と精神と魂を揺さぶられ、内面をすべて吐き出してしまったキャラのほうが魅力的なのです。カミーユに心動かされ、カツに優しくされたことによってティターンズに多少の疑念を抱くも、あくまでも彼女の中での最優先はシロッコだったのです。その一途さもまた、愛せる部分と言えるでしょう。そしてサラが死んだ直後のシロッコの、「サラが許しても、この私が許さん!」この台詞でサラは救われましたね。今まで何のために戦ってきたのか、ようやく報われたのだな、と思いました。ここがシロッコの愛せる部分でもあるのです。たくさんの女性をはべらせながら、全員に対する愛情を忘れない。シャアがやろうとしてできなかったことを早い段階からやろうとしていたのですね、彼は。
12月34日午後2時19分

 インターネッツの同志達よ、私は帰ってきたぁっっ!!
12月34日午前9時42分

 マジ寝させてね。ヤバイ。起き次第、更新再開しますので。
12月34日午前9時23分

 『マリア様がみてる インライブラリー』。まず何よりも先に言わせていただきたいのですが、この作者、アニメ版のイメージに引っ張られていませんかね? 私は小説版とアニメ版を別物として考えていますが、その理由の一つとして、キャラクターに結構な食い違いがあると思っています。どちらが良い、悪いと言いたいわけではなく、どちらが好き、嫌いと言いたいわけでもありませんが、原作には原作なりのキャラ、アニメにはアニメなりのキャラがあったはずなのです。今回は特に乃梨子にそれが顕著に出ていたように思います。かなりアニメのイメージに引っ張られてる感じがしました。微妙な違いなんですがね。
 で、話題の祐巳の妹ですが、瞳子で決定ですかねこれは。ドアの前でのイベント転生もしましたし。私は最後まで瞳子-可南子デュアル妹派を貫き通しますが、流石にこうなっては可南子は分が悪いのではないでしょうか。そんなことよりも真純さん最高じゅわあああああああああああああああああぁぁぁぁぁああああおぼろおおおおぉぉぉぉ。はぁはぁ。もうね、もね、あれはヤバイね。かわいすぎるね。萌えて燃えて息絶えろ。くはああぁっ、俺は誰も愛してなどいなぁいっ! はぁはぁ。ひとしきり真純さんへの思いの丈をぶちかましたところで本題に入りますが、今回の話の中では「チョコレートコート」と「桜組伝説」が双璧でしょうか。ま、とりあえず本編を進めてくださいよ今野さん。短編集を除くと一年に2冊ですから、決して遅くはないのですが、先が気になるのですよこの状況だと。具体的に言うと、真純さんが今後どのように話に関わってくるのかとか、由乃のスパロボデビューはまだかとか。
12月34日午前9時12分

 すでに24時間どころか4時間も続かない気がしてきました。つーか眠すぎるんですよ。10時間ぐらい寝ても許してね?
12月34日午前7時46分

 聖夜が終わった。俺と羅生門のクリスマスは卓球の特訓をすることでキリストを呪いながら暮れていった。実に有意義なクリスマスだったと確信している。
 日付が変わって次の日。俺は重大なことに気がついた。今日は高校の時の部活の同僚やその友人やその師匠やらとの忘年会の予定があったのだ。しかも「今日ある」ということしか聞いていないからどうしていいかまったくわからない。
 迷った俺はとりあえず今回の会を仕切っていそうなひでという男に電話をかけた。確か今日やるという連絡もこいつからきたはずだ。ならばこいつに訊くのが一番手っ取り早いだろう。余談だが、このひでという男は弱冠21歳ながらゆずゆという名前の幼稚園児の保護者を任されているのだという。初めてその話を聞いたときは驚いたものだが、今になってみればなるほどと思わされる。彼はしっかりとした人間なのだ。信頼を置かれて保護者を任せられるのも頷ける話だ。冥王としては見習いたい限りである。
 電話に出るとそのゆずゆの保護者はいきなり叫び声をあげた。
「千歌音ちゃん最高じゅわああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(・∀・)!!!!」
「……」
 俺は黙って電源ボタンを短く押した。
「……」
 部屋の中が静かになる。
 はて、俺は何を目的にひでに電話したんだろうか。そうだ、忘年会の詳細を訊きたかったんだ。ひでは今、誰も知らない月の社のことで頭がいっぱいのようだから邪魔しちゃ悪いだろう。
 俺はそう思い、誰か他の人に訊こうと考えた。誰がいいだろうか。すぐに思い浮かんだ顔があった。
 それ猥系という男だ。彼は俺の知人の中でも超特級のFPである。だがしかし、知人の中では比較的年上に当たる人物だ。いい大人ともあろうものが、電話越しにいきなり叫び声をあげたりはするまい。そう、どこかのゆずゆの保護者のように。
 俺はそう思い、猥系に電話をかけた。電話に出た彼は、急いだ様子をうかがわせながらも、きちんとこちらの話を聞いてくれた。
「あの、今日の忘年会のことなんですが……」
「勃起会? ナニソレ!! すげぇ興味あるなぁ!!」
「いや、忘年会です」
「はぁ? 忘年会? 知らねぇよそんなこと、今麻雀中だから忙しいっつうの! あ、おい、それポンポン、今の中ポンだってば! え、次の人がすでにツモってるからチョンボ!? そんなぁ!! 俺の大三元字一色大四喜多牌チョンボはどうなるの!? ぅおい神崎! てめぇのせいで俺の大三元字一色大四喜多牌チョンボが台無しじゃねぇがああ、どうしてくれんだよプギャー!!(・д・)!!」
「……」
 俺はそのまま電源ボタンを短く押した。
「……ふぅ」
 溜息をつく。横を見た。
「……なぁ、俺の周りにはまともな人間がいねぇのか?」
 答える声はまだあどけない、それでいてしわがれた豪奢な少女の声。
「何を言う。まともな人間ばかりに囲まれていては人生がつまらぬではないか。わらわは常に変化を求めておる。そなたは向上心に欠けておるぞ」
 こいつに助けを求めた俺が馬鹿だった。羅生門とて、まともな人間であるはずもなかった。
「そういうわけで、俺はこれから実家……って言うか、地元に帰るから。ほら、出てった出てった」
 追い払うように言うと、羅生門はきょとんとした表情を浮かべた。
「冥王? そなた、ここに住んでいるのではないのか?」
「いや、住んでるけど。でも下宿してるだけだから、本当の家は遠いところにあるんだ」
「ということは、そなたがこれからしようとしていることは、いわゆる帰省というやつなのだな?」
「そういうことになるな」
 俺が答えると、羅生門はしばらく腕組みをして動かなくなった。考え事をしているのだろうか。
 やがて顔を上げると、不安げな顔でこちらを見上げてきた。
「その、帰省というやつをすると……もしかして、来年までこっちには戻ってこないのか?」
「あ、あぁ。そういうもんだからな」
「そ、それでは困るのだ!」
 羅生門の声が大きくなった。そこには同時に焦りの色も混じっていた。
「なんだ、羅生門? おまえ、寂しいのか?」
「うぅ……」
 どうやら図星らしく、俺のシャツの裾をつかんで羅生門はうつむいた。その姿がかわいすぎて、思わず俺のフェイドゥムを放出してくわえさせたくなってきた。だが俺は、すんでのところで思いとどまった。
「ふふっ」
「なっ、笑ったな! どうして笑うのだ!」
「おまえ、米国で一人暮らししてたんだろ? そのときはどうしてたんだよ。まさか友達もいなくて寂しくてずっと泣いてたんじゃねぇだろうな?」
「と、友達はいた! だが……」
「一人、だったのか?」
 羅生門がこくんと頷く。手は俺のシャツをぎゅっと握ったままだ。よっぽど離れたくないらしい。俺としては嬉しい限りなのだが、流石に忘年会を欠席するわけにもいかない。詳細はわからないが、おそらく地元で行われるのだろうから、早めに帰っておけば間に合うはずだ。しかし、今は目の前の羅生門も心配だ。このまま置いていっては、寂しさで死んでしまうんじゃないか、そう思わせるぐらい、今の羅生門は儚げだった。
「なにがあったんだよ、米国で」
 俺は羅生門が過剰に寂しがる理由を訊いてみることにした。
「友達はいたのだ。一緒に過ごそうと言ってくれたものもいたが、そやつらは皆、わらわの前だとはぁはぁと息が荒く、暑苦しい男ばかりだったのだ」
「そりゃただのロリコンだ。友達に入れんなそんなヤツら。ちなみに、そいつらにどう対応したんだ?」
「もちろん、自分たちがいかに愚かかを、わからせてやった」
「……なんかそれ、逆に喜びそうだな」
「何故だ?」
「いや、こっちの話だ。それで、友達がいたのに、なんで一人で過ごしていたんだよ?」
「それが……クリスマスにも、年末にも、皆集まって酒を飲んだりしてどんちゃん騒ぎをするのだ。酒を飲むことにわらわはなんの抵抗もないのだが」
 聞いちゃいけないことを聞いた気がする。
「だが、皆、キリストのことを讃えたり、資本主義の素晴らしさを説くばかりで、わらわには聞くに堪えん話題ばかりなのだ」
「……」
 そうか。そういうことか。
 俺もそうだが、こいつは共産主義者なのだ。しかし米国といえば資本主義大国。そんな国で、自分が共産主義者だということをそう易々と口にはできないものである。人一倍、負けず嫌いの羅生門のことだから、一方的に言い負かされている気分になり、非常に悔しい状況だったのだろう。
「向こうに行って一年目の年末はそのような感じだった。だから、それ以来、何かイベントがあるたびに、誘いには応じずに一人で過ごすようにしていたのだ……」
 羅生門は目を伏せながら言った。
 羅生門の気持ちは痛いほどによくわかる。日本だって資本主義大国だ。俺だって、小さい頃から同じような思いをしてきた。だから、羅生門の気持ちは俺の気持ちと重なる部分がある。
「それで、日本に帰ってきて初めてのクリスマスで、そなたに出会えた。いろいろあったが、わらわにとって、今年のクリスマスは今までで一番充実したクリスマスだったのだ。そなたがいてくれたからこそだと、わらわは思っている。だから……」
「言わなくてもいい」
 俺はしゃがみこんで両腕で羅生門を抱きしめた。温かい体温が直に伝わってくる。柔らかい髪の感触が心地よい。
 こいつは……こいつは、初めて同志に会えたのが嬉しいんだ。それで、俺をこんなにも慕ってくれているんだと、そのとき俺は、はっきりと思った。
 俺はさらに思った。ならば、なればこそ、俺は帰省しなければならない。俺が羅生門から離れている時間を作るべきだと。
「羅生門、おまえの気持ちはわかった。でも、俺はどうしても帰らなきゃならない。だからな」
 俺はポケットに入っていたものを取り出した。昨日、結局渡しそびれていたピンクローターだ。
「これを、おまえにやるよ」
「なんなのだ、これは?」
 羅生門は初めて見るもののように、まじまじとローターを見つめている。そりゃ初めて見るんだろうな。
「使い方は自由だ。おまえの好きなように使ってくれていい。俺が帰ってくるまでの間、これを俺だと思って持っていてくれ」
「これが、冥王……そなた、なのか?」
「あぁ」
「だが、これはいわゆる偶像崇拝というやつではないのか? 現実主義たるわらわたちに相応しくない行為では……」
「羅生門」
 俺は羅生門の髪を優しく撫でて、言い聞かせるように囁いた。
「俺は、おまえのためなら、神にだって背く。おまえは、どうだ?」
「わ、わらわは……」
 羅生門は泣きそうな顔になっている。これ以上責めると、本当に泣きだしそうだ。
「とにかく、俺は行くよ。じゃあな」
 立ち上がろうとして、あることを思いつき、俺は座りなおした。
「そうだ、ついでにこれもやるよ、と言うか、預かっておいてくれ」
「え……?」
 手渡したのは、この部屋の鍵だった。
「これは、どういう……?」
「ここの留守番をな、しててほしいんだ。って言うか、たまに来て、ちょこちょこっと掃除してくれるぐらいでいいんだけどな」
 いざ言ってみると照れくさい。恋人に鍵を渡すヤツってのは、どいつもこいつもこんなに照れくさくなるものなんだろうか。
「あ……」
「ん?」
 羅生門が何か言おうとしている。ようやくシャツを握っていた手を離してくれた。これで俺も立ち上がれる。
「ありがとう……なのだ」
 不意に放たれた一言に、俺の腰は抜けそうになった。だが俺は、そんな素振りは微塵も見せずに立ち上がると、
「じゃあな、なるべく早く帰るから」
 と言って家を出た。
 顔に当たる風が冷たい。
「羅生門……」
 あいつの名前を呟いてみた。
 頬に何か冷たいものが伝うのを感じた。
「……はは、風邪が冷てぇや」
 今日、また一つ、羅生門について知った。彼女が、俺を異性として好いているわけではないことを。

 クリスマス編をすっ飛ばして大晦日編へのつなぎにしました。
12月34日午前7時42分

 前回の17時間耐久更新のときは何をしていたかを思い出すと、ずっと『CLANNAD』をやっていたように思います。ですが今回は力の続く限りひたすら日記を書き続けようと思っています。これが最後になるのですから、後悔しないように一日かけて思いの丈をできる限り吐き出したいと思うのです。朝から何を言っているんでしょうか、私は。

 とりあえず25日以降の私と羅生門の顛末をお話しましょうか。
12月34日午前7時23分

 さて、24時間も時間があると何をしていいやらさっぱりわかりませぬ。そんなに暇ならテイルズやれやとか言われそうですが、年内は自粛しておるのです。ですのでこの企画が終了し次第、買いに走る可能性が大なのです。ヤバイです。レポートも製図も何も手をつけていないこの状態でそんな行動に出てしまっては……すべてを忘れて気付いた頃には夜明けを迎えているかもしれません、人生の。

 バイト先のことです。私のバイト先では、従業員同士の仲は上々なのですが、皆さん店長に対して何かしら不満があるようなのです。表向きには「あの人はいい人だよわっはっは」と言っていても、明らかに不満そうな顔をしている人もいますし、中にはあからさまに「あの人はアホやで」と言っちゃってる人もいます。後者のほうが私にとっては好ましい姿ですね。しかしそのようなことはどうでも良いのです。私は店長をいい人だと思っています。店長としての能力は問うべきところが少々あると思いますが、従業員の憎まれ役となることを自ら選ぶところは大人として我々が見習わなければならない姿勢だと思います。ところで最近、夕方のシフトの人々の仕事っぷりがとても荒い気がするのです。皺寄せが深夜シフトに来るので勘弁して欲しいところです。夕方に限りません。今日の発注などは酷いものでした。陳列棚には一杯、バックヤードの棚にもたくさん陳列、それに加えて開けてもいないダンボールが一箱バックヤードにある状態の商品が今日、更にもう一箱来ました。何を考えていたんでしょうか。この年末年始でそこまで売れると判断したんでしょうか。すでにバックヤードが一杯なのになんであんなに来るんだろうね。ろぺろぺ。そんなわけでぷじゃけるなよと言いたくなりました。なので3月ぐらいまでで今のバイトを辞めようと思っているのです。
 おっと言い忘れていましたが、今年度限りで下宿も辞める予定です。何やら父上様の体調が14年ぐらい前から優れないのです。特に今年に入ってからは体調の悪化をしきりに訴えておりました。実家を離れて初めて思うわけではないのですが、息子である私がそばにいてやるべきではなかろうか、と口が裂けても言いませんがそう思ったわけです。そんなこんなで今年の夏ぐらいに「下宿は一年でやめようかなぁ」などとおぼろげに考えていたところ、ちょうど時を同じくして親不孝者の妹様が下宿をしたいと言い出しやがりまして。そこへ母上様が「じゃあおまえら交代したらええやん」とかぬかしやがりまして。これで一気に私の下宿をやめる理由が薄まることとなったわけですが、妹様はちょうどいい踏ん切りをつけてくれたのかもしれません。「今帰ってきたところで我が家に貴様の部屋はない。貴様の代わりに我が出て行くから我が部屋を使うが良い。老い先短い父の側に居てやるのは長男である貴様が相応しかろう」という意味の。絶対に違うと思いますがね。まだ本決定というわけではないですが、そういう方向で動こうと思っていますので西宮の皆様来年度はまたよろしくお願い致します。
12月34日午前7時18分

 そろそろ始まりますよ24時間耐久更新。ちょっと用事があるので途中30分ぐらいは放置しますが、それ以外は基本的にメッセンジャーにいますので、お暇な方は気軽に罵倒していってください。盛大に凹みます。そして2005年1月1日午前8時をもってこの企画の終了を告知するとともにHPを閉鎖したいと思います。閉鎖と言っても全力で放置するだけですがね。んじゃあ30分ぐらい早いけどとりあえずいってみようかああああ24時間耐久更新、レディイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ、アアアアアアアアァァァァァァァァンッッ!! 戦いは常に美しくエレガントに、だ。